偏愛する映画をメモしておく(no.17)
わたしは鬱病を描いた映画だと認識している。
生まれ育った街でそのまま探偵をやるという設定は、意外に珍しい気がする。行く先々で「おまえは何年下の~だったな!ひさびさ!」という会話をすることになる。男女の同格の探偵コンビも珍しい。
これは再現映像も>>続きを読む
こういう、観ている間に(アレ?この探偵、何を探してるんだっけ…?)となる映画があって、これもまさになんだかよくわからなくなってくるんだけれど、やっぱり好きだなあと思う。海のガラス越しのシーンなんて、絶>>続きを読む
つらい。家族全員八方塞がりでキリキリする。
せっかくアメリカに移住したのに、母の乳がんによって台湾に戻ってくる4人家族。生活のために父は出張に出なければならず、主人公のファンイーはアメリカ帰りで学校に>>続きを読む
トム・クルーズの『アウトロー』の冒頭付近って、編集がちょっと風変わりで、『ポイント・ブランク』やりたいのかな~と思って観ていた。
でも本当に後追いの映画も出てこない、真似をしてはダメだと作り手に察知さ>>続きを読む
この内容で130分は長すぎるし、演劇だともっと秘密があって、その核心に近づいていく危うさがあったりすると思うけれど、核が希薄なのでちょっとしんどい。
エリザベス・テイラーとリチャード・バートンの対決も>>続きを読む
この世に情死を遂げる人々はどのくらいいるんだろうか。ただ縛り、縛られる、ずっと望んできた快楽を共有できる相手をようやく見つけて、昼も夜も溺れるようになる。会社に行ったり、社会的な人間として暮らしたりす>>続きを読む
落穂拾い。
話の入り組ませ方が、作っている人にとって楽しいだろうなという錯綜ぶり。時間軸などもなるほど、となる。
ある意味、広い世界において、モノが登場人物の間でだけグルグル回るのはヘンなのだけれど、>>続きを読む
事実に基づいた映画。
ある日、医師である主人公の息子と妻が倒れ、息子は意識不明の重体、妻は死亡してしまう。二人には肺が固まった病状が見られた。他にも同じ容態の患者が頻繁に現れており、原因は加湿器に使う>>続きを読む
法律、というより福祉事務所の偏見が異常に偏っている場合、調査や判断すらまともにしてもらえないという、信じがたいスウェーデンの状況。
DV夫から逃れるため、経済的に2週間セックスワークをした女性。夫は>>続きを読む
初期のヒッチコックを見直す。
火曜の夜に、金髪の女性ばかりを狙った連続殺人鬼が出没するロンドン。2階を貸間にしているバウンティング家で、謎の青年が部屋を借りる。下宿のおかみはある火曜の夜、2階の住人>>続きを読む
救急車が悪の組織のもので、人をさらうのにちょうど良いというアイディアはなかなか怖い。ヒロインが糖尿病というのも良い設定。
でも若干マレット風のエリック・ロバーツの風貌に胸やけ。
以前、問屋街の中古ポスター屋さんで一目惚れして、どんな映画かも知らずにとりあえずポスターだけ買っていた作品。このタイトルとケバいジャケに心惹かれない人とは友人になれないかもしれない。(DVDジャケはち>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
どういうつもりの映画なのかわからない。始まって早々に(ずいぶんとっ散らかった映画だな)と思ったら、そのまま本筋とは考えられない話が次々と入ってきて、何か語ってみたようなオチで終わり。ヘンな映画。
このレビューはネタバレを含みます
入り組んでいるけれど、わかるようにはできている。ラストシーンを見ると、悲しい二人だなとしんみり。桜庭一樹さんの『私の男』をなんとなく思い出す。
久しぶりに観た。なんの奥行きもない物語がフルチ。何を研究しているかわからない主人公家族の父親。やはり何を研究していたかわからない、自殺した同業者の仕事を引き受けて、幽霊屋敷に引っ越してくるが、引き継ぎ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
役者や監督がやりたそうな、あえて空間や時間を拘束的に仕上げた作品ではある。衣装、スタジオに作られた部屋の装飾、飾られた絵画。ラストは開放感があって良い印象。
