vodkaさんの映画レビュー・感想・評価

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田園に死す(1974年製作の映画)

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引越し前の散らかった部屋によく馴染む。隠喩を読み取ろうとするものを嘲笑うかのようなフィクションの渦。

余談: 口直しにマルローの人間の条件を読み返したくなった。処刑の場面。燃える汽車の罐にひとりひと
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きつねとクジラ(2016年製作の映画)

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リンボーのプレイ動画見てたらおすすめに出てきた。音もリンボーっぽいし、ここはあの世とこの世の狭間ですよと言われても違和感ない。キツネにもあの世があるのかは不明だが、理論的には子供同様、洗練を受ける前の>>続きを読む

ヴェルクマイスター・ハーモニー(2000年製作の映画)

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映画館で寝てしまったので再チャレンジ。夢で見たら悪夢なんだろうけど、映画で見ると楽しい。破滅に向かって突き進め、ラデツキー行進曲!

ちなみに、同じく長回しのアンゲロプロスとかと比べても、タルベーラは
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ひみつの花園(1997年製作の映画)

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ころころ変わる表情を追ってパラパラ漫画みたいにずっと気持ちよく見ていられる。西田尚美が素敵すぎた。

持つべきは、ひみつの花園!

吸血鬼(1967年製作の映画)

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いつも思うけど、ポランスキーと比べるとキューブリックが生真面目な優等生に思えてくる。誰かが撮った怪物よりポランスキーが撮る食器の方が遥かに不気味。本物のサイコパスだと思う。

REDLINE(2010年製作の映画)

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最高かよ。お風呂で見てたら完全にのぼせた。チキチキマシンの魂。

ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

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みんなノミみたいでかわいい。尊いとはこういうことか。ティナが何か気になる。アルパカ?

存在の耐えられない軽さ(1988年製作の映画)

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寝落ちを重ね、3周目でようやく見終わった。原作通りのイメージ。平たさ、軽さの儚くも確かな厚みと重み、というような。(そもそもおそらくは薄っぺらさの厚みといった実在感が映画や小説がそれたり得る条件でもあ>>続きを読む

パリのランデブー(1994年製作の映画)

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偶然と運命の差ってなんだろう。ロメール作品に出てくる無様な人たちみんなとても愛おしい。

アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学(1988年製作の映画)

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躁鬱感、気分の冷たいアップダウン。雷のショットはゴダールの勝手に逃げろ/人生か何かにあったキスシーンくらい感動的。こういうのがあるから映画見ててよかったと思える。

エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)

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さすがベッケル。リズムのズレで魅せる映画。ひとつひとつの演出の効果をわかってやってると思うと恐ろしい。細部から全体まで緻密すぎる。

オブローモフの生涯より(1979年製作の映画)

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そろそろリラの花が咲きはじめる季節ということで…これは原作が良すぎた、しょうがない。「あなたは優しくて…まるで鳩みたい。羽に頭を埋めて一生屋根の下でクックッと鳴いていたいんでしょう。でも私はそんな女じ>>続きを読む

ゴールデン・エイティーズ(1986年製作の映画)

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マーブルとかm&mチョコレートが騒いでるみたいでかわいい。ちょうどいいタイミングに現れては去っていく4人組のスピンオフを見たい。

セックス・チェック 第二の性(1968年製作の映画)

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モラルもなにもないめちゃくちゃな内容でも何故かすっきり見れてしまう不思議。これこそが究極のスポ根セックス。アダルト動画サイトで見た映像の中で最も熱かった。スポ根であって全くポルノではなく、濡れ場を少し>>続きを読む

私の殺した男(1932年製作の映画)

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主人公の嘘を共有する映画。可愛い嘘は多々あっても、美しい嘘というのは耐え難く残酷で苦い。保身の影さえなく。罪を打ち明けるべきか、誰に、如何なる嘘をつくか、あるいは隠し続けることができるか…そこで良心が>>続きを読む

HANA-BI(1997年製作の映画)

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キタノブルーは映像の色味である以上に、このスタイルそのもの。たまに北野作品は鳥視点で見ているような気分になる、気がした。

i ai(2022年製作の映画)

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少し時間が経って、冷静に映画のレビューというか感想。

あえて誤解を招く言い方をすれば、この映画の良さはそのままこの映画の酷さであるという点だと思う。この映画としての酷さを肯定したい。

映画とは精神
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故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

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メカスが天使化していく時間が一瞬も昇華されず身体に薄く張り付いて沈殿していく。神経の軋み、その具体的な重さ。逃げ場のないものは次にどこへ逃げればいいのか…à bout de souffle?

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

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今は無きNYのウエストサイドをUSのウエストサイド、映画界の中心から眺めて。

音楽は残る。
さーし!!

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

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とにかく画と役者が美しすぎて映画ネタ以外頭に入ってこない…それこそ全てのショットが映画に調和しているみたい。ベルトルッチって失敗できないのかなと心配になる。不思議と68年前後のアメリカロックがとても合>>続きを読む

殺しの烙印(1967年製作の映画)

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映像はシリアスなハードボイルド系なのに登場人物たちが漫画のキャラクターをやっているようで可笑しい。とはいえ、殺し屋ランキングなんて小学生並みの設定に真面目に付き合うのも阿呆らしいから良かった。

陽炎座(1981年製作の映画)

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気になった。鴨…!

不意に見つけた彼岸花のようにフィルムのあちこちで人間が咲いている。不思議なリズム。夢に満たされた真昼を歩いているような?

MEMORIES(1995年製作の映画)

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AKIRAの「かねだー」あたりの掛け合いを筆頭に、単純な台詞、単純なシーンに華がある。最臭兵器怖い。

いますぐ抱きしめたい(1988年製作の映画)

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だれもが恋するウォンカーウァイ、処女作。カラフルなペットボトルロケットの群れみたいな勢い。

天使のたまご(1985年製作の映画)

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天使のたまご、まずタイトルの字体が良い。ᘔ ƕ ს ๑ƒ ̵̲ま ˉ_〃。ガラス、たまご、水、少女…砕けそうな夜の世界、ひたすらに美しく。

ドライヴ(2011年製作の映画)

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俳優の表情のない表情が映える映画だった。絶対に実らない恋とわかっていても思い人のために寡黙に仕事をする男の横顔。

薔薇の名前にも出ていた悪魔顔の男、ロン・パールマン、本当にいい悪人面をしてる。国際指
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女っ気なし(2011年製作の映画)

5.0

言葉が見つからない…これからいろんなシチュエーションで何度も何度も見返すことになると思う。呼吸が合う。

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

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都会のアリスをソーダポップで割った味。どっちも1973年。

悪魔の陽の下に(1987年製作の映画)

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こっちが本命だった。「ドライヤー亡き後、映画に奇跡は起こらない」の言葉宜しく、ここでは悪魔との取引が行われる。悪魔との取引も奇跡みたいなものではあるけれど…純粋な神学はそのまま悪魔主義に変貌し得る。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

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懐かしいおもちゃをゴミに出しに行ってそれで終わり、そういうワン・アクションの間の心の機微を見せられた感じ。結果の映らない宙吊りのアクション。まるで捨てられたのは自分の方みたいな気分になって家に戻る。酷>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

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物語の通りに、映画に恋焦がれ映画に愛されようと必死になっているような具合、いい意味で。官能さが洗濯されて夜風に靡く。

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