kissenger800さんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

オールド・ガード(2020年製作の映画)

-

もっとフュリオサを寄こせ。というこの数年来の望みは、彼女のアクション・シーンが「見たい」というより、彼女の身体を通じて表現される思想を「聞かせてくれ」というほうがたぶん近く、それがこの作品でついに叶っ>>続きを読む

ハスラーズ(2019年製作の映画)

-

ジェニファー・ロペスがベン・アフレックとセットでゴシップ界をぶいぶいイワせてたころを覚えているおっさんには、芸歴30年超! でも代表作は永遠に『アナコンダ』(1997)! って扱いなんですよね。カッコ>>続きを読む

7番房の奇跡(2013年製作の映画)

-

見なくてもわかるやつ。と放置していたんですけど『エクストリーム・ジョブ』(2019)で一瞬おお。ってなる演技を披露していたリュ・スンリョンに感心した勢いで見た。うん、まあ、こんなもんだな。
誰しもが他
>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

-

たとえばクライマックスで主人公が「俺たち零細業者は」って啖呵を切るところあるんですけど、ニュアンスが喜劇効果(おまえ商売人じゃなくて刑事だろ)だけを狙ったセリフには聞こえないのね。
不況のあおりでフラ
>>続きを読む

サーミの血(2016年製作の映画)

-

ウチナーを見るナイチャーの視線ですよね、って思いながらサーミに投げかけられるスウェーデンのふるまいを見ていたんですけど、それこそ日本がtier1からtier2に格下げになったと話題の"Traffick>>続きを読む

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

-

延辺って固有名詞の用法がゼノフォビアを示すわ、もっとタチが悪い無自覚ミソジニーが全編を覆うわ、瞠目するレベルで後年の社会研究素材保存版。

毎度言う通り「バカ映画は好き」だけど、キアヌがイッヌの復讐に
>>続きを読む

13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

-

『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)から続けて見たら、あっちでマイケル・B・ジョーダンが演じていたひとがこっちでは本人が出てきていて、説得力! ってなったので、たぶんこの順番に見るのがいいやつ。>>続きを読む

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

-

扱われているテーマを考えるとずいぶん静かな作品だなあ、という感想が最初。もっとエゲツナいエピソードを押し出して劇画調に描くこともできたところをそうしなかった選択が、悪目立ちもしないかわりに賞レースでこ>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

-

オープニングでビートルズかかった時からエンディングへの予感はあったにも関わらず、実際に第一音が流れたそのコンマ001秒で電流のように俺の体を流れる何か、その結果として頬をつたう熱い何か、これは……何だ>>続きを読む

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

-

難民支援協会(JAR)が【難民を描いたおすすめ映画 30作品(自宅鑑賞可)】ってラインナップを紹介していて、これも入るべきでは。って思い出したので2年半前に見たときの感想を……。

最後のシーンの意味
>>続きを読む

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

-

CGなしデルロイ・リンドー(67歳)がチャドウィック・ボーズマン(43歳)と同年代って設定を真顔で見ないといけないのは『アイリッシュマン』(2019)の祟りだと思うんですけど、まああれです、舞台を見て>>続きを読む

パス・オーバー(2018年製作の映画)

-

聖書の文脈で「過ぎ越しの祭」を知っていないとまるで理解できないやつ。視聴後どこかの映画サイトが「黒人のホームレスふたりが不条理な会話をしながら」と紹介しているのを読んで、絶句しました。

--

とだ
>>続きを読む

シャイラク(2015年製作の映画)

-

シカゴの町で暮らすほうがイラクに派遣される米兵より死亡率が高い、というデータ公表以来、ラッパーたちが使い出したのがシャイラクということば、だそうで。

先鋭的なアフリカンアメリカンの代名詞的存在だった
>>続きを読む

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

-

邦題だけでは原題The Hate U Giveのタテ読み=THUGを象徴するクライマックスの哀しみがまっっったく伝わらない悲しみよ。

Black Lives Matterってチャントしかり、"I c
>>続きを読む

優しい嘘(2014年製作の映画)

-

40分×12話とか勘弁してくれ2時間で語れるだろうが。っていつも言ってるドラマ見ないマンにバチがあたりましたな、これは2時間で語るには容量が多すぎるやつ。
『無垢なる証人』(2019)の勢いで積んでい
>>続きを読む

無垢なる証人(2019年製作の映画)

-

阿部共実の傑作『ちーちゃんはちょっと足りない』を事前に(制作陣に)読んでもらっていれば、もうちょっと定型外の着地も探れたんじゃないか、とか思うぐらいには全体としては気に入ったんですけどね。
いや、キム
>>続きを読む

有罪/Guilty(2015年製作の映画)

-

2020年のゴールデンウィーク早々に入ってきたイルファーン・カーン(1967-2020)の訃報をきっかけに『めぐり逢わせのお弁当』もこの『有罪』も見たんですけど、このふたつだけでも(前者では引退間近の>>続きを読む

エンド・オブ・ステイツ(2019年製作の映画)

-

誰かと思えばおまえニック・ノルティかぃ! ってなったところが個人的なハイライトでしたが、とにかくモーガン・フリーマンが一貫して「ギャラだよギャラ、ギャラが良いから出た、それ以上は何もない」って言い続け>>続きを読む

