たまさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

たま

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ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

4.0

配信だからこそ出来た映画。
とても静かなモノクロ作品。

ほぼふたりだけの会話で成り立っている。

高校時代のカップル、ジムとアマンダが20年振りの故郷で偶然再開する。
ふたりとも故郷を離れていたけれ
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Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?(2015年製作の映画)

3.5

公務員ってそんなにおいしい職業なの?

子供の頃の夢って、サッカー選手や宇宙飛行士とか言いそうだけど、安定と優遇の公務員になるのが夢だったケッコ・ザローネ。

もうそこから笑える。

そして夢叶って花
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幸せは、ここにある(2021年製作の映画)

3.0

ビリー・クリスタルおじいちゃんになったなぁ。

ビリー・クリスタル製作、監督、脚本、主演。人生の集大成として作った映画なのかな。
だからちょっぴり寂しい。

ビリー・クリスタルがベテランコメディ作家チ
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笑う故郷(2016年製作の映画)

3.5

“ノーベル文学賞”受賞者 故郷に凱旋。

40年も前にアルゼンチンの故郷を離れ、スペインで優雅に暮らすマントバーニ。
故郷に「名誉市民」として迎えられるが、あまりにお粗末な歓迎ぶりに笑うに笑えず。
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誰かの幸せ(2020年製作の映画)

4.0

これだからフランス映画が好き。

2組のカップルの、レストランでのなんて事のない会話が延々と続く。
デザートを頼むかどうかで、あーでもないこーでもないと……

この他愛のない会話の中にそれぞれのキャラ
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愛すべき夫妻の秘密(2021年製作の映画)

3.5

「アイ・ラブ・ルーシー」はよく知らない。
でも、思い入れが無いのでかえって見やすかった。

1950年代の赤狩りなどのアメリカの世相や、テレビ全盛期のショービジネスの世界を垣間見る。

シチュエーショ
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

3.5

“ボーイ・ミーツ・ガール”
恋愛映画の方程式はもう古い?

目の見えない少年レオと幼なじみの少女ジョヴァンナ。
学校でもプライベートでもかなり親密。お互いの夢や悩みを相談出来る唯一の存在。

そこに転
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靴ひも(2018年製作の映画)

3.5

靴ひもって、子供なら何歳くらいで結べるようになるんだろうか?

意識したことは無かったけど、子供の成長の目安にもなるようだ。

発達障害のある30台半ばのガディにとって、靴ひもを結べるかいなかは、人生
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EMMA エマ(2020年製作の映画)

3.5

ジェーン・オースティンのおとぎ話のような映画。

とにかくドレスがお洒落で可愛い。古典的でもありモダンでもあり、印象的な色使いと斬新なデザイン。
ずっと見ていたいと思っている間に、また次のドレス、そし
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エール!(2014年製作の映画)

4.0

旅立つんだ今夜
逃げるんじゃ無い
飛び立つんだ♪

もうズルいですこの歌は……
やられました。

途中まで主人公ポーラが、ほんとにしっかり歌うシーンが無く、学園祭のシーンですらほぼ無音だったのに。
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.5

失ったものは取り戻せない。
それでも受け入れることは出来る。

解決するのは耳ではなく心。

ルーベンとルー。キャンピングカーで共に生活し、全米各地を巡りヘビメタバンドで活動する。

ふたりは4年前か
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

3.5

ペトルーニャは
“わきまえていない女”
と森喜朗元オリパラ組織委員会会長なら言うだろう。

北マケドニアの小さな町の、男ばかりが参加する伝統儀式。司祭が川に投げた十字架を、手に入れたものは幸せが訪れる
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ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)

3.5

超アナログなタイムトラベル。

映画のような広大なセットで、客が望む時代を再現する、体験型エンターテインメント。「時の旅人」という会社のタイムトラベルサービス。

古き良き時代に思いを馳せる、初老の男
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幸せの答え合わせ(2019年製作の映画)

3.5

アネット・ベニングとビル・ナイの夫婦、そして息子に今注目(私だけ?)のジョシュ・オコナー。

ロケーションが良い。
“Hope Gap”と呼ばれるイギリス南部の海辺の町。
断崖絶壁の荘厳さに白く荒い岩
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旅立つ息子へ(2020年製作の映画)

4.0

完全なるネタバレの邦題!!

自閉症スペクトラムの青年と、父親の愛溢れる物語。
お互い無くてはならない存在。

父親アハロンは有名なグラフィックデザイナーだか、息子のウリの面倒を見るために仕事も引退。
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

「Never Rarely Sometimes Always」(一度も、稀に、ときどき、いつも)
これが映画の原題。
クリニックでの質問に答える4つの選択肢。

そこから映画の本質が見えてくる。

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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.0

ゴッホの目を通した世界が、画面いっぱいに広がる。

あまりに有名なゴッホの話。
ストーリーには特別なものは無いものの、観客がゴッホの世界に入り込むことが出来る。

画法は人それぞれ個性がある。
でもそ
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僕らをつなぐもの(2022年製作の映画)

4.0

みんな見えない糸で繋がってる。

LGBTQを扱いながら、家族愛や爽やかな青春ものでもある。

目を覆いたくなるようなニュースが日々流れる中、こんな愛情に溢れた映画を欲していたんだなぁと実感。

主人
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.5

“フレッド・ロジャース”
子供向け番組の名司会者らしい。
知っていたら映画がもっと楽しめたんだろうな。

子どもと向き合う姿が素晴らしい。子どもの潜在能力を最大限に引き出すことができる人。

それは大
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父はフロリダを夢見て(2015年製作の映画)

3.5

「ファーザー」と同じ戯曲からの映画化という事で、当たり前だけど共通点も多いです。

アンソニー・ホプキンス持つ威厳とか厳格さはなく、フランス版の父はメイドを困らせるために、ワザと転んだ振りをしたり、エ
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.5

不思議なタイトルに翻弄される。逃げた女は誰のこと?何から逃げた?何処から逃げた?

