aymさんの映画レビュー・感想・評価

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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.3

自分が死ぬことに伴って仲間たちが味わうだろう苦しみと、それを気遣う優しさ。
「問題を解決すること」の素晴らしさがある。解決しようと思えた時点で既に問題の半分は解決できているのかも。

預言者(2009年製作の映画)

4.2

無学で身寄りのないアラブ系青年マリクは、禁固6年の判決を受けた。そして、様々な宗教や民族が入り混じる刑務所内で、生きてゆくために多くのことを学んでいく。マリクは度々遭遇する、「どうしていいかわからない>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.5

パワハラと教育の境界を何度も飛び越える。
誰しも幼い頃に、多かれ少なかれの行き過ぎた「教育」を受けた経験があると思う。だから、観ているこちらはそれを無意識にも思い出してつらくなる。あるいはアンドリュー
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キリマンジャロの雪(2011年製作の映画)

4.3

心配して反対したり賛成してくれる家族っていいなと思った。「話さなかったのは、賛成してくれると思ったから」はなかなか言えないよね。

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

4.4

どうして逃げないんだろう?とかをいつまでも考えられる。離さないでの意味も。風景も音楽も。

偽りなき者(2012年製作の映画)

4.3

安心を示して疑いを晴らすなんてトリックだと思った。疑われる人の家族と疑う人の家族、この背景設定は飽きないわ。疑う人がどんどん偽の記憶を作っていくそれは、罪だと思う。

天使の分け前(2012年製作の映画)

3.6

ウィスキーが樽熟成する過程で、毎年2%が蒸発して失われていく分をこう呼ぶらしい。期待通りの軽い面白さなのに、天使の〜と考えなきゃならない現実が怖いなと思った。

思秋期(2010年製作の映画)

4.0

ティラノサウルスという原題のままがいい。この邦題は、ざっくりとあきらめ過ぎと思う。ハンナが暴力に耐えてしまったのは、信仰のせいにも見えた。

インポッシブル(2012年製作の映画)

4.2

簡単に観れないし、観たくない。これが遅れて日本で公開されるまでの時間を「長かった」と感じる人はいないと思う。離れた家族を探す被災者に携帯電話を貸せるのは、「家族を探す必要のない人」ではなく「家族を探さ>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.4

ラピュタを観た10歳の頃の自分なら…震えながら飛び立つひこうきにきっとわくわくしてしまってた。限られた時間を大切に生きる。「ナイスキャッチ」って良い言葉だったな。

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

3.9

これは予想外という意味でも期待以上だった。こどもの頃に図書室で読んだ児童文学のような…と思いきや、ラストでこんなに唸らせられるとは。それとこの監督の「いつか晴れた日に」が大好きだ。船に上がりたがるトラ>>続きを読む

ヒプノティスト 催眠(2012年製作の映画)

3.0

催眠で昏睡状態の人から情報を得て犯人まで探すという変な映画。北欧の寒空を舞台にしたサスペンスって、それだけで何かが終わるような空気感があるなぁ。ハルストレム監督というのが一番意外。

塀の中のジュリアス・シーザー(2012年製作の映画)

3.5

こんなにも自分の中でアリになったりナシになったりする映画も珍しい…それも観終わった後に。ドキュメンタリーなのに脚本がある劇映画、そこだけがネックでもありトキメキでもある。

タイピスト!(2012年製作の映画)

3.7

『ある子供』にも出てた女優さん、デボラフランソワというのか。すごく対照的な役柄。束ねた髪がタイプ中にほどけたり、打ち終わった紙をあんなに高く抜き取って…これはきっと偏愛に萌える映画なんだな。

最後のマイ・ウェイ(2012年製作の映画)

3.9

神経質で傲慢だから孤独になる…そうかもしれない、でもそんなのは嫌だ。すごく良い映画だと思えたのは、自分が父と息子モノに弱いからだけじゃないと思う。

処女の泉(1960年製作の映画)

4.2

最後の奇蹟は、心理的治療として脚本家が追加したと知った。その白々しさたるや。殺された娘や末弟が犯しただろう罪を探しては否定した。内容からタイトルを尋ねられたのが、この映画を知るきっかけだった。見逃して>>続きを読む

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.6

もう街がメチャメチャに壊される。映画に合わせるのが我ながら上手いと感心、ああそうかと受け入れて楽しめた。クロウ、コスナー、レイン、何だか新しくて懐かしい。

眠れる美女(2012年製作の映画)

3.4

尊厳死がテーマにあるが、障がいと家族の方が頭に残った。大切な人の意志と自分の意志、その両方を大切にしたい人同士が仲違いする姿はお互いを想い合っているようにしか見えなかった。自死、安楽死、脳死の3つの物>>続きを読む

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.0

「この世はけがれてなどいない!」。子どもの頃から大好きでよく観た『じゃりン子チエ』。あのコテコテ演出を思い出させる場面もいくつかあった。姫の罪とか何とかよりも、竹の子としての成長と別れの物語として楽し>>続きを読む

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

3.6

これは思ったより、小難しさが気持ち良い映画でもなかった。ハンナが最後まで理性的だったのは、むしろ彼女が被害者だったからこそではないか。

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.7

誰が何のために殺したのか、そんなことを思いながら物語を追いかけてたら、少しずれた位置に着地する。思いがモンスターを作ったんじゃないかと思わないでもない。

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界(2012年製作の映画)

3.5

核反対運動に参加する少女の思春期。周りは、少女を大人かそうでないかとしか見てくれない。大人に近づくたびに幼くなっていくように見えた。主演のエルファニングはダコタの妹。お話はちょっとベタかなぁ。

シンプル・シモン(2010年製作の映画)

4.0

自分のためにしてくれていると気づくには、どうあれば良いのだろうと思った。自分が気づいていない贈り物を受け取るにはどうしたらいい。

人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

4.4

法律によって精神病院の外に戻された人たちが、組合長のもと自由と自活を手に入れていくお話。自分で決める。期待してくれる人がいる。改めてその大切さを実感。受け入れられないのは社会が悪い。だから自分たちが普>>続きを読む

永遠の僕たち(2011年製作の映画)

4.0

死にゆく人が見送る人を案じるシーンがつらい。つっかえてたものを言葉にすることで、問題解決はなくとも、その人やその人と隣の人との関係は良くなっていく不思議がまたこの映画にもある。大切なものを大切な人に伝>>続きを読む

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.5

「人生で何を大切にして生きるか」を考えるきっかけになった気がする。「人生はタンゴと同じ。足が絡まっても踊り続ければいい」、これって良い言葉だなぁ。A・パチーノ演じる盲目の退役軍人が、どうしてわざわざ兄>>続きを読む

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.4

引用「怒りの連鎖を断つために物語は始まった。約束は守られた。やっと抱きしめてあげられる。共にいることが何よりも大切なんだ」。我が子を助けるために身を投げ打つ、その判断が一瞬でできるものか。テーマは重い>>続きを読む

木洩れ日の家で(2007年製作の映画)

4.1

忍び込んできた少年ドストエフスキーとの会話がすごくいい。老婆と少年がお互いに楽しむ感じも一期一会的。やっぱりこういう少しユーモアの混じった、ルールから外れかけた、何気ない思いつきによる行動が変化をもた>>続きを読む

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