まほろばさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ゲームの規則(1939年製作の映画)

4.2

本作の貴婦人ようなザ・ファムファタールを見ると、あゝ!フランス映画を鑑賞しているなァ!と実感する。

とても無邪気な天使のような女性が、周りの男たちを巻き込みながら地獄へ叩き込んでいき、本人は不気味な
>>続きを読む

帰らざる夜明け(1971年製作の映画)

3.8

ゆったりとした抑揚のない雰囲気からのラストが衝撃的だった。

とはいえ、おそらく俺たちに明日はない、に影響を受けたであろう既視感があった。

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

3.6

本作でジェラール・フィリップは36歳で世を去った天才画家モディリアーニを演じ、奇しくも同い年で早逝された。

花咲ける騎士道(1952年製作の映画)

4.0

ジェラール・フィリップさんの、膝上までの長靴姿を見てこの美貌の俳優さんのスタイルが異次元レベル(183センチ)なことに驚いた。

このコスチュームは大のお気に入りで、惜しむらくも36歳で肝臓ガンで早逝
>>続きを読む

霧の波止場(1938年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

脱走兵にジャンは港町ル・アブールでネリーという女に出会う。
その彼女は名付け親にしつこくつきまとわれていた・・・。
束の間の恋と悲劇的な結末が「詩的レアリスム」と言われるマルセル・カルネ監督の代表作。

陽は昇る(1939年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

嫉妬心から殺人を犯した男が、警察に包囲された状況の中で、過去を回想しながら、やがて自ら命を絶つまでを描いた作品。
「天井桟敷の人々」のマルセル・カルネの抑制の効いた演出が、物語を現実感のあるものにして
>>続きを読む

雁の寺(1962年製作の映画)

3.7

小柳ルミ子さん主演の白蛇抄はこの映画をベースにしたものだと思う。

天城越え(1983年製作の映画)

4.0

この作品の田中裕子は、日本女性にしか出せない妖艶な色気を放っている。

しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.0

したたかに男たちを手玉にとりながら、少しもじめついた所がなく、いつもあっけらかん!としている主人公はむしろ男の中の男だと感じた。

卍 まんじ(1964年製作の映画)

3.6

ほぼ記憶ないけど、若尾文子さんの美しいきめ細やかなお肌に呆然としたように思う。

女の中にいる他人(1966年製作の映画)

3.8

楚々とした奥さまが子供を守りたい一心で母性の鬼への変わっていく。その激情をうちに抑えて静かに描写しているのがお能ぽいおそろしさを覚えた。

居酒屋(1956年製作の映画)

3.8

ほとんど覚えていないけど、とにかく暗く絶望的なお話しだった。

ヒロインがメンヘラなダメンズウォーカーで、誰にも共感できずひたすらイライラしながら見たような…

欲望という名の列車に似た、鑑賞後ひたす
>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.0

多くの人が、こんなストーリー映画のなかだけだよと言いながら、心のどこかで本作のようなドラマチックな出来事に遭遇したいと願っているのではないか。

一歩間違えば陳腐な作品に堕ちてしまうところを、しっかり
>>続きを読む

椿姫(1998年製作の映画)

3.7

何度もリメイクされているオペラの名作。

グレタ・ガルボ版は姉御肌な感じだったけど、こちらは可憐な女優さんが演じていた。

生きてこそ(1993年製作の映画)

4.0

雪山に飛行機が墜落し、救助も打ち切られるという極限状態のなか、人は生き残るためにどのような行動をとるのか?

平時では残酷きわまりない行為でも、非常時にはその残酷さをこそ発揮できなければサバイバルでき
>>続きを読む

王妃マルゴ(1994年製作の映画)

3.6

血にまみれた宗教対立の時代を背景にした、ドロドロした官能的なお話しだったような?

人物描写が雑で登場人物の誰にも共感できなかったような。あえてそうしたのかもしれないけど。

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

4.0

静のイメージの強いアラン・ドロンが、この映画ではラテン系らしく感情を激しく爆発させつつもナイーブな青年を演じていて驚いた。

それが演技とはまるで思えないほど自然。

アラン・ドロンて圧倒的な美貌ばか
>>続きを読む

誓いの休暇(1959年製作の映画)

5.0

淀川長治さんが高く評価していたソ連時代の映画。

主演二人の若者がとても素朴で初々しく、ひたすら純粋で、見ているだけで心洗われる。

戦争に行った息子を待つ母親、セリフはなかったかと思うが、表情だけで
>>続きを読む

花芯(2016年製作の映画)

3.8

瀬戸内寂聴さんの代表作。
淡々と描かれる感じが文学作品ぽく、下品なイロモノにはなっておらずホッとした。

女優さんは凛とした日本女性の美しさが感じられ、恋人役の退廃的な風貌も作品にピッタリだと思った。
>>続きを読む