Pokkopokkoさんの映画レビュー・感想・評価

Pokkopokko

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ソウルに帰る(2022年製作の映画)

3.3

なんというか初めて見る映画だった。主演の彼女は(自身が身に詰まる背景のせいなのか?)ほとんどのシーンで映画内にいることを拒否している。なんなら無表情。けど、確かにその状況ならそうなるということを私たち>>続きを読む

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.5

MIに挑む素晴らしいエンタメ。それ以上でも以下でもないけどちゃんと面白かったです。

怪物(2023年製作の映画)

3.5

んー…是枝監督作品では他にもっと素晴らしいものがあるかなというか、らしくない?無理してる感?が正直な感想。
けれど、子役、役者陣は全員本当にさすがの素晴らしさ!

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.9

あの時代の韓国を描きながら、政治に翻弄される施政者たちを描いたこの作品は、政治エンターテイメントとしてもアジアの中ではスパ抜けた完成度だと思う。何よりもイ・ビョンホンがとんでもなく素晴らしい。うちに秘>>続きを読む

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.4

アピチャッポン監督作品を初鑑賞。音にまつわる映画だけれど、その音は時間を超えて共有されたデータのような存在として主人公を不眠症に陥らせる。しかしファンタジーではなく、しつこいほど写実的に撮られた不思議>>続きを読む

霧の旗(1965年製作の映画)

3.6

倍賞さんのカッコよさがヤバい。そして高度経済成長期の日本の都市風景もカッコよすぎてやばい。ストーリーの展開もですが、そんなビジュアル面もとても楽しめる作品でした。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

こんな物語は…みたことがない。
陳腐な謎解きや恐怖感の押し付けではなく、全く予想外の角度から予想外の感情に圧迫される。
ひたすらに上質で美しい島の様子がひたすらに絶望感溢れるものに思えてくる。
しかし
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愛の嵐(1973年製作の映画)

3.8

かなり衝撃を覚えた作品だった。まずナチスを必ずしも直接的には批判的に描いておらず、ただの「事象」としてしか見せていない。ただ、これはオーストリアには戦前、戦後とかなりの数のナチ党員がいて、戦後は被害者>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.3

テーマ選びは面白いし意味があるものだと思う。SFだけど現在の日本の歪みを映し出してもいる。
ただ、たるい…さすがにたるすぎる。なんだろう?間がタップリとある作品は好きだけどこれは見ていて集中力がキープ
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.6

淡々と狂気が積み重ねられていくスリラー。全く予備知識無く観たので展開にだいぶ驚いたし、かなり撮るのが大変そうな内容がしっかり綿密に撮影された良作だった。

あのこと(2021年製作の映画)

4.1

きっとそうだろうなと思っていたけれどやはり大傑作だった。芝居、俳優の存在感、撮影やビジュアルに関わるもの全て含めてが美しく誠実で痛々しく、完璧だった。
世の全ての男性が見たほうがよい作品であるとも思っ
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.2

いろいろ?な部分はあるものの、まちがいなく今泉監督の全作品の中で一番の名作だったと思う。中村ゆりさんのやりとりの一番の見せ所で、中村さんのアップをもっと観たかったが、その後の注視しなくてもよいかな?な>>続きを読む

眩暈 VERTIGO(2022年製作の映画)

3.0

すごい評判なんで観に行ったけどそんなに良かったかな?個人的には演出めいたものが殆ど効果的に感じられなかったしなんならもっとシンプルに観たかった。でもジョナスメカスの貴重なプライベートが垣間見え、詩人の>>続きを読む

ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償(2015年製作の映画)

3.8

これを作った製作者はかなりリスクをおかしてこのドキュメンタリーを作ったのだろうなと想像できるし、この映画が与えたインパクトにはとても尊敬を覚える。
服作りの裏側を探りながら、日本でも種子法の際に話題に
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ミスト(2007年製作の映画)

3.6

フランク・ダラボンと知らずに軽い気持ちで見始めたら、ホラーは好きじゃなちゃ自分でも没入してしまった。そして強烈なラスト。この映画が伝えようとしていることはわからない。けれどこれも極限状況の人間のリアル>>続きを読む

Arc アーク(2021年製作の映画)

2.8

石川慶監督作品がわりと好きなので楽しみにしていたが、冒頭のクラブシーンぐらいからかなり見る気を失いかけた。ちょっとセンスと予算が内容にまったく追いついていない。もうちょいしっかり後ろだてを固めてから挑>>続きを読む

燃えよ剣(2021年製作の映画)

2.7

これはうーむ…たぶんすごい予算を投じて大変な思いをして作っただろうに、ストーリーはダイジェスト、人間の感情がまったく伝わってこない作品でビックリした…

百花(2022年製作の映画)

2.7

なんかいろいろなことがドヤ感に満ちているというか、評価されたがっている映画?
ある意味で川村元気さんらしい作品だけど、胸糞設定に果敢に挑んだと捉えるべきなのか?

