南宮龍八さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

南宮龍八

南宮龍八

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火車 HELPLESS(2012年製作の映画)

4.0

キム・ミニはまったく好みのタイプじゃなかったけど、本作で演じるヒロインの切なくも狂気に満ちた存在感にすっかり魅了された。失踪した妻キム・ミニを必死に探すイ・ソンギュンの不安に駆られた焦り演技も最高。駄>>続きを読む

悪戯(2013年製作の映画)

3.0

「愛の棘」は教師と生徒、こちらは教師の夫と生徒の危険な関係を描く。地味で暗くて誰も救われない話だけど、女の子が「愛の棘」のイチゴ牛乳みたいにキャラ立ちしてないところが逆に怖かった。韓流エロコーナーに置>>続きを読む

時間離脱者(2015年製作の映画)

4.0

イム・スジョンが二役を演じるクァク・チェヨン監督作品。過去と現在の人間が互いに見る夢を通じて連続殺人事件の阻止に奔走するが待っていたのは驚愕のオチ。多少突っ込みどころはあるがけっこう緊張感あってそこそ>>続きを読む

悪魔は闇に蠢く(2014年製作の映画)

3.0

暗くて臭くて湿っていて閉塞感が尋常ではない場所=下水道を舞台にしながら、肝心のサイコパスの恐怖や狂気が微塵も感じられなかった残念な作品。これは演じるチョン・ギョンホ自身のイメージとかキャラクターの風貌>>続きを読む

20歳よ、もう一度(2015年製作の映画)

3.0

聞くところによると韓国オリジナル版「怪しい彼女」も中国版も元々は同時プロジェクトだったとか。中国版もプロットはオリジナルそのまま、時々オリジナルの削除シーンを再現していて良かったし、主人公の女の子は中>>続きを読む

お姉さんが行く!(2007年製作の映画)

3.0

「イルマーレ」と「初恋のアルバム」を足してラブコメ仕立てにしたような話だったけど、斬新さもなく安っぽくて期待したほど心に響いてこなかったなぁ。現時点でコ・ソヨン唯一のラブコメ作品という意味では貴重では>>続きを読む

KUMIHO/千年愛(1994年製作の映画)

2.0

個人的に「愛すべきクソ映画」の殿堂入りした本作は「SF妖怪伝説 クミホ」のタイトルでビデオ発売もされた。韓国初の本格SFX大作らしいけど、それなりに頑張っている特撮はともかくドラマが湿っぽくてかなり退>>続きを読む

ハイヒールの男(2014年製作の映画)

4.0

社会風刺を得意とするチャン・ジン監督の異色アクション映画。猛烈に「女」に憧れるが故にとことん「男」を極めてしまったある刑事の哀しい運命をBL漫画のような甘美でノスタルジックな映像と超人的バイオレンスア>>続きを読む

木浦(モッポ)は港だ(2004年製作の映画)

3.0

韓国人の後輩(女の子)に勧められて観たところ、あまりのお下劣さに体が仰け反った(笑)恐らく排泄物ネタでは「猟奇的な彼女」(2001)の「地下鉄ゲロ」を遥かに凌ぐ阿鼻叫喚&最低描写であることは間違いない>>続きを読む

純情(2016年製作の映画)

3.0

郷愁を誘う美しいロケと90年代韓国歌謡&オールドポップナンバー。かつてのソン・イェジンのようなキム・ソヒョンがぶっちぎりで可愛いくて胸キュンの伏線回収に泣いた。小粒だけどキラキラ輝く青春回顧録で日本公>>続きを読む

名もなき復讐(2015年製作の映画)

5.0

言語障害の女性が世の不条理にたった一人で立ち向かう社会派サスペンス。警察もヤクザも出てくる男はクズばかり、社会的弱者への暴力・虐待など根強い男尊女卑社会の闇を浮き彫りにする。あまり話題にもならず評価も>>続きを読む

馬鹿(パボ)(2008年製作の映画)

4.0

小さなトースト屋を営むスンニョン(チャ・テヒョン)は幼い頃の練炭事故で脳に障害を持っている。みんなはそんなスンニョンを見て「バカ」と呼んでからかっていたが不思議と誰も彼を嫌う人間はいなかった。しかし「>>続きを読む

