ktyさんの映画レビュー・感想・評価

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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

4.0

一度観始めたらやめられない、止まらないカッパえびせんのような名作の一つ☺️

人間ドラマと災害のエピソードが発生するタイミングが絶妙で、次に何が起こるか知ってても目が離せません😳

竣工パーティーで火
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ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ(2015年製作の映画)

5.0

『アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー』のポスターによく似た女優オーラ・ブラディ演じるグレイの悲痛な表情と始終憂いを秘めた弦の調べが静謐な画面構成と合う😊

更に嫌な性格の滲み出るル・コルビュジエ役の
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エビータ(1996年製作の映画)

4.5

巨匠アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲の全台詞歌詞が美メロ、壮麗な編曲、それに負けないマドンナの歌声、ダンス、演技、それから圧倒的な群衆の贅沢な使い方の連続でアルゼンチンの近代史の一部を描いた傑作。>>続きを読む

イメージの本(2018年製作の映画)

4.0

極彩色の映像とモノクロのひねった映像の断片が連続する中を独白が横切るゴダールの実験性に富んだアート作品。

断片と言葉をつなぐのは観る側の感性次第というサービス精神の欠片もないぶっ飛んだ作風。

映像
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アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー(2015年製作の映画)

4.0

アイルランドの貴族の家系の出で、1900年代初頭フランスで工芸品の製造過程から着想を得て、家具デザイン製造から建築設計まで手がけ、残存する家具はオークションで億の値のつくアイリーン・グレイ。

親交の
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一度も撃ってません(2020年製作の映画)

3.6

石橋蓮司演じる74歳の売れないハードボイルド作家は幻の殺し屋と噂された。友人役の岸辺一徳、桃井かおりの下、脇役に主役級の俳優が勢揃い。

彼らが集うバー、純喫茶、混沌とした裏通り。もし今時のチェーン店
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イルカの日(1973年製作の映画)

3.3

大切に育てられたイルカが、悪い人間達の都合で、、、🥲

イルカが片言の英語で研究者と会話をするシーンがETを彷彿とさせて、微笑ましい🙂本当に喋ってるかと😮

しかし、イルカの名演技と、愚かな人間達の雑
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

5.0

デザインスクール出のデビッド・バーンらしさ、才気が爆発したかのような、これまで観たことのないステージ体験。

日常の言葉で歌う内容は、哲学的で、政治的で、深遠で、根底にある、人間讃歌を観客にぶつける。
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.2

最近の新聞の記事で、リクルートブライダルの昨年の調査によると、未婚の二十代の男性の46%は恋愛経験がなく、「恋愛は時間とお金の無駄。」と考える人が増加傾向にあり、恋愛経験自体が少ないのが現状だそう。>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.3

西洋のコックリさんか?懐かしい
若者向けホラー

オーストリアの子供達がホームパーティーで、霊を呼び起こす「手」の形をしたオブジェを利用して、触った人に霊が憑依する危険な遊びにハマる。

日本でも50
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.1

水墨画の筆跡と、ピアノと弦のアンサンブルが合わさる潔さは本作ならでは。

水墨界の巨匠を演じる三浦友和の筆使いは、きっと著名な画家の指先に違いない。

横浜流星は中学生の時空手の国際大会で優勝したそう
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冷静と情熱のあいだ(2001年製作の映画)

3.5

名画の修復の中心地、イタリア、フィレンツェの美しい街並みを舞台に、若き竹野内豊と元カノ役のケリー・チャンとの恋愛物語。

10年前の回想シーン。
90年代の梅ヶ丘と下北沢で二人が演じたあどけなさの残る
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

ラーメンに例えるとポスターの二人のエピソードがチャーシューで二人の周辺の群像劇はラーメンとスープのよう。

綾野剛のヤクザに付き合わされる合唱部部長役の斎藤潤の知的な中学生の落ち着いた演技が味わい深い
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COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

4.6

ドラムを叩くことのエクスタシーから偉大なドラマー達の方法論、哲学、生き様、音楽史まで、濃い内容てんこ盛りの85分。

時代の変遷に関連づけた編集の上手さ、破壊力抜群の迫真のドラム演奏、豊富なインタビュ
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長崎ぶらぶら節(2000年製作の映画)

3.8

明治から昭和の長崎の色街、丸山。実在した芸妓、愛八を吉永小百合が熱演。直木賞を受賞したなかにし礼原作の映画化。

高島礼子、原田知世らが色鮮やかな着物を纏う。

和風建築の品のある佇まい、眼鏡橋、灯籠
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犬と私の10の約束(2008年製作の映画)

3.5

愛犬ソックスとヒロインあかりと家族の物語。

父親役の豊川悦司と女役の田中麗奈とゴールデン・レトリーバーのソックスの仲睦まじい日常が良い。

脇役陣も豪華だったけど、ソックスを演じた六匹のワンコとエキ
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映画 太陽の子(2021年製作の映画)

4.2

日本版『オッペンハイマー 』
第二次世界大戦末期、海軍の要請で京都大学で原子核爆弾の研究開発をしてたとは知らなかった。

電力の供給も安定せず、資源が不足する中、防護服も着ず核実験を続ける学生達。史実
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張込み(1958年製作の映画)

3.4

大木実のクドめの二枚目の刑事と、監視される高峰秀子のどこにでもいそうな主婦。
タイトルまんまの張込みが長過ぎて、自分も張り込んでる気になった😅

松本清張にしては捻りがない物語と思ったら短編小説だった
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チョコレートな人々(2022年製作の映画)

