lavender12さんの映画レビュー・感想・評価

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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

俳優さんは、キャリー・マリガンが生身のワーママ、スーパーじゃないのにスーパーなことをやってのけるプロの仕事人を好演。
ゾエ・カザン、ユダヤ系の地味真面目で、学生みたいなのに実はお母さんと言う役柄が、さ
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.6

恋は思うようにならず、そして錯覚。鏡に映った自分のリフレインなのかな。
物語の設定は風変わりだけど、恋とはなんなのかしらという普遍の問いに感じられる。
音楽、森の景色、ホテルの様子、すべてが奇妙でスタ
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.0

楽しめるのはたしかなんだけど…
漫画のさりげなさ、淡々としたとこが好きなので、涙モード?つけたしたシリアス?をちょいちょい入れて、はいっ!ここはジーンときてください!と制作側に強要されるのがしらける。
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

2.0

期待はずれだなあ…
それっぽいシーンを貼り合わせただけで、とても薄っぺらいものに感じてしまった。
バレエ少女も草彅も悪くないのだけれど、脚本なのか監督なのか。
トランスジェンダーを物語的に扱い過ぎてる
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Winny(2023年製作の映画)

4.2

ひゃー、面白かった!
ガチ社会派ドラマ、著作権とクリエイティブの話、プログラマーもアーティストなのだと存分に伝わる。
警察が彼を犯罪者にした本当の意図はなんなんだろうと考えてしまった。
著作権を守るた
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

最高にバカバカしくて強烈に目まぐるしいマルチバース・カンフー・エンタメ。
奇妙なことをすると別の宇宙の自分の力を取り入れられるというゆるい設定で、猛スピードのアクションが展開していく。
なんか懐かしい
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.5

内側から蝕まれていく閉塞感の不思議な映画で、寓話のようでもあり。
全員が少しずつ狂っているようで、心のなかにどんどん石が詰め込まれていくけど、石だと思ったものがじつは生もので、じわじわ腐食していくよう
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

公務員らしき磯村が縁の薄い叔父に気持ちを寄せ、相談員の河合由美が倍賞千恵子に心揺れるのは、若い彼らにとってまだ生き死にが抽象だからなのだろう。
最後にぱっちり目を見開いた倍賞千恵子が歩き出すさまは、森
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前科者(2022年製作の映画)

1.3

原作のファンなので観てみたが〜
全然関係ない2時間ドラマみたいな安い仕上がりで残念
森田剛が無名の中年役者に見えててすごいし、有村架純はかわい子オーラを見事に消していたが、脚本があかんかった
磯村演じ
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星の子(2020年製作の映画)

3.2

芦田愛菜、うまいなあー
新宗教の怪しさも雰囲気出てたし岡田将生の薄っぺらい悪人もハマってたけど、そこまで響いてくるものがなかった。

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.0

うん?これ映画なの?テレビドラマじゃなくて?と思っていたら、もともとドラマだったみたい。
深く納得。
蒼井優の衣装が可愛かった。高橋一生は声が宝物だな。舞台でも面白かったかもだけど、やはり映画の題材で
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メイド・イン・バングラデシュ(2019年製作の映画)

3.9

不当な賃金で過酷な仕事、バングラデシュの縫製工場勤務のシム。
彼女が意識高い系の社会運動家と知り合い、組合を立ち上げる話…
と思ったら少し違った。

ストーリーラインは確かにそこなんだけど、13歳の彼
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彼女(2021年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

辛口毒舌です。
濡れ場とLGBTQによって偽装された駄作に、長々と付き合わされた印象。
以下ネタバレ。


もちろん良いとこはあって、
高校生シーンのスポーツ用品店前後のやり取りとか、ハッとするほど良
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

2.0

文化大革命の頃の中国に興味があるので観てみた

色彩が美しい…冒頭のダンスシーンもうっとりする。でもそれ以外は好みじゃなかった。

青春群像劇と思ったんだけど、ちょっと想像していたのと違った。
人物描
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

2.9

かの有名なシリアルキラーの処刑までを描いた、元カノ視点の映画。

ザック・エフロンがオヤジになっていて美少年イメージが瓦解した衝撃で、しばらく集中できなかったが…
主人公が好きに囚われていく気持ちがリ
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