でも至ってシンプルなストーリー。食べては話し、話しては食べるだけの映画と言ってもいいくらい。

主人公ガミは夫の出張
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秘密への招待状(2019年製作の映画)

4.0

完璧な家族には秘密があった。

ジュリアン・ムーア演じるテレサはやり手だ、計画通りに事を運ぶ。
会社を築き発展させ、夫に愛され、子供たちからも慕われる。

インドから呼び寄せたミシェル・ウィリアムズ演
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

“悪意がないという罪”

被害者と加害者との間に隔たる大きな壁。
そして、この映画を見た男と女の微妙な温度差。

なんとも切なくも虚しい。
痛快さ爽快感と、悲しみが同時に襲ってくるラストに涙する。
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悪は存在せず(2020年製作の映画)

4.5

静かなる衝撃に襲われる、死刑執行者の話。

処刑される人、またはその家族の話ではない。
死刑囚の罪も人物も一切描かれない。
死刑制度について、今までとは全く別の視点から訴え、考えさせられる良作。

4
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アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.5

アンモナイトのように、長い年月眠っていた感情が目覚める。

なんとも地味な題材なだけに、この人物メアリー・アニングは実在の人物なのか?このストーリーは事実から着想を得たのか、全くの想像なのか?とても気
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.5

映画監督スレイマンのフィルターを通して見た世界が描かれる。

オープニングから不思議すぎる。
なんじゃぁこの映画は……となる。
そしてスレイマンの故郷のパレスチナのナザレ、パリ、ニューヨークと場面が変
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海辺の家族たち(2017年製作の映画)

3.5

マルセイユの小さな港町が舞台。

静かで穏やかで、ひっそりとした町に、時折通り過ぎる列車が印象的。

かつては賑わった町も、今ではすっかり高齢化や過疎化や老朽化に悩まされている。

景観のいい町に目を
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

4.5

「断捨離」
捨てるべき物。捨てられない物。捨ててはならない物。

「バッド・ジーニアス」に次ぐ、タイ映画2作目の鑑賞。なかなかの秀作でした。

北欧でミニマルなライフスタイルを学んだジーンは帰国後、実
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スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

3.0

どんなカップルにも別れが来る。

コリン・ファースとスタンリー・トゥッチが20年来のカップルを演じる。

スタンリー・トゥッチ演じるタスカーは認知症を発症している。
長閑な田舎の風景をキャンピングカ
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

3.5

「生々しい性描写」
男と男の恋愛もの。もうブロークバック・マウンテンの時代では無い。

どんよりとした風景に閉塞感が漂う。
舞台はイギリス・ヨークシャー地方。
主人公ジョニーは、祖母と体が不自由な父
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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

3.5

意義のある戦争なんてない。

戦死した者も、その遺族も、生き残った者も、とてつもなく大きな傷を負っている。

ベトナム戦争で、ピッツェンバーガーという空軍の衛生兵に助けられた帰還兵たちが、兵士の最高の
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ぶあいそうな手紙(2019年製作の映画)

3.5

なかなかお目にかかれないブラジル映画。
勝手に大味の映画を想像してしまったけど、とっても繊細でじわじわくる映画でした。

主人公はおじいさん。そこに現れる若い女性。ユニセックスな感じのサバサバした娘だ
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ブラックバード 家族が家族であるうちに(2019年製作の映画)

3.0

「死の選択」

安楽死を選択した女性と家族の物語を、豪華キャストで送る。

安楽死には反対ではない。
重いテーマをあえて軽快に描いているのだろうけど、何故かとても綺麗事のようで、違和感を感じてしまった
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.5

「善き人のためのソナタ」この曲を真剣に聴くと悪人になれない。

監視国家だった旧東ドイツ、日本ではバブル期前夜の華やいだ時代。
監視国家の中核を担ったシュタージ(国家保安省)
泣く子も黙る組織だ。
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

ラテンが熱い!
ドミニカ・ハイチ・メキシコ・キューバの血が唸る。

ラテンの人達だけを描いた映画。

NYの片隅の移民の街「ワシントン・ハイツ」
ここに暮らす若者たちの、夢を追い求める姿を描くミュージ
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43年後のアイ・ラヴ・ユー(2019年製作の映画)

3.5

ブルース・ダーン演じる70才のクロードは、妻を亡くした一人暮らしの元演劇評論家。

ある日、かつての恋人で舞台俳優のリリィが、アルツハイマー病を患い、施設に入所したことを知る。

このじぃさん、親友の
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