3.9

障がい者を積極的に採用する久遠チョコレートのドキュメンタリー。
障がい者の賃金が最低賃金未満とは知らなかった。彼らの賃金を上げるべく、事業を立ち上げるも銀行の融資は断られ、自ら複数のカード会社に借金を
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トイレット(2010年製作の映画)

3.6

もたいまさこさん演じるばあーちゃんと三人の孫達、飼い猫のセンセーが一つ屋根の下で暮らすカナダの家の物語。

引きこもりの兄とプラモデルオタクの次男、生意気な長女、みんなカッコ悪いけど健気に生きようとす
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クレイジー・ヘア(2018年製作の映画)

3.7

フランスの冬の海辺の小さな街で、中年の男が美容院を訪れる。そこで働く美容師は、彼を捨てた生みの母だった。

16分に凝縮された再会の物語。初めて母に会う前の男の繊細な表情。彼をそっと応援する妻とあどけ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.0

原爆投下という戦争犯罪を加害者の視点のみで描いた偏向作品。

ABCD包囲網、石油禁輸、ハルノート、暗号を傍受解読していた真珠湾攻撃。日本を参戦に導いたアメリカが、「この戦争を終結させるために原爆を投
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リトル・ブッダ(1993年製作の映画)

3.9

シアトルに住む男の子ジェシーに会いに四人のラマ僧が訪れる。ジェシーは、ブッダの魂を受け継いだ高僧ラマ・ドルシュの生まれ変わりだと主張する彼らと狼狽する両親の物語。

坂本龍一の音楽が気持ち良すぎて眠り
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転がるビー玉(2019年製作の映画)

3.3

昭和の吉祥寺の『俺たちの旅』を令和の渋谷の小洒落た女性三人組に置き換えたよう。

昭和に比べると、ファッションもインテリアもずっと洗練されてるけど、仕事とか夢とか日々の葛藤の本質は変わらないのかもしれ
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メトロポリス(2001年製作の映画)

3.5

壮大なSFアニメ手塚治虫原作。

背景の細かさ、モブの一人一人の動きの細かさ、美術の担当者の並々ならぬ苦労と膨大な作業時間が忍ばれる。

ただ手書きキャラの平面的な描写と、背景のデジタルで精巧に作成さ
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ろくでなし(2017年製作の映画)

3.4

『青春墓場』の奥田庸介監督作品。
2017年渋谷センター街の夏。よく撮影許可が下りたなあ。

主役の大西信満の感情を押し殺した表情と突発的な振る舞い。渋川清彦の本業にしか見えない安定した演技。

こん
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ダ・ヴィンチは誰に微笑む(2021年製作の映画)

3.5

ダ・ヴィンチの幻の作品を巡る美術界のミステリーいやドキュメンタリー。

私も絵を何点か所有しているからわかるけど、絵画を購入する人には、絵が好きで小さな画廊で作品を購入する人、デパートの画廊の権威を信
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華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

3.9

江戸時代、名家から医師に嫁いだ嫁役の若尾文子と姑役の高峰秀子。二人の間で医学の修練を積む華岡青洲役の市川雷蔵。
昭和42年99分増村保造監督作品。

林光先生の抑えた旋律の劇伴が、嫁と姑の静かな争いに
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青春墓場(2021年製作の映画)

3.7

大手プロダクションの臭いのしない濃い役者達が繰り広げる暴力とそこはかとない可笑しさと人情味が交錯する何だか目が離せない作品。

軽々しく感想が述べられない。
ただ暴力の痛みはある。

監督の本作のイン
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傷だらけの勲章(1986年製作の映画)

3.3

西城秀樹と中村嘉葎雄の刑事コンビが、大企業の社長の殺人事件に挑む。これぞエジプトロケと言わんばかりのピラミッドや、スフィンクスに負けない?ちあきなおみ扮する社長夫人の異様な迫力は一見の価値あり。

西
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

坂本龍一さんの一周忌NHK BS

1942年ジャワ島の日本軍の捕虜収容所での出来事。今風の言い方をすればハラスメントだらけの狂気の日常。

暴力シーンが多いのに血がほとんど流れないのが不自然だし、
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THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション(2014年製作の映画)

3.7

ボストンの刑務所に服役中のジョン・トラヴォルタ扮するレイ。彼は贋作専門の画家だった。末期ガンの一人息子の世話をするため、悪者に多額の借金をして仮出所した。

怒りと悲しみを秘めて眉間に皺の寄ったレイ。
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カジノ(1995年製作の映画)

3.7

マーチン・スコセッシ監督ロバート・デ・ニーロ主演ジョー・ペシ、シャロン・ストーン共演、カジノの実録犯罪小説に基づく三時間の大作、再鑑賞。

ムービープラス副音声解説を一部紹介。

マフィア関係でロケの
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ナチュラル(1984年製作の映画)

3.5

ロバート・レッドフォードが才能に恵まれたプロ野球選手を演じるベタな感動もの。
ナチュラル=天才
努力しなくても結果を残せて羨ましい。
ロバート・レッドフォードだから許せる圧巻の結末。
NHK BS

スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.5

下品この上ない台詞を延々と犬達に喋らせる。しかも口元みるとちゃんと英語の発音に合わせてthの発音も舌先を上の歯に滑らせてる。
飼い主に捨てられ、復讐を誓う野良犬レニーと仲間達。
カワイイ犬はたくさん出
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

1.0

私の知ってる少年サンデー連載及びテレビアニメの『うる星やつら』は健全な学園ラブコメだったが、本作は別物。でも別物として片付けていいのだろうか?

今日見たテレビでデザイナーのコシノジュンコさんが「もの
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