こーじさんの映画レビュー・感想・評価

こーじ

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.9

濱口竜介最新作ということで、見ない選択肢はない!
結論としては、一見の価値はあるが、他の濱口作品の方が好き。

魅力

画面づくりのレベルの高さは相変わらずであり、特に冒頭の大自然を下アングルから移動
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

圧倒的なビジュアルとエマストーンの演技力で魅せる悪夢的な寓話。
序盤は日本でこの役出来るのは吉高由里子かなぁ、と思いながら見ていたが、次第にこの役を出来る役者は日本にはいないなと思い直した。幼児からイ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2

200分超えるのに集中力途切れず観てられるほど、面白い作品だった。これだけ酷い話が史実に基づいているのだから驚いてしまう。とにかく壮大なスケールのショットが多く、見応えがあった。

ある男(2022年製作の映画)

3.9

多分、この映画はもっと面白かったのだと思う。ただホテルで観てしまったせいで、妙に映像がカクカクしており、本来の魅力の半分くらいになってしまっている感がある。
窪田正孝と妻夫木聡の演技がとにかくハマって
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.3

序盤は話の軽薄さが目立つ。しかし、後半に進むにつれて徐々に画面を闇が包み込んでいき、それに伴い登場人物たちの真摯さが滲み出ていく。カメラや登場人物たちのレベルの高さと比較して、登場人物たちの軽薄さがど>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.6

久しぶりのPTA作品。
全員が浮気性ですね笑

音楽と映像はグッドですが、久しぶりに観たからなのか、あまりこのノリについていけず。

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

どのショットも絵画のようにビシッと決まっている。そして、観察する、されるというのがスリルになって面白い。

出来の良さは分かるものの、情緒的な面では意外とアッサリしており、淡々とした印象を受けた。もっ
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.8

随分ゆったりした作品。
自然のイメージビデオのようでもあり、癒された。
大人になった男2人が、微妙に立場が変わってしまって、気持ちが通じ合わない感じはリアルで面白い。

ただし、劇映画を期待すると、あ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.8

良質な児童文学のような良い作品だった。
8歳の女の子が、同い年の母親と出会うファンタジーなんだけど、このフィクショナルな設定をすんなり受け入れるのも、子供らしい。

母親との確執が分かるような、分から
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.1

宮崎駿はきっとこう言いたかったのだ。
好き勝手生きろ(絶対違う)

前情報は何もないので、序盤は一体これがどういう物語なのか掴めず。しかし、予想を上回るようなヘンテコな展開に傾れ込み、やりたい放題だな
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フェイシズ(1968年製作の映画)

3.8

筋書きなんてあるような、ないような感じでずっと脱線し続けている。俳優たちの演技は確かに熱を帯びているが、そのエネルギーが決して分かりやすく収束はしない。見てて楽しいかと言われれば疑問だが、一見の価値は>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.3

カンヌで脚本賞を取っているので、脚本に期待をして観に行ったのだが、個人的には監督の技量に唸らされた。勿論、脚本もよく出来ているのだけど、リアリティを照らし合わせると納得いかない事が多々あるし、視点が変>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.1

とにかく格好いい!登場人物の打たれ強さも凄い!洗練はされていないけれど、映像もエモーショナルで音楽とピッタシでした!

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1

岸井ゆきのの佇まいがすごい。
16mmの柔らかい質感が、この映画にはとてもマッチしていた。劇伴がないが、電車の音、ボクシングジムの音がまるで音楽のようだった。

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

不登校な生徒、あるいは生きづらさを抱えた子供たちにむけての真摯なメッセージを放っており、その嘘のなさに心打たれました。
人物描写も丁寧でよかった。こころのクラスメイトが大勢で家を訪れるシーンは凄まじく
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

完全にスラムダンクを全巻読み込んでいる事を前提に作られているし、映画の出来だけを見ると他にも優れた作品があるかも知れない。

だけど、青春期にスラムダンクに感化された人間は絶対に観て損はしない一作。
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.2

「君の名は」や「天気の子」にあったようなごちゃごちゃ感が消え去り、非常にスマートになった印象を受けた。個人的にはごちゃごちゃ感がいい方向に働いた「君の名は」の方が好きだけど、「天気の子」よりはずっと面>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.2