偶然と想像(2021年製作の映画)

3.9

素晴らしい寓話の連続、監督の変態性が滲み出る!ドライブマイカーよりもこちらがはるかに好きだった。

彼女が夢から覚めるまで(2021年製作の映画)

4.2

関根光才監督特集にて。
ダンサーの菅原小春が演技してるのを初めて見たが何だろうこの繊細さとカッコ良さ。森山未來との絡みなのかなんなのか…すごいエロスだった。あやしいクスリを効かされたみたいな作品だった
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ZENON(2021年製作の映画)

4.4

下北沢の関根光才監督特集にて。不気味な切迫感に煽られながら、出られない箱庭に詰められたみたいな?恐ろしい。この監督はこういう演出もできるんだなと唸った。唯一あるなら、すごい追い込まれたから、最後もうち>>続きを読む

サンドラの週末(2014年製作の映画)

4.5

かなり久しぶりに見返したけどやっぱり素晴らしい…ただ淡々とマリオン・コティヤール演じる主人公の、メンヘラと貧しさからくる失業への逼迫感に向き合い、彼女の時間を共有する。撮影うんぬんなどが消えていくほど>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.8

非常に素晴らしい映画。まちがいなく。演技も撮影や照明や美術みんなハイクオリティ。それだけで、心に深く残る作品です!
ただめっちゃ長く感じる。あと設定やシチュエーションごとのリアクションに?となる瞬間が
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.2

自分の家族を思い出して辛かったけれど、その痛みをきちんと映像にしてくれたことでわかることが多々あった。
映画はこういうことのためにあるんだろうと思わせてくれる素晴らしい作品だった。
未見の方はぜひ見て
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草原の実験(2014年製作の映画)

4.0

この映画がAmazon Primeで配信されていることに逆にビックリして見返した。

公開当時からしばらくたって見直してもひきこまれる、恐ろしいほどのディティール。神は細部に宿るってこういうことなのか
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

ジャケとは裏腹にとてもとても繊細な映画だった。ひたすら美しい風景たちが、アメリカでいま所謂「有害な男性性」と呼ばれているマッチョな意識を、時に静かに冷たく見つめる接続詞として挟み込まれる。このテーマを>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

3.2

うーむこれは…
いまさらながらに観た大監督の作品は、いま戦争をこういう風に描いていいんだっけ?ってシロモノだった
クオリティがすごいのはもう本当にすごい
ただこのテーマは危険な気すらした

クレマチスの窓辺(2020年製作の映画)

3.0

島根の様子がとにかくキレイだし、主演の瀬戸さんがかわいらしい。
自分にとっては良くも悪くもそれ以上でも以下でもなかったかな。もうちょっと何か起きるのか、起こすのか…
短いしある意味気軽に見れるといえば
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

素晴らしい作品であることには間違いない。ただ、いまや有名になったこの棒読みをひたすら繰り返させる本読みを経た演出は、日本人には向いてないのではないかと思う。放っておいても過剰に感情をのせてくる当時のイ>>続きを読む

誰かの花(2021年製作の映画)

4.1

傑作。ひたすら重く苦しく、暗い気持ちになるが、日本映画の未来は明るいのではないか、そう思わせてくれる作品だった。

火口のふたり(2019年製作の映画)

3.0

ちょっと穿った見方をすると掠れたポルノでしかないというか…もうちょっと美しく撮ってあげないとここまで身体張った俳優たちがかわいそうだし、震災とかにメンションするには中途半端すぎやしないかなあ、とは正直>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

4.1

久しぶりに見た邦画の名作。とてつもなく重い余韻を引き摺るが、それにも増して全俳優の凄まじい名演と脚本、演出が息をつかせずこちらのこころをぐいぐいひっぱる。実際、渡辺謙や妻夫木聡、綾野剛など、この作品こ>>続きを読む

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.9

細部まで作り込まれた、ヘタな戦争映画を上回る素晴らしい演出。単純な「白人の救世主」に終わらない練り込まれたストーリー。ディカプリオもさることながらシエラレオネのひとびとの人生を載せた演技が強烈。
ただ
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

酷評されているレビューも多いけど、素晴らしい映画だとかんじました。
物理的に不可能なアレコレは感じるけど、正直そんなことはどうでもよくて、描きたいメインテーマがすごく現代において大切だったし、だからブ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.3

そういえばこれを挙げるのわすれてた。ソン・ガンホの中でもとりわけ名作の一つであろう、実話を解析しながら歴史的事件に寄り添いかつエンターテインメントとして着地させる手腕は、韓国映画の真骨頂。映画の中身に>>続きを読む

麻薬王(2017年製作の映画)

3.4

ソン・ガンホを迎えて、戦後韓国で暗躍した麻薬王なんて最高に面白そうじゃないですか。
いいところも沢山あった。しかし今ひとつ跳ねなかったのはなんでだろう?ちょっと各キャラクターの内面の掘り下げが浅かった
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