COさんの映画レビュー・感想・評価

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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.0

エンドゲームの流れを汲みつつ、ティーンエイジャーの青春感と瑞々しさ甘酸っぱさに、ニヤニヤが止まらない。これぞトムホランドのスパイダーマン。
ドローンやARといった時代感も盛り込まれていて抜かりなく、フ
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.2

タロン・エガートンのエルトン・ジョン役の再現度と歌の説得力が凄かった。
こういう音楽映画はやっぱり劇場で観ると、名曲が生まれる瞬間のゾワっとなる感覚が大きくて満足感高い。
タイミング的にも、ボヘミアン
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

「良識ある社会」の中で人間がどれだけ嘘に塗れて生きている哀れで愚かな生き物であるか、ベラの無邪気さと素直さが世のタブーを明かす。
画づくりや音づくり、世界観の表現の歪な感じ、露骨な性表現も、今回のテー
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

MCUの中でもキャロル・ダンヴァースは結構好きなキャラクター。
ヒーローらしい苦悩や苦難を力でねじ伏せる圧倒的な強さが気持ちいい。
そんなキャロルも実は孤独や大きな後悔を抱えていたという、人間的な面を
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

変わらない日々を送ることで小さな喜びを感じている男が、「変われないことなんて無いんだよ!」と強く訴える。その言葉の裏に彼が抱えてきたであろう大きな変化がある。それでも毎日は繰り返す、明けない夜はない、>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

彼女は結局どういう人間で、何を望んでいたのか、単に"壮絶な人生ドラマ"を語られる以上に、彼女の事をずっと考えてしまう不思議な後味が残った。
杉咲花の役づくりと演技がとにかくすごかった、これは新たな代表
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.1

VFXとゴジラのスペクタクルさは抜群、大スクリーンで特にIMAX映えは間違いなく見応えがあって良かった。
それに対してドラマパートの酷さ、、大袈裟な演技、説明的で都合の良すぎるストーリー、茶番過ぎて終
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.2

あー、このキャラは後でまた出てくるやつだなあ。
あー、これはこういう設定しかないよなあ。
あー、これはクライマックスで使うアイテムだなあ。

、、なんかいろいろ読めすぎてしまった。

あと日本語の扱い
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.3

ギャグの感じとかビジュアルの面白さはもちろん、これでもかと流れる往年のHip Hopクラシックに首が縦にノリっぱなしだった。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2

3時間半を長く感じさせない、むしろもっと見たいぐらい力強い人間ドラマ。
信じるものと自分の生きる道を失っていくアーネストの姿が不憫で哀れだった。

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.2

先がだいぶ読めてしまったり、設定の辻褄が気になったり、タイムループものの作品があまりに増え過ぎて、観る側のリテラシーが高くなってるのは本作にはちょっと不利だったろうなと思った。

登場人物たちが働いて
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

一見したプリティな映画というわけではなく、グレタ・ガーウィグが撮っているだけあって、女性の生き方の強いテーマが打ち出されている。
キラキラガーリーな夢を描くことよりも、男社会で強く生きることよりも、た
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

「あぁ、ジブリの映画を観てるなあ」という感覚だけで約2時間を過ごした。
誰かを楽しませようとか、世の中にこういうメッセージを届けようとかそういう目的が無く、宮崎駿さんが描きたい世界を存分に広げた作家映
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.1

実写とストップモーションを組み合わせた不思議なルック。なんでこのデザインにしたの?という不思議なキャラクター。小さな娘とお父さんがベッドルームでおしゃべりしてるようなラフで軽妙な会話が延々と続く。>>続きを読む

ニモーナ(2023年製作の映画)

3.8

マイノリティを題材にしてたり、ビジュアル的にもスパイダーバース以降の質感の高い3Dが今っぽい作品。
クロエちゃんファンには嬉しいキック・アスの音楽ネタもあり。

X エックス(2022年製作の映画)

3.4

こうなるだろうなあ、と思ったとおりに展開して、わかりやすくホラーとして面白い。
いつまでも女でありたい、誰かに求められたいと、愛憎と情念が巻き起こす惨劇。
続編はこのお婆さんパールの物語だとのこと、す
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.5

アメコミのヒーロー映画が好きでずっと観てきたけど、最近はシリアスになったりユニバース化とかポリコレとかいろいろ気にしたり、本当に好きなのかよくわからなくなってた。
今回のフラッシュは初見でもわかりやす
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

圧倒的な情報量とアートワークの密度。楽曲や画づくりのカッコよさに驚くだけじゃない作劇の見事さ。
大切な人と別れる運命を背負うこと、誰もがヒーローになれるというメッセージ。エブエブやMCUとも違う、スパ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.6

