2人の関係性から別の1人が入ってきて云々かんぬんをちゃんと描いているというか。カメラと人物の距離が正確というか。そこに至る道のりもちゃんと見えるし。何よりおばさんの顔。
「関係ないでしょ」
メタな視点な上にドキュメントを挟まれ狐につままれる。というか全編がそれ。反省しつつも顔がニヤニヤしてるぞ!
映画は映像を改竄し、ドキュメントは記憶を改竄する。この卑しいギミックにふんと思いつつも後半の>>続きを読む
世界の重複と同時性にやりすぎとは言わないけど乗れなかった。チャーハンとか方向転換とか細部の蓄積による面白さ。
食人家族に負けず劣らずなアメリカ人家族の内面的野蛮さ。そして外連味へ。
わかり合おうとする人が出てくる出てこないじゃ大きく違う。
突然のシーンの変貌や転調、おふざけ的なものも含めてこれは良い阪本順治。
ただリアクションや間のようなものまでセリフにしちゃってる。
一見普通やスローな感じに見えて全然普通やスローな感じじゃない。脈打つ時間の流れが随所に感じられ、あぁあぁと謎のため息。特に三話目。視線や眼差しに対しての自信というか。別れた後の運転を写し続けると見えて>>続きを読む
出たり入ったりの間抜けさ。それにより失っていくものもありつつの間抜けさ。90分映画。
え、好き。娯楽的改竄をせず持続感をもたせたらすごくゾクッとするってことですよね。色気は無いけど。
変に複雑で重々しくなく葛藤も純粋なもの。あっさりとした告白のようにジュブナイルものとしての地に足ついた感。その精神をずっと続けてほしい。
電話のシーンは白眉。ユーモアの中に関係性の不全が垣間見える。つまり何故?の疑問や人生そのものが複合的に押し付けがましくもなく提示される。何より温度、熱気が刻印されてる。
3つの提示されたシチュエーションの断片の矢継ぎ早な連鎖は変に絡まず、淡々と映し続ける。感傷ではなく原始的なもの。説明しようとしない姿勢に見えて音楽がとんでもなく過剰に聞こえるハンスジマー。シンプルに削>>続きを読む
ワンカットでの柱を回りながらのそれぞれの自己語り。でも行き着く先には相手がいる。逃避も含めて丸い円のような構造。それは浮遊感を持ちつつ漂流する。そして編集を駆使したぶった斬る快感すらある。人物を追うワ>>続きを読む
ある種の集団性が残酷に見える。主人公の元へ集まったり追いかけたり祈ったり。もちろん時代の空気を纏った上でだろうが、集団の後ろ姿のラストショットも暴力的。
5日間の断片。上手く繋げようとしない作家的意志とそれそのものが有機的に交わろうとする意志みたいな。そしてそれらには陽気さとは裏腹な暗澹としたものが通奏低音として流れている。単純に物量的なものを見せつけ>>続きを読む
記憶の断片化、現実との間。夢を見ているような文体。スローになる時とか妙な色気。まさしく鏡像的な映像にクラっとなる。
死を示唆する冒頭の夢のシーンの異様さ。
けど夢が心理に関与して(歪さや主観も含まれてる)全体的に説明チックではある。
悪夢的深度や快感すらない。結構広角駆使してるけどしっくりこない。
ポップカルチャーやサブカル的なものは置いてけぼりにさせるよね。
ちゃんとムカムカする。
乗り手のいない馬車にゾクっと(特に少女とのカットバック)。
何人か残っててあと1人しか助からないって時にここぞとばかりに裏切り物が本領発揮してくれたおかげで、一瞬重たいテーマがよぎるがそこから娯楽劇に転換するという荒技。
外側を覆い尽くしているキャラクターとふわふわした主人公。彼女の決意と覚悟の話とした所で、全体的なゆるゆるとした冗長さが時に心地よく時に不快にちゃんと感じる。意味ありげの出し過ぎでもある。
相当好き。
ビデオなのか映画なのか視点そのものが曖昧で混沌してるのがたまらなく不安にさせる。映像に翻弄され続ける感覚。そして省略による断片化と緊張感と焦燥感を煽る長回しがかなり決まってる。暗闇から真っ>>続きを読む