Hoshiduruさんの映画レビュー・感想・評価

Hoshiduru

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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

原作既読。原作よりも「構造」を描くことに重点を置いている印象があり、その分私にとって魅力的だった登場人物の複雑さが欠けてしまった感はかなりある。美紀の描写は特に不満。

でも、同時により強くシスターフ
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恋愛睡眠のすすめ(2006年製作の映画)

2.6

セットとか小道具とか可愛くて最高〜と思えていたのは最初だけで、段々とちんぷんかんぷんになってきちゃった......。

現実がそこそこ辛い(けどあまりそれに気がついていない)時に幸せな夢を見てしまった
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名探偵ホームズ2 海底の財宝の巻(1984年製作の映画)

3.1

2本連続で観るには若干飽きてしまったかも……。1よりももっと原作から離れたデフォルメされて、バディものの冒険譚になった感じがする。ワトソン君がポンコツ感増してるし。画面のわちゃわちゃ感の割にギャグが意>>続きを読む

名探偵ホームズ1 青い紅玉(ルビー)の巻(1984年製作の映画)

3.4

超デフォルメされてミステリ要素はほぼない冒険活劇感。メカの描き方が好きなのと、客観的に見たら全く美味しそうじゃないトースト?ハンバーガー?にかぶりつく食事シーンが好き。

最近ようやく原作でモリアーテ
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否定と肯定(2016年製作の映画)

3.9

なんでこんなアホらしい主張との闘いに付き合わないかんの、というやるせなさもあったし、それが必要になること自体にため息もつきたくなるが、それでも何度でも何度でもこれを繰り返していかなければならないのだろ>>続きを読む

指輪をはめたい(2011年製作の映画)

2.4

原作の結末に「???」ってなった記憶があったのだけれど、映画の方は割と描写が分かりやすかった気がする。

とはいえ、じゃあ面白かったか……?と考えるとよくわからない。付き合っている3人の女性の記憶が一
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.2

すごく好きな空気感・テンポ感なのに(特に理由もなく)ハマらなかったなあ……というのは少し残念。

様々な構図での立場の逆転が軽やかに描かれていて、不思議と生きることが少し気楽になる感じもあった。

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怪獣の日(2014年製作の映画)

2.9

未知の怪獣という存在を、福島の原発や、沖縄の米軍基地、他にも私が知らないだけで各地に多くあるだろうこういう話、の比喩として描き切るのはとても上手かったし、教材にできそう。呆気ないオチも好き。

その一
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.3

全体的に映像が綺麗だった。思い出にしかならないことを自覚している上での恋愛の、胸の詰まるような苦しさ。運命というものは人為的なものだなという印象すら抱く。カムアウトのシーンが印象的だったな、彼が父とし>>続きを読む

キンキーブーツ(2005年製作の映画)

4.1

とにかくローラがよかった。かっこよくて美しくて綺麗で本当に燦然と輝いていて、苦しくて辛くて悔しいことばかりなのに、ピンヒールで堂々と立ち続けるローラが超絶かっこよかった。

ローラにずっと目を奪われて
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.4

前作より全然好きかも〜!と思ったらラストバトルでガクンと失速してしまって、おそらくそこがいちばんの見せ場だと思うから、単に私がそんなに(特に1対1での)アクションが好きじゃないだけだろうなあ、とは思い>>続きを読む

四月物語(1998年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

まだ自分の居場所がないところでのあのひりひりとした瞬間の連続を、まだ懐かしむよりも疼く痛みとして感じてしまう距離感なので、結構しんどくなってしまって、短い映画なのに途中で一回休憩を挟んでしまった。>>続きを読む

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

3.2

「秘密」にしておかなければ、と抑圧していた自己がローラの死によって放たれ、それを共有してしまったが故の物語かなあ。
2人の関係性も相手を見ているというより、ローラの幻影を追っている感じだし、お互いの自
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.2

本当にこの物語に丁寧に慎重に向き合って描いている、そういう熱量や愛情があらゆるところから溢れ出ている印象。

ひとりの人間としてただ生きること、が許されずにいた人々の苦しみを描きつつも、優しさも温かさ
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Winny(2023年製作の映画)

3.4

浅学ながらWinnyを知らず、と思ったけれど、もしこの一連のことがなければ、だいぶ違ったのだろうなという想像は易い。

この逮捕が、裁判の行方が、何を意味するのかをきちんと理解して立ち上がり戦うことを
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市子(2023年製作の映画)

3.5

後から振り返れば、色々と選択肢があったような気がすることも、当時には「それしかない」と思うことがある。それは当時の無知や盲目さなのかもしれないが、どちらかといえば、当時の私にしか見えない、他の選択肢を>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.1

なんの積み重ねもないくせにめちゃくちゃ感動したりする人間が嫌いでさ、ただ乗りされてる気分になって、だから自分が涙を流すときにもいつも「この涙は大げさじゃないかなあ」「私には泣く資格があるかなあ」って考>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

