Pokkopokkoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Pokkopokko

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日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)

2.8

終始、違和感があった。
それは、あれだけの人が無為に死んでいき、またその時点でも死んでいるはずの戦争末期のその時期に、登場するキャラクターの誰もにそのことに逼迫した感情を感じなかったから…おそらくモッ
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.2

うーん、前作のインパクトは無かった、というのが多くの人の正直な感想なんじゃないかな。ハッカーをただの魔法使いにしてしまっていて、結構ツッコミ所満載のエンタメにしてしまった感はある。役者については前作と>>続きを読む

父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

3.5

ひとえにテーマ設定のすばらしさ。英雄なんていない、という言葉には強く納得できる。
ただ、映画の作り、出来としてはイーストウッド作品の中でも正直かなり質が低い…とは思う。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

練りこまれた脚本と視点から、安藤サクラが全体をつつみこむ。
作品としては素晴らしいが、撮影は至って普通なのが物足りなかった。
まあ、普通であることに徹したのかもしれないけれど。
そして、あの状況で、子
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.5

マーゴット・ロビーが現在最高の俳優の一人であると同時に最高のプロデューサーでもあるということの証明。
監督、脚本、構成や撮影、美術、衣装、音楽も完璧。あとはこの映画をどう考えるか、実在の人物と社会への
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フォーカス(2015年製作の映画)

3.5

コロナで嫌なニュースばかりに飽きてマーゴット・ロビーを観たくなった。
ちょっと展開が読めるし後半スイートすぎるが普通にたのしめた。

コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.4

そりゃ観なきゃいけないでしょ、今、この作品は。映画としてはちょっといまひとつかもしれないけど、ここまで後に正しいリサーチがされたと観客が感じた映画はなかなか無いのでは。

共喰い(2013年製作の映画)

3.7

胸が悪くなるほど暴力的な性癖の奥にひそむ人間性への疑いと悲しさを見せつけられる。俳優陣はみんな素晴らしい…田中裕子さんは本当すごいなあ…篠原友希子をこの重要な役に配置したのもナイスキャスティングだし、>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

4.1

最高の日本映画のひとつだと思う。オダギリジョー、香川照之という最高の俳優陣の演技をいかんなく楽しめる。
真木よう子も、極めて自然で近所のあのひとの色っぽさ…をあますところなく伝えてくる。
あえて言うな
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BUNGO ささやかな欲望(2012年製作の映画)

3.7

日本文学の名作短編を様々な監督とキャストでオムニバスにした作品。好きだったのは、「鮨」(関根光才)と「幸福の彼方」(山下敦弘)。どちらも日本文学らしきささいな話を繊細に描く。この作品の、橋本愛、波瑠は>>続きを読む

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.6

非常につまらない異常に美しい映画。

そういう映画は多々あるものの、これは群を抜き過ぎていて、この映画を成立せしめた中国という国の映画文化には敬服せざるを得ない。

それぐらい突出して美しい。
撮影、
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

2.5

原発事故以降、できるだけあの事故のことを知ろうとした自分にとっては非常にモヤモヤと苛立ちが残る映画だった。

冒頭に、事実に基づく映画と銘打ち、吉田所長以下原発の現場で作業にあたっていた人々は実名で描
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.4

もはや映画を超えた映画、ドキュメンタリーを超えたドキュメンタリー。
多くの人にとって、人生で最もみるのがつらいのではと思われるようなシーンが内戦が激化しアサド政権やロシア軍に空爆されるアレッポの街を舞
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

これも投稿し忘れていた。誰もが納得できるエンターテイメント。緻密に練られたブラックユーモアたっぷりの脚本、素晴らしい撮影とリアルとフィクショナリーを上手に行き来する俳優陣。どこをとっても瑕疵のない作品>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

投稿し忘れていた…

いやもちろん素晴らしいのだけど。
あまりにも宣伝や前振りが大振りすぎた。こちらも過度に思い込みすぎたし、見る前の期待値からすると、多少ガッカリではあった。
現代の社会情勢にジョー
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コンプリシティ/優しい共犯(2018年製作の映画)

3.7

インディペンデントなことにとても意味がある映画だなあと感じた。
主演の俳優がとにかく素晴らしく佇まいが良い。
実直でところどころセンスが良い映画づくりも素晴らしい。
しかし主演、助演が素晴らしいだけに
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花と雨(2019年製作の映画)

2.9

映像の美しさ、だけに痛々しい映画自体が伝えるハートの”来なさ”。
いかに美しく状況を捉えても、伝える内容がないとこんなにも映像は虚飾に感じるのか。しかしそれでも映像のセンスはさすがと言わざるを得ない綺
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.1

