kmknglさんの映画レビュー・感想・評価

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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

将来を約束された優秀な医大生だったはずの女性が、学生時代に起こった性的な暴力事件から将来を奪われ、その復讐をしていく話。

予告編は復讐エンターテイメントと謳っていて、露悪的なビジュアルにちょっと気が
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

東京の上流階級のお嬢さんの話。

門脇麦演じる東京純粋培養のお嬢さんと、水原希子演じる地方出身のビジネスウーマンの設定が、いかにも現実にありそうないい塩梅で、それぞれの立場からだと違った顔を見せる東京
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.5

トムクルーズが往年の名作トップガンに戻ってきて大活躍する話。

ロッキーみたいに、おじさんなりに後進を育てたりする方面で活躍をするのかなと思ったら、最終的に若手じゃ話にならんって自分が前線に立つのが一
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.5

のんが演じるさかなクンの半生。

さかなクンの素敵なところは、魚に対する圧倒的な知識量、純粋さすら感じるエネルギー、それに、折に触れてうかがえる謙虚さや思いやりだと思っていて、そういう、単純に頭がいい
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

ろう者の家庭で唯一の聴者として幼い頃から家族の生活を支えてきた少女が、歌の才能を見出されて自分の将来に葛藤する話。

主人公には、家族を見捨てる罪悪感と、温かい家族の庇護を失う不安があるし、家族には、
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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

3.5

妻に先立たれて以来、孤立して暮らしていた厄介者の老人が、隣に引っ越してきた若夫婦との中で心を開いていく話。

他人ととにかく反りが合わない偏屈老人が心の奥で抱き続ける愛しい妻とのかけがえのない人生。
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

妻を亡くした男が、その心の穴に向き合う話。

村上春樹原作と思って見るからかもしれないけど、主人公のキザさとナイーブさの混ぜ具合とか、ミステリアスな女性像とか、春樹やなー感に少し笑いました。主人公が寡
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スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

3.5

長年連れ添ったカップルの片方が病にかかる話。

愛する故に心がすれ違うカップルをコリンファースとスタンリートゥッチが演じていて、素晴らしいキャスティング。2人のやりとりも素晴らしいし、湖水地方の美しさ
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

4.0

田中裕子演じる独居老人の話。

老いを受け入れて淡々と生きつつも、心の中に燻る想いが浮かんでは消えてを繰り返していく様が、うまく表現されていて、観ていて気持ちいいです。

老いの日常にふと湧き上がる悲
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

ニューヨークの片隅で生き抜いてきたプエルトリコ系移民のこれまでとこれからを讃えるミュージカルの映画版。

特に印象に残ったのは、移民街一番の優等生として遠くの大学に入った女の子が、挫折して帰ってくるナ
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

認知機能の衰えの中を生きる老人の話。

認知症がテーマの話はどうしても本人を取り巻く家族や介護者の目線がベースになってしまうけど、今回は本人の目線で話が進んでいて、それがまたスリリングで見飽きないとい
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

小説家志望の青年と、幼なじみだった若い女と、時々ビニールハウスを燃やすと話す謎の金持ちハンサム男の話。

金持ちハンサム男が、いつ働いててなぜ金持ちなのかわからないんだけど、その辺がこの映画の面白いと
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

老齢期にさしかかった女性が、勤め先の倒産をきっかけに、生活用品をワゴン車に詰め込んで、長く暮らした町を出て、アメリカ各地に散らばる季節労働を転々とする話。

主人公が出会う"ノマド"たちは、役者じゃな
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.5

子供に恵まれなかった夫婦が特別養子縁組で赤ちゃんを迎え入れた数年後、母親と名乗る女が子供を取り返しに現れる話。

原作はミステリー小説だけど、映画は、子供を産めない悲しみ、望まない妊娠の苦しみを丁寧に
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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

3.5

筋ジストロフィーを患いながら、自由で自立した生活を目指し続けた重度身体障害者と、彼を取り巻くボランティア、家族、友人達の話。

障害や福祉をメインテーマに据えた映画は、テンポや絵が野暮ったくなりがちで
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パターソン(2016年製作の映画)

3.3

小さな町でバス運転手をする傍ら、詩を書いて暮らす男の話。

アメリカの素朴な町暮らしとリリカルで内省的な描写の組み合わせがマッチしてて良かったです。
せっかくリリカルなら、もう一押しメッセージがグッと
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

半地下の家に住む貧乏な家族が高台に住む裕福な家庭に正体を隠して潜り込むことで起こる悲喜劇。

リアルな問題として格差を考える時、胸糞悪さの残る映画なんだけど、娯楽映画としては、格差という今日的でセンシ
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岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.0

数年前に自殺した夫が幽霊になって妻の元に帰ってきて、二人であちこち旅をする話。

題材や設定も面白いし、夫婦を演じる浅野忠信と深津絵里の組み合わせも良い。ただ、これは、関係が途絶えた2人の間の心残りに
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

