すべてにおいてムダがない。黒沢映画での洞口依子はこの映画がもちろんながら、いちばん好き。
シリーズ最高傑作ということだけども、どうせバカやるんなら徹底的にやってほしくもあり。
完全なるバカってほんとに好き。日活ですらその系統はたくさんあったし、いい時代だったね。
この男は長い脚よりもなによりもなんといっても眼光だと思うけど、眼光で生きてる男ってのは薄目だろうが伏し目だろうがまぶたが閉じきってようがいいものだね。
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錦之助かわいいじゃねえか。市川雷蔵とかぶっちゃう路線とはいえこっちのほうが板についてたんじゃないかな。にしてもなんで有馬稲子にこんな変なメイクすんだろと思ったらすべてラストの舞台部分のためだったのか。>>続きを読む
栗田ひろみじゃなかったら大島渚のなかではそこそこいいほうじゃなかったかと。日本軍が進駐した例の南の島ではなく、画と話の暑苦しくならなさの点で沖縄くらいが大島渚には関の山じゃないかね。日本の映画音楽とし>>続きを読む
黒田硫黄が大ゴマで筆ペン使うときの迫力をマッドハウスが出せやしないさというのは当然のことながら(どころか"アニメーション=動くもの"っつってんのに黒田の漫画よりよほど動きやしない)、「漫画のセリフって>>続きを読む
血ではなく、その血を吸う蚤だけが「家-族」を「家族」とする。家族なんて"動産"としての、あるいは"象徴"としての家に集まってくるもんであってもともとそこにあるのが当然のものなんかではないのよ。にしても>>続きを読む
これと似ている映画はジュブナイルものではなく、『お引越し』でもなく、青山真治の『EM エンバーミング』だと思う。しかし三國連太郎(と当然ながら相米慎二)は将来役者になる気のなさそうな子にまでよくやるぜ>>続きを読む
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映画館で見た1か月後にテレビでの放送を見た結果、「すべての映画監督は多かれ少なかれそうであるとはいえ、溝口は絶対に映画館で見なければいけない作家だ」という、映画好きとしてある意味で致命的な制約を自分に>>続きを読む
靴がペダルから落ちてく作画は神ってたな。仲里依紗も悪くはない。主題歌がアレじゃないのは前知識として知ってて憤慨したものだったけど、アレじゃなくってよかった。だって"時間は止まってくれない"のだから。け>>続きを読む
「家-族」の中で他人であるかもしれないことはただの思いこみでしかなくても耐えられず死んでしまうような、そういうこと。しかしセリフがどこのロマンポルノやねんっていうくらいちょいちょい露骨なのはいったいな>>続きを読む
黒田硫黄はほめてたけど東宝のアカってなんかケツがむずむずすんだよな。しかし話の流れといいタイトルといい、ルルーシュこれ見たん!?
いとまきまき歌わせたいがためだけの森山周一郎だろ?四次元ポケットに入るというのは斬新。
世が世ならミクロスでスピンオフ。これがほんとの三ツ矢雄二だのみ。
バギーちゃんに三ツ矢雄二ってのが最高やけど大長編に比べてあっさりしすぎ。
『レイダース』が81年か……あいつを参考にしたのか、まさかあいつが参考にしたのか?
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てめえらはこんな映画撮っちゃうようなやつを国民作家だなんて夢にも言うなよ。小津の「家-族」映画の極北は『長屋紳士録』だとばかり思ってたのにまさかこのどメジャーどころが来やがるとは。熱海に行く話だと思っ>>続きを読む
え、時速1,000キロ超え?さすがの特撮の東映とはいえ橋にダイナマイトはねえだろ。
泣き泣き。あの蛍の光は一番星号これにて運行停止のおしらせなのだと思うとさらに涙ずるずる。けどダブルヒロインはねえよお。石川さゆりだけじゃラストにふさわしくねえってのか?アウラがちょうどいいのよね、文ち>>続きを読む
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「ポテトクルー」のくだりをのぞけばダムの底の桃次郎の家やら邦衛とのやりとりやらなにこのシリアスさ……しかし邦衛はボルサリーノだったはずでは?『仁義』でよく見る手法か?
この話の流れのがよほど未知との遭遇だぜ。an・anを抱える桃次郎って……拓ぼんがやたらかっこいいのだけどこんないい役で使ったのは鈴木則文と個人的につながりがあったのかな。しかし樹木希林のアドリブはきた>>続きを読む
菅原文太がモデルクラブ所属だったって?なんていままで笑っててすまん。あまりにも今様な野武士のロン毛姿みて即考えを改めたよ。昔からこの顔だったんだろうからやっぱ角刈りの力ってすごいね。
夏目雅子は昔から>>続きを読む
マドンナからOKもらえるのって最終作だけじゃないんか。しかしほんま、アナーキスト。設定は適当でもいいし場当たりでもいいけどうっちゃらかすなよなあ。鈴木則文ってやっぱまず脚本家として偉大なのかもしれない>>続きを読む
さらに本がいかれとる。澤井がギャッグマンなのかと思ってたらまさかの監督さん本人ってやつだね。さいごシリアスやっちゃうのがこの人の味。木枯し紋次郎入れ込んでくるのは当然といえば当然だし最高といえば最高。
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「この女がまじで暴れりゃあそりゃ勝てるって」とか「全部声は堤大二郎ってのだけはちょっとおもろいな」とか「しかし落ち着きないなあ高橋伴明って」とかなんとかのすべてをふっとばしていったすさまじい劇伴。
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脚本がさらにとばしまくっておる。子馬さん相手のプロポーズは最高だった。"わが愛北海道"の電飾がベタに割れるとことかたまんないね。しかしこの映画のマドンナに抜擢されるってどれくらいおいしかったのかっての>>続きを読む
原恵一のんよりドラミ映画としてはこちらが圧倒的に正しい。
原恵一らしさってなんなのか、ちょっと考えてしまった。「どうせみんな絶滅すんだ」つうことなのかなあ。
坂本九にはかなわねえよ。顔も身体もいい役者。この線に対抗するには演技らしい演技なんてさせちゃいけないわな。しかしまあ小野寺昭と高橋悦史のいいこといいこと。映画自体はいつもの喜八っつぁんだけどまあよくて>>続きを読む
会社員成瀬さんの撮影所修行修了篇といったところか。いちばん大事なところでまさかのズームダウンとか見るとさあこっからこいつ来やがるぜとぞくぞくさせるところ。脚本も成瀬なんだよね。「うまいが金玉ついとんの>>続きを読む
ゴダールやらヴィゴの引用、意味なく歌う「ラ・マルセイエーズ」、そいでラストはポルノ。自由を我等に。"こいつら出して何分かにこれやらせりゃあとはなんでもいい"、それが(ポルノだけでなく)プログラムピクチ>>続きを読む
冒頭で期待しすぎたか……動きつづけるものについては天才的なこの人のなかでも一二を争うオープニング15分だった。
市川崑お得意の止め画を封じられた運動の世界でさてこの人はどうすんのかなと思ったらなあに、どうもせんかった。そういう意味でもノンポリなドキュメンタリー。日本のグラフィックデザインの頂点は見た。