キャンチョメさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

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この業の深さというか、つもりに積もった恨み辛みが怖い。深入りして辿っていくと禍々しい根っこが見えてくる恐ろしさよ。首吊った高野夫人は顔が怖すぎる。
子どもゆえの残酷な「ブランコ」という表現も背筋が凍る
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老人Z(1991年製作の映画)

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介護ベットが機械を取り込んで、歪に肥大化していく様が生物的でグロテスク。
街を破壊しながらユニークに突っ走る様が面白い。

ユーモア満載で何回も笑ったけど、最初の、女性の足を舐めるように撮ったり、ハッ
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MEMORIES(1995年製作の映画)

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1.彼女の想いで
一言で言ったらSFホラーという感じのストーリー。エヴァが何とも理不尽。

2.最臭兵器
ギャグなんだろうけど、「流石にそうはならんだろ」と言いたくなるほどの、主人公のおとぼけっぷり。
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

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観たのは随分前だけど、女性同士の絆という印象が強くて、そこまで映画の世界に入り込めなかった。少年というより、少女の一夏って感じがする。

話も素敵だと思うし、雰囲気は好きなんだけどな。

37セカンズ(2019年製作の映画)

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とても良かった。切実(特に性描写)だけど、明るさと逞しさもあって、ずしんと重くなるような感じでもない。

責任感と愛情で過保護になってしまう母の振る舞いが息苦しい。(たしか)ハンバーグを、読み聞かせを
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機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

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アーリーデイズ観ずに観てしまったけど、とても面白かった。話の難しさが丁度良くて、あれこれ考えながら観てしまう。

キャラクターへの焦点の当て具合が良くて、バランスよくみんな魅力的だった。無理に1人を活
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レディ・バード(2017年製作の映画)

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シアーシャ・ローナンのフレッシュで快活な表情と演技が魅力的。

ニューヨークへ発つ前に、自室の壁を白く塗るシーンが良い。それまでの自分を象徴するような思い出とともに、落書きを塗りつぶしていく。しかし、
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

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「考える・話す(書く)・聴く」っていうのは、他者と接する上で当たり前にやることだと思う。けれども、それを改まったように「大事だなぁ」と実感してしまうのは、その当たり前が出来てないからなのかもしれないと>>続きを読む

(1960年製作の映画)

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男たちの繊細で力強い手つきに、目が釘付け。ゆっくりと、しかし着実に、出口へ近づく手応えが伝わってくる。
スリリングだけど落ち着いた空気。でもそれは、最後の、嵐の前の静けさだったわけか。
落とし穴は一番
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

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前作から更にパワーアップしていてめちゃくちゃ良かった。

アクロバティックかつスタイリッシュに跳び回るスパイダーマン(ウーマン)たちの姿が爽快。
スパイダーマン特有の、危なっかしいけど自由奔放なアクシ
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

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フラッシュが走り出す前のフォーム面白い。
バットマンは主役じゃなくてもカッコいい。
トマト缶戻すの切なすぎる。

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

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少年ジャンプのような王道展開。最初の自転車で逃げるシーンや、チュン(少女)の獅子舞、チュンを鼓舞する選手たちの太鼓は気分がアガる。

チュン(少女)に恋人がいたことが判明する瞬間や、チュンが跳躍する姿
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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めちゃくちゃ良かった。ジョジョと、彼の家族や仲間が愛おしい。

ストレートに心に向かってくる映画で、ただただ純粋に観てよかったと思った。最後のダンスとか、映画を観ていて心がじんわり温かく、そして昂る瞬
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天気の子(2019年製作の映画)

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自分の「ガキ」な部分を肯定してくれるような作品だった。

帆高が家出した理由とか、陽菜が周囲の大人に助けを求めない(あるいは求められない)事情が、説明ではなく示唆に留まっているところが良かった。そうい
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

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すげー良い。

浅野忠信が着てる服が独特だけど、ああいう服着てること自体には妙に説得力がある役。

床下のクラゲ神秘的。

怪物(2023年製作の映画)

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切り口の新しさ・鋭さを勝手に期待していたら、思っていたのとは違った。以前からされている問題提起を、間口を広めにしてやり直した印象を受けた。(社会的属性への偏見、無自覚な攻撃的コミュニケーション、個人の>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

