フラニーさんの映画レビュー・感想・評価

フラニー

フラニー

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あるじ(1925年製作の映画)

4.3

とにかく面白い映画だった
おなじ無声映画の『ミカエル』とはまた違って、コメディタッチに夫婦の在り方を描いく

この家のあるじ ヴィクトル
冒頭はこいつの暴君ぶりにイライラさせられる。夫からの虐待?に耐
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

スコアなんて付けようがないんだけど
私の理解力足らずを反映

緊張の20分
Canonの印画紙の裏面にコラージュされてゆく静止画
かっこよ。

頑張ったけど何を引用しているのかほんとに不勉強な私には9
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.8

エモーショナルな169分でした。

ふたつの顔がひとつになった悲しげな胸像、悲しみの王 と名のついた美しい城。
悲しみの王は余命いくばくもない。そばにいるのは中国人の執事。(この人がかなりベタな描き方
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.8

ギャンブルと酒びたりのどうしようもない父と、子どもを無責任に産む母親。姉たちからもコットだけがおかしな子だと言われている。
出産のため、母親の従姉妹の家に預けられるコット。
アイリーンに優しく受け入れ
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

5.0

セリフも、映像も、音楽も全てが "詩" でした。
2回目の鑑賞。何度でもページをめくりたい詩集か写真集のように美しい映画なのです。(前回うとうとしてしまった😅)

モスクワからきた詩人アンドレイは、通
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

4.2

ヌーヴェルヴァーグとか古い映画好きな人はウディ・アレンとお友達になった気分で見られそ。

映画のプロモーションの仕事をする妻と新進気鋭のフランス人映画監督フィリップの親密さが気になり、サン・セバスチャ
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僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

4.4

若い頃自分にはまだ早いと、見逃してきたタルコフスキー監督作品。
ようやく鑑賞できた

つらすぎた…
戦争で母や友だちとの優しい日々を奪われた少年の運命。
その辛さは、私たちにはわかる術もない。
孤児院
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.7

トーク付時別上映を鑑賞

本好きによる本好きのための作品なんだろうなと思っていたのですが…
本屋の店主リベロとエシエン少年の本を介した交流がメインのお話の間に、この本屋にやってくる様々な人々、それぞれ
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

久しぶりに娘と鑑賞

バレエファンは必見ですが、クラシックバレエ?「だる。」
とお思いの輩にもぜひ見て欲しい作品でした。

セドリック・クラピッシュ監督といえば私はむかーしみた、『猫が行方不明』の、パ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.8

すごいアート。
ただのストップモーション・アニメーションじゃなく、
家も壁もまるごと
ムチャムチャムチャっと…
いかん、観てからかなり時間が経ってしまってわすれている。
パンフレットが素敵だったのでま
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.0

トラン・アン・ユン監督の光の使い方でした。なんて美しいんだろう…

室内の自然光と影の陰影
屋外の緑と眩いひかり
夜は蝋燭のとろりとした色

そしてビノシュの美しさと言ったらなかったー

(お腹は鳴り
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

ひたすらパックされた肉がながれるレジのベルトコンベア。
疲れきったレジの女…
おや、トーべじゃーん!そうだったぁトーベ・ヤンソンを演じたアルマ・ポウスティが主演でしたねー。一気に労働者たちの暗めのテン
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私がやりました(2023年製作の映画)

4.5

今年見た新しい映画の中でBESTかも。最高におもしろかった。

イザベル・ユペール神々しく輝いてたし
ファブリス・ルキーニ様の丸眼鏡姿 ステキ

まさに私がやりました。

なるほどー。上手いなぁオゾン
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ママと娼婦(1973年製作の映画)

4.7

ほんとに良かった観られて。

ヴェロニカとマリー、
まさかこんなに彼女たちと一緒に泣いてしまうとは…
もし20代で観ていたら、人生を揺るがすような作品の一つになったかも。
かさぶたをはがしてしまったか
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リバイバル69 ~伝説のロックフェス~(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ロックンロールのファンとジョン&ヨーコのファンならぜったいこれ観ないとー!!
最高過ぎて悲鳴あげそうだったので、そっとお隣の方と1席空けました。。空きがあって良かった😅
感動と興奮の涙をもたらすすごい
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ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版(1974年製作の映画)

4.2

田舎で祖母と子どもらしく暮らしていた13歳のダニエル。地元の高校に入り、友達もたくさんいた。ある日母親が男を連れてやってくる。派手な安い化粧をした母だ。
ダニエルは祖母に対して本当に優しい笑顔を向ける
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ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

