ksさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)

3.7

ソングオブザシーに続いて、トム・ムーア監督作品を鑑賞。

ケルトの時代に書かれた本が、そのまま動き出したかのような美しいアニメーション。
妖精と人とが共存する時代の物語。

いつかアイルランドへ【ケル
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フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

3.7

フリーファイヤー、名前の通りすごい銃撃戦。
任意で撃て。撃たなきゃ死にます(人は余程の急所を撃ち抜かれない限り、拳銃で一、二発撃たれたくらいではすぐ死なないデータがあるそうで、全員弾を食いながら発砲し
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ALONE アローン(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

原題で作中のキモ(地雷)が提示されてる(のに邦題変えないでくれ〜)

テロリストの暗殺に失敗した狙撃班コンビ、追っ手を逃れ砂漠を進む。東にある村が合流地点と指示され、向かおうとした矢先にマイケルの同僚
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

3.9

男女幼馴染に転校生の男の子が加わって3人の関係が揺れ動く話。
レオは転校生のガブリエルに惹かれてゆく。

まだ知らない何かが欲しい。想像と体験で世界が広がってゆく。
誰かとキスをすること、考えに触れる
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名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

麻薬密売組織と警察、どちらも等しく無慈悲。無慈悲により一匹の野良犬は生き、そして死んだ。

ソル・ギョングの演技ものすごかった。
普段ヘラヘラしてるのに啖呵切る時のドス黒さといったらない。刑務所長を強
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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.0

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自由恋愛主義と、家族(婚姻)制度が殴り合ってる時代の話なので、感覚的にスッと落ちてこなくて、見てる間結構振り回された気がする。

フランケンシュタインの作者、メアリー・シェリー……エル・ファニングのイ
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負け犬の美学(2017年製作の映画)

3.4

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マチュー・カソヴィッツの主人公、負け犬というよりは【アンダードッグ(咬ませ犬)】
側から見れば淡々と、ひたすら好きなことを続けて、最後の舞台にのぞむ、派手さはないけど見終わった後じんと心に残る作品。
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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(2015年製作の映画)

3.5

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名探偵ホームズ最後の事件にまつわる物語。
引退するきっかけになった依頼、老いへの抵抗から起こした行動の先に待っていたもの、隠居先で起こる事故、断片が絡み合い「孤独」を浮かび上がらせる。

良かれと思っ
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ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

4.3

手繰り寄せた糸がひとつになるところで、涙腺決壊してもうダメでした。ボロ泣き。

ひとりの男が死んだ。
故人から弟にあてて送られた手紙を「正当な受取人」へ届けるために集められる情報。
そこから浮かび上が
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彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

始まってすぐ目に飛び込んでくる「コンディトライ」の文字。ドイツ語。洋菓子屋の名前で使われているのを見たことがある。コンディトライとはケーキ、ペストリー等甘いものを出し、カフェを併設する営業形態の店を指>>続きを読む

テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

3.9

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観ると絶対にフムスが食べたくなる映画。

サラームとアッシをフムスが繋ぐ。その場しのぎの嘘からどんどん書き換わる脚本で、ドラマ撮影現場は混乱に次ぐ混乱。サラームの恋模様、さらにドラマの結末まで大きく変
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「なぜ自分の心の中に生まれたものを描かない」と問うゴーギャンにゴッホは「自分は見たままを描く。自分には見るものが必要だ」と返した。
彼は度々描く理由として「見えたものを人と分かち合いたい」と口にする。
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.6

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知らない者同士が歩み寄り、ぶつかり、何を望むのかを知るまでが丁寧に描かれた約2時間に胸が締め付けられた。
ラッセルは穏やかな諦観の裏、グレンは枠組みへの反発の陰にそれぞれ怒りを滲ませる。ラッセルは「そ
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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

海や氷、美しくも荒々しい様をロマンティックなキラキラ一切ナシでガツンと味わわせてくれる硬派な作品。
少女の成長譚としても全力で応援したくなる。途中あわや全員北海で遭難かというパートは「生きてこそ(19
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やっぱり契約破棄していいですか!?(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

何もかもどん詰まり人生対定年を認めたくない悪あがきの出会いで生まれた契約殺人。
冒頭から始終「なんでそこで外すかなぁー??!」のお約束ガックリオンパレードはもれなくブラック(ひたすらにブラック)
フレ
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ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「我々は変わらざるをえない」という台詞を合図に始まるまで幻のひととき。
四人それぞれが抱く「夢」が浮き彫りになる源には、あまりにも強力な父の力が在る。予想では誰も生きて金の川から帰らないだろうと思って
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パピヨン(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ボヘミアンラプソディを見て、ラミ・マレックの出演作を見たくなったのでパピヨンを。

フランスから仏領ギアナまで流刑、さらに本土からサリュー諸島のうちひとつデビルズ島へ収容されたものの脱獄を果たし、ベネ
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