エンド・オブ・キングダム(2016年製作の映画)

-

アントン・フークアがさすがに無理。つって降板しただけのことはある2作目でしたね(=悪口)。アンジェラ・バセットをあんなふうに……みたいな憤りもある。

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年製作の映画)

-

バカな映画が見たい。まったく興味がなかったシリーズものなら尚可。ってタイミングで見たのでたいそう満腹しました。
しかしハリウッドが設定する「悪い奴等」がロシアや中近東ですら(2013年時点で)古くなっ
>>続きを読む

ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)

-

なんとなく見るのを渋っていたのは、ひとりよがりの作品だったらイヤだなあ、っていうエディ・マーフィへの警戒心があったせいなんですけど、冒頭からマービン・ゲイしかりテンプテーションズしかり、ドがつくメジャ>>続きを読む

夜が明けるまで(2017年製作の映画)

-

サンダンス・キッドの旅路も終点が近い、ってなると(世代的にはぜんぜん違うにもかかわらず)そりゃ大変だ、見届けねば。みたいなことを思うぐらいには、たとえばサンダンス映画祭で見出されるような作品や才能に与>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

-

いかんなく村上春樹音痴の才能を発揮する俺、時折、しゃらくさいな、だから合わないって言ってんじゃん。みたいなことを思いながらも最終的にはよくできてるわー。ってなったので謎の敗北感が。
たとえばクライマッ
>>続きを読む

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

-

小ぶりだけど映画の中でひとつの世界が提示されていて、見終わったあとにはヒロインの名前で見つけたインスタを探しにいって、元気でやってんのかなー。ってなるぐらいには没入させられたので、映画の勝ち。って言っ>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

-

1作目が気に入ったので(いまさら)立て続けに見たんですけど、ちょっと待ってこの設定が許されるなら『若おかみは小学生!』(2018)にも適用できるんじゃない? 仮にそんなことになったら、って想像するだけ>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

-

『スクリーム』(1996)シリーズを懐かしく思い出しまして、これ楽しめるならあっちもイケるんじゃないだろうか。
シリーズ最終の「4」が2011年で、10年経ったしそろそろ「5」やる? みたいな話が出て
>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

-

え、これはヤクルトがスポンサーして良いやつじゃないですか、なんなの、こんなにヤクルトが作品の真ん中で活躍することってある? みたいな感想が見終わって最初に浮かびました(いろいろ間違っている)。
どっち
>>続きを読む

ハナ 奇跡の46日間(2012年製作の映画)

-

これはあれだ、『プロミス ~氷上の女神たち~』(2016)と何が違うんだ、というかこっちのほうが先か、じゃあしょうがない。
みたいなことを思いながら見ていましたが、ペ・ドゥナはだいたいこういう扱いよね
>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

-

もちろん「女性がカラダを使って仕事の利益を得る」神話に加担した罪状は消せないものの、ポール・ウォルター・ハウザーをたっぷり堪能できる作品という1点で高く評価してしまう個人的なヒケ目が。いや、もう一目見>>続きを読む

ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

-

元相方がトム・クルーズ・バブルでうはうはいってるときにどういう気分なんだろうか、と思っていたニック・フロストが元気そうでなによりでした。

アド・アストラ(2019年製作の映画)

-

すまんクライマックスで寝てたわ俺……いや、父と息子の物語だって認識はもともとあったので、なかなかそういうところに来ませんね? って思っていて、いざそこに来たと思ったら寝てたのはもう完全に俺謝罪案件では>>続きを読む

リトル・モンスターズ(2019年製作の映画)

-

ルピタ・ニョンゴを見るだけの作品でしょどうせ。ぐらいの低いハードルから入るのがたぶん正解です。
オーストラリアの笑いのツボがなんだかんだ大英帝国やん。とか、子役のイケてる感じとか、テイラー・スウィフト
>>続きを読む

タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

-

ヒラリー・スワンクがやりたいことやったら『ディア・ブラザー』(2010)が出来ました、なるほどパブリックイメージと全然違う。
って事例と比べれば、シャーリーズ・セロンはそもそも『モンスター』(2003
>>続きを読む

完璧な他人(2018年製作の映画)

-

ユ・ヘジンが結局良いところをかっさらっていく感じ、さすがの貫禄。イタリアから持ってきたこっちをベースにベトナム版が出来るそうですが、大丈夫か邦画界、また乗り遅れるよ。

悪のクロニクル(2015年製作の映画)

-

こういうツイストする物語が好きなんだったらそりゃ東野圭吾がウケるだろうな。
あと、なんだかんだ言って日本のイケオジブームは顔面偏差値に対するこだわりが強いと思っていて、それを考えると柄本明……じゃない
>>続きを読む

ガール・コップス(2019年製作の映画)

-

全方位妥協してでも作品化したい、って製作の思いを汲まないと出来いまいちのコメディにしか見えないやつ。
「そういう留保は作品鑑賞に不要」派からは今後も見過ごされるんだろうけど、全編を覆うコミックテイスト
>>続きを読む