4kになったのを機に初めて見てみました。

有名作だけど、自分には全然合わなかった。
映像的なセンスは素晴らしいとは思うけど、テンポを良くするためなのか、チャカチャカ画面を切り替え過ぎて疲れてしまった
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.2

子供のいる親の身からすると、本当に目を逸らしたくなるような内容だった。

悲劇が起きた後の夫婦の在り方がとてもリアルで、恐ろしくなりながら共感してしまった。

役者は皆んな良かったが、特に永山絢斗が素
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.0

ふらっと立ち寄って時間の合う映画を見たので、前情報は一切なし。

それ故、この映画が始まって10分ぐらいで、これは30代のおっさんが見る映画じゃないと後悔するはめに。狙っているユーザー層と明らかに違う
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.0

原作小説の大ファンである僕からしても、ほぼ文句のない映画化だったと思う。

ずっとあみこが可愛そうで、可愛くて胸が抉られっぱなしだった。

手のかかる子供を持つ身としては両親の気持ちも分からんでもない
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.9

観覧車のシーンを筆頭に、何度も涙腺が崩壊しそうだった。

韓国映画でも、カメラの置き方や演出方法は紛れもなく是枝印になっていて、斬新だった。

でも、泣きそうになっても、どこか芯に響く驚きはない映画だ
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親密さ(2012年製作の映画)

4.3

これで濱口竜介作品はほぼコンプリート。

4時間超えの超大作であり、前半は演劇に携わる男女がメインで、後半はその男女が作った作中劇となる。

正直、前半はややきつい。素人役者なので聞き取りづらいし、構
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

クオリティの高いのは間違いなし。
容赦のない怒涛の展開は、韓国映画を連想させられました。

大阪在住の身からすれば、見慣れた光景がスクリーンに映っていてそれだけでテンション上がりました。

俳優の方は
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PASSION(2008年製作の映画)

4.6

こんな恐ろしい映画は初めて見た。
濱口竜介特集の締めくくりに相応しい傑作。

かつての同級生の男女の集まりで、結婚報告をする2人。そこで男の方の過去の浮気が発覚する。

最初はリアリティで始まるのだが
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天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

4.5

「永遠に君を愛す」と二本立てで見たが、「永遠に」が濱口竜介っぽくない凡作だったのに対し、こちらはハッキリと濱口竜介作品であり怪作だった。

濱口竜介の作品を見る醍醐味として、フィクションとドキュメンタ
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永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.6

凡作かな、と思いました。
新婚を迎える花嫁と花婿の心変わりを描いた作品だけど、悪い意味でごちゃついている印象で、あまりまとまりがない。
美術大生の女の子は可愛いかったけど、漫画っぽいキャラで、あまり濱
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何食わぬ顔(2003年製作の映画)

3.9

濱口竜介が東大在学中に撮った映画。濱口竜介作というフィルターありきなのは承知だが、楽しめた。学生映画らしい粗っぽい絵は意外と気にならず、それどころかサッカーのシーンや、タイトルクレジットの電車のシーン>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.5

会社休んでまで見に行った甲斐のある出来だった。
会話展開の面白さ、それを演じる役者陣の素晴らしさ、大袈裟に主張するわけではないがマイノリティへの共感が全編貫かれていてそこもとても良かった。

第二話の
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

3.5

濱口竜介の大ファンではありますが、さすがにこれはよく分からんかった。

暴力的な雰囲気が全般に漲っており、こういう作風も撮れるのだと驚いたが、さすがに観念的すぎて付いていけなかったです。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

長い年月を刑務所で過ごした殺人犯の三上が、13年ぶりに社会に出てきて、なんとか世の中に適応とする。その様を面白がるテレビマンが近寄ってきて、ひと騒動起きる。

まず役所広司の演技が素晴らしい。
この実
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悦楽交差点(2015年製作の映画)

4.0

普通に面白い。。。脚本がよく出来ている。
古川いおりの演技も自然で、現実味のないこの役にうまくリアリティをもたらしていると思う。

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