繊細さを持ち合わせているが故に、図太い世の中で生き辛く道を逸れてしまうことがあるんだと思う。痛みに寄り添うこととはどういうことかを考えなくてはならない。
信念を貫く圧倒的な力強さが不可能を可能に変えていく。ペンは剣よりも強しとはまさにこれ。
偏見と先入観と集団心理と常軌を逸した正義感。人間の暴走した意識がどれほどの悪夢を生み出すか。そんなことはないと自分自身は言い切れる生き方しているのか。よくよく考えなければならない。
象徴と個のはざまでバランスを見失う。
自分という個性に触れて欲しいとただただ望んでいる姿は人間として真っ当だと思った。
ぞっとした。先入観と偏見がどれほど自分にも染み付いているだろうか。不安定な状況下で、悪を仕立て上げて袋叩きにすることで救われようとする人間の脆さ。
心が動かされる瞬間。打算のない、圧倒的な純真無垢の真っ直ぐさに触れて、反面、自分のか細さを思い知る時なんだろうなぁ。
時代と国に翻弄されるのはいつも罪なき個人。死の恐怖と隣り合わせで生きなければならない過酷さが、度が過ぎた信心深さを生み出し、生涯に渡り個人に住み着くとはなんとむごいことか。
映画が製作されていた時期が数年前。まさに今を予言しているよう。得体の知れない恐怖になす術がない。人間の思考を錯乱させる閉塞感の怖さ。
代表の信念が固定概念を変えていくのが痛快。何よりチョコレート美味しそうだったなぁ☺️
届くか届かないかわからなくても意思を持って表現すると言った主人公の眼差しの力強さ。それぞれのバックグラウンドを抱え悶えながらも何か兆しを探して生きていくのが人間なんだと思う。
多様性とかLGBTって言葉をあえて使っているようじゃ、差別や偏見なんてなくなるわけなくて、バックグラウンド関係なしに今を一生懸命に生きる人誰もが幸せを享受できるようにどうかなりますようにと思う。
人ごとだとは思えない。コロナ禍が今までの世界をガラッと変えたし、結果弱い者にしわ寄せがいく。
近くて遠い家族であるが故の距離感。肌感で分かってくれてる幼なじみ。
心にじんじん染み渡った。
若さで乗り越えられた昔とそうはいかない今現在の自分。近いようで遠くもある家族。この先どう生きるか。心にずんずん響いた。
システムに乗っかったとたんに「義務」に変わる。ねばならないに囚われない関係。パートナーとは家族とは。。
摂理に背くと報いを受けるのか。鏡をじっと見つめて自身が何者なのかを自問しているようなアダがせつなかった。
自分らしく生きているかを問われた気がした。息絶えるまで自身が心地よい生き方を全うするべき。
記憶が交錯しているはずなのに、時折鮮明に愛おしそうに我が子の話をするお母さん。グッとくる。だからこそのエンディング曲なんだろうなぁ。優しい眼差しを感じる。