10億(2009年製作の映画)

3.0

公開前から生き残るのはシン・ミナただ一人であるとアナウンスされていた作品なので他のメンバーたちの死に方とゲームの主催者であるパク・ヒスンの思惑に焦点を当てて鑑賞してみた。薄っすらとルビー・モレノを思い>>続きを読む

師の恩(2006年製作の映画)

4.0

田舎で一人暮らしをする恩師ヨンオク(オ・ミヒ)を尋ねて小学校時代の教え子たちがやって来た。彼らを出迎えるのはヨンオクの世話をするミジャ(ソ・ヨンヒ)。実は教え子たちを招いてパーティを企画したのはヨンオ>>続きを読む

シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

3.0

2007年第60回カンヌ映画祭でチョン・ドヨンが主演女優賞を受賞した作品。邦題の「シークレット・サンシャイン」とは物語の舞台となる密陽/ミリャンという町の名前を英語訳したもの。「秘密の密に陽射しの陽、>>続きを読む

人喰猪、公民館襲撃す!(2009年製作の映画)

4.0

巨大イノシシの暴虐ぶりに驚きながらも脱力の人間ドラマに笑いが込み上げてくる不思議な世界観のモンパニ映画。イノシシ退治の合間に繰り広げられる絶妙なローカルコントで一番ツボったのは酒瓶の恐ろしさを改めて思>>続きを読む

インサイダーズ 内部者たち(2015年製作の映画)

4.0

もはや韓国犯罪映画の定番メニュー(政治家、財閥、検察の三つ巴駆け引き)だがイ・ビョンホン&チョ・スンウといった主役ふたりの顔合わせはかなり珍しい。管直人似の怪優ペク・ユンシク、引く手あまたのイ・ギョン>>続きを読む

ヒマラヤ、風がとどまる所(2008年製作の映画)

1.0

ヒマラヤ山脈の絶景とは対照的にまったく引き込まれない退屈なドキュメンタリー風映像。雰囲気が「19歳の母」ぽいなぁと思ってたら同じ監督だった。やられた!(>_<)

2015/03/25

熱血男児(2006年製作の映画)

4.0

殺す相手の母親の食堂でメシを食ったり買い物手伝ったり、茶房のアガシとイチャついたかと思えばテコンドー道場の生徒と田んぼで泥投げしたりと、もの凄くまったりとしたムードで展開される異色のヤクザ映画。一瞬拍>>続きを読む

楽しき人生(2007年製作の映画)

3.0

三者三様に滲み出るオヤジたちの悲哀。リストラの憂き目にあったチョン・ジニョンに真っ先に感情移入し、頑張る父親役が抜群に似合うキム・サンホ、地味にキレるキム・ユンソクにブレイクの兆しを見た。なんか自分の>>続きを読む

青い塩(2011年製作の映画)

3.0

爽やかな主題歌も歌っているシン・セギョンが腕の良いスナイパー役なのに思いっきりアイドル顔の上、健気さや危なっかしさを持ち合わせていて放っておけない気持ちにさせる。ソン・ガンホのスタイリッシュなアクショ>>続きを読む

群盗(2014年製作の映画)

5.0

CGバリバリとか何でもかんでもワイヤーで飛ばしてしまう最近のトレンディな武侠映画より断然面白い!ハ・ジョンウがひとり竹林で双刀の特訓をするシーンは70年代香港功夫映画へのオマージュに溢れているし、ガト>>続きを読む

サスペクト 哀しき容疑者(2013年製作の映画)

3.0

韓国版「ボーン・アイデンティティー」とか言われてしまうけど、ジェイソン・ボーンよりもこちらの主人公チ・ドンチョル(コン・ユ演じる元北朝鮮特殊部隊のエリート工作員)の方が何倍も死臭漂っている気がする。韓>>続きを読む

悪魔は誰だ(2012年製作の映画)

5.0

過去と現在、時間軸を移動しながら映し出される映像をまるでモンタージュ写真のように継ぎ合わせることで真実が明かされる斬新な構成。原題「モンタージュ」の意味が分かった時はちょっと鳥肌が立つほどだった。ミス>>続きを読む