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桜のトンネル、梅雨、花火、紅葉、海や、しらす丼、アジフライ、梅酒等々、四季と食の日常を美しく切り取っていた。なるほど、「diary」ってそういうことか…としみじみ思う。

広瀬すずサッカー上手くてびっ
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

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癒えない傷を抱えた主人公を、否定も肯定もせず、ただ見守るような映画で、素晴らしかった。

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

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空気が心地良い。まさしく早朝の東京のような、雑踏の予感がする淡い空みたいな。音楽の力も大きいのかな。『Tokyo!』を観た時も思ったけど、外国人の目を通した東京は、灰色と水色って感じがするな。

愛想
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

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素晴らしかった。
これほど気持ちいい映像体験は初めてかもしれない。
脳みそがブルブル振動する。

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

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オリーブはこの家族のアイドル。
「負け組」家族の、「勝ち負け」を気にしない踊りっぷりが良い。

話の話(1979年製作の映画)

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断片的なイメージの連続で難解だけど、『ユーリー・ノルシュテイン傑作選』の中では1番見入ってしまった。

列車が通り過ぎる時のアングル、戦争で夫を亡くした妻たち、雪の上の3人家族、縄跳びをする牛と隣にい
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

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霧のモヤモヤした感じとか、夜の森とか、幻想的。
ハリネズミの、心ここに在らずとでも言うような所作が気になる。

アオサギとツル(1974年製作の映画)

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アオサギとツルは、面倒くさくて、哀れな男女。
背景が美しい。蔓が巻きついた柱とか。

キツネとウサギ(1973年製作の映画)

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狐が意地悪なのは万国共通なのか?
動く絵本という感じで独特。
なぜ鶏がこんなに勇敢に描かれているのか。しかし、確かに立派なトサカと、胸を張った立ち姿を見れば、1番勇猛にも見えてくる。

ケルジェネツの戦い(1971年製作の映画)

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細密画のアニメーションが新鮮。
鐘の音とともに現れた不気味な人間たち(?)が怖い。

25日・最初の日(1968年製作の映画)

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押し寄せる赤い民衆に迫力がある。
乱雑に並んだ建物の絵が、混乱を表現していて面白い。

ノマドランド(2020年製作の映画)

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普遍的な思想性を感じる、静かな空気の映画。

孤独で虚無だが、自由で、人間らしくもある自活。雄大な荒地、岩場、森林が、その生活スタイルを象徴する。
憧れを感じつつも、自分には出来ないかも、とも思う。そ
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チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

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たまにフフッとなるが、あまり面白くなかった。
パンを踊らせるユーモアは良いなと思う。

エイリアン(1979年製作の映画)

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エイリアンの造形がひたすらに気持ち悪い。
人間には勝てない完璧な生物だと分かった上での、宇宙空間に放り出すという最終手段。あの怪物はなおも迫ってくるかもしれないという恐怖が残る。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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「映画を撮ること」と、それに先立つ「カメラを向けること」の功罪をディテール満載で巧みに表した素晴らしい映画だった。

ホームビデオ制作中に、母のミッツィとベニーの関係に気付いてしまう。時にカメラは、意
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シャイニング(1980年製作の映画)

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狂気と滑稽は表裏一体。Here's Johnny!とか、凍え死んだジャックの顔とか。笑っちゃう怖さ。

一目見て、家族それぞれ、キャラクターが分かるような顔をしてる。特にウェンディ役のシェリー・デュヴ
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

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オマージュ満載のオタク映画。
AKIRAのバイクやガンダム等、日本のポップカルチャーの代表格が出てくるとウキウキする。

ソレントはそんなにゲームが好きではなかったんだろうな。パスワードの覚え方がアナ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

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冒頭、送迎台での「彼女」の表情が良い。片目が真っ黒。

イノセンス(2004年製作の映画)

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世界観の表現が良い。特に後半に出てくる荒廃した街。祭りの描写と、仮面を付けた子どもたちがなんとも言えず不気味。

古典や偉人の発言の引用が多く、中二病的なかっこよさがある。しかし、狙ってやってると思う
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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

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原作は途中まで読んで挫折したけど、映像や音楽があると分かりやすくて楽しめた。田中敦子さんの無機質な声とか、神秘的な音楽が、世界観に合っていた。
それでも分からない部分は多め。

ここまで人間の脳が情報
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