ペインさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

4.5

タランティーノやアレックス・コックスが愛して止まないというのが納得の、とことん定石を外していく、文字通りアヴァンギャルドという言葉がピッタリな怪作ウエスタン。

久々に観ても本当に歪でとことん変わった
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狙撃者(1971年製作の映画)

4.7

ガイ・リッチーやエドガー・ライトもファンを公言する、英トータル・フィルム誌の「イギリス映画トップ25」第1位選出作品。

しかし日本では劇場公開時に数週間のみの上映、現在もTSUTAYA復刻シネマライ
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.8

アピチャッポン流、"俺の考えた『カンバセーション…盗聴…』(コッポラ)"的な趣。

ティルダ・スウィントンという有名女優のキャスティングという意味ではこれまでの作品で一番キャッチーな気はするが、それで
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クルージング(1980年製作の映画)

4.7

クエンティン・タランティーノや『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマや等もフェイバリットに挙げる、"何故ラジー賞候補?"な早すぎた発掘良品的傑作。

監督はウィリアム・フリードキン、主演アル・パチーノ。
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白い肌に狂う鞭(1963年製作の映画)

3.0

所々、映像表現において目を見張るものはあるものの今一つ掴みきれない馬場毬男(ばばまりお)さん。

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

4.0

岡田准一トム・クルーズ化計画Part2

昨年の『孤狼の血 LEVEL2』と同じく、
"邦画大作のPart2"としては推せる1本。

福田雄一感あるギャグとキャスティング、またまたレディー・ガガ(※今
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恋は光(2022年製作の映画)

4.3

今年の邦画暫定ベスト。前作『殺さない彼と死なない彼女』でもその才気は充分に感じていたけれど、小林監督の脚色力と演出手腕の高さを確信。

キャスト陣のこれ以上とないハマりっぷりに、全編岡山でのロケーショ
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顔のない眼(1959年製作の映画)

4.3

『ホーリー・モーターズ』オマージュ元。黒沢清やアリ・アスターも『回転』と並び称する怪奇映画。

マイオールタイムベストの1つ『他人の顔』との類似性も。本作を猛烈にブラッシュアップさせたのが『他人の顔』
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ポゼッション(1981年製作の映画)

3.0

言わずと知れた珍怪作。

やっぱりケン・ラッセルとズラウスキーの映画はどこか作為的というか、その"狂い方"にイマイチ乗りきれない部分が個人的にはある。つまらなくはないんだけれど。

なんというか、大人
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

2.5

『花束みたいな恋をした』や『劇場』の2人には愛着を持てたのだが、本作の2人にはあまり…なんなら少々鼻についてしまったくらい。逆に『花束~』が全然という人はこちらの方が好きなんだろうなぁ~という感じ🤔>>続きを読む

クライム・ゲーム(2021年製作の映画)

4.3

ベニチオ・デル・トロ、ドン・チードル、マット・デイモン、レイ・リオッタ、ジョン・ハム…と痺れまくる超豪華メンツを従え、ソダーバーグがニコラス・レイ的50年代クライム映画の解体と再構築に挑む!

こんな
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スキャナー・ダークリー(2006年製作の映画)

2.0

キアヌ・リーブスがある意味マトリックスよりマトリックスしている。

名匠リチャード・リンクレイターが、5年前に発表した『ウェイキング・ライフ』と同様に、撮影した実写映像をデジタルペインティングで加工し
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ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して(2013年製作の映画)

3.0

"ベニチオのナイーブ路線"

非常に抑制の効いたアルノー・デプレシャン監督の器用さ際立つ初の全編英語作品だが、裏を返せば全体的に"お仕事感"が強くソツが無さすぎて単調。

この感触は同じく名匠クローネ
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奇跡(1954年製作の映画)

-

集中を欠いてしまった作品のメモ②

名画座でのカール・テオドア・ドライヤー監督特集!あのサイレント映画史上最狂レベルの名作『裁かるるジャンヌ』のドライヤー晩年の作品とのことで、バカみたいなド傑作を見る
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

-

集中を欠いてしまった作品メモ①

やはりその恐ろしい程の長尺故にか、インターミッションどころでは済まされないほど違うことに意識が飛ぶ瞬間が何度となくあり、要再見案件なのは間違いありません。

とはいえ
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

4.5

今月配信終了とのことで久々に。

記憶が無かったのでほぼまっさらな状態で見られたのが非常に良かった。

鑑賞前に抱いていた"イーストウッド作品の中では比較的凡庸そう"であるとか、"理想主義的なものを声
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0課の女 赤い手錠(1974年製作の映画)

4.5

黒沢清監督もお墨付きの70年代バイオレンスポルノの怪作。S・クレイグ・ザラーとかもニコニコ観てくれそうな作品だ。

"4でも3でも2でも1でもなく私は0課よ!"と言い放ち、赤い手錠(ワッパ)を武器に誘
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欲望の翼(1990年製作の映画)

4.3

こちらも久々にU-NEXTで。

かのロバート・パティンソンも本作がカーウァイ作品で1番好きだそうだが、私的にもウォン・カーウァイ最高傑作で同意。

長編2作目だがすべてはここら始まったといってもいい
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エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に(2015年製作の映画)

4.7

グザヴィエ・ドランは本作が大好きで『マティアス&マキシム』を撮った。

今月一杯でU-NEXT配信終了とのことで、
劇場公開時以来の鑑賞。やはり最高!!

