midoredさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)

3.8

擬似タイムトリップができる参加型ドラマサービスを使ってお爺さんが若き日のときめきを追体験するフランス映画です。

言うなればSFドラマ『ウエスト・ワールド』の人間バージョンです。お客さんひとりのために
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Diner ダイナー(2019年製作の映画)

2.0

孤独なヒロインが殺し屋御用達レストランでツンデレ藤原竜也にしごかれるお話です。

なんだか日本の芸能界が心配になるような映画でした。

びっくりするほどの、西洋かぶれの煮凝りみたいな、うすら寒いネーミ
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ヨガ学院:死のクンダリニー(2019年製作の映画)

1.9

容色の衰えに悩む女性モデルが若返るために怪しいヨガ合宿に参加するホラー映画です。

退屈でした。幽霊が出てきても全く怖くないのが致命的です

それでもテーマは今日的な気もいたします。自分を輝かせるため
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.6

『ヴェニスに死す』の美少年役に抜擢されて人生が変わってしまったビョルン・アンドレセン氏のドキュメンタリー。

陳腐な言い方ですが、色々な事を思い出し、かつ考えさせられる作品でした。消費する側として悲し
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ザ・ソウルメイト(2018年製作の映画)

3.3

意気消沈気味だった柔道教室の先生が警官の生き霊に促されて人助けするお話。単純ながら楽しいエンタメ作品でした。

コワモテのマ・ドンソク氏が気弱で健気なシングル・ファーザーを演じるあざとさに心を掴まれて
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

1.5

血のつながらない家族の人間模様を描いたヒューマンドラマです。お話にも人物設定にもリアリティがないのに、泣きのポイントだけはやたらと強い映画でした。

そもそも年端もゆかぬ子供に人生の選択をせまるのは親
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地下室のヘンな穴(2022年製作の映画)

4.0

地味なSF装置のような穴がついている家を購入したおかげで中年夫婦が翻弄されるブラック・コメディ映画。最初から最後まで上品なクラシック音楽と豊かな自然につつまれながら、きつめの下ネタと人間の業が展開され>>続きを読む

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.7

ゴジラにそっくりな巨大怪獣の死骸を処理するだけという異色の怪獣映画。

怪獣映画へのツッコミめいたアイデアは面白いし、お金もかかっているし、ヒーローはヒーローっぽいのに、スカッとしない変な話でした。怪
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.5

脱力コメディ調の三国志ダイジェストでした。中国時代劇ドラマか華やかなこの時代になんでわざわざ日本人が三国志を映画にするのか不明でしたが、観てみたら『三国志』が好きな日本人が小学生向けに作った入門編みた>>続きを読む

イエスかノーか半分か(2020年製作の映画)

1.4

男性アナウンサーと映像作家の恋を描いたほのぼのBLアニメ作品。ほぼ2人の会話で進む予定調和的なお話でした。

ここのところよくホラー作品を楽しんでいたせいか、映像作家の距離感のおかしさが薄ら怖かったで
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華やかな女豹(1969年製作の映画)

4.0

パリ帰りの謎の美女がお堅いお嬢様の周りでボーイ・ハントをはじめてひと騒動起きる小洒落たラブストーリー。タイトルこそ劇画風ですが小学生でも見れるくらいエロもバイオレンス控えめです。

たぶんこれは全年齢
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のぞきめ(2016年製作の映画)

1.8

旅行者が地元民の警告を無視したがために続々呪われるありがちなお話です。

最近のB級ホラーは高級感があるなと思ったら配給: KADOKAWAでびっくりしました。作品としてまとまってはいますが新鮮味のな
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回路(2000年製作の映画)

4.0

ネット回線で送られてくる謎の動画と「幽霊が見たいですか」という文言に隠された秘密とは何なのか。いかにもなJホラーらしい始まりですがヘンテコリンなお話でした。ホラー映画と言うよりは、抽象的な思索映画かも>>続きを読む

クー!キン・ザ・ザ(2013年製作の映画)

3.0

2人のロシア人男性が惑星プリュクという異世界に飛ばされて奮闘するお話。ロシアのカルトSF『不思議惑星キン・ザ・ザ』のアニメ版です。

主人公のキャラクター設定がちょっと違うせいか、アニメーションだから
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赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

2.0

アメリカ大統領の息子とイギリスの王子が恋におちるラブストーリーです。小説を元に作られた作品です。

正直原作も微妙でしたが、こうしてお金をかけて映像化してみると、主人公を同性愛者に変換しただけの陳腐極
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クリープショー(1982年製作の映画)

4.2

『クリープショウ』という架空のホラーコミックス1冊を映像として味わうコンセプトで作られたオムニバス・ホラーです。原作はスティーブン・キング。漫画そのままのコマ割りや色彩、素っ頓狂なストーリー、文字通り>>続きを読む

コンビニエンス・ストーリー(2022年製作の映画)

2.5

脚本家の男がコンビニの冷蔵庫から異世界に紛れこむファンタジーです。

コンビニがアメリカのガススタンド風だったり、ファミレスがダイナーのようだったり。相変わらずアメドラ『ツインピークス』へのオマージュ
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エクステ(2007年製作の映画)

1.3

薄幸少女の髪が呪いをまき散らすヘンテコ風味の髪の毛ホラー映画。この監督さん、よほど女性が嫌いなんだろうなと思わせる加虐的な表現が目白押しで、たったの1時間半が異様に長く感じられました。

画面にずっと
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ヘルモニ 地獄からのおばあさん(2015年製作の映画)