夏帆、シムウンギョンという素晴らしい俳優、撮影クオリティに挟まれながら、なんとも…期待しすぎたのか?
ブルーアワーに全然ぶっとばしてなかった。

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

3.6

映画「新聞記者」の原作者でもあるジャーナリスト望月さんの闘いを追ったドキュメンタリー。森監督のいつものタッチで荒々しくひたすら望月さんの周辺を描きながら、日本のメディアと国民が抱える自主規制と忖度によ>>続きを読む

沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

3.6

テレビ畑出身の監督ふたりが描くだけにその仕立ては非常にテレビ的だが、わかりやすく咀嚼された、沖縄戦の知られざる事実を描いたドキュメンタリー。
スパイというキーワードで観客を惹きつけながら日本全体が抱え
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.2

のんびりポップコーンをたべながらダラダラと見るような映画。暇つぶしの有意義さ。こんなふうに時間をつかえるって贅沢。そんな映画の愉しみ方をこの映画は教えてくれるが、それ以上でも以下でもない。絶対観なきゃ>>続きを読む

ドッグマン(2018年製作の映画)

3.7

人間が支配する側、支配される側になっていく様を人間と犬という可視化されたメタファーによってものすごいパンチ力によって描き出す作品。重厚な撮影。役者の凄まじさ。
救いもなく、途方にくれたまま、悔しさと怒
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主戦場(2018年製作の映画)

4.0

圧倒的検証力と右翼オールスターズの貴重な証言を使ってぜんぶひっくり返していく様は、内容が内容だけに言葉を慎みたいがそれでも爽快ですらあった。素晴らしい力作。

ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

3.5

なんか好きなんだけど、ラースフォントリアーの性癖だけは気持ち悪いんだよな…ほかはすごい作品なんで、好みの問題でしかない

ドライヴ(2011年製作の映画)

3.8

ムード最高。ビバ80年代。役者がセクシー。それだけでごはんがおかわりできるくらい素晴らしいが、あともうちょっと、脚本に深みがあったらなあと願った。

狼煙が呼ぶ(2019年製作の映画)

2.5

正直言ってひたすらもったいないとしか。素晴らしいキャスト。素晴らしいスタッフだろうという、絵も衣装も小道具にいたるまでかなりのクオリティ。

けど内容が無い。

なんとなく反逆、なんとなく反骨。
でも
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よこがお(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いい映画なんだけど、脚本?編集?に違和感をかなり感じる…復讐だとしたら説明がつかないことがたくさん。
そこが気になってしまい、後半のイメージシーン?の数々が、カッコよくしようとして入れてない?みたいな
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.6

これでもかというくらい壮絶にタフな少年の人生をめぐる様々な大人たちは、一様にこの世界が向かう先も、それを立て直す方法も知らない。
それでも子供たちは生きていく。
ストリートキャスティングが凄まじい結果
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世界の涯ての鼓動(2017年製作の映画)

3.3

予告編で見るよりよっぽどヴェンダース・テイストだったが、キャラクターたちの動機や判断基準の描き方には正直かなり甘いものがあった。

インポッシブル(2012年製作の映画)

3.9

東日本大震災を経験したからこそ、この津波災害のストーリーはまったく人ごとではない。超圧巻の津波シーンは、観ていることが出来ないほどのリアルさで、いったいどうやってこんなのを撮ったのか。息ができないほど>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

3.7

テーマは凄い。日本の政治をゆるがしかねなかったのにもみ消されていった、あるいは国民の関心がもたなかったあれやこれやについて深掘りしていく。よくこれを上映したものだ、日本の映画にはまだまだ気骨がある人が>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

3.6

ハイクオリティな作品を生み続けるクリント・イーストウッド。本作も間違いなく名作。名作なんだけど、ガツンとくるものが少なかった。実話に基づいた設定もキャストも完璧。なのになんでなんだろう?特に勿体なく感>>続きを読む

罪の余白(2015年製作の映画)

2.2

予告につられてみたがこれは演出も脚本もきつい。いろいろツッコミ所満載な上に音楽でも5万点減点。内野聖陽はたぶん頑張ってた。吉本実憂、谷村美月ともに非常にもったいない扱いだったと感じる。リアリティないよ>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

5.0

とにかくモヤモヤする。しかしそのムードの演出は近年のアジア映画で飛び抜けて凄まじい。謎につぐ謎をここまで美しく詩的に、かつどこかリアルに捉えた作品はなかなかないのではないだろうか…

ただ人が歩いてい
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FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー(2019年製作の映画)

3.2

これを見たらインスタグラムさえ二度とやりたくないものに感じられる。
無責任で自己中な人々の起こしたヒューマンエラーをひたすら見せられて、巻き込まれた人がとにかく哀れ。けどその後同情があつまり被害にあっ
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