るたーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

るたー

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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.7

離婚したばかりの母と娘と息子、街で拾った(としかいいようがない)少女の、少しずつ前へ進んでいく物語

各エピソードも深入りすることなくさらさら流れていき、劇的ななにかがおきて一変するような映画ではない
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.0

岸辺露伴とモナリザのツーショットですよ!?


中盤まで良くも悪くもテレビ版といっしょですこし拍子抜けしたものの、パリに舞台が移ると物語の展開とスケールが大きくなり映画らしくなる
重要なテーマ『この世
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.8

超肥満のインパクトはもちろんあった

けど、その肥満男チャーリーや娘、看護師、伝道師の過去が、まったく自然な流れで、本人の口から怒りや悲しみの激しい感情で吐き出されて明らかになっていく…
そんな展開に
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.6

なぜか観るまでは「リディア・ター」は実在の人物だと思っていた
もちろん創作されたキャラクターだけど、ケイト・ブランシェットは実在していそうな天才肌の指揮者を体現してて、これはもう圧倒されました

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アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.7

ジンの語る物語は魅力いっぱい

シバの女王とソロモン王の、魔術のかけ合いみたいな愛のかけひき(ソロモン王の楽器のギミックがすごすぎ)
史実を踏まえた、スレイマン大帝とムラト4世の悲劇。知的探求心にあふ
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.6


たまには頭をつかわない映画もいいよねー

ニコラス・ケイジのセルフパロディなコメディ…と、あなどっていたら意外に派手なアクションもあって楽しめた

ラリって塀で「オレにかまわず行ってくれ」「おいてな
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.7

[エア・ジョーダン]誕生秘話
でも、ポスター等々ぱっとみて、そう感じさせないデザインなのは不思議…あのロゴをばーんと使えばいいんじゃ?

マイケル・ジョーダンは別にナイキじゃなくてもスターになったろう
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

4.0

朝、出勤する家族の様子が映し出されるが、その人の顔は映されることもなく出ていってしまう

物語の主人公は電車の中、ヘッドホンでオペラを聴いているが、周りのざわめきで窓の外を見ると立ち上る煙

9.11
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.7

家族や同級生との会話の端々にスピルバーグの映画づくりの秘訣をこめて、まるで監督を目指す人たちへの教科書のような

しかし、ひどく動揺したキャンプの出来事も編集してたった1人の観客に上映しまうなんて根っ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.2


17世紀イタリアに実在した、キリストを幻視し聖痕を受けながら、禁忌を犯し後半生を獄中ですごしたベネデッタ・カルリーニの物語

(決定的な証拠もなく)本当に奇跡なのか、(あまりにタイミングよすぎで)野
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

道中いろいろと遊んでふざけてほとんどギャグ映画なのに語っているのは、父娘、母娘に夫婦という家族の物語
オーソドックスなテーマをよくまぁ壮大につくったもんだ


パンフレットがまた凝ってる
初めてのバー
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掘る女 縄文人の落とし物(2022年製作の映画)

4.0

発掘といえば、ハケでサラサラ〜のイメージをぶちこわしてくれる、土と、泥と、泥水と、暑熱。
これが現場の実情ですよね
それでも調査員の方々のなんと楽しそうなこと。好きな人にとってはたまらないのは顔を見れ
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.9

横長のスクリーンに馬の姿形がよく似合う
競馬好きが見ても違和感のないレースシーン、というかめちゃめちゃ白熱して座席を叩きそうになったぐらい熱くなってしまった

よくよく考えれば、母馬を買ってデビューす
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.6

「用心せよ…」と言ったそばからやられてしまう父王にちょっと笑ってしまった

美少年然としていた息子アルフレート、その数年後でムキムキマッチョ二なっててビックリ
それで強そうに見えるんだけど、強さが一貫
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.7

ストーリーそっちので景色がすごい
これだけで観る価値あったかも

コリン・ファレルの八の字眉のおかげでにじみでる冴えないおじさん感、歩きかたも頼りなくて上手い
村(島)社会のレッテル貼られたら取り返し
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.8

第一印象からうけた「猫と妻と画家のハートフルムービー」は途中までだった
ハートフルな結婚生活はわずか3年で終止符、その後の苦しく辛い人生を「猫と妻」の思い出を糧に描き続けた姿に心打たれます
そのぶんラ
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.7


ペネロペクルスの演技に圧倒された。子どもを失った(それもいろんな形で数度も)苦悶の表情や悲しみの演技がすさまじく、自分まで苦しい顔つきで見てたかも

子どもの取り違えと、スペイン内戦がどう関連するの
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.8



自堕落な若者ガウェインの成長譚で、ラストに飛び出た決意の一言はかなりのカタルシス

アナザー人生を生き終えて初めて気づくというのも、『杜子春』や『南柯の夢』で古典で馴染んでたのでストンと腑に落ちた
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.7