4.6

アレクサンドル(ジャン・ピエール・レオ)はマリーの家に住み、働かず、ヒモ状態。
なのに何故あんなにモテるの?彼の何がそんなに魅力的なわけ?
と頭を抱える。
マリーはブティックを営むたぶんアラサーの美女
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サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

4.7

最高!地方の街ナルボンヌに住む貧乏な青年ダニエル(ジャン・ピエール・レオー)は、
自分が金がないのは実業家の父から勘当されたからだと自分を装い、今日も素敵な女の子を探している。

そして、ダッフルコー
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わるい仲間 4Kデジタルリマスター版(1963年製作の映画)

4.2

ノッポはニートと薄毛(めっちゃこの人のお顔好み)はどうしようもないふたり組
ほぼ文無しでナンパにいくぞと
モンバルナスの丘へ。
ああ、これがモンパルナスかぁ〜というカメラがたまらない!

しかし、ナン
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

4.0

マリオン・コティヤール痛いほど美しかった。子供時代からいやな姉だけど、弟のルイもまあ女々しくて嫌なやつ!
やっぱり似たもの同士すぎて許せないんだろうな。
私はカサヴェテスの姉弟を描いた(これも嫌な映画
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.9

ヴィンテージ感あるウェス・アンダーソンの色づかい、やっばりスペシャルだ。今回は50年代の街が舞台だった。

劇中劇になっていたり、予告編だけでは分からなかったシチュエーションにおやおやおやと驚きつつ、
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

4.4

まずは、期待以上に良かった!trailerがいかにもなので、危うく見逃すところだった。

間もなく14歳を向かえる少年バスチアンは、家族(母、父、小さな弟)と共にフランスから、カナダはケベックの母の友
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マリとユリ(1977年製作の映画)

4.5

女工ちの寮母で責任者であるマリと、この寮でいつも問題をおこしているユリ。彼女の夫はアル中で、娘ジュジを寮に置き去りにしていってしまう。
見かねたマリは規則に反して寮の自分の部屋に二人を住まわせる。
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

4.3

若くして結婚しようとしている工場労働者のユリとシャヴァニュー。二人は婚約したばかり。一見とても愛し合っているようなふたり。

全編にわたるビート・ミュージックや70年代フォークソング、まるでミュージカ
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

4.8

贅沢そうな女とその母?が素敵なホテルのパティスリーで山ほど甘いものを買っている。
そのそばに、ああ若きイザベル・ユペール様♡
お針子のイレーンは、どうやらたった一人の身内、叔父の家で暮らす労働者。
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

4.2

不倫、児童施設、育児放棄、養子縁組?

悲しみ傷ついた女と少女たちをサバサバと表現していて驚く。
70年代のハンガリーの田舎町、とても不便そうな街と、児童施設の少女たちの妙な雰囲気…
でも描かれた本質
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裸足になって(2022年製作の映画)

4.0

とりあえず、
観られてよかった。見逃すところだった。

アルジェリア90年代の内戦からの傷跡が生々しく残ったままに今を生きるひとたち。辛すぎる現実。
テロリストの恩赦ってなんなのよ!知らな過ぎる自分に
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

3.8

劇場予告のドラマチックさと、本国でNO.1ヒットとかいう作品にはあまり食指が動かない私の性質上、敬遠していた作品…だったのですが、
友人からホロコーストの映画だと聞いたことと、
なんとたまたま名古屋外
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ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)

5.0

ジェーンの美しい老いを娘が最高の愛と尊敬を持って描いていました。

特別すぎる母と娘の遠慮がちな関係…

ジェーンのブルターニュの美しい家。
シャルロットの下の娘、ジョーと、つまり孫と過ごす本物のおば
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アメリカの影(1959年製作の映画)

4.0

アメリカの影という邦題そのものだった。
ラストだったかで、悩めるベンがもう女漁りはやめると言い出し、
友人たちと別れるときに誰かが

So long

と言ってた。
苦くかっこいい映画ながら、あまりに
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

3.5

秘書とそこらで拾ってきたような若い女の子たちと毎夜ハーレムのような暮らしぶりの作家ロバート(カサヴェテス)。
元妻があずかってくれと連れてきた息子への接し方が見ていられなかったので
私はもうお手上げ…
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フェイシズ(1968年製作の映画)

3.8

ラストがめっちゃかっこよかったあの階段のシーン。

それが私には救いでした…

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

とにかく素晴らしい映画でした。

北アイルランドのベルファストという地域にある公立の男子小学校で、子どもたちと哲学を通して対話する校長先生と、その素晴らしい子どもたちを見つめたドキュメンタリーです。
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落葉(1966年製作の映画)

3.8

落葉の冒頭、ジョージアの昔ながらのワイン造りの様子が美しかった

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