ころっぷさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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ミッドナイト・スペシャル(2016年製作の映画)

2.5

撮影が綺麗で、期待させる描写が多かった。キャストも渋いメンツが揃っていて面白くなりそうな要素いっぱい。しかし説明不足の脚本と、的を得ない演出が作品を引き上げきれず、残念な結果になってしまっている。

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.0

全体的にテンポが良く、笑い所もしつこくないので、万人向けのバランスが取れた作品という印象。ジム・キャリーの芸の細かさも十分に堪能出来る。脚本も細部にこだわった作りになっている。何か特別な発見がある作品>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

過密な情報量の割に丁寧な描写なのでスッキリと分かり易くなっている。作画にしろ、演出にしろ、本当にセンスが良い。あれから日本のアニメーションにも新たな才能やら、ヒットメーカーが次々に登場したが、未だ今敏>>続きを読む

ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.0

主人公役の歌の表現力には目を見張るものがある。が、歌唱シーンのパターンと雰囲気が全て似通っているので、やや後半に進むにつれて食傷気味になってしまった。見せ方のパターンがもっとあれば更に集中出来たかなと>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

長いMCUシリーズの下地と、更にスパイダーマンのブランド力をも強力に見せ付けた形に。掟破りとも言えるメタ展開と、圧倒的な映像技術で期待を裏切らないエンターテイメントを作り上げている。お約束の予告シーン>>続きを読む

剥き出しにっぽん(2005年製作の映画)

2.5

シュールで奇をてらう作風に懐かしい若さを感じる。勿論粗削りで未完成ながらも、独特のセンスと学生でこのレベルの作品を作っていたのなら、相当抜きん出ていただろうなと思う。

くれなずめ(2021年製作の映画)

4.0

期待以上に面白かった。長廻しの臨場感が登場人物達の人間性を巧く浮き立たせていて、イキイキとした台詞のやり取りが楽しい。観ていると場に参加している様な気持ちになるし、懐かしさと羨ましく思う感覚で胸が熱く>>続きを読む

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.0

20年振り位に鑑賞しました。最近始めた映画レビューブログで記事にしたくて観たのですが、やっぱり抜群に面白い。グイグイ引き込む脚本とキャストのハマり具合が絶妙です。ネタバレ厳禁の代名詞の様な作品ですが、>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.5

細田監督がかつての宮崎駿監督の様に作品を体系で語られる作家である事は凄い事だと思う。ファンでなくても無視出来ない位置に作品をリリース出来る数少ないクリエイターに辿り着いたのだから。でもこの作品は個人的>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

4.5

衝撃的な作品だ。内容も演出も際立っている。韓国映画らしいエネルギーと、その場の空気感をそのまま真空パックした様な臨場感は一見の価値在り。空想のシーンの美しさと、猥雑な現実との境目が、物語の進行と共に曖>>続きを読む

インサイド・マン(2006年製作の映画)

2.5

スパイク・リーに対するイメージが余りに偏っていたせいか、特にらしさを感じる事のないままのエンドロールに勝手に肩透かしを食らう。この豪華キャストも活かしきれていないし、期待を持たせる展開にしてはオチが弱>>続きを読む

母の眠り(1998年製作の映画)

3.0

重たいテーマに正面から取り組んだ点は評価出来る。娘の感情の起伏に付き合う映画だが、実は母親の想いの内奥を終始推察させる造りにもなっている。それぞれの立場から考えさせる作品だ。メリル・ストリープの迫真の>>続きを読む

歌え!ロレッタ愛のために(1980年製作の映画)

3.5

力強い作品だ。シシー・スペイセクの全身全霊のパフォーマンスが印象に残る。古き良き時代の大らかさも手伝い、実話ながら朴訥とした雰囲気もある。トミー・リー・ジョーンズの演技の粘り強さも素晴らしい。

街の上で(2019年製作の映画)

3.5

若い役者達の自然過ぎる演技を傍観していると、映画である事を忘れてしまう瞬間がある。監督としてはしてやったりなのかも知れないが、やっぱり確固たる雰囲気を持った作家だ。主演の若葉竜也が良い。さりげない表情>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

4.0

表面の静と内面の動がじっくりと染み込んでくる。美しい景色と音楽に儚く溶けていく様な時間。2人の時計の針が、ゆっくりと動きを緩めて止まった場所。そこは悲しさを納得出来る様な充実感のある場所だった。2人の>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

2.5

序盤から伏線臭い不穏な雰囲気に満ちていて期待させられる。シャマラン節の不条理で内面的恐怖の面白さはあるのだが、ワンシチュエーションの限界が中盤で既に露見してしまい辛い。更なる謎と展開にワクワクするとい>>続きを読む

エンバー 失われた光の物語(2008年製作の映画)

2.5

物語の世界観は好みなのだが、テーマが弱く、着地点も曖昧過ぎる。一貫した作品内の倫理が無いので、観ている方は何を道標にして良いのか不安になってしまう。拘りの美術や映像は楽しめるだけにもったいない。

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.5

実に感動的な作品だ。生きる力に溢れた人々の躍動。素晴らしい映像とダンスシーンの迫力。思わず身体が動いてしまうラテンのリズムで物語られる青春と移民問題。演者達の見事なパフォーマンスに魅了されながら様々な>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