雑記


その場にいない人の話を、しかも映画に登場するキャラクターとそうでない人の話を混ぜながら延々と語られるので、初見ではだいぶ混乱した。まあ、大筋のストーリーには影響ないぐらいだけど。


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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.6

位置付けとしてはエンドゲームとかNWHのような感じで、単作というよりもシリーズの完結編としてうまく収まったなあという感じ。
今回の戦いのきっかけが1人のキャラクターを救う話ということで、動機としてはち
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.5

マリオの"ゲームプレイ"の楽しさが全面に出ているアトラクションムービー。
デザインいいし、動きも気持ちいい。さすがミニヨンズを手がけるILLUMINATION 製作。

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

ストーリーはそこまで捻りはなく割とストレートな感じ、伝えたいことは村社会の闇で、能を織り交ぜて怖カッコよくしたかったのかなと。作り手のそういう意図は伝わった。
撮影、画づくりと音づくり、演技、演出チー
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.4

希望と絶望と救いの話。
登場人物たちの抱える闇と悲しみが深くて、観てる気分はすごく重たいんだけど、終盤にかけてグーッと高まる感情の流れと、ブレンダン・フレイザーのまさに体を張ったアツい演技にただ圧倒さ
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.3

捻りの効いたアクション、オフビートなギャグ、ハグレものキャラの感じとか、全体的にガーディアンズ・オブ・ギャラクシー感があってとてもとても好みなやつでした。面白かった!

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.1

なんともコメントに困る。庵野ユニバースと偏愛に溢れた怪作とでも言う感じ、こういうのやりたかったんだなあって。
全体的に話を語る上での作り手の感情が全く見えず、終始説明的で、観てる側として「あぁそうです
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.3

まず、アカデミー賞レース関連のハードルの高さがこの作品の鑑賞姿勢を著しく阻害している。
特に近年のコーダとかノマドランドとかの作風とはジャンルも何も全然違うし「期待したのと違った」って言われるのは仕方
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.2

親が親らしい態度を取ればそれは正しいことのように見えてしまう、というのはなかなか闇が深いなと思った。
母の監禁も詰めが甘いだろうと思う部分は多々ありつつ、娘をこういう形で社会からも遠ざけることで、疑い
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.0

予告の時点で匂っていたスターウォーズ感がそのまま表現されていた。それは全然悪い話じゃなくてキャラクターとか世界観の面白味として十二分だったし、全体的にガーディアンズぐらい気軽に楽しめる感じが見てて安心>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.4

予告のファンタジックな雰囲気とか、ジョージ・ミラーのマッドマックスなイメージとはだいぶ違う話だったけど、テーマになってる「物語論」というのが個人的に新しい概念で面白かった。

ちひろさん(2023年製作の映画)

3.3

こういう孤独で真っ直ぐな生き方に憧れる。誰も否定せず、人を見る目を持ってる人。
有村架純の可愛らしさと色気、これまで演じてきたキャラクターの中でもトップクラスに魅力的。

対峙(2021年製作の映画)

4.1

タイトルに込められた意味を考えた。
・立場の違う者同士、どうにもならない答えの無い話と感情をぶつけ合うという他者とのコミュニケーション
・教育者であり、一番の理解者である、子に対する親という在り方
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

互いを大事に思っていながら、傷付け合わないといけない。二人のこの関係のもつれは、内戦中のアイルランドそのままを示している。
良き人でいる、という善意が悪意を生んでしまうというジレンマと、舞台となる小さ
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.3

高いところは怖いよね、っていう極めてシンプルなテーマと表現。スクリーンでこそ体感できるこのスケール感とスリリングさ。
伏線の回収、人物の因果描写、ちょっとしたサプライズも、この一連のスリリング演出を補
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聖なる証(2022年製作の映画)

3.5

“人は物語の中に生きる”という、ストーリーの説明と、映画構造をメタ的にリンクさせるという巧みな仕業。面白かった。

思い出のマーニー(2014年製作の映画)

3.7

人見知りで、他人との干渉を嫌う主人公の杏奈にすごく共感。
視点がパーソナルで観やすいのと、静閑で落ち着いたトーン、エンディングのプリシラ・アーンの曲含めて、じわっと優しい感じがすごく好み。
ちなみに最
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

死や喪失の悲しさよりも生きることと日常の尊さを考えさせられた。

永野芽郁の名演が光ってた。
フレッシュで可愛らしいイメージがあったけど、これで一皮剥けた印象。
やさぐれてて豪快で食べっぷりのいい、気
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