先日観た『マザーズ』にもビョルン・アンドレセンが出ていたので、見落としていた本作を鑑賞。
ヴィスコンティの人権を無視した、ビョルンの利用の仕方にゾッとする。映画祭でゲイの関係者の集まりに、なんの説明も>>続きを読む
観ておくか~という消化試合。
ポップスでニール・ダイアモンドの声もルックスも好きじゃないからつらかった。ユダヤ教の聖歌を継いできた家系だから、俗な歌謡に走る息子との葛藤で、父親がまるで宗教狂いに見える>>続きを読む
仕事のためになまぬるい、どういうつもりかわからない映画を繰り返し見なければいけなかったので、キエーッ!となって『マンディンゴ』を観た。
ああひどい。ひとつひとつのセリフが呆気に取られるほどひどい。こ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
シンプルなライブだけど、仲違いしていたルー・リードとジョン・ケイルが復活するにはふさわしい雰囲気だった。
最近、トッド・ヘインズが監督したドキュメンタリー『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド』が、Ap>>続きを読む
いつも通りのマ・ドンソクの刑事。一応物語は、誘拐して身代金を奪いながらも、被害者は殺害してしまう非道な犯人を追うというもの。
バスの中で悪人に張り手をしたら、フロントガラスを突き破って10メートルくら>>続きを読む
『ボーダー 二つの世界』も全然意味わからなかったし、これもただ不吉な気配の演出しかない。説明するのがかっこ悪いと思っているのだろうか。アリ・アッバシ、苦手かもしれない。
出産を引き受けてから、体中に異>>続きを読む
キャスリン・ビグローだってつまらない映画を撮ってしまうときもあるだろう。
19世紀の殺人事件に興味を持った、カメラマンのキャサリン・マコーマックは、夫でピューリッツァー賞を受賞している詩人のショーン・>>続きを読む
久々にすごく観たくなって観た。こんなに豪快に人が死にまくる映画だっけ。
ハリウッドに古くから建つマンション。管理人も住人もとにかくヘンな人ばっかり。ずっと改装中でそこらじゅうにビニールカーテンが下がり>>続きを読む
見逃していた、すみません。『ザ・ディープ・ハウス』が公開になるジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロの去年日本公開された作品。
フランスはいま、本当に団地映画となっていて、団地で貧困や移民>>続きを読む
『ニトラム』のジャスティン・カーゼル監督作。もっと厭な映画で、北九州監禁殺人事件的に最悪な環境を描く。息子ばかりをかかえたシングルマザーの彼氏として、家に入ってきた男。一見優しげだが、優生学的な思想の>>続きを読む
キアロスタミの名前で発表された作品の中で、ダントツに一番好きだった作品。ちゃんと正誤を確認したうえでだが、彼女の主張通りなら、今後は正確にマニア・アクバリ監督作としてデータ登録されてほしい。
話題のキアロスタミ。これは気持ち悪い怪作だったな~。日本でロケをしてるんだけど、移動している地理がデタラメすぎて、劇場で吹いた覚えがある。
『ジェーン・ドウの解剖』のアンドレ・ウーヴレダルなのに、観てなかった。体の内側から案山子になるとか、結構エグい描写が多くて面白かった。各人の死に方が個性的でよくできているのでは。
久々に佐藤寿保を観た。
ブルーグレーがかった映像、粗く無機質なビデオの画質、感応。夕陽に差し出されるカッターのエモーショナルさにグッとなる。
オイディプス王のように、失明はさせられるのではなく、みず>>続きを読む
『ブラック・スキャンダル』『荒野の誓い』『ファーナス 訣別の朝』のスコット・クーパーが、ギレルモ・デル・トロのプロデュースで撮ったホラー。監督として、とびぬけて好きとまではいかなくても、毎回結構いいな>>続きを読む
時間はあるんだけど何が観たいか浮かばなくて、いろんな配信サイトを巡って、白黒の気分じゃないな~、サスペンスは面倒だな~とか15分くらい悩みまくって、結局観たのがこれ。
ほんとに初歩的な設定ですごくい>>続きを読む