静謐な抑制された世界観。圧倒的に美しい映像に凄まじい没入感を得る事が出来る。プロダクションデザインの粋を集めた技術とイマジメーションに目が眩むようだ。複雑な背景をチラつかせるが、王道の英雄譚的展開。「>>続きを読む

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年製作の映画)

2.5

前作と比べるとまともなドラマが展開する。前半と後半で別の映画の様なカラーの変化が起こる。不用意な入れ物に無理やり詰め込まれた様な違和感が終始ある。続編の宿命かも知れない。コリン・ファースの演技は個人的>>続きを読む

ブリジット・ジョーンズの日記(2001年製作の映画)

3.0

今更に初見。やたらと話題に上る人気作だが、確かに面白い。吹っ切れたコメディというには下品になり過ぎない塩梅を保つ。コリン・ファースとヒュー・グラントの対比が面白いし、レネー・ゼルウィガーの溌剌としたキ>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

鑑賞後、時間をおいてじわじわと色んな感情が湧いてくる。何か特別な作品を観たんだという満足感と興奮に包まれた。何よりも脚本が素晴らしい。台詞の一つ一つに重みと体温を感じる事が出来る。丁寧に語られる言葉が>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

2.5

シリーズ最終章とあって、アクションシーンのこだわりに目を見張る。時間を割いた回想シーンによって物語を最大限に盛り上げ、クライマックスからエンディングまで教科書通りの展開。意外性など何も求めていないファ>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

2.5

前日譚である事を知らずに観て、いつ現在進行に帰るのだろうかと思っていた。アクションよりもドラマに比重を置いているので、シリーズのアクションに価値を置く観客には不人気にならざるを得ない。撮影が美しく、美>>続きを読む

るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.0

シリーズ屈指のアクションシーンの数々で長尺も飽きさせない。手に汗握る展開に興奮する。これまでの日本映画の時代劇に一線を画する出来栄えだったのではないだろうか。漫画原作の作品の中でも随一のクオリティー。

るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

2.5

前作に引けを取らない迫力のアクションシーンの連続。最強っぽい悪役の登場で盛り上がるも、なかなか前に進まない。サイドストーリーへの寄り道に尺を取られ、集中力を削がれ兼ねない。次作への繋ぎにしても、とりあ>>続きを読む

るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.0

殺陣のスピード感と躍動感あるアクションは見もの。もう少しスリムアップして尺を削れば、バランスの良い作品になったと思う。個性的なキャラクターをそれぞれ上手く実写化している。

半世界(2018年製作の映画)

4.0

世界の片隅の、普通の人々の、何てことの無い日常。これを映画にする事の難しさ。過不足無く行間を活かした脚本が見事だ。登場人物それぞれに確かな人格が感じられる脚本は、これだけ映画が世の中に溢れていようが、>>続きを読む

Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)

4.5

最も好きな映画監督の最も好きな作品。久し振りに観たが、やっぱり最高だ。ヒース・レジャーの不幸と3人の俳優の友情の話は有名だが、まず作品としての出来栄えが素晴らしい。オリジナリティ溢れる脚本と、イマジネ>>続きを読む

月に囚われた男(2009年製作の映画)

2.5

SFを使った実験映画の類だと思うのだが、尺を保たせる要素にやや不足を感じる。興味深い設定ではあるが、そこからの更なる飛躍と着地点が弱い。サム・ロックウェルの演技は高い技術で観客を引き込むが、映画的なピ>>続きを読む

グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇(2019年製作の映画)

2.5

個性的な登場人物が次々と登場して楽しいのだが、やや踏み込みが甘いというか、物足りない。時には度を超す程の灰汁が作品を強くさせたりするものだが、それが見当たらない所がコメディとしては弱い。唯一小池栄子の>>続きを読む

一度も撃ってません(2020年製作の映画)

3.0

阪本監督の名優達に捧ぐリスペクトと、映画愛に溢れた一遍。実にノスタルジックである。曲者が次々に現れては持ち味を発揮する豪華な作り。ベテランと中堅、若手とのアンサンブルが楽しい。荒唐無稽な物語ではあるが>>続きを読む

推定無罪(1990年製作の映画)

2.5

緊迫したシーンに終始し、丁寧な演出なのだが、緩急の差が無いので低調気味になってしまっている。事件の捜査なのか、審理なのか、陰謀なのか、的を絞ってクローズアップした方が引き込まれたかも知れない。終始頼り>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

3.0

時間軸の往還に多少の無理があるけれども、キャストの好演とロケーションの良さでジンワリしみじみとさせられる。大学時代の人が大人になっていくさり気ない変化を、丹念に丁寧に描いた所に共感出来るし、評価出来る>>続きを読む

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013年製作の映画)

3.0

またまた予想外の展開で変調するキワモノ作品。本気でバカをやる事の尊さを、まざまざと見せ付けられる。細かい事抜きに、奇っ怪な脚本と酩酊を共にする快感に浸れる。映画の裾野は果てしなく広い。

あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)

3.0

シャーリー・マクレーンの人間力に尽きる作品。全身から滲み出る表現者としての凛とした佇まいに重みを感じる。観る者に勇気を与える清廉とした心地良さに浸れる良作だ。