クマヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

壁当て(2021年製作の映画)

2.8

壁当てだけで会話らしいものを見せる手法が面白いと思った反面、物足りなさもありました。

ファーストミッション(2022年製作の映画)

3.7

伊澤沙織さんが出るアクションに間違いはなく、やはり特に伊澤さんの出るシーンは魅力的でした。
ある映画を想起する展開ですが、それを言うと大きなネタバレになってしまいます。期待値以上の面白さがある作品です
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ニヒル(2021年製作の映画)

3.1

自分にとっての世界の不条理に苛まれるのはコロナ禍らしいなあと思い、コロナ禍を描いた作品だからこそ、心情のナレーションは生きると感じました。

苺のジャムとマーガリン(2021年製作の映画)

3.0

一人一人のストーリーと言葉選びがちょっと背伸びをした高校生らしいもので、その時にしか撮れないものをちゃんとおさめていました。

いつも難しそうな本ばかり読んでる日高君(2022年製作の映画)

3.3

日々のちょっとしたずれやおかしさを切り取る前田弘二監督らしい短編作品。後一歩踏み込んだのを観たいけど、気軽に観れて面白い作品です。

君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

4.8

タイトルとビジュアルから勝手にいわゆるエモい日本映画と思いきや、日常に潜む社会の暴力性を切り取る社会派作品でした。
マイクロアグレッションについてしっかり向き合った作品でもあり、またちょっとした動きや
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.4

1985年の空気感をそのまま閉じ込めたような作品。刹那的な恋愛をうまく切り取っていて100分とは思えないさまざまな展開がありました。

ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

4.8

最高にパンクで最高に爽快な作品。ファーストカットから笑いが止まらず、勢いそのままにラストまで突っ走ってくれました。
突き抜けるような、全て道から逸れるようでありながら手堅い演出でめちゃめちゃ楽しいです
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MAYONAKA(2021年製作の映画)

2.0

リアリティの低いシーンとやけにリアリティのあるシーンが繰り返され、そのリアリティの部分が日本人男性の気持ち悪さを濃縮したようであり、居心地の悪い作品でした。
頻発するクロスカッティングにもどういった意
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雨のまにまに(2020年製作の映画)

3.2

シンプルで可愛らしくて爽やかな作品。短編作品であればこれだけシンプルでも心地良いです。

窓越しのキス(2020年製作の映画)

2.8

ここ2.3年間で作られた映画らしさはあるものの、斎藤工監督作『ATEOTD』はじめ、類似作品が多くなってきたと感じます。

こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)

3.5

シンプルな構造ではあるものの、だからこそ胸に響きました。『バックトゥザフューチャー』のようでもあるけど、最後の展開も含め、泣かせるための作品だということを強く感じます。

転回(2021年製作の映画)

3.0

アーティストならではの心の揺れ動きは図式化されたものでもある程度納得して観ることができました。

蛋ヶ岳学会事件(2020年製作の映画)

3.3

本作の寺西監督の他作品を斎藤工さんが推していたということも納得。『イレイザーヘッド』を彷彿とさせるおぞましい描写の数々が面白いです。

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

4.3

『ピノキオ』のイメージを変える作品であることは言わずもがな。しかし、そこにある現実は今に通じるものばかりでイメージより遥かに教訓として身にしみる童話の実写化でした。

また、全画面センスオブワンダーで
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.1

ムーミンの作者トーベヤンソンの作品の源泉に触れながら、自身と向き合うアーティストならではの心の機微をしっかりと掬った作品でした。
『ある画家の数奇な運命』と似た問いを感じました。

色や音楽で気持ちの
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OMIAI(2021年製作の映画)

2.6

多様性云々とかはもちろんあるのですが、そこと全く関係ない破壊的な笑いが強引だけど面白かったです。

AREA(2021年製作の映画)

2.7

2人の少年少女の心中を追ったロードムービー。短篇にも関わらず、2人の心の機微を描けていましたが、やはり物足りなさを感じました。

ジャズ・シンガー(1927年製作の映画)

3.5

映画史を自分なりに順番に観ていき、世界初のトーキー作品の本作に到達。ついにトーキーの時代に突入した感慨はひとしおでした。何を取るか取らないか、究極の選択を迫られるというよくあるプロットではあり、まあそ>>続きを読む

対峙するふたり(2015年製作の映画)