大ボスにアイツが出てきたら、最後の展開も前作と同じになるのが用意に想像できて萎えちゃったじゃん…

バトルシーンはもうお腹いっぱいだけど、海の民との交流のとこは何度もみれそう。学園ムービーテイストの若
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.8

コゴナダ監督は『コロンバス』もそうだけど、繊細で流れるように感情の機微を描くので好きなんだけど、1回観ただけで語れる語彙は持ち合わせず…

くりかえして見て思索にふけるタイプの映画かな

それでも、3
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.9

試合のシーンが秀逸
画面の端に写る選手までちゃんと試合の動きをそのキャラらしくぬるぬる動いていて、まるで本物の試合を見ているようで、かなりの出来

原作にない追加エピソードも泣けるし良いのだけど、スピ
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.7

強いカリスマ性でスタッフを心服させて手足のごとく動かし、演出を極め客をとりこみ究極のフルコースを完成させるシェフの世界…

なんだか「岸辺露伴は動かない」みたいだった、不気味で不条理でさ

主人公が、
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

地震を「上から落ちてくる」ビジュアルで視覚化したのは大発明

目と耳(緊急速報)で否応なしに危機感をあおられていくし、東へ東へと人口の多いほうに移っていってどんどんヤバげな雰囲気が漂ってくる…
それを
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

とってもピュアなネリーにすごく癒やされる…

始まって早々、8歳のネリーが、介護施設のおばあさんひとりひとりに別れの挨拶したり、運転してる母親に、後部座席からお菓子とお水を差し出す…なんと気遣いのでき
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.7

クリスチャン・ベールのお馴染み別人レベルのカメレオンぶりも、ジョン・デイビット・ワシントンの色気たっぷりのまなざしも、マーゴット・ロビーのコケ芸も、最後ロバート・デ・ニーロがすさまじい威厳で全部もって>>続きを読む

スワンソング(2021年製作の映画)

4.2

予告編のお気楽な雰囲気な印象とは違う、悲哀を感じるロードムービーだった、そうロードムービー。

施設を抜け出し、わずか隣町?に行くまでのその場限りのささやかな出会いの数々、ロードムービーの王道といった
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アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台(2020年製作の映画)

3.6

ひと癖あるメンバーを特訓して大舞台を目指す映画は「シャイニー・シュリンプス」といい、フランス映画にわりと多いような

とはいえ『圧巻のラスト!あなたは言葉を失う』と宣伝してるだけあって、そうくるとは予
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Zolaゾラ(2021年製作の映画)

3.3

「私とビッチの話、ききたい?」
で始まるストーリー

ラストで同じ問いかけで締められるけど、『もういいです』と返します…

"悪夢のような48時間"でそれなりに修羅場をくぐってきての感想がこれかよ、と
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魂のまなざし(2020年製作の映画)

3.7

映画チラシが7年前の『ヘレン・シャルフベック展』とほとんど同じで、ナゼまぎれ込んでる…とびっくり
展覧会では、晩年の内面むき出しの自画像が印象に残ってます(買ってなかった図録が映画公開のおかげでECサ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

いい感じのファンタジー日本
夜行の新幹線には乗ってみたいが、「ゆかり号」には乗りたくないな😅

きかんしゃトーマスをこすってくのが珍しいし、マッチしてんのかしてないのか絶妙な選曲も楽しかった(まさか日
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.7

博士、おまえ生きてたんかーーい!というJP組とコラボのなかでも最大のサプライズ
しっかし、サム・ニールはかっこよく老けたなあ

JPの再現シーンが多くて、あのシーンまんまじゃん!て楽しくはあったけど、
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

予告編がよく出来てる…すっごくオシャレ映画っぽい…
が。
その実、あけっぴろげな飾らない描き方でオシャレ映画っぽさはほとんどなかったという

逆にそのオシャレっぽくない主人公の、気の迷いやだらしなさ、
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

4.0

さわやかな読後感で帰宅の足どりが軽くなってました、けっこう好き

主人公がサリンジャーを読んでなく、そしてなかなか読まないという意外な展開
でも、ひたすらファンレターを読む作業のなかで書いた返信が、い
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オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)

3.7

オードリー・ヘップバーンのドキュメンタリーではあるけど、家族を捨てた父親と大戦中の飢餓という、幼少期の体験を軸にして分析した『オードリー・ヘップバーン論』という感じだった

利他的な愛って…ちょっと考
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.6

青春恋愛ムービーと思いきや、クセの強い人物しかでてこない!

主人公からして、あきれるぐらい調子が良すぎで共感がもてないし、年上のアラナとは、始まりからすでにいい雰囲気なのに、ずっとつきあってるようで
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.9

エルヴィス・プレスリーって全米を席巻する若い頃と、腹の出た中年でモノマネの定番、というイメージ…ミュージシャンというより、歌謡ショーの人…
それが、まさか奴隷契約のゆえんだったとはね…

エルヴィスと
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