まさに『6才のボクが、大人になるまで。』の精
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

5.0

あのエンディングといい、何から何まで映画監督の"遺作"として完璧ではないか💯

ブニュエル自身を投影したようなドM主人公、遊び心と性癖全部盛りな玩具箱のような至極のぶっ飛び名編。

原色使いや女性キャ
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.5

①坂口健太郎のベストアクト?

②マツコ・デラックスの言うように、
山本舞香は演技をしていても隠しきれない"そこら辺のヤンキー感"。

③佐久間由衣の"キミワカ"からの振り幅←
器用な女優さん。

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アルタード・ステーツ/未知への挑戦(1979年製作の映画)

3.0

同じ括りにしていいのかは怪しいけれど、
松本俊夫とケン・ラッセルは自分的にはどう観てどう評価したらいいのかよくわからない作家←

人生タクシー(2015年製作の映画)

4.3

清水宏、アッバス・キアロスタミ経由←

最小限で最大限の映画的豊かさ、面白さを引き出すパナヒ監督に脱帽。下手に予算だけをかけたアクション大作よりもある種よっぽどスリリングで目が離せない映画とも言えると
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.0

遅まきながらの
『MANK/マンク』。

スピーディーで機知に富み、サービス精神旺盛な作りの『ソーシャル・ネットワーク』とはある意味対極な仕上がり。

"『市民ケーン』を観たことがない世代にも『市民ケ
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フレディVSジェイソン(2003年製作の映画)

4.0

🇯🇵には貞子vs伽椰子、
🇺🇸にはフレディvsジェイソン。

ジェイソンの口に女の子が人工呼吸しなきゃならないの辛すぎるw。脚本の入り組みっぷりが凄いが、それでいて尺はタイト。ちゃんと面白い。

間違えられた男(1956年製作の映画)

4.0

ヒッチコックベスト!とまでは言わぬも、やはり安定の映画的豊かさとその洗練された語り口に酔いしれる←※語りの早さでいえばイギリス時代の『三十九夜』や『バルカン超特急』には劣るが、バーナード・ハーマンの劇>>続きを読む

モデル連続殺人!(1963年製作の映画)

3.0

元祖『ラストナイト・イン・ソーホー』。

大林宣彦が強い影響を受けているのも節々でビンビン感じますねやはり←

ただこれもやはり『サスペリア Part2』とかの洗練と比べるとヌルく感じてしまうといいま
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フィアレス(1993年製作の映画)

4.5

『いまを生きる』『トゥルーマン・ショー』等の名匠ピーター・ウィアー監督作。

『スターマン』と並ぶジェフ・ブリッジス主演の"大人のためのヒーリーグムービー"。

一見すると題材的にも重く、冒頭のシーン
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くもりときどきミートボール(2009年製作の映画)

4.3

『21ジャンプストリート』『LEGO ムービー』『スパイダーマン スパイダーバース』等々…傑作揃いフィル・ロード&クリス・ミラーのデビュー作。今月末でNetflix配信終了←急げ~🚄💨

傑作『マグノ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.1

『リコリス・ピザ』といい、本作といい、超期待していた7月1日公開作が個人的にはもう一超えして欲しかったな感←

前作のボディホラー『テルマ』で感じられた野心のようなものは本作ではあまり感じられず、よく
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さがす(2022年製作の映画)

3.8

主演が"二朗さん"なだけにラーメン二郎ばりのエンタメ盛り合わせ映画だった。題材こそ重いが、一定数の人が面白く観られることは間違いない←

『チェイサー』とか『悪魔を見た』みたいな韓国ノワール的というの
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ゴースト・ストーリー(1981年製作の映画)

4.5

黒沢清の"ホラー映画ベスト50"選出作で、TSUTAYA発掘良品でのみ鑑賞出来る幻の作品。

監督はジョン・アーヴィンで、言わずと知れたミュージカルスターであるフレッド・アステアが老境のビジネスマンを
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昼下りの決斗(1962年製作の映画)

4.5

"おごる者 久しからず、謙譲こそ英知なり"

ポール・ヴァーホーヴェンは本作について"過小評価されている・考え直せ"と言っており、クリント・イーストウッドはペキンパーベストに挙げ、S・クレイグ・ザラー
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砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

5.0

"神が女に与えたもので最も素晴らしいものは乳房だ"。愛とエロス、それこそが人生。

ペキンパー監督自身が選ぶベストフィルムというのにも納得の極私的なバラード。大傑作。

ペキンパー映画の中でもとりわけ
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.1

予算的には勿論、あらゆる意味で実にリッチな映画←正直、期待値低めだったのが功を奏してか意表を突く面白さでした。

ルッソ兄弟による一昔前に量産された大味アクション映画の解体と再構築。ある種ここまで確信
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フィルス(2013年製作の映画)

4.1

マカヴォイ版『バッド・ルーテナント』ないし『ファイト・クラブ』。

『X-MEN ファースト・ジェネレーション』が表ジェームズ・マカヴォイベストだとしたらば、本作は裏ジェームズ・マカヴォイベストか←
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