Sosekiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Soseki

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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.0

ファンタジーに救われる。
一方で、母親がいつまでファンタジーに逃げてるのと怒るのもわかる。
でも少しの間現実逃避をすることでようやく息がつけることもあるんだよね。映画もその手段の一つかな。

美術的に
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

-

一言でいうと、スパイダーマンシリーズを完走してる人向けの作品だと思う。良くも悪くもファン、リピーター向けのネタ多い。

全作は観てないし、あんまり覚えてないし、そもそもスパイダーマンよりバットマンの方
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華のスミカ(2020年製作の映画)

3.8

横浜中華街と林監督の家族の歴史に関するドキュメンタリー。時間をかけて丁寧に作られています。

中華街の人々はいつどこから来たのだろうと興味を持っていたので見に行きましたが、その回答以上の情報がありまし
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

1,2作目は、ドライブマイカーと同様、脚本は面白いけど技巧に走りすぎて人間の感情が伝わってこない感。2作目の教授の話は良かったと思う。皆と同じではない、しっかりと自分を持つ強さは誇りに思っていい。ただ>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

実力は確かな豪華俳優陣、コメディタッチで小ネタ満載、面白かったです。
特にジェニファー・ローレンス演じる大学院生が監視役の大佐のアレに最後まで拘るとこがツボ。いや、本当に人間は謎すぎる。

本質的には
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時の面影(2021年製作の映画)

3.5

中世イングランド史を書き換えたサットンフー船葬墓の発掘調査を取り上げた作品。

船葬墓の発掘とは、つまり墓掘り。そしてこの発掘は英国の第二次世界大戦参戦直前の時期に行われており、死を身近に意識せざるを
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レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

3.9

AmazonPrimeで再見。以前見たときは、4編のオムニバスで、それぞれが悪くはないけど、とっ散らかってるなあという印象。しかし、改めて見ると少し考えさせられるところがあった。

田舎で育ちで芸術家
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友だちの恋人(1987年製作の映画)

3.7

少女漫画っぽいかわいらしいお話。
好きな人の前では緊張する、友だちと恋人とどちらをとるか、イメージに恋してた、などなど。
そして最高のバカンスを予見して終わるハッピーエンド。気楽に見られる作品と思われ
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満月の夜(1984年製作の映画)

3.0

昔の少女漫画から抜け出してきたようなオジェ演じるルイーズが魅力的。束縛を嫌い、でも一人は寂しいというわがままも女子あるある。話の展開もいい。

しかし、男キャラがどれもイマイチ。特に下心あり過ぎる親友
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美しき結婚(1981年製作の映画)

5.0

個人的には完璧なガールズムービー。
気になる彼からの連絡を待つ間のパリとルマンの往復のシーンなんて素晴らしすぎる。結末は外野からは見えてるんだけどね。

サビーヌはリアルでは友だちにならないタイプだし
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パリのランデブー(1994年製作の映画)

4.5

パリの街と偶然の出会いをテーマにした三部作。

それぞれ短くとも捻りがきいていて、その中でも男と女のある種の真実を描いていて、こういうの作れちゃうのすごいなあと感心。そしてパリの街歩きしたくなる。
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

3.7

前半は取り止めのない感じ。フランソワは考え方が幼いし、情けないし、何を目指しているのかわからないストーカーやってるし。

しかし、後半、アンヌの部屋でのやりとり(アンヌの気持ちの揺らぎが伝わる)から「
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

ワーニャ伯父さんのテキストと絡み合うように進行する物語はとても面白い。多国籍、多言語で伝わっているのかいないのか、コミュニケーションとは何かを問うような舞台演出自体も面白い。コミュニケーション不全は村>>続きを読む

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.8

ある絵画の作者をめぐるミステリーの部分と、家族関係の物語の部分があり、それらがうまく重なりあっていく。なかなか面白かった。

どことなく薄暗い光の加減、毎日立ち寄るエクベリ、そしてフィンランド人がフィ
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.4

前半はいくらなんでもやり過ぎな下ネタのオンパレードとドタバタした展開に、これは見なくて良かったかなと思った。

しかし後半のニックのパーティからは割と正統派の友情物語になってまして、納得の終わり方。
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.4

丁寧につくられたホラー映画。伏線もきっちり回収。

この筋のとおり具合ゆえに、慣れてる人だと展開が読めてしまうのが難。その分、安心して楽しめるので、心臓弱めな人、あと家族愛の物語が好きな人におすすめ。
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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(2019年製作の映画)

3.5

マルジェラの非凡さがよく伝わってくるドキュメンタリー。芸術家本人による作品解説みたいなもので、貴重だと思う。

彼の残したものは大きく、その影響は後20年は続くというコメントに同意。

笑いごと(2020年製作の映画)

