ちょうどいいさんの映画レビュー・感想・評価

ちょうどいい

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インターンシップ(2013年製作の映画)

3.7

持ち前のトークと運とあり得ないほどの偶さかで…、を期待したのだが、友情と人生訓に比重が置かれたいい話の方だった。

特段中弛みもなく、爽やかなV字回復は見ていて飽きなかったが特に突き抜けなかったかな。
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ケス(1969年製作の映画)

1.0

ケン・ローチということで胡乱さ満載の中で視聴開始。

果たして悪い予感が的中。

舞台は斜陽産業の寂れた炭鉱。湿ったイングランドの空気感。不遇な環境に置かれた子ども。心血を注げる何かを見つけ…。

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ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

恋愛至上主義とルッキズム、同調圧力にどっぷりと支配され、盲目的に“つがい”になったカップルへの強烈なるアンチテーゼか。

極めて悍ましい「らしさ」や「べき」の初期設定に制作側の黙示が感じ取れる

共感
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.5

これが何で4.0?

切り口は複雑な社会問題を盛り込んでいてグリップされたが前半がくだくだしく、この手の映画にあるいつもの凡庸さが露見。

サワリからは多少の緊張感があったが、既視感が否めず。

レミ
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とらわれて夏(2013年製作の映画)

4.0

事をストックホルム症候群のサスペンスもので片付けるのではなく、人物のバックグラウンドを巧緻に描いていくプロットはなかなかのもの。

ハラハラドキドキの緊張感も割とあり終始飽きずに鑑賞。

顛末も予想を
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.0

確証バイアス、同調圧力、懲罰感情、差別、下視、偏見、固定観念がてんこ盛りの極めて示唆に富んだ社会派ドラマ。

変節までの描写にそれなりの迫力はあったものの、やはり古典に特有の拙劣さは否めず。

ほぼ白
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008年製作の映画)

4.5

評価3.5(2024/04/21現在)もさもりなん、と言える極めて思慮深さを要する良作。

戦後のアメリカ黄金期の体現者(ステレオタイプのホームメーカーとマチズモ)の深まっていく溝の描写は出色。

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RED/レッド(2010年製作の映画)

3.5

スターを増やして濃くすると内容は希釈される典型。

4番の大砲を揃えても打線は繋がらないよね。

シリアスに仕立てていれば少しはマシになっていたのでは?

サワリからはやや楽しめたが、拙劣さが否めず。
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ステップフォード・ワイフ(2004年製作の映画)

4.3

評価3.3(2024/04/19現在)もさもりなん、と言える極めて思慮深さを要するジェンダーとセクシャリティの問題提起作品。

これでもかというくらいのマッチョ視点の女性の理想像(座りがよく、いい塩梅
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フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

4.0

十分に楽しめる戦間期の差別と因習の色濃い南部を舞台にしたザ・ドラマ。

が、惜しいっ!

ひねった三人称語りも感興を覚えるし、人種差別や女性蔑視、旧態依然としたマチズモも
描かれていてグリップされるん
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.0

公開当時に視聴したと記憶。
さほど印象に残ってはいなかったが、あまりの高評価(2024/04/17現在4.2)に胡乱さを覚えながらも再視聴。

惜しいっ!4.3に近い4.0。そして『リトル・ダンサー』
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シネマ・ヴェリテ(2011年製作の映画)

4.3

家族とは、夫婦とは、性別とは。思考停止した中産階級をモデルにこれらの歪さを炙り出した示唆に富んだ作品。

賞翫するには極めて高い解放性が必要か。

伝統的な家父長制や庇護欲、弁えて座りの良い女性を大量
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ローラとふたりの兄(2018年製作の映画)

3.7

うら悲しく枯れた感ありの主人公たち。フランスコメディの面目躍如と言ったところか。

短尺で中弛みもなく、フランス映画に特有の社会性やペーソス感もあり割と楽しめる。

“らしさ”やジェンダーロール、因習
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キャロル(2015年製作の映画)

3.5

何だかノペーっとしていて、ドラマともサスペンスとも言えない凡庸な作品でした。

顛末もクリフハンガーで消化不良。

殊にサワリまでが冗長で凪が続くので感興沸かず。

もっと早い段階でまぐわって話を展開
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シティ・オブ・ジョイ(1992年製作の映画)

3.7

異国の地で艱難辛苦を乗り越えるいい話なんだが、やや冗長で平板だったかな。

隠然と残る苛烈極まるカースト制が何たるかは描かれているんだが、いささか雑駁でストーリーがぶれていたのでそこまでの感動を覚えず
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パピヨンの贈りもの(2002年製作の映画)

4.0

ペーソス感たっぷりの老人と、明け透けで屈託ないちょっとオマセな少女の紋切り型で予定調和の物語を賞翫。

社会的にも警鐘と風刺が効いていて示唆に富んでいるので思慮深く堪能できる。

80分の短尺でサクッ
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.3

折に触れて破顔を禁じ得ない“過ぎる”作品だが、過去の蛮行を考えるとやたらと感情が忙しい。

右傾化への警鐘とメディアに毒された浅薄な無関心層への強烈なる皮肉ともとれるが、ユダヤ人、シンティ・ロマ、障が
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ボヤンシー 眼差しの向こうに(2019年製作の映画)