1.8

辛口毒舌です。

頭で考えた恋愛映画のようで、残念ながら心がぴくりとも動かなかった。
原作も読んだけど、ストーリーが昔の少女マンガのほうが練れてる?というレベルだったからか。

あの人でもかの人でもな
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

ありったけ、振り回された快感!
緻密なストーリー展開とロザリント・パイク演じる主人公エイミーの壊れっぷりが見事すぎる。
ベン・アフレックの野暮ださミシシッピ男もハマり役。

みんな誰かを演じてたり、誰
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

いろんな偶然が描かれているが、物語を作り出すのは人の心の動きなんだな。
偶然とその人が共鳴して、出来事は変容していく。愛も、恋も、心の内側を見せ合うような、わかりあえたという感覚も、それぞれの想像で造
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.6

いや〜何これすごい!

かの村上春樹が原作で、チェーホフのワーニャ叔父さん、演劇メソッドなどなどを使っているけど…小説にも演劇にも音楽にもテレビにも無理、映画じゃないと絶対にできない表現が、これでもか
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.1

わたしは美しいものが好きだし、美しい人が好きだし、それが若さとセットになっていることはままある。
だけどその目線は紛れもなく、貪欲な消費で搾取であることを思い知らされるすごいドキュメンタリー。

オー
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.0

柳楽優弥、いい役者だなあ〜
はにかみと混ざった野心がこんなにうまく出せるなんて、すばらしい。

鈴木保奈美、門脇麦も、ジェンダー平等なんかクソ喰らえと思えるくらい、たっぷりと女で華があった。

…と、
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.5

愛することも創ることも、表れ方が違うだけで、源はきっと同じ場所にあるんだな。
ただそれは大きな龍だから、飼い慣らせないものかもしれない。
作中にいくつかあらわれる、生まれてのち失っていく愛も色濃くて力
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少年の君(2019年製作の映画)

4.2

苛烈で痛い。負った傷はじくじくして、泥までついて、跡に残って消えない生傷。
まさしく青春映画…ラブコメとは遠く離れた、人が人を求める心の映画。

いじめと貧困と受験戦争のなかで、暗い優等生少女とチンピ
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愛の嵐(1973年製作の映画)

3.7

それが天国でも地獄でも強烈すぎる経験をしたものは、そこに縛られてしまうのか。
なあんて、分析したり、倫理に照らしたりするのは似つかわしくない映画なのだろう。
シャーロット・ランプリングの美しさが、すべ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.3

期待しすぎたかな?
意外性、どんでん返し?があると思い込んでいたので、予想通りに展開して、若干のご都合主義で完結してしまったことに拍子抜け。

もちろん、ちゃんとメッセージはあって、それが1ミリの深読
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シンプルな情熱(2020年製作の映画)

4.3

アニー・エルノーの小説の映画化。原作が好きすぎて心配だったけどとても良かった〜
スマホの使い方とか、東欧の男をロシアの男にするとか、うまく現代風に着地させていた。

目的のない恋とは贅沢品なのだ。
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.5

きれいごとではない。
日本でも一時期流行ったノマドワーカーが、いかになんちゃってのお遊びであったか見せつけられるように過酷な暮らしだ。

季節労働者としてAmazon配送センター、清掃員、ハンバーガー
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.8

すばらしき世界の余韻から鑑賞。

主人公サチオは自意識の鎖に絡め取られてがんじからめ、だから作家になれたのだろうし、だから無垢に人を愛せないのだろう。

黒木華演じる愛人も、深津絵里演じる妻も、人を愛
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

すばらしき世界はすばらしくないのに、映画はなんとすばらしかったことか。
一色ではない人間の複雑さを描き出し、役者がみんな立体的だ。

あのラストシーンは映画としてはパーフェクトだと思う。でも、できれば
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

1.0

はあー、最後まで見られなかった。何本か見たけど、わたしには向かない監督さんだという思いが一作ごとに強くなる。

ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展(2020年製作の映画)

3.0

ゆったり美術館にいるような気分を味わえた…
ゆったりしすぎて何度か寝落ちしてしまったが。

何度か行ったリアルのルーブルは人、人、人だったし、モナリザちゃんは遠くガラス越しだったから、初めて優雅に見ら
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第一炉香(2020年製作の映画)

3.4

期待しすぎた。
原作が好きだし、制作陣は豪華、香港の時代背景も好き。
だが、見始めると冗長。
主役の女の子は単なる強欲な田舎者、相手の英国人の母を持つ男は魅力のかけらもない高嶋政伸のよう。やはり映画は
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