Today4601さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Today4601

Today4601

映画(448)
ドラマ(2)
アニメ(0)

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.2

キャスティングの妙を楽しむ。
宮本信子さん演じる雪の佇まいがチャーミング。雪が生きてきた年月から生まれる言葉が、うららの抱える不安や戸惑いに寄り添い背中を押す様も優しい。
芦田愛菜さん演じるうららの全
>>続きを読む

スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

3.0

マイルズ・テラー目当てで鑑賞。
(私個人として)大きく盛り上がることもなくあっさりと見終る。
何かが足りない感じがするけれど、何が足りないのかすら分からなかった。
結局描きたかったのはなんだったんだろ
>>続きを読む

三姉妹(2020年製作の映画)

3.8

姿勢すら卑屈な長女。
宗教を笠にきてひどく暴力的な次女。
汚い。食べ方が汚い。これは三女のこと。
三姉妹それぞれに抱えるものがあるのだろうなと理解しつつ痛々しくて目を背けたくなる。どういう育ちをすると
>>続きを読む

はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.2

コメディとシリアスの線引きが曖昧でどちらにも振り切れていず、どう見たらいいのか戸惑う。
個人的には長谷川博己さん演じる主人公の理屈っぽさが好ましかった(彼はこういう役がよく似合う)が、作中でうまく活か
>>続きを読む

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.0

亡き妻との約束を果たすために1350㎞のバスの旅に出るトム。
病を抱え、バスに乗り遅れ、トラブルに巻き込まれながらも交わる人々に支えられる姿が尊い。
支えられるだけでなく知らず知らずのうちに人々に力を
>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

3.8

こういう物語だったのか。
濃厚で少々胸焼け気味ではあるが、強烈で怪しくて美しい。
ドラマ「二十五、二十一」での伸び伸びとした印象が新しいキム・テリ。新人の頃の難しい役柄だったと思われるが彼女の溌剌さが
>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.6

トム最高!歳取らないっ!
Danger Zone で爆上がりしたテンションのまま一気にラストまで。
頭空っぽにしてトップガンの世界にどっぷりと浸かり込む。
あー、楽しかった。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.6

ざらついた画面に広がる少年のやるせなさや閉塞感。
大人になってしまった自分(特に母になった自分)からすると危なっかしくておろおろするけれど、かっこいい大人に憧れ不良的行為に憧れる感情には懐かしさを覚え
>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.8

しんどい映画だった。
ひたすらに「二人をほっておいて」と願ってしまう。優しさとか配慮とか理解とかいらないからただただほっておいてと。
ホン・ギョンポ撮影監督の撮る映像の美しさが目を引く。
水と月が心が
>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.5

ワンダヴィジョン未見のためか世界観についていけず終始置いてきぼり。
(前作のストレンジは見た)
カンバーバッチ好きだけで観に行ってごめんなさい。

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.8

阿部サダヲを見に行く。
真っ黒で何も映していない眼が恐ろしく、それでも見ずにはいられなかった。
この眼で見つめられるうちに人の持つ闇が少しずつ少しずつ滲み出てくるのが本当に怖かった。
ガラスに写る榛村
>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

ジョーカーとは打って変わりぽっこりお腹が愛らしい?ホアキンがいた。
甥のジェシーとの共同生活は大人と子供というより未熟な人間二人の取っ組み合いに思えた。
心中を言葉に繋げられないジェシーの地団駄と、汲
>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.0

ちりちりと胸が痛む。
どこにも行けず地団駄踏むようなあの年代を俯瞰ではなく内側から映し出している印象だった。
暴力を振るう兄、家父長制度そのままに偉ぶる父。彼らが流す涙は唐突で奇妙でさえある。社会的鬱
>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.8

ほぼスタジオのワンシュチュエーションでスピーディに進んでいく展開に目が離せなかった。
ハ・ジョンウ演じるニュースキャスター自身も上司も組織も国さえもどうにもこうにも薄汚く茶番の連続。その中で追い詰めら
>>続きを読む

夜叉 容赦なき工作戦(2022年製作の映画)

3.2

ソル・ギョングとパク・ヘスペアを楽しみに鑑賞。
もっとあくの強い作品かと想像(期待)していたが、ずっと既視感があってさらりと表面をなぞって終わった印象だった。
ペアがいいだけに少々残念。

連鎖(2018年製作の映画)

3.5

救いがない。
自覚のないまま追い詰められていくソックが辛くて辛くて。
シェルター所長は信実の尻尾を見ながらも自らが振り上げた正義感を降ろせず目を逸らす。ソックが「友達」と頼りにしていた人達はあっさり掌
>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.0

韓国の女性達(ジヨンやその母、祖母も含めて)が男性優位の社会や家庭の中で我慢を強いられ人格を否定され続ける現状が容赦なく描かれる。
「ママ虫」なんて嫌な言葉なのか。
優しく労りの言葉をかける夫ですら根
>>続きを読む

スタートアップ!(2019年製作の映画)

3.5

おかっぱマブリーの破壊力。
これに尽きる。
物語は王道というか目新しさは少なかったけれど、テンポや軽やかさが心地良くラストまで楽しんだ。
殴られ反抗しながらも母を思いやるデギルの優しさ。演じるパク・ジ
>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.8

