平熱さんの映画レビュー・感想・評価

平熱

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

相変わらず音楽も美術も素晴らしくて、ハルコンネンのインクが滲むみたいな奇妙な花火もよかったし、なにより衣装がよすぎる。究極のテック。女性キャラクターが増えたので、あの世界観のなかでの煌びやかな衣装を見>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

三宅監督の映画にさす光は空気に溶けてて時間が流れてるのが見てとれる気がして大好き。映画って感じだ。写真とは違う

物の見方のレイヤーが一層増えるときの、その人なりの小さな変容を美しいと思う

職場の人
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

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やっとこうして終わらせられてほんとうによかったですね、みたいな気持ちになった。ありがたい、ありがとう、おめでとう

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

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作品全体の雰囲気に対して鬱映画、鬱アニメ、などと呼ぶことがあるけれど、作ってる人が鬱なんだろうなと思ったのは初めてだった。シンジくんとか綾波レイとかアスカとかいろんなところに庵野監督がいた気がして、監>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.6

ベラのこと大好き!
情動の分化、言語の獲得、社会での立ち振る舞いを身につけて、社会との関わりを自分なりにやっていく、という成長を猛スピードでみた。疑問を持ちつつ実験しながら、時に誰かと対話しながら、中
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

自分では観に行かないタイプの映画なので連れ出してもらってありがたかった。壮大なデカ資本映画だけどトーンが落ち着いていて、でも退屈せずに展開していくのが、すげー、と思った。建築とか衣装とか、メカデザイン>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

わたしは生活を愛おしく見つめることはできるけど、自分がとても内向的で社会と繋がることについて執着がないということに最近ようやく気がついたところなので、アキ・カウリスマキ監督が社会を誠実に眼差していてそ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.0

木漏れ日や、遠くの光が揺らめく水面、反射して写る曖昧な色たちが愛おしくてにやにやしてしまうことも、差してくる朝日と、かかっていた音楽と、そのとき考えていたことが溶け合って泣き出してしまうことも、わたし>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

4.5

敗者三部作の2作目。弱者とされる立場のひとたちの生活やひとりの人としての周りとの繋がりの築きなど
コンテナの中を整えて、より良いふうに生活しようとしているのよかった。暮らしに緊急性をもって必要かという
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

クッキーがきのこや木の実を採っているあいだはおだやかな音楽がなっていた気がする。その時間だけは心地よくあってほしい。少ない劇判のおかげで、水の音がたくさん聞こえて好きだった。カヌーを漕ぐ音や川のせせら>>続きを読む

夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

3.0

ティム・バートンのほうが馴染み深いので、こちらはミニマルに感じられてかわいかった!

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

ウェンディがルーシーに言う わかってる がつらかった。なにが正しいかはわかってる。わかってるけど正しいをやるための元手がない。ウェンディは、失ったかなしさとかかやるせなさとかちゃんと全部引き受けて、進>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ良かった大好き!
青い壁の奥の部屋に覗く青のテーブルクロスの上には赤いポットが置いてあって、ただでさえうつくしいそれが静止画じゃなくて過ぎてく背景なのがすごすぎて(のちにそのダイニングルー
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.5

久しぶりにファンタジーなエンターテイメントを浴びたら、あまりに尊くてぼろぼろ泣いてしまった…物語は誰のものでもあるし、空想はみんなそれぞれ自分だけのもの!信じることをずっとしててほしいと勝手に思ってし>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.7

人の無意識下のメモ書きが好きだし、人って普段何考えてるんだろうってよく思うから、この映画のモノローグのことが好きだった
閉塞感のある町でのどこにも行けないロードムービーだったけど、息苦しさよりは開放感
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夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

3.8

ハンブルクの川辺(エルベ川というらしい)があんまり静かで、こんなに凪いでいることってあるんだなと思った。川だけど砂浜で、ふつうに木が生えていて、好きだった、きれい。陽が落ちて青い空気の時間帯のことが好>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.5

最後のスピーチ最高!あなたが素敵だってこと、大切だってことを伝え合える友人や恋人がいることってほんとうにありがたい。これまでも意識しているつもりだったけど、もっと積極的に伝えたいと感じる出来事がちょう>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

ウェス・アンダーソンが、自分の作品をつくるにあたって映画という媒体を選んでくれたことがほんとうにうれしいと強く思う!ずっとうつくしくて、たのしくて、目が幸せ。この時代を生きているおかげで最新作を映画館>>続きを読む

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

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広い水に全身でふれたいと思った。どの時間帯も湖はずっときれいで、しずかで、おだやかだった、こわいくらい

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

もう終わっているもの(解散したバンドや完結した漫画など)に対しては、関係性も含めこれ以上変わりようがなくうつくしいままであるということを感じるけど、思い出もそれと同じなのかもしれないと最近思う。でも、>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.3

心地の良いモラトリアムがずっと続いたらいいのに、いやだいやだおわらないで、なんにも悪いことしてないんだから楽しいままでいさせてよ。だけど刹那のきらきらを、ただ眺めて空気のようにすり抜けて漂っていても、>>続きを読む

ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

3.5

誰かに促されたりとか、みんなの普通に合わせたりとか、そういうんじゃなくて、自分のことと、自分が好きな人のことを信じて愛していてほしい!ラストの仲良しな3人がうれしかった
ラベリングされずに、特別なこと
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.5

おんなじような道で、おなじくらいのスピードで、似たような色のものを変わらない温度で感じてたはずなのに、いつからかちょっとずつ別々になっていて、いつぶりかに一瞬交わってもまたすぐ別々のところに戻っていく>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.7

だれかとほんとうにたのしくて笑った時間とかをセーブポイントにして、孤独がつらいときにそれを思い出せたらちょっと大丈夫になれると思う リョーハのピュアさがありがたかった、勝手に入ってきて浄化してくれる >>続きを読む

思い出のマーニー(2014年製作の映画)

4.5

だれにも見えてなくて、だれも信じてくれなくても、ぜんぶが空みたいな湖でふたりで船を漕いだ時間はぜったいに存在していて、杏奈ちゃんだけが覚えてればそれでいいの 杏奈ちゃんの表情がやわらかくなっていったこ>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.5

おもしろかったー!ぶちバイオレンス血祭り耐性なさすぎたけど

そばかす(2022年製作の映画)

3.6

こんなに世界が広いから、きっと自分だけじゃないってことは頭ではわかっててそれを信じようとしても、みえなきゃ無いのといっしょってくらいに独りって思っちゃうかもしれないけど、やっとみえたときに、在ってくれ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

岸井ゆきのちゃん、ものすごいです

みんなが、個人で、それぞれのあいだにかよっているものがぜんぶ澄んでて信頼できるように感じた、まっすぐ

いつも当たり前に通り過ぎちゃうけど、電車の走る音も、部屋に舞
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.7

選択をするということ。自分があって、世界が広くて、そこから選ぶということ。
環境のせいにはいくらでもできるし、ていうか実際そうだし、変えたくても変えられない場合ももちろんあるけど、ちっちゃくても、世界
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老人Z(1991年製作の映画)

3.5

江口寿史のかわいい女の子が動いてる!
この時代に、AI学習の暴走とかを高齢化社会と絡めて描いているのすごい

介護も看護もどちらかといえば女性のほうが割合が大きいなかで、入浴介助とか力が必要な場面はた
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