miiikuさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

4.0

ストップモーション・アニメだからこそのリズム感、柔らかさが素敵だった。生者の世界がほとんどモノクロに近いのに対し、死者の世界がカラフルなのには見惚れる。ティム・バートンの作り出す世界観はなんでこんなに>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.1

ジェーン・スーさんの講演会の後に映画館で鑑賞したのもあり、自分の居場所を探すイーニドが胸に刺さった。イーニドの部屋や服やふるまいが愛しく感じ(メガネ毎度変えてるの可愛すぎてやばかった)、私も自分の好き>>続きを読む

ニモーナ(2023年製作の映画)

4.7

最初から感じる『いつもと違う感』。ニモーナはこれまでにないキャラクターで、知れば知るほど好きになる。自分が見てきた相手や、信じてきた価値観を疑いたくなったり、そんな訳ないって揺さぶられたり、そんな流れ>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.4

親子になるとわがまま言いたくなるし、相手に期待してしまうもの。冷静に見えるママも、喧嘩になると凄く子供らしくて、早口でまくし立てるところはさすがだった。年齢的にどちらの気持ちも分かるなぁと、胸がギュッ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

全くの知識なしで鑑賞したが、なんだこりゃ!最初から最後まで決まってる画作り、ホアキン・フェニックスの演技、みんなが魅了されるジョーカーの存在を節々から感じた。現実と妄想の曖昧さも良い。後からどうゆうこ>>続きを読む

ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.2

二度目ましてのケリー・ライカート作品。動物の使い方、動きは相変わらず素晴らしいし、途中途中に入るアートの魅せ方も面白い。隅々まで行き渡った作り込みを感じる。個人的には、リジーの宮崎駿感がじわじわ来て好>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

感情を見せない喋り方、表情、合間に入る独特な歌、音楽。カウリスマキのセンスがシンプルなラブストーリーを愛おしくさせてくれる。誰のかのためにならできる行動ってあるよなあ。結局人を動かすことができるのは人>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

長い作品なのがネックだが、長さが大事なんだとも思う。側から見たら何も起きていない時間も、それぞれの人生。話すシーンが少ない分、何が起こるのかわからない恐怖感もあり、会話になると(良い意味で)笑ってしま>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.7

音楽と衣装が完璧すぎて、世界観に一気に惹き込まれる。ベラが生きてきた環境で得た様々な知識や経験が、ベラ自身を作り上げていく過程が良い。色んな視点で語りたくなる映画かもしれないが、個人的にはもうこの世界>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.5

広瀬すずのためのような映画。とにかくすずちゃんの顔面アップが多いが、どのシーンも美しすぎる。原作があるため、是枝監督らしさは薄く感じたが、また違った家族の形を魅せられた。父は1人でも、子供たちそれぞれ>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.0

ストーリーはシンプルだが、そこに夫婦の関係性が入ることでジワジワくる面白さ。人を狩るシーンは音楽に合わさってリズム感良く、見ていて清々しくなるほど。画作りも地味にかっこいいのが逆に笑えた。

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

わからない点も多いが、子供の想像力は果てしなく、何が起きてもおかしくない。アナの魅力あってこその作品。アナの目を見ていると、私もその想像の世界に入りこめそうな気さえする。新作の『瞳をとじて』が楽しみ!

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.8

アクション映画は好みではないが、そんなこと言いどころではないスピード感!最初から最後まで突っ走るド派手なアクションには、体が緊張しっぱなしで、のめり込むしかない状況。爆音映画祭での鑑賞ということもあっ>>続きを読む

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

4.2

season2からハマった何食べ。ドラマの劇場版は基本期待していないのだけれど、120分楽しく観ることができた。出来上がっているそれぞれのキャラクターの口調、仕草、やり取り、全てが面白くて笑ってしまう>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.0

市子のことを知りたいのに、本当の市子を教えてもらえなかったかのような気分。それが正しいのかもしれないけれど、見せられているものが嘘っぽく感じる。意味ありげな言動や、説明でしかないセリフが多く、少しげん>>続きを読む

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.9

これぞ家族映画の傑作。何も起こっていない2日間が愛おしく面白い。樹木希林とYOUのやり取りをおかずにお米が食べられるわ。個人的にラストシーンは、りょーちゃん家族を見送って階段を登るところで終わりでも良>>続きを読む

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

5.0

職業柄ずっと気になっていたところ、やっと鑑賞。50年近く前とは全く思えない、古さを感じない作品。マクマーフィーは勿論のこと、全体を通して、とにかく研究しつくされたであろう医療従事者と患者の描き方が素晴>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.7

