カークさんの映画レビュー・感想・評価

カーク

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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.2

【学校映画の傑作】
恋愛・卒業っていうと結構ありがちな題材で、なんとなく想像できてしまう感じがするんですが、この映画はそういったものを超えてきます!
しかも、特段奇をてらった何かがあるわけでもない!
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セントアンナの奇跡(2008年製作の映画)

4.2

1944年、兵として戦線に立たされるために「平等」を与えられ、祖国アメリカのために戦った黒人兵が、戦地イタリアで偏見のない自由を感じるシーンが忘れられない。いかにもスパイク・リー作品といった場面だった>>続きを読む

ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

昔観たときはハビエル・バルデムの演技に驚きはしたものの、映画としては『ファーゴ』の方が良くない?って思ってたんですが、それは間違いでした。
『ファーゴ』もいいけど『ノー・カントリー』は傑作だった。当時
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.3

公開当時の触れ込みがディカプリオとブラピの初共演というが強調されすぎていて、内容はいまいちそうだなと思っていたが、さすがはタランティーノだった。
脚本的な軍配はやはり『ジャンゴ』に劣るとは思うが、純粋
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春の雪(2005年製作の映画)

2.0

【華族ごっこ】
原作は三島由紀夫の『豊饒の海 第一部 春の雪』だが、あくまで『春の雪』の映画化だから単なる恋愛ドラマだろうと思って鑑賞。正直それ以下だった。

まず、大正時代を描くのは予算的に無理だと
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

4.3

【「黒人対白人」の二項対立では零れ落ちてしまう個人について】

チャドウィック・ボーズマンの遺作として、また2021年アカデミー賞主演男優賞のサプライズでも注目を浴びた本作。

序盤はチャドウィック・
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.2

映画のための映画に留まっておらず、現代にこの映画をつくった理由もわかる。こういう映画が観たかった!
しかし「市民ケーン」が大前提になっているため、「市民ケーン」を観ていないと十分に楽しむことはできない
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.0

エンタメ映画の傑作。
豪華キャスト、計算し尽くされたカメラワーク、モリコーネの音楽…
いやー楽しい!これぞエンタメ!

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.2

ホアキンの主演作。
「レオン」的な殺し屋と少女の物語ということで、特にストーリーに独創性はない。
ただし目玉は斬新な演出方法。これを活かすためにもシンプルなストーリーが必要だったんだと納得。

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.3

人間による人間のための素晴らしきエンターテインメント・ ショー!

この映画が作られるまでの経緯は、公式ホームページ等に書いてあるだろうが、そんなこと知らなくても楽しめる映画だ。
もっと言ってしまえば
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セッション(2014年製作の映画)

4.1

この映画、ストーリーだけでいったら大したことない。ラストのカタルシスも大衆的だ。
ただ一つ興味深い描写は、ライブにおいてはパフォーマーがコンダクターより優位に立つというところだ。
演劇でも同じだ。舞台
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.6

まず邦題がまずい。
それは置いといて、作中でも「象徴」という言葉が出てくるが作品はとても象徴的。
単純にストーリーを楽しみたい人には向かない映画だと思うが、「映画」を楽しむことができる作品だと思った。

ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

4.0

愛おしいなんて思ってはいけない、愛おしくせつない青春映画だった。
暴力的で残虐な描写が多いが、この作品を美化せず、これだからホモソーシャルな世界は…と思わせるためには必要不可欠だったと思う。
主演はマ
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

4.3

これは素晴らしい映画化!
子どもの純粋さ、せつなさ、トラウマ、恐怖、すべてが描かれていてホラー映画でありながら観る人の郷愁を誘う。スタンド・バイ・ミーに勝るとも劣らない、スティーヴン・ キングの映画化
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サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

3.7

正直とんでもSF作品だと思って観に行ったが、黒人の問題について想像以上に丁寧に描かれた作品だった。
もちろん半世紀前のチープな作品であることはたしかだし、またサン・ラーの音楽だけを楽しみにしている人に
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.4

旧劇が最高のエンディングだと思っていたが、超えてきた。
そして、このエンディングを楽しむためには作者にも観客にも時間が必要だったと思う。
そのため、初めてエヴァを観る人がどう思うかはわからない。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

内容は言ってしまえば「木綿のハンカチーフ」なんだけど、二人ともを悪く見せないように描いている点が現代的であり、観ていて気持ちのいところ。
ただ、二人の語りによって話が進む点には疑問が残った。どちらも悪
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

ふつうに面白かった。
それ以上になにかあるわけではないけど、こういう映画も必要だと思う。

海を感じる時(2014年製作の映画)

2.0

原作が素晴らしいだけにがっかり。
この作品の肝は学生運動なのに、そこがあまり描かれておらず、ただだらしない人間が描かれているだけになってしまっている。
時代背景等を理解している人に向けて作っているとし
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