前二作を鑑賞前に復習しておいて良かった。忘れてる部分が多すぎて置いてきぼりをくうところだった。
物語の中心はダンブルドアとグリンデルバルト。ジョニデから交代したマッツのグリンデルバルトが強烈だった。底
>>続きを読む

アダム&アダム(2022年製作の映画)

3.6

ハートフルで安心して楽しめる作品だった。
子アダムと大人アダムが父母について話すシーン。お互いの理解の欠如を補い合うような会話が印象的だった。総じて子供の方が親のことをよく理解しているのかもしれない。
>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.2

北アイルランド紛争を体験した監督が描く物語は子供目線であるが故に真に迫ってくる。
紛争と隣り合わせであってもバディは算数の問題に頭を抱え小さな恋をする。家族の団欒は暖かく、映画やお芝居の世界は楽しさに
>>続きを読む

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.0

不思議な感覚が残る物語だった。
記憶喪失が蔓延する社会で自らも記憶をなくし「新しい自分プログラム」を淡々とこなしていく主人公。
その過程は不器用であり滑稽であり慈しみ深くもあり。
さりげない場面や少な
>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.5

イギリスの田舎町に住むパキスタン系の高校生が主人公。
当時のイギリス社会の不安定さが随所に見られ彼も彼の家族もそれに翻弄されている。
社会的差別や封建的な親からの抑圧など、高校生が道をこじ開けて進むに
>>続きを読む

ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.8

お人好しで弱者のために奔走するケンプトンがコミカルさも含みなんとも憎めない。
法廷でのやり取りもユーモアに溢れる。私自身も傍聴席に座っているような感覚になりケンプトンを見守りつつくすくすと笑った。
>>続きを読む

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.6

幼くして才能を見出され脚光を浴びるジュディ。薬物を与えられ私生活すらもコントロールされ続けてきた彼女の傷の深さが辛い。
その反面客席からの拍手喝采やスポットライトに本能的に引き寄せられるのも彼女の本当
>>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

3.4

行方不明となった息子が殺人犯であるのか被害者であるのか。極端な選択肢の中翻弄される家族の姿が描かれていた。
父、母、妹それぞれの立場での望みは「望み」という言葉を当てはめるにはあまりに辛い。
自分なら
>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.8

まさに『事実は小説より奇なり』
事実が元になっていなければ荒唐無稽と片付けられかねない物語だった。
ウィル・スミス演じるリチャードの裏を返すと独裁が張り付いているような独自性に少々の苛つきを感じる箇所
>>続きを読む

完璧な他人(2018年製作の映画)

3.3

3月で配信終了とのことで気になっていたこちらを見る。
スマホには大なり小なりの秘密があって覗いたこうなるよねというお話し。
予想の範囲での展開だったけれど俳優陣が良かった。特にユ・へジン氏は出ているだ
>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.6

正しく傷ついてこなかった人達の物語だった。
自分傷から目を逸らしてきたこと。それをお互いに赦すこと。そうして自らの中の喪失感を認めて抱えながら生きていくこと。
そこに辿り着く過程が丹念に描かれていた。
>>続きを読む

無垢なる証人(2019年製作の映画)

3.8

キム・ヒャンギの演技の素晴らしさよ。
ジウの心情を丁寧に丁寧に演じているのがわかる。
物語は予想の範疇を越えなかったけれど彼女を見るだけでも価値があると思うほどであった。
ジウを見るスノ(チャン・ウソ
>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

モンタナの山々の雄大さに反して、ガラスを引っ掻くような不安定で不快な雰囲気で物語は進んでいく。
登場人物達はそれぞれに歪みを内包し抑圧からの解放を願っている。
マッチョの鎧で自らを固めているフィルと内
>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

3.8

スパイ映画である。
が、銃撃戦も派手はアクションもない。
ひたすらに心理戦を繰り返す展開にこちらも息苦しくなってくる。その緊張感が素晴らしい。
根底にソギョン(ファン・ジョンミン)とミョンウン(イ・ソ
>>続きを読む

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.8

今作鑑賞前に随分前に見たきりだった初期二作をおさらい。
結果、見ておいてよかった。
大いに楽しんだ!
とても丁寧に前作を引き継いでいる印象。オリジナルメンバーの登場にも胸あつであった。
トレヴァー役の
>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

3.2

ユ・アイン見たさで。
韓国のゾンビものに少々慣れてきて新鮮味が薄れているし、愛する人達がゾンビになってしまう悲しさや辛さにも既視感が。
ゲーマーで軽薄怠惰な感じのジュヌ(ユアイン)と登山家で意思の強い
>>続きを読む

わたしたち(2016年製作の映画)

4.2

こちらで感想を見かけ興味を持って鑑賞。
オープニング、ソンのアップにまず引き込まれる。この少女の笑顔のような泣き顔のような表情は何なのかと。
学校という閉じた空間で疎外される不安や恐怖は自分も少なから
>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

3.6

「普通」の結婚「普通」の夫婦「普通」の子育て。
普通の枠に嵌められる辛さと枠からはみ出る苦しさが感じられる作品だった。
主人公二人の姿だけでなくシングルマザーとして働きながら子供を育てる妻の苦悩も描か
>>続きを読む