4.5

大学が廃止しようとしているオンボロ学生寮で、寮存続を叫ぶ若者たちの群像劇。

印象的だったのは、寮の存続を訴えている学生たちも、寮がなぜ必要なのか実のところうまく説明できないところ。説明できないけれど
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

イタリア系の粗野な男が、黒人ピアニストの運転手兼用心棒になって、人種差別色濃いアメリカ南部での演奏会ツアーを巡る話。

何度も映画のテーマになってきた人種差別の話だけど、ただ強者が弱者を助けたり、弱者
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かぞくのくに(2012年製作の映画)

4.5

25年前の「帰国事業」で北朝鮮に行った兄を、日本に住む父、母、妹が久しぶりに迎える話。

どの登場人物も、台詞は少ないけど、体制の不条理にもみくちゃにされながら、それぞれが、言えない、言っても仕方ない
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.5

名ロックバンド クイーンのボーカル、フレディマーキュリーが、才能を開花させ成功しつつも、身を持ち崩した末に、チャリティーライブで復活するまでの話。

フレディ役のラミマレックが、才能溢れる異端児の輝か
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紙の月(2014年製作の映画)

3.0

地味に生きてきた女が、夫以外の男と深い仲になり自分を解放させていくとともに、その生活のために職場での着服にはまっていく話。

女性社員を無自覚・無反省に蔑視してる男性上司を演じる近藤芳正の演技が生々し
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.5

気の強いお嬢さんに一目惚れして一途な愛を捧げる話。

ストーリーは単純だけど、二人が出会う木造の観覧車、夜風にあたりながら読んだ詩、湿地を漕ぐボート、自分の手で改装した夢の詰まった一軒家、と、古き良き
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.5

かつてスーパーヒーロー役で有名だった中年俳優が、キャリア建て直しのため、演劇での成功に賭けて出る話。

ひたすら長回しで話を繋げていく画面構成はさすがという感じ。延々と続くシーンに、BGMのドラムのサ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.5

長年支えてくれてた妻を事故で失った男が、同じ事故で母を亡くした父子家庭と知り合う中ではじめて、愛することを知る話。

主人公は、自己愛ばかりでプライドが高い、まったくいけ好かない奴なのに、本木雅弘が演
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怪しい彼女(2014年製作の映画)

3.7

おばあちゃんが突然20歳に戻って、やりたい放題する話。

若返った主人公を演じるシムウンギョンのコメディエンヌぶりが愉快で可愛らしく、楽しく見れます。細かいことを言えば妙な展開もあったように思うけど、
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グランドフィナーレ(2015年製作の映画)

3.7

音楽家として成功し、今は引退して不自由のない余生を送る男が、スイスの山間のリゾートで過ごしながら、残された人生をどう生きるか模索する話。

この映画をしっかり理解するにはまだ若輩者の僕ですが、「老いて
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藍色夏恋(2002年製作の映画)

4.3

台湾が舞台の青春映画。

夏恋て!ってなる気恥ずかしいタイトルですが、それほど浮かれてはなく、むしろ主人公の女子は終始ふつふつ悩んでて、そのひたむきさが良かった。また、その葛藤を経た上で、ラストシーン
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.5

迷宮に迷い込んだような気分になった。でも全編に渡る美しさで、忘れがたい余韻のある映画でした。

ドリーム(2016年製作の映画)

3.3

人種差別の厳しかった時代に、NASAで白人も一目置く大活躍をした黒人女性の話。

実話ベースにしつつ、主人公の活躍振りを鮮やかに描いてて、楽しく観れました。ただ、わかりやすくしようとしてチープになって
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魔法にかけられて(2007年製作の映画)

3.5

おとぎの国から飛び出してきた破天荒なお姫さまが、現実世界の男に恋をする話。

当時新鮮だったディズニーのセルフパロディ。今観るとまだまだパロディぶりが手緩いけど、こういうのを経て、ディズニーはアナと雪
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.8

マッチョイズムが跋扈するスラム街で、繊細な少年が大人になる話。

男は、男に生まれるのではなく、男になるのだ。とボーヴォワールを真似てみたり。
どうしようもない悲しみが行き場のない憤りになって、気弱な
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.3

ぐうたらな女子が惚れた男目当てで始めたボクシングでブレイクスルーする話。

安藤サクラの序盤のぐうたらぶりと、ボコボコに殴られながらブレイクスルーしてかっこよくなる姿が見もの。どっちもしっかりハマって
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.0

証券業界で、欲にまみれた乱痴気騒ぎ。

ほんとにただただ乱痴気騒ぎ。でも、欲望を駆り立てられてハイになる、危うい綱渡りで自分がデカくなった気がする、怖くて戻れなくなる、なんていうのは他人事でもないかも
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.3

ヒュージャックマン演じる、持たざる男が、成功を掴むために社会の爪弾き者を集めてサーカスを始める話。

歌が、特にTHIS IS MEが良いので星1つ増し。貧乏に苦しみ、金のために始めたサーカスが結果的
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