3.0

テロリストとその被害者の対話を実話ベースに描いた作品ですが、ドキュメンタリーに近いようなリアルさを感じさせます。
緊迫した、密室に向かい合う2人のみの会話劇で、こういった犯罪が終わらない理由等、向き合
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.9

やっぱり白石和彌監督作品は間違いないです。善悪の境目が曖昧になったり、全て最初から始まっていたという恐怖も人間の末恐ろしさを感じさせます。

カメラがグーっと傾いたり、足元から頭にかけて舐めるようなカ
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あたおかあさん(2020年製作の映画)

2.0

エンドロールのメイキングのほっこり感に至るまで全てが乗り切れず、10分が長く感じました。

生きててよかった(2022年製作の映画)

3.8

吉田恵輔監督作『BLUE』にも通じるような、真っ当なボクサーの映画。自分の人生を賭して闘う意味はなんなのか。

死に近いスポーツとしてのボクシングをアクション監督園村健介さんがちゃんと監修し、リアル味
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大きな春子ちゃん Am I too big?(2014年製作の映画)

2.0

恐らく『シンウルトラマン』にも出てきたウルトラマンフジ隊員の巨大化の話のパロディかと思われる作品。
なぜ女性が大きくなると性的なものに転嫁してしまうのか、『シンウルトラマン』も本作も理解に苦しむところ
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N号棟(2021年製作の映画)

2.6

秩序的に並ぶ団地の部屋をうまく使った撮影や、昼でも不気味に感じさせる演出もしっかりあって、各シーン楽しめました。

『ミッドサマー』『ウィッカーマン』を彷彿とさせるシーンが多く、そのどちらにもあった破
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スマイル(2017年製作の映画)

2.5

寝る前に考えこんで、翌朝はまた新たに始まる。明けない夜は無い的なシンプルなメッセージがナレーションと共に伝わってきます。

ベッドの下(2014年製作の映画)

3.4

1分で怖いと話題になっていた作品。たしかに1分で、めちゃゾクっとしました。
清水崇監督作品はじめ、ホラー映画全般そうですが、子供の持つ無垢さが恐怖を掻き立てます。

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

冒頭の爆速怪獣紹介シークエンスから一体目の怪獣を退治するための作戦会議シークエンスで一気に持ってかれました。とにかくワクワクする展開と多様なカット、大人がこぞって若い頃のロマンを持ち寄ったような、ウル>>続きを読む

子供のあそび(2011年製作の映画)

3.4

青年と子供、歳の離れた2人が絆を育むプロットは『レオン』『グロリア』等よく見ますが、短編でラストにハッとさせられるような作りは見応えがありました。

縛られた(2017年製作の映画)

2.6

どんな団体でも関係なく、こういった実情はあるのだろうし、知らなければならないことを伝えてくれています。

ただ、メッセージありきの会話劇で、12分なので映像として目新しいものはなく、12分も退屈に感じ
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下宿人(1926年製作の映画)

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初期作からしてヒッチコックのサスペンスの原型を感じます。女性が叫ぶカットをアップで捉えたところから始まる映画はここまで観てきた中では1番ポップで印象の強い始まり方でした。
ウェルメイドでありながら格式
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ニコールの檻(2017年製作の映画)

3.4

ウェス・アンダーソン監督作品のアートディレクターが監督を務めた本作はパットは思い浮かばないようなアイデアに満ちた作品でした。
感情移入云々以前に「この世界観をみろ」と言わんばかりの作家性はウェス・アン
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.4

クルド人が日本でどういう扱いを受けているのか、ぼんやりは知っていましたが、クルド人のルーツ等は知らず、そういったところからも非常に勉強になりました。
それでいて、日本映画としてとても立派で素晴らしい作
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キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

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キートン作品の中でもアクションに振り切った作品で、機関車だけでここまで描き切るのはやはり凄いです。『ラ・シオタ駅の電車の到着』が観客にスリルを味わわせてから30年ほどでここまでの境地にいったことを思う>>続きを読む

アガタ(2016年製作の映画)

2.5

「理想の女性像」とそこに対するカウンターが来るかと思いきや意外な結末に驚きました。
思わぬ形で幸せがやってくるとしても、やり過ぎな感は否めません。

剥製作りを生業とし「女性の理想」を求めるアガタの姿
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