映像がとにかく良かった、神経質なまでに細部までこだわり抜かれた美しさを感じる。

これをあくまで恋物語として見た時、フェリックスがあの酒を飲んでしまったのが、本当にオリヴァーをそういう意味で疑う余地が
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ローマの休日(1953年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

前後がなければ普通に美男美女カップルのデート風景、という感じだけれど、これがもう二度と起こらない、本来なら一度だって起こるはずのなかった話、というところが全ての醍醐味なんだろうなあ。

ラブストーリー
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.0

笑いのツボがちょっと合わない(というかキャラの1人にドン引きしちゃった)ところがあったから点数は低めだけれど、マーベルの雑すぎるパロディとかバカバカしいのになぜか綺麗に纏まった展開とかは面白かった。く>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

グロテスクな世界だなあと思ってしまって、その感覚もこの映画は全然受け入れてくれると思うけれど、その感覚がこの映画を拒絶してしまった。

きっとこれは1人でいることも2人でいることも自由な世界に生きてい
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

2.9

一度観たけれど後半が全く集中できておらず、リベンジしたけれど後半やっぱりダレちゃうなあ……。

小ネタにわ〜〜!ってなりつつ、それだけ私の人生にもたくさんの作品がかかわってきたんだなあと思うし、まだわ
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愚行録(2017年製作の映画)

3.7

かなり胸糞悪いけれど見入ってしまったし、面白かったのも事実。
なんとなく筋を了解して、どこか他人事ではない感覚で眺めていたところから、事件と主人公側の物語が繋がった瞬間にぐるんと視界が回る感覚があった
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.1

己も大小の生きづらさを抱えつつも、出会う人みんながみんな生きづらそう、という人生を生きていくなかで、自然と自他の寄り添いに絶対的な「正しさ」を求めてしまうようになり、それがまた自分の生きづらさにつなが>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.0

徹子さんと同世代の祖母と一緒に観賞。テンポはゆっくりでセリフもはっきりなので、割と誰でも観やすい作りになっているから、そういう点では安心して観られた。

ひとつのまとまった物語というよりは、やはりエピ
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.6

何かに夢中になってキラキラしている人と、それに巻き込まれたくなってくる周囲の物語は沖田修一の十八番だと勝手に思っているけれど、今回もその描写が本当に良かった。あたたかくて、素敵な話だと思ったし、出てく>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.5

嗚咽漏らしつつも内心は「知らんがな、ほっとけやそんな奴」みたいな呆れもある、変な心境でずっと観てた。共感はしないのに自分を見ているようでキツかった。

とはいえ私はあそこまでがむしゃらに努力してない、
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ゴッホ 真実の手紙(2010年製作の映画)

2.6

ゴッホって幼さとか純真さみたいな印象がいつもどこかにあるんだけれど、実際そうなんだろうなあと思った。絵との向き合い方は意外というか、描かずにはいられないってタイプとも違うし、完全にビジネスとしてやって>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

余韻が美しい作品という印象。誰がどこまであの真実に迫っていたのか、今となってはもうわからない。

警視の死(日本版リメイクはトラウマ)からの一連のシークエンスがヤン側を象徴するシーンだと思う。ヤンはた
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あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

3.6

「ほのぼの」という言葉がぴったりの日常の中に、軋みのように入ってくる、忘れてはならない老いと死の影。

そういえば、この人たちは最初からおじいちゃんとおばあちゃんなわけではなくて、赤子だった時があり、
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.1

筋は想像通りだったけど、描き方が思っていたのと全然違くて、新鮮で楽しかった(?)〜〜!

彼自身は何も変わっちゃいないんだろうな、流動的な社会の中で常に自分の立場を弁えて振る舞えるだけで。彼をただ悪と
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みんなのいえ(2001年製作の映画)

3.1

「ここに住む人がいるんだよ!!」ってなる。大量の人間がやいのやいの言ってくるのとにかく面倒くさいし、家建てたくない!ってなった笑

ものづくりの話としてみれば、「いいもの作ろう」だけではものは作れない
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プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)

4.0

幸せになるために夢を叶えるんじゃなくて、幸せのひとつの形として夢を叶えることがあるだけなんだよね。

シャーロットが超好きで、幸せになってほしい〜って書こうとしたけど、彼女は別に不幸ではない。「この際
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

3.5

やっぱり三権分立は大事だね。

正しくない世界の中で正しくあることはすごく難しくて、だからこそ正しくあろうと努めた人達の美しさと、そこの議論を放棄した人達の醜さの対比が印象深かった。

フロローの葛藤
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.7

割と早々に真相は読めてしまっていたけれど、そこがわかったとしても物語がどう動くのかは全く予測がつかず、それがとても面白かった。なんなら観終わった後もまだ若干謎が解けてない。

主人公が若いのもあって、
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.6

「え、キモくね…?」と言う感情がいつまでも渦巻いているのに、それとは別でほろほろ涙こぼせるの、本当にすごい話だと思う。

ラブストーリーの美しさって、その関係性とかではなくて、やっぱり恋する人自身の美
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