4.0

先進国の欲望の資本主義をこれでもかというくらい摂取させられる問題作。

既知な点はあるものの、また映画とは言えここまで苛烈で陰惨を極めているとは。

劇伴なしがおぞましさに拍車をかける。

安い商品と
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.3

社会に遍在する宿痾の根源が全て地続きということを再確認。

コンテンツとして消費することしかしない社会の無関心さと、個人的なことは政治的なことということもついでに再確認。

名状し難い情感の三角絞めが
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

3.7

根拠のない女性“らしさ”によって下視するマッチョな駄言のオンパレードは必須アイテムとは言えヘドが出る。

旗色が悪くなると常套句の「神が…」で押し切ろうとする浅慮さにも閉口。

で、肝心の映画的な面白
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.5

2004年5月に鑑賞との記録あり。全く記憶はないが点数の高さが気になり(2024/04/10現在3.9)再視聴。

残念ながらそこまでの感興を覚えず。

何やらフェミニズムの観点からも記念碑的作品なん
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セラヴィ!(2017年製作の映画)

4.0

そこまで点数が高くないのは何ででしょう(2024/04/05現在3.5)。

全編通して小気味良く、いちいちクスッと笑えていかにもフランスらしい作品。

遊び心も当意即妙さもない『ボイリンク・ポイント
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ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.7

短尺で平易な内容で中弛みもない。飽きはしないが、これをPart2以降も見せられるとなると子どもじみていて、いささか時間のもったいなさを感じるか。

車好きなお子ちゃまが手放しで礼賛するから続編以降も高
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画家と庭師とカンパーニュ(2007年製作の映画)

3.7

軽妙洒脱、当意即妙が適言の2人の滋味溢れるやりとりを賞翫するにはある程度の経験を要するか。

変哲ない2人の会話劇だがくだくだしくもなく割と楽しめる。

言外から滲出するえも言われぬうらぶれ感が出色。
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狩人の夜(1955年製作の映画)

3.0

古作ゆえの拙劣さとチープさが露見されてはいるものの、ストーリーそのものは短尺も相まってまぁ飽きずに見られたかな。

『ガス燈』しかり、リメイクされれば巧緻さが表現され楽しめる作品になるのでは?

子ど
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.3

これを賞翫するにはなかなかの慧眼と高めの視座を要するか。

間男や横恋慕、嫉妬、セックス、色欲などという軽薄な表現では名状し難い情感を堪能できる。

女性の客体化を厳然と見せつけられ、サワリからの凄絶
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

1.0

お子ちゃまとゲーマーが楽しむ極めてチープな雰囲気の映画。

ゲームの存在を知らずにアマプラのオススメから視聴。

開始数秒で日本の安っぽい空気感に閉口。実にチープ。

日産とソニーのコマーシャルムービ
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カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)

4.0

ファンタジーでも何でもない極めて社会性や政治色の強い示唆に富んだ作品。

変化=カラー、現状維持=白黒グレーに例えた構成は出色。

なかんずく集会や法廷シーンのくだりは瞠目に値する。

変化をマティス
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アビス(1989年製作の映画)

3.5

雑駁としていて一徹してなかったなぁ。

SFでもないし、ディザスターでもないし。潜水艦どこいっちゃったの?

サワリからはそこそこ楽しめたが、そこまでがとっ散らかって集中できず。

そしてまさかの禁じ
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この世界に残されて(2019年製作の映画)

2.5

ハンガリー、ソ連、ユダヤ人、内務省…。食指が動く粗筋だったのだが、スタートダッシュに失敗。 勢い加速することもできずにそのままゴール。

緊張感も切迫感も、ましてやヒリヒリする感情の忙しさも特になく
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

サワリに向けての収斂さが足りずにいささか模糊としていてとっ散らかってたなぁ。

乗りとテンポのいいコメディでもないし、さりとてドラマ色が強いというわけでもないし。

テーマはかなりいいがリズムが悪くて
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フランクおじさん(2020年製作の映画)

3.5

凡庸なマイノリティの恋愛ものではない点はよかったが、いかんせんパンチが足りない。

もっと強烈な人権蹂躙とステレオタイプ感、宗教右派感をこれでもかというくらい描写していれば感情の三角絞めが摂取できたの
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.5

短尺で飽きはしなかったが、いささか雑駁としていて刺さらず。

団円への繋ぎの描写もそこまで刺さらず。

家族の情感の描写や主人公の抱える心の描写がいささか拙劣。

心の闇がテーマで割と社会性もあっただ
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.5

映画はコース料理と同じ。ラストのラストのデセールが絶品美味でも意味ないだろ。

特に感情の忙しさも、感動の過剰摂取も視聴後の三角絞めもありませんでした。

社会問題やペイトリアーキーも絡んでどんな展開
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メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

1.0

時代とは言え巧緻さのかけらもないお子ちゃま向けSF。

いな、お子ちゃまでも楽しめんだろ。

にしても安っぽい。

にしてもパートⅢまでよく作ると。

にしてもここまで高評価とは。

拙劣さの苦行に耐
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ファーゴ(1996年製作の映画)

2.0

プロットの妙や“やられた感”を摂取できると思ったのだが大したことはありませんでした。

あまりにも有名なコーエン兄弟の作品なので胡乱な雰囲気はしたのだが、果たして“監督らしさ”で乗り切ろうとする浅薄な
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