3.0

魂にとどく毒舌スキルを持った天才おばあちゃんが無双するファンタジー・コメディ。笑って泣ける娯楽映画でした。ストーリーは単純で、意地悪な人がほとんど存在しない真綿を敷き詰めたような優しい世界なので、頭と>>続きを読む

ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)

2.8

戦後5年の北九州、これからはヤクザも民主主義のやり方で戦おうと野球チームを作ったが…というストーリー。菅原文太主演の異色の任侠スポーツコメディです。ほとんどギャグ漫画でした。

若き日の菅原文太は全身
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ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)

4.3

諸星大二郎「妖怪ハンター」シリーズの映像化作品です。知らずに見たら妙なカルト映画なのですが、ファンからしたら諸星大二郎ワールドそのものでした。

竹中直人なんか諸星大二郎漫画からそのまま抜け出してきた
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リトル・ジョー(2019年製作の映画)

1.0

遺伝子組み換え植物が静かに人間を支配するスリラーSF。

なんでモンスター植物が不穏な操作するたびに日本の伝統音楽を使うのか。冒頭のテイクアウト寿司、日本の国旗を連想させるビジュアル、意味深に映り込む
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キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)

2.5

人を食ったアパレルメーカー直営店でジーンズが人を食うB級ホラー・コメディ。キラー・トマトやキラー・コンドームと似たようなナンセンス・ホラコメかと思いきや、現代のアパレル産業を正面切って風刺するブラック>>続きを読む

恋する遊園地(2020年製作の映画)

1.0

対物性愛者の少女が経験する世間との軋轢のお話。ファンタジーではありません。

まず対物性愛うんぬんの前に、若い女性の裸を舐めまわすように映しているのがとても気色悪い。特にオイルのシーンは異性愛男性向け
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弟とアンドロイドと僕(2020年製作の映画)

3.5

天才だがコミュニケーション能力のない大学教授がひとりでアンドロイドを作っているお話。豊川悦司主演の叙情SF映画。

ずっと雨が降っていて鬱陶しいし、アシモフの本を出すわりに有り得ない程なんちゃってSF
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怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<魔界編 後編>(2013年製作の映画)

4.0

不謹慎に幽霊を挑発しつつ、心底ビビりながら真剣に心霊スポットを巡るおじさん達のドキュメンタリーシリーズの劇場版、沖縄編です。有名な心霊スポット目白押しで、相変わらず結構怖いと同時に爆笑もする充実した内>>続きを読む

リング0 バースデイ(2000年製作の映画)

3.0

生前の貞子を仲間由紀恵が演じた『リング』シリーズの一作品。

映画としては楽しく見れましたが、あの貞子に富江風な味付けをしたり、イケメンと甘酸っぱい青春をさせる必要があったのかは果てしなく疑問です。
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女優霊(1995年製作の映画)

4.0

映画の撮影スタジオで起きる心霊現象に背筋が冷えるジャパニーズホラーです。結構怖いと聞いていて以前から見たかった作品です。期待通りの面白さでした。

幽霊の存在感がとにかく良かった。出すぎず、少なすぎな
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「A」(1998年製作の映画)

4.5

地下鉄サリン事件以降のオウム真理教を信者視点から描くドキュメンタリー作品。鑑賞は手ブレ酔いとの戦いでしたが、事実は小説より奇なりを地でゆく面白さでした。

オウム真理教による数々の重大事件を知っていて
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真・鮫島事件(2020年製作の映画)

2.0

楽しいはずのzoom飲み会が都市伝説の呪いによってパニックにおちいるホラー映画withコロナでした。都市伝説自体は怖いのですが、映画としてはあんまり面白くないです。

コロナ禍での撮影ということで、例
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.7

お婆さんと女子高校生がBL漫画を通じて友情を育むヒューマン・ドラマ。実際にはここまでの年齢差だと、同じものを同じ温度で好きになるのは難しいのでしょうが、趣味を介して思いもよらない相手と繋がる事ってある>>続きを読む

ルージュ(1987年製作の映画)

5.0

今作の監督であるスタンリー・クワンの名前は『藍宇』(2001年)でしか知らなかったので、一瞬見覚えはあるが誰だろう?といった感じで気軽に見始めたところ、これが本当に良い作品でした。1930年代と80年>>続きを読む

劇場版 おいしい給食 卒業(2022年製作の映画)

4.0

給食を愛する先生と生徒が全身全霊をこめて給食を食べるだけのコメディドラマ『おいしい給食』の劇場版第二弾。これが本当のファイナルバトルでしょうか。

相変わらずのほのぼのストーリーで、最初から最後まで、
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怪談(2007年製作の映画)

3.7

怪談累ヶ淵を男女の情念したたるラブロマンスにした時代劇です。

ホラーとしては完全になめきっていましたが、愛らしい赤ちゃんの口からハエが出てくる場面は中々良かった。出てくるタイミングが絶妙でした。すで
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うちの執事が言うことには(2019年製作の映画)

2.2

大金持ちの若様と新米執事が信頼関係を築いてゆくお話。男性アイドル映画でした。主人公が無双して最終的に皆から愛されるお話なので、原作はラノベなのかなと思いました。

出演しているアイドルのファンでもなん
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老人ファーム(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

人里離れた山の老人ホームに就職した男がブチ切れて「無敵の人」になるまでを淡々と描いた作品。

はじめは良心に乗っ取った仕事をしようと努力をするも、次第に追いつめられてゆく様子がごく自然に描かれていて良
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