かなみさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

かなみ

かなみ

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エレファント(2003年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

異質で不穏な空気感が出したい、けど失敗したという映画。悪い意味で淡々としてる。
カメラワークの意図は分かるけどほんとにそれでいいのか?場面構成やショットの繋ぎが悪い意味で違和感しかなくて、話としてまと
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情事(1960年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

哀れ!海とリンクして心象を映し出すような演出が美しかった。まさしく愛の不毛。

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.0

イランの乾いた空気と雄大な大地からなる広大な緑 爽やかで柔らかな世界と鮮やかな衣服に身を包んだ人々の対照が印象的。どこかマイルドでくすんだオリーブの緑は、白を紛れさせてて、際立たせて映し出す。
いっと
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驟雨(1956年製作の映画)

3.9

軽やかでコミカルで程よく心地よい。ラストの紙風船がすべて
不幸によって軋む。成瀬巳喜男の描く人妻は愛らしくて好き。個人的には「めし」より好きかも 皆ただひたすらに隣の芝は青く見える

忘れられた人々(1950年製作の映画)

3.8

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ネオレアリズモ映画は本当に気持ちが暗くなる。
貧困は人を狂わせる。どうか全ての人に豊かな生活を、と願わせるのでなく、この貧困の余波がいつまでも訪れませんように、と願わずにはいられない。弱い小さな子供の
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狂った果実(1956年製作の映画)

3.7

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「背徳の世界に 乱れ狂う 若さ若さ若さ」という予告編の謳い文句、まさしくこれ。

甘く開放的だが関係は若さによる浅慮でどこまでも馬鹿馬鹿しく滑稽な姿へと変容する。夏の塩気たっぷりの湿気と肉体的な女から
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フローズン・タイム(2006年製作の映画)

3.6

感覚的な時間についての挑戦
女性の肉体美という要素が時間を主軸とした映画のテーマを阻害することなくギリギリのバランスで成り立っている。
イギリス映画っぽいコミカルで皮肉な滑稽さがありなからも直接的な
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

3.4

戦争の時代を喜劇的に騒がしく描ききった技量は凄まじいけどどっと疲れた。冒頭からエネルギッシュさがノンストップで胃もたれ。長さの割には中身がない

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

 序盤は瓦礫の復旧作業を行う人々を、工事現場を眺めるごとく軽い気持ちで、俯瞰的に受け取ることが出来る。しかし、悲惨な現実や行きずまる旅路を目の当たりにして徐々に地震の影響の深刻さを目の当たりにする。鑑>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.8

とことん自分の都合を優先する高慢な大人、その実けっこういい加減である。なぜこれほどまでに子供は無力なのか、与えられた環境で周りに振り回されていく。
なんとも退屈で中身のない会話の反復、なかなか堪えるも
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 自殺を巡る議論をほどほどに繰り広げながら、宗教的・哲学的問いのみの自慰的な作品に留まらず人の心の復元力や全ての他人の生に目を向けるような慈悲深さもある。人生賛歌ではなく、いかに生を長持ちさせるかとい>>続きを読む

軽蔑(1963年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

止まらないパッション。
ゴダール作品では珍しく、ストーリーやメッセージはすごく分かりやすい。そのためか、美術に目を向ける余裕が十全に与えられる、1回の視聴ながらかなり飲み込めたと思う。
やはりこの映画
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夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

3.4

愚かさゆえの若さと無知ゆえの蛮行。人は生きているだけでいいのかもしれない。

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.0

コントラストと融合。断片的で動的な映像のサブリミナルで全ての場面を刻み込まれる感じ。構成が素晴らしく、記憶を沈殿させよりリアルに意識的に映画を見るという体験をした。仮面は容易く他者に譲渡し得る所詮人の>>続きを読む

赤ひげ(1965年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

なんとも演出が趣深くてキャラクター達の優しさをおもいきり受け止められる。
いろんな人を大切にする気持ちが見てる私たちの心に染み渡る感じ。黒澤明パねぇ

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

見終えて監督の映像の作り方のセンスありきの作品だな、と。
シナリオの軸がしっかりしていれば映像や演出のかったるさや美しさを見苦しいものと感じることは無かったように感じる。エモーショナルなラブストーリー
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月曜日のユカ(1964年製作の映画)

4.1

ユカは月曜日にお出かけをする女の子なのね
ラストでポップな音楽を流す余裕が好きだ

(1974年製作の映画)

3.6

美しい作品だった。
これを映画として評価するにはまだまだ経験不足だなぁと感じた。難解

惑星ソラリス(1972年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ソラリス!謎〜!

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

歴代最高レベルのダサさ。何がダサいって、曲や演出の良さをすべて台無しにしてなお不快感を上書きするような稚拙で劣悪なシナリオだ。人の感情をなんだと思っているんだ。努力や苦悩は10秒スキップで飛ばし楽しい>>続きを読む

(1963年製作の映画)

3.7

身近で気にもとめないようなモチーフに恐怖の印象を与えることが出来るということへの実験のような作品。私たちの生活の小さな穴から容易く恐怖心を生み出す。

ヒッチコックは恋愛要素をおまけで絡めるのが少し気
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鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

4.1

全てが作り物めいている。意図的であろうか、稚拙な戯曲を鼻で笑いながら読むような感覚。
白黒映画の特性を生かしたコントラストによる視線誘導は時折心が凍りつくような緊張感をはらんでいる。神をずっと取り扱っ
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カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

相変わらず唐突で断定的で断片的。ゴダールが作った音楽のなるカメラめちゃくちゃ良い
カルメンは女だ!しかし、彼女はカルメンという名の女であろうか。

羅生門(1950年製作の映画)

4.1

情けなくてみっともなくて浅はかな嘘
皮肉なまでに美しい森のコントラストと汚らしい息遣い、馬鹿げた小芝居の全てが人のエゴの醜さを訴えかける。

最後、声を荒らげてこの世の中を地獄にしたくない、と叫ぶ僧、
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夏の妹(1972年製作の映画)

3.7

掛け合いがポップで軽快。情景もどこかノスタルジックでいて無機質だった。人物のアップ多めのカメラワークは表情を確かに映し、凡庸ではあるが浅はかでバカバカしい登場人物を上手く捉えている。

対比的な構造が
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.1

駄作
見てて疲れる映画だった。パワフルでエネルギッシュ、それが全部裏目に出てて痛々しくてやかましい