愛の棘(2014年製作の映画)

3.0

韓国版「高校教師」(ウソ)スケベ心は身を滅ぼすという教訓のような作品。オトコという生きものはつくづくバカだなぁと思いながら鑑賞したが、そもそも性欲を抑えきれなかった体育教師が悪い。しかも自分から手を出>>続きを読む

殺人の疑惑(2013年製作の映画)

3.0

「あいつの声」と同じく韓国三大未解決事件のひとつ「イ・ヒョンホ誘拐殺人事件」をモチーフに作られた加害者側目線のサスペンスドラマ。15年前の誘拐殺人犯の声が自分の父親と酷似していることに気付く大学院生ダ>>続きを読む

ハン・ゴンジュ 17歳の涙(2013年製作の映画)

3.0

2004年に起きた「密陽/ミリャン女子中学生集団性暴行事件」をモチーフにしたある女子高校生の想像を絶する悲劇。同じ事件を題材にした「ポエトリー アグネスの詩」との大きな違いは物語が被害者側の目線で語ら>>続きを読む

ザ・タワー 超高層ビル大火災(2012年製作の映画)

4.0

古き良きハリウッド・ブロックバスターを彷彿させる圧倒的スケール感の災害パニック作品。例えハリウッドの二番煎じと言われようが、こういうかつてはアメリカ映画でしか観ることができなかったスペクタクル作品を韓>>続きを読む

バトル・オーシャン 海上決戦(2014年製作の映画)

3.0

まず、多くの日本人は李舜臣/イ・スンシン将軍について疎いと思うので、いきなり朝鮮人の英雄と呼ばれる人物が出てきても困惑して感情移入できない人が多いのでは?あと主要な日本人役が全員韓国人俳優なんでどうし>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

韓国三大未解決事件のひとつ「華城/ファソン連続殺人事件」をモチーフにした傑作サスペンスドラマ。流石ポン・ジュノ、犯人の心の闇を連想させる漆黒の夜や降り注ぐ雨といった孤独で陰鬱なシチュエーションが怖いく>>続きを読む

共謀者(2012年製作の映画)

5.0

中国で実際に起こった臓器売買事件(中国の闇組織に誘拐された韓国人女性が生きたまま臓器を取り出されて死亡)をモチーフに作られた衝撃作。目を覆うほどのバイオレンス描写、そして誰ひとりとして救われない登場人>>続きを読む

隠密な計画(2015年製作の映画)

3.0

マカオのカジノ王キム会長(イ・ギョンヨン)の莫大な財産を相続するために会長の息子ソンヨル(ユ・ヨンソク)から危険な計画を持ち掛けられる借金塗れのチヨン(イム・スジョン)。原作はカトリーヌ・アルレーの推>>続きを読む

優しい嘘(2014年製作の映画)

3.0

う~ん、チョンジが自殺する理由がイマイチ分からず。結局、チョンジは自殺することで何を言いたかったのか?チョンジが自殺したいと思うほどの明確ないじめの描写もないしずっとモヤモヤしたまま。チョンジが図書館>>続きを読む

提報者 ES細胞捏造事件(2014年製作の映画)

3.0

2005年、韓国で実際に起きた黄禹錫/ファン・ウソク博士による「ES(胚性幹)細胞捏造事件」をモチーフにしたサスペンスドラマ。日本でもつい最近酷似した事件があったので大変興味深く鑑賞したが、「真実か、>>続きを読む

コンフェッション 友の告白(2014年製作の映画)

3.0

本当のところヒョンテはインチョルをどう思っていたのか?インチョル襲撃を指示した真犯人は?最初から最後まですっきりしなかったけど、ヒョンテとインチョルの間に明確な確執があればミンスの手紙のくだりにもっと>>続きを読む

コインロッカー(2015年製作の映画)

3.0

世の中、金で身を滅ぼす者がいれば生かされる者もいるという現実。いくらキレイごと言っても結局は金が人の運命を変えてしまうという怖い話である。クズ人間サンピル(イ・ヨンフン)の借金トラブルに巻き込まれる妻>>続きを読む