3.4

フィンランドのスタンダップ・コメディの世界は独特だけと、未だ何者にもなり切れていないことに悩む35歳独身女性のお話としては世界共通あるあるな感じであった。

性差別的な笑いには普通にドン引き。まあ奥さ
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.0

信じること、忘れないこと(remember me)、人が生きる意味を描く作品。

小野田元少尉のことについて最低限の知識はあったが、こういうことなのかと唸る。そして一人で行う巡礼が胸を打つ。

スズキ
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.4

面白かった。今まで見たヴィルヌーヴ監督作品の中で一番いい。

リンチ版が飛ばしすぎて謎になっていたところを丁寧に描き、説得力のある物語となっていたと思う。映像もリンチ版や原作のベースにあるというアラブ
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

「闇の列車、光の旅」に感銘を受け、それ以来フクナガ監督には注目していた。ゆえに本作への期待は高かったが、それからするとがっかり。

とはいえ、007の基本は抑えていてエンタメとしては楽しめたし(パロマ
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デューン/スーパープレミアム[砂の惑星・特別篇](1994年製作の映画)

3.9

壮大な物語の名場面集といったおもむき。
よって原作未読だとあんまり面白くはない。

だが、リンチの創り出す映像、ファンタジーがすごい!特にハルコネン男爵のキャラ立ち。スティングもあの衣装よくOKしたな
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.0

トーベはムーミンを描くだけでは満足せず、というか本業画家で、絵画も小説も舞台もと貪欲に取り組む。恋愛関係も奔放。時代を考えると飛び抜けた女性だ。

作品としては、別れたのか別れてないのか、だからどうし
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

4.5

ノータイムトゥダイの前に復習。
細部は忘れててもオチが分かっててみると、色々な伏線が確認でき、それはそれで新鮮。

ダニエル・クレイグ版007の誕生を哀しみをもって描く。殺人ライセンスを持ってスパイを
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

3.5

1969年夏、ニューヨーク・ハーレムで開催された黒人主体の音楽フェスの映像記録を流しながら、当時を知る人々が背景事情や思い出を語る。

割と音楽を楽しむつもりで見に行ったのだが、想像以上に音楽より政治
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ミッドナイト・トラベラー(2019年製作の映画)

3.0

タリバンから逃れ、難民としてEUを目指すアフガニスタン人の映画監督夫妻が撮影した映像記録。カメラはスマートフォン3台。

彼らがアフガニスタンを離れたのは2015年。時期的にはちょうどEU難民危機の年
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モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.8

モロッコというとタジンやクスクスが有名だが、個人的にはパンがとてもおいしかった記憶がある。良質な小麦がとれるそうだ。

それだけのきっかけで見たが、なかなか良かった。正統派のフェミニズム作品なんだけど
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最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

4.0

原題はthe bucket listで死ぬまでにやりたいことリスト。これを余命宣告された男二人がどうやって実現して、どうやって終わるか。だいたいが予想通りですが、良いお話です。テンポもいい。

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.5

お子さま厳禁のホラー映画(違う)。
人間のいやらしいところをこれでもかと描く一方、白黒の画面が大変美しい。最近みたライトハウスはこちらのひ孫ぐらいの作品として位置付けられそう。というか、相手の書いたも
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少年の君(2019年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

感動した方は読まないでください。
個人的な記録です。

とりあえず面白かったのは確か。
笑えるという意味ではなくて、現代中国の世相がよくわかるのと、話の展開がよく考えられているので。邦題の少年の君も、
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.8

男2人、1泊2日のキャンプ旅行をそのまま撮影したような作品なんだけど、親友だと思ってたのに久しぶりに会ったらどこかが噛み合わない居心地の悪さ、みたいなものが描かれている。あるあるではあって、見るタイミ>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.2

前半はブラック職場、パワハラ。
後半は狂気。
全体に汚なっていう描写多し。
そして割と笑えてしまう。

結論: 灯台では働きたくない!

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

アベンジャーズ関係を一切観たことないのに観に行きました。スカヨハ、レイチェル・ワイズ、それからフローレンス・ピューなんて好み過ぎだと思いまして。

結論: 冒頭から割と謎なネタ多めでしたが、それなりに
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ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

3.5

内容は前作より教育的で頭でっかちな印象。
ただ、お子様ウケは良さそうなのと、あと、環境配慮とかメディアの風潮とかチクチクやってるのは面白い。

何はともあれ、ピーターと仲間たちが相変わらずもふもふして
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.0

ジュリエットとドーシーが知り合うきっかけや読書会の描写は好みだったが、全体としてはイマイチ。

そもそも秘密が戦中ならともかくこの時点で秘密にする必要あるかという内容で拍子抜け。そして全く予想通りのオ
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トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.5

ストーリー展開はいわゆる脱獄モノ&少年の成長物語。普通なら面白かった、で終わるところ。
だが、だいぶお化粧を施しつつも、ベースは現在進行形の物語と思うとやるせない。

とりあえず、全部フィクションとし
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