秋さんの映画レビュー・感想・評価

秋

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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

5.0

凝縮されたエヴァだった!おもしろかった
「個であるために生まれる苦しみと、それでもあるか分からない蜃気楼みたいな希望のためにその苦しみを甘受する意思」の出力としてのエヴァンゲリオンの物語と、それを何度
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

何をしてもどうせ虚しいんだってことは知ってるがそれはそうとして全員幸せにするぞっていう目覚めは本当にそうだし母娘が抱き合うシーンではまんまと泣いたがユーモアのセンスが合わなかった、犬を蹴るな

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

アニメが実写と違うのは画面の全てが意思の産物であるところだとよく言われるけど、音楽が流れるときの、身体と心が現れたり無くなったりどこまでも引き伸ばされていきながらどんどん凝固していく、側頭部で絶えず泡>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

あとで見返すために何か感想を書いておきたいと思うけど全然何を書けばいいのかわからなかった。手持ちの言語でなにか言う事のどこまでが許されるのか分からない。ただ、彼女の理解されたり解釈されたりするためでは>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.4

びっくりするホラー、苦手なのでその手のびびらせ方をしてこない点がありがたかった

アネット(2021年製作の映画)

3.5

かつてのふたりではいられないことを知っている恋人たちにとっての未来はぎこちない人形の形をしている。人形が人間だったことを思い出す(はじめて知る)時にはもう全て過ぎてしまっている。
now, you h
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ワイルドキャット(2022年製作の映画)

5.0

これ、すごくすごく良かった。
昔、ずっと疲れてて、病院に通ってた頃、先生に「動物とか小さい子とかの面倒を見るのはね〜、すごく(治療に)良いんですよ」 と言われた事がある。その時は「あ〜へえ〜〜ヘヘッ」
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はちどり(2018年製作の映画)

5.0

好きだ〜〜〜。どこが、と明確に言い当てることができないけれど、家でも学校でも上手くなじめない恥ずかしさや後ろめたさ、自他境界が曖昧なために引き起こされる行き違いとひとりよがりの怒り、など、身に覚えのあ>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

5.0

何かを作ることは必ずしも自己治療のためではないのだろうけどやっぱりどうしても作者自身が作品を通して再生していくものばかり好きになってしまう。子供の頃の気まずさ、もどかしさの正体をとらえ直し、過去に名前>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.0

わたくしはとにかく羊の造形が大好きなので美しい羊がいっぱい見れてうれしかった

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.3

終わったか……?と思ったら3回くらい始まったのでびっくりした

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

3.6

好きな人の名前と自分の名前を鏡の前で連呼!わかる

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

5.0

目の前に有るものに気付かないふりをして、無いものを在るかのように振る舞っていた子ども時代の滑稽さと真剣さを「可愛い」や「懐かしい」で包括したくない。子どもの体を持っていたころの私と、悲しむことが下手な>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

5.0

映画自体のおもしろさももちろんあるけどはじめて体験したIMAXが、もう、最高だった。

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

5.0

関係に期限があることを知りながら本当に思っていることを伝えるときに下品にならずにいられるこの映画の登場人物たち全員好きだった。互いが善良で、言っていることを受け取るに足る精神があると相手を信頼しあって>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.5

たまたまこの映画を見に行ったのと同時期に隠れて子供を産んで殺した若い女が連行されていく瞬間をニュースで見て、そのときの顔が忘れられなかった。若くて、おどおどしていて、今起きていることが何なのか分かって>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

2.0

魂が変形するほどの、一生かけて噛み砕いていくべき違和感を今ではない遠くにしか見つけられないのって私も未熟なのかもしれないけど、安物の全く甘くないティッシュを甘いと言わせるなどの雑さが目についてイライラ>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.5

子供時代を手荒に均してしまったので凹凸の痕跡を探してももうそれは元のかたちをしていない。誰も見ない庭でもひとりで記録しておくべきだった。今それらを思い出して語ろうとするけれどそれは私自身含め大人たちを>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

おもしろかった〜、見たあとしばらく我が家ではゾフィのものまねが流行った。
「ウルトラマン、あれもこれもそれもできない」

偶然と想像(2021年製作の映画)

5.0

ひと息で、白紙の上に形を取っていく人に憧れている。一本の線を描くために繰り返されたとてつもない回数のトライアンドエラー。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

体に心に染み付いたチェーホフのテキストが人生のすべてを暗示している。ほんとうに心と体を自由に動かせるようになるためには気の遠くなるほどの反復練習で心と体に叩き込むことが必要だそうだ。それからはじめて世>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

大人たちがパニックになってるうちにこどものお腹がみるみるふくらみベビー登場でみんなニッコリになるかと思いきや目にも留まらぬスピードで退場していってあまりの展開の速さにギャグ漫画かとおもた。めっちゃたの>>続きを読む

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

4.2

他人に優れた自分を認識してもらうことで自分の価値を確認する、そのために他人を必要としてきた惣流アスカが、「優れた自分」という生きる理由を失ったあとに、「私を見てくれてる、私を守ってくれてる」存在がずっ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

4.0

日常のすべてがかけがえのないもの、退屈な現実を飛び越えるための詩人の目を持ち続けることの尊さってそれはそうなんだけど、妻との噛み合わなさやその他のちょっとした違和感たちが小魚の骨のように喉に詰まって変>>続きを読む

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.4

コーヒーと灰皿の上で交わされる会話の様子をダラダラ眺めてるだけでめちゃたのしかった…火付けるシーンに合わせてついつい深呼吸してしまう。

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.0

点と点を繫ぎ合わせた先にはかならずなにかが浮かび上がるのだという期待が普通に叩き割られてびっくりした。結構寝た。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

ケースワーカーもツノダ君もスーパーの店主も、たまたま三上を中心に集まってきただけで葬式が終わればまた市民Aに戻りあの目で誰かを傷付けていくのだろうなと思うとやるせなかった。私がほんとに怖いのは自分はな>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.5

美紀さんの部屋からひとりで歩いて帰る華子が、平行線の向こう岸のギャルたちと手を振り合うところが一番好きだ。交わることはないけれど笑って手を振り合う。大学のときの私の先生が、サリンジャーの『エズミに捧ぐ>>続きを読む

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