ひつじさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ユナイテッド93(2006年製作の映画)

3.6

過度な演出や英雄を排除して、普通の人たちが普通に混乱しながら生き延びるために足掻く様が生々しく描かれてる。見せ場はほとんどなくて、何が起きているかの情報が少しずつ明らかになっていくだけの話なのに、むち>>続きを読む

スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

3.6

当時の関係者も有名な音楽家も長年のファンも同列に同じ熱量で語ってる感じがなんか良かった。あとロンの顔。

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.8

そのシーンに至るまでのあれこれが20年くらいの前の過去から丁寧すぎるほど丁寧に描かれていて、そのバランスはちょっと衝撃的なレベル。でもそのアンチドラマな日常のあれこれを長く見せることによって、クライマ>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.4

60年台のロンドンの街並みとかインテリアとかファッションがキュートで音楽も良いのでずっと見てられる感じ。ワクワク感がいつの間にかホラーになってミステリーっぽくなっていくけど、着地の仕方というか最終的に>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

4.1

最終回に相応しい大スペクタクルで、遊園地的アドベンチャーな前半から魔法大戦な後半まで超高密度アクション大作な感じ。ラストバトルは意外な人が意外な活躍をしたりして、二転三転の緊張感。終わってみれば偉大な>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.6

人間社会を舞台としつつカーチェイスとかスパイものとか何で今までなかったんだろってくらい他ジャンルとの融合が楽しい。後半もロードムービーみたいで淡々としてたり、銃撃戦みたいなアクションがあったり。林の中>>続きを読む

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

3.6

唐突で断片的ストーリー展開とか不均質で地に足がつかない演出とか、非現実的でそれこそ魔法薬で幻覚を見せられているようで、シリアスなシーンもロマンスなシーンも本当に起こったことなのか未だに確信が持てない感>>続きを読む

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.6

孤高の存在として孤独感を増していくハリーポッターが、初めて同世代の仲間たちと本当の意味で共闘する話。冒頭でおじさんたちと飛んでいたテムズ川を、仲間たちと飛ぶシーンが胸熱。仲間たちがいるのでそれ程暗い感>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.5

冒頭からむちゃくちゃ不穏な雰囲気が漂ってて、他校交流試合とかダンスパーティとか本来なら学園生活のキラキラが詰まったようなイベントなのにずっと暗雲立ち込めてる感じ。中2になった仲間たちも嫉妬したり色気づ>>続きを読む

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

4.2

冒頭の風船おばさんのくだりから面白い予感しかなかったけど、スペクタクルは少し減りつつコメディ要素が大幅に増してた。どんなに酷い目にあっても死なないでしょっていう安心感が良い。SFっぽくもあって、分かり>>続きを読む

ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

3.6

学園ミステリーって感じのスタイルが出来上がってて、前作とちょっとずらす感じが面白かった。遊園地みたいなスペクタクルも磨きがかかってる。てか秘密の部屋っていうより秘密の下水道。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.4

ある日突然親友に無視され始めたおっちゃんが、理由を求めて右往左往する話。子供じみていて馬鹿馬鹿しいやり取りがちょっと可愛かったりするんだけど、いつの間にか後戻りのできないドン引き展開に発展していく。こ>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.8

両親を失って親戚の家で奴隷のような扱いを受けていた少年が、魔法エリートとして魔法学校で英雄的に大活躍するっていう誰もが憧れる厨二病的ストーリー。百味ビーンズとか透明マントとか地下の迷宮とか活字でみてワ>>続きを読む

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.2

どこを切り取っても老害っていう白人クソジジイが、隣人となったアジア人の家族との交流を経て、実はちょっと良い人かも感をギャップ的に発揮する話。古き良き頑固親父の良い面をしきりに見せつけてくるので、見てる>>続きを読む

ブロー・ザ・マン・ダウン~女たちの協定~(2019年製作の映画)

3.5

何となく人を殺しちゃって隠しちゃった姉妹が閉鎖的な猟師町で疑惑をやり過ごす的な話なんだけど、殺しちゃった相手はもちろん、街の人たちが大体ヤバくて、ヤバさの実態が徐々に明らかになっていく感じが面白味の軸>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.8

おじいちゃんと少年と雄鶏との逃亡劇的なロードムービー。ちょっとした困難を年の功とムツゴロウ的スキルで乗り越えて、逃亡先の田舎町で受け入れられていく。マッチョであることを後悔しながら過ごす余生としては都>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

車、バイク、ヨット、ヘリコプター、グライダー、戦艦まで乗り物がたくさん登場するんだけど、スピード感というかテンションが凄い。特に最初の石畳の街を疾走するシーンとか息をするの忘れるくらい興奮する。グライ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.5

時間が早く進むビーチに閉じ込められた人々が、少しずつ壊れていく話。美しい自然の中でゆったりと動くカメラがどこか奇妙で何かが起こりそうな感じが不気味だった。家族再生のドラマになるかと思ったらラスト全てに>>続きを読む

