にたまごさんの映画レビュー・感想・評価

にたまご

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国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)

4.0

戦争により父妹と生き別れる激動の冒頭からまず引き込まれる。長男に生まれ、出稼ぎや事故や恋愛を経て「家族のため」にタフに生き抜く主人公。彼に待ち受ける結末を祈るような想いで鑑賞した結果、泣きました。

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

3.8

バディもの×ロードムービー。衝突しながら心を通わせていく構図も大好物。二人の絶妙な掛け合いとスピード感から成るエンタメの中に感動がちゃんとあるし、脇役も良すぎ。暴れまわるデニーロ最高。ラストも好き…!

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.9

安全なシーンが1秒もない。シームレスな構成で戦争の不条理さを美しくも露骨に晒す映画。文字通り「命がけで伝令を運ぶ若者」という単調な展開の中にVRの如く高まる没入感。制作サイドの強い意志と労力を感じた。

アップグレード(2018年製作の映画)

3.9

「AIチップを体内に埋め込まれ自動運転化した男」の動作表現が巧くて面白い!疾走感もあって中だるみせず、ラストも予想の斜め上。近未来であり得る設定と肉弾戦にハラハラ&アドレナリン大放出。脚本もお見事。

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.8

思考と態度は自分で決められる。自分は美女だという勘違いから絶好調になる主人公に「これが共感性羞恥か…」と思った前半をひっくり返す後半のメッセージ性が素晴らしい。自身を過小評価しないこと。観てよかった。

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.9

ティモシー、感情の揺らぎの演技うまいなあ。ゲイカップルの物語ながら同性云々の描写があまりなく、二人の恋愛模様がイタリアの風景と共に美しく切り取られていて心地いい。小物の使い方やカメラワークが秀逸です。

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.2

靴というメタファーが伏線回収されるシーンは衝撃だった。戦争をファンタジーに落とし込んだ、後世に語り継がれてほしい作品。スカヨハの演技が最高。初恋相手、母、大尉、友達。ジョジョの周りが愛だらけで切ない。

ボーン・コレクター(1999年製作の映画)

3.6

真犯人が唐突!おまえかい!特に前半は緊迫感があって二人三脚の謎解きもテンポ良く観やすい。全身麻痺の設定なのにやたら健康そうに見えたのはデンゼルの貫禄の弊害では…加点したくなるほど美しいアンジーは必見。

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.9

圧巻のラスト20分にフレディの人生を重ねたら胸熱でしかない。最近ロック聴かないな~と呑気に観てたら、ロックの普遍性を本作が根こそぎ伝えてくれた感。ストーリーは不首尾に感じたのでやはり伝記モノは難しい。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.9

いや~希望だらけの愛おしい映画。LGBTや多様な人種を、問題提起どころか当たり前の存在として描いてるのが本作の凄まじいところ。コメディに全振りと思いきやラストの展開が非常にいい。監督のセンス最高です。

ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.9

やり切れないとはまさにこのこと。メキシコ麻薬カルテルの恐怖を描く序盤から、原題が誰を指すかが明らかになるラストへの流れが巧い。主演を食うベニチオ兄さんの渋さにスピンオフも納得。正義と狂気は紙一重。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

スリル、キレ、スケールの大きさが共鳴した傑作!若き天才たちが先進技術とアナログごった煮でビジネスカンニングをする爽快さ。コンプラ度外視な感想ですが見事でした。演出も演技も秀逸で、とても垢抜けてる作品。

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.8

おバカに振りきるでもなく、正統派ゾンビ感と哲学的な側面でヒネリを効かせた伝説のゾンビコメディをやっと鑑賞。個人的には「ホット・ファズ」の方が好み。オチはコメディを超えて切ないのがさすがイギリス映画!

セブン・シスターズ(2017年製作の映画)

3.8

サスペンスクライムSFサバイバルアクション映画。曜日ごとに7人を演じ分けるという設定に120%の演技で応えるノオミ・ラパスの凄さよ…ツッコミどころを凌ぐほど終始ディストピア感が濃いめ。火曜が好みかな。

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.9

ねねねネタバレ禁物!パニックホラー風ポスターですが特段怖くないし、社会風刺サスペンス寄りでシナリオが秀逸。散りばめられた点と点が繋がった時、その皮肉と斬新さに感動した。問題提起が一周回ってかなり今風。

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.3

ラストの記者会見が完璧すぎて余韻がすごい。公務を抜け出し散髪したりタバコ吸ったりベスパに乗ったり恋したり、オードリーの魅力が大爆発!恋愛要素だけに留まらない名作。モノクロだからこそ光る二人の表現力よ…

無垢なる証人(2019年製作の映画)

4.1

自閉症の高校生が証人に足りうるか。単なる法廷モノでない映画へ昇華させる韓国のレベルの高さとヒャンギ嬢の圧巻の演技力。観て良かった。中盤以降の波乱で自身の偏見を思い知った。大切なものを教えてくれる作品。

メッセージ(2016年製作の映画)

4.1

全編がメタファーのごとく緻密に練られていて壮大!表意文字も娘の名前も音響も芸術的でした。賛否が分かれそうなルイーズの結論すら美しい。言葉の力とは。愛とは。他者と分かり合うとは。心が揺さぶられる映画。