一番の盛り上がりは、やはり序盤の料理シーン。本当の料理人かのように、良い意味で作業的な一連の動きが観ていて気持ちよく、俳優陣の演技には圧巻。ただただ料理が出来上がる過程と、みんなで一緒に作り上げていく>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.9

三宅監督の作品は、本当に映像が美しい。夜の街の明かり、まだ薄暗さが残る明け方、カラオケ中に静雄を照らす照明の色使い。どこを切り取っても絵になるのは、三宅監督だからこそだと改めて実感。アドリブかのような>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.9

はじめましてのアキ・カウリスマキ監督作品。無言と無表情の演技が絶妙に面白く、一番好きなのはミルヤの表情。ストーリーとしては難しい題材でもあるが、重くなり過ぎないバランスで観やすかった。そして、あのワン>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.9

これぞ岡山天音映画。もちろんその他の役者陣も素晴らしく、演技には文句のつけどころがない。ただ、途中何度も入る大喜利とか、音楽の入るタイミングとかは好みに合わず。個人的に一番苦手だったのは、結局太賀と菅>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

4.8

題材としても難しいし、登場人物も多いのに、最初から最後まで矛盾しない脚本と役者の演技。みんな大好き田中裕子は、最初のシーンから圧巻で、正気を失った中でも母としての役割を全うしようという強い意志が感じら>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.8

フィルムの質感が最高に好みで、途中途中「かっこいい」と呟いてしまった。脚本や俳優の演技は言わずもがな。夫婦の最初で最後の言い争いは、観ているこっちも体力がいるが、激し過ぎて笑ってしまうほど。夫婦なんだ>>続きを読む

バッドガイズ(2022年製作の映画)

3.8

キャラクターの作り方やアクションシーンは見応えがあり、子どもには見やすそうな作品。最後にしっかりと罪を償うという形になって良かったとは思うが、そこは深掘りせずに、シングのようにあっさりと駄目なものは駄>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.2

私にとっては2度目ましてのティモシー・シャラメ。アイデンティティを確立する前の17歳は、ただでさえ揺れ動いて苦しいのに、そのエリスの難しさを美しく演じていた。(拍手)避暑地で過ごす夏ってだけで何かが起>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

タイムループを順番に気づかせていく流れはバランス良く面白い。それぞれのキャラクターも際立ち、無駄のない82分に仕上げたと思う。映画というより、演劇に近い感覚があり、そこに新鮮味を感じたりもした。が、こ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.8

大好きな一日のルーティンを観せてくれる作品。ヴィム・ヴェンダースから見た東京は、きっと私たちが見ているものとは違っていて、ムーンライト・シャドウを観た時の感覚を思い出した。そして、役所さんが上を見上げ>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.4

最悪の出会いから最高の関係になるパターンは何度見ても面白いが、今まで観たどの作品よりも愛くるしい2人が最高!舞台設定や画作りはもちろん良いんだけど、個人的に好きなのは2人の表情。ちょっと小馬鹿にした顔>>続きを読む

マリの話(2023年製作の映画)

2.5

ストレートに観ていいのか、気になる部分が多く『分からなかった』というのが正直な感想。それは置いておいても、個人的には演出や画作りが合わなかったのも辛いところ。ただ、ドライブ・マイ・カーでも出演した松田>>続きを読む

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.7

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバースとはまた違ったアニメーションの豊かさ!個人的に良かったのは、全体的に暗めの演出で目に優しく観れたこと(90分台という短さもgood)。ストーリーもシンプル>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

ある人の日常をただ見るだけで、映画になることを改めて実感。何も起きない日常をただ映してるわけではなく、そこには通り過ぎる子供や、入ってくる車の音など、緻密に計算されたからこそ自然に見えるものがあり、終>>続きを読む

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.2

客観的に観たいのに、自分の当時を思い出してしまう。学校の雰囲気が得意じゃなかったなぁと考え始めると嫌な気持ちになるけど、その時にしか感じられない色んな感情があったなと思い出された。俳優陣の演技はさすが>>続きを読む

アメリ デジタルリマスター版(2001年製作の映画)

5.0

2度目のアメリ。以前観た時よりも、人間味を感じるアメリのキャラクターが本当に愛しくて最高。リズムも良いし、画だけでも楽しい。クリスマスに観れてよかった!あ〜フランス行きたい!