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.7

コーヒーを飲んでタバコを吸いながら核心のない話をダラダラと続けてる会話劇。上質なシチュエーションコントみたいな短編をニヤニヤしながら眺める感じで、時間も場所もバラバラだけど会話の内容や登場人物の関連性>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.9

音楽と出会って人生が大きく変わった少年の話。あの曲を聴いていると無敵になれるし何だってできる気がする感を完全に表現しきったミュージカル的シーケンスがとにかく最高。逆に何もかもうまくいかなくて全てから阻>>続きを読む

ラッシュアワー2(2001年製作の映画)

3.4

異文化交流も終わって一通り分かり合えたので、物語を作り出すためにあえて説明しなかったり隠し事をしたりする。報連相をちゃんとやってればもう少し楽に解決できる場面が多くてヤキモキする。アクションは相変わら>>続きを読む

ラッシュアワー(1998年製作の映画)

3.7

黒人とアジア人っていうマイノリティな2人の異文化交流バディな刑事アクション。お互いを出し抜くところから始まった2人が、音楽とか食べ物とかの文化を経て少しずつ信頼していく感じが良い。失敗とかもするけど、>>続きを読む

ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

4.2

好きすぎて愛憎入り混じる2人が戯れあったり喧嘩したりする話。ダメンズというか共依存的なんだけど、男同士でジェンダー的力関係はないので安心して見られるし、より純粋な愛のようにも感じる。同棲してる部屋が手>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

4.0

軽い気持ちで人を殺したら大爆発が起きて、いつの間にか大きな悪に目をつけられることになる話。冒頭の観光地でのチェイスアクションがいつも以上にスリリングで、長回しと短いカットの組み合わせでドキドキの浮遊感>>続きを読む

花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.1

お互い結婚しているお隣同士の大人のラブストーリー。前景越しのショットとか局所的で不安定な構図が多くて、恋愛の断片を覗き見しているようなドキドキの映画体験。キモさは少なめでピュアな感じだけど、直接セクシ>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.9

逆恨みする元エージェントに組織と上司が狙われてそれを迎え撃つ話。いつになくチームプレイしてて、技術担当とのちょっとした遠隔バディ感も含めて組織全体で敵と対峙する感じが良かった。最後なんて実家を戦場に家>>続きを読む

天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.0

冒頭の地下鉄の駅のシーンから構図とかカメラの動きがむちゃくちゃカッコよくて、ただのカッコいい映画かと思ったけど、登場人物が全員キモくて最高だった。焦点が合わないぼやけた夜に強烈な個性が活躍するので、長>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

3.8

愛する人を失ったスパイが自棄になって片っ端から関係者を殺しまくる話。車とか飛行機とかモーターボートとか乗り物がたくさん出てきて、追いかけられたり殺したりする。思わせぶりでカッコつけた早いカット割りが多>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.7

ずっと誰かを追いかけてるか、喧嘩してるか、トランプしてる映画。女を口説く時以外はほぼ会話がないのに、目の前で何が起きているかを超ハイテンションで面白く見せてくれる。シンプルな話だったけど、ラスト怒涛の>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

3.7

めちゃくちゃ強い殺し屋が、組織の権力者の悪事に気付いちゃって、命を狙われる話。ストーリーはジョンウィック級にシンプル。マッチョで残忍な悪役とか、謎の美女、囚われた少女など、どこかで見たようなキャラクタ>>続きを読む

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

3.0

謎の無人島に取り残されたアムロを救い出すため奮闘する仲間たちの話。ブライトがあえて大人役をやってる感が前面に出ていて、のほほんとした雰囲気。無人島には戦争孤児と暮らす元軍人がいて、いくらでも重々しく出>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.1

スクリーンで観ると煌びやかでスタイリッシュな映像がより強調されて、物語が何処かへ消えてしまうくらい夢見心地でうっとりするけど、それでもちょいちょい物語に引き戻される程度には登場人物が濃すぎる。特に後半>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.3

悪者たちがチームを組んでアメリカのために働かされる話。悪者が主人公なので、正義とか正しさが不安定で、目的が分かりにくくてその分展開が予想できない。王道のチームプレイを敢えてやらなかったり、倫理的に間違>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム/天地大乱(1992年製作の映画)

3.6

学会に参加するためにとある街を訪れた武術家の御一行が、気軽な気持ちで人助けしてたら歴史の流れに呑み込まれるって話。序盤アクションは少なめで、異文化との出合いとか、とんでも宗教とか、革命とか物語の背景が>>続きを読む

あなたの、私のクリスマス?(2022年製作の映画)

3.5

クリスマスに安心して見られるオールドスクールなハートウォーミングコメディ。立場や考え方のギャップで笑わせるラブコメと見せかけて、家族の再生の話だったりするけど、深刻になりすぎないバランスが良い。てかあ>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

4.0

ベルセバのジャケとかMVの世界観を膨らませたようなミュージカル。音楽はもちろん風景とか衣装とか装飾に至るまで画面に映る全てのものが愛らしくてキュート。ただのボーイミーツガールではなくて、風変わりで素敵>>続きを読む