ルーム(2015年製作の映画)

4.2

釘付けになった。密室の外を知らないジャックとママで展開する前半、そして外の世界の虚構に触れる後半。周りの人の感情描写と親子2人の演技が素晴らしい。重いけど、とてもいい映画。アカデミー選出も納得です。

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

伏線を丁寧に拾って最後の切り札で場を激震させる展開に鳥肌!一切退屈しないスピード感と、聡明な女性を演じさせたら敵なし女優が本作もバチコーンとハマりすぎてひたすら圧倒された。男娼の証言シーンも印象的。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.1

原題が劇中に現れた時、胸の痛みと爽快感が同時に来てしばし放心でした。人間の尊厳とは。社会保障や福祉の仕組みへのモヤモヤを皮肉にも逞しく描く本作。英国も日本も機能しているようでしてない課題は同じかな。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

社会構造が視覚的に明瞭かつ容赦なく描写され、無駄なシーンなし。カメラワークも伏線も細かく階段の使い方が芸術的。タイトルやポスターが示唆するもの、雨と濁流、体臭のくだり全てがバチバチに作用してて感服ー!

プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.4

二転三転どんでんがすごすぎて目が離せなかった。考察サイトを読んで面白さが7倍増。一気に見入ったしポールダノが抜群に気持ち悪くて絶巧。こんな綺麗に回収していく映画久々に観たかも。完成度がとにかく高い。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

好感度高めな映画。心のどこかがくすぶっている人に観てほしい。夢を叶えるべく施設から脱走したザックと、荒くれ青年が解放されていくバディムービー。「友人とは、自分で選ぶ家族」。ヒットも納得の力強さでした。

エスター(2009年製作の映画)

4.1

ジャケ写で敬遠してる方はぜひ観て!「サイコサスペンスの傑作」の評価も納得のコワ面白さ。全員演技力が抜群であっという間に鑑賞。手探りのまま次々事件が起こるスピード感、エスターの狡猾さと伏線回収が見事。

これが私の人生設計(2014年製作の映画)

3.8

好きー!声出して笑った。イタリアの男女差別をほじくる痛快コメディながら全てのマイノリティに前向きなメッセージをくれる映画。感動とおふざけとシリアスの詰合せ。心も温まるし皆カッコいいです。仕事頑張ろー。

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

4.1

見せ場だらけでカッコよすぎる!デキる男たちの戦い。米軍がロシア大統領を救出するって設定が胸熱。敵対構造が分かりやすくて緊迫感が途切れない。潜水艦だけでなく肉弾戦も、きっちり見応えある軍モノアクション。

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.6

最悪の気分になれた。それほどホアキンの没入感が強烈。不幸への恨みが無根拠に見えるジョーカー覚醒の神聖視には違和感。得体が知れないからこそ魅力的な悪だったのに…終わり方が喜劇っぽいので感想が書きづらい笑

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

2.6

体感で3時間ぐらいあった。長尺使って無意味を掘り下げたように見えて、内容があまり入ってこなかった。一時期TLでやたら見かけた本作、やっと鑑賞できたけど世界観攻めすぎてて私には修行が足りず脱力感が満載。

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.7

意外と掘出し物。後半でB級展開に急変したり劇中でアナケンが徐々に垢抜けたり随所に楽しめる。映像、音楽、テンポ、演出どれも良くて観やすいし、失踪する親友役のブレイクの美しさにドキドキ。悪女も似合うのね…

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.3

いじり倒された時間軸に割と早い段階で脱落してすみません。2回観たら分かる説に肯定反応できないし初見で楽しみたいー!複雑なものは美しくない。映像の迫力は圧巻。最後まで観たものの置いてけぼり感が寂しいわ…

ライフ(2017年製作の映画)

3.8

ラストでファッ!!?てなった。宇宙空間で未知の生命体と戦うことになるクルーを、途切れぬ恐怖が緩急つけて襲う。見方を変えれば別の物語になるしタイトルも核心ついてるな…つい深読みし過ぎたくなる映画でした。

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.0

韓国映画って泥臭く泣かせてくるの多くないですか?ソン・ガンホが「庶民」を好演。社会派ながら笑いも交ぜた秀作で劇中に完全に引き込まれた。導入から感情移入させるまでが上手い。カーチェイスは気になったけど笑

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

3.7

「素直に人生と向き合う」深いテーマと、父の超絶にゆるいカミングアウトの対比が最高!愛犬が敢闘賞な映画。配色や演出もどこかアートだし印象的なセリフも多め。鑑賞後は優しさの層に包まれたような感覚でした

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.8

スーツに片手銃!キアヌの身のこなしがとにかく綺麗で爽快。無敵の殺し屋が序盤で輩にボコボコにされた点は謎ですが、敵が死にすぎ問題、動機が仔犬、デフォーの存在感、裏社会を美しく描くテクなど見どころは満載。

チャンプ(1979年製作の映画)

4.0

親子の感動モノで筆頭なのでは。尊敬するダメ親父をチャンプと呼び続ける息子、這い上がる父、子への愛!お涙頂戴のベタなシーンの応酬に泣いてしまう。子役の演技力はすごいけど、子供をそんな泣かせたらあかんわ…

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