うめさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

うめ

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ほかげ(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争の記憶やトラウマに苦しむ人たちの物語だが、苦しみや恨みの深さが
今ひとつ伝わってこなかった。
うーん。
趣里、森山未來、塚尾桜雅、利重剛。
残念ながら、
みんなこの時代の人に見えなかった。
特に男
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.9

淡々と沁み入るような作品。
目を背けたくなるような厳しい現実。
でも僕を含め多くの人の将来がここにある。
新自由主義は社会からセーフティネットを無くし、底なしの格差社会を世界中に生み出している。解決策
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回復タイム(2023年製作の映画)

2.7

なんかほっこりした。
2人ともがんばってほしい。

国家が破産する日(2018年製作の映画)

3.8

近現代を貪欲に映画化する韓国。
今回はIMF危機の実録である。
今の韓国や韓国ドラマや映画を見るうえで
避けては通れない問題がコレ。
アメリカや新自由主義によってめちゃくちゃにされた過去は日本にも通じ
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりに面白い日本映画を見た。
どう見ても重いテーマなんだけど、
僕は少しコミカルな印象を持った。
正義を棚に上げて影響の最小化を優先する
フリーのテレビディレクター。
事なかれなテレビ局の上層部。
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東京画(1985年製作の映画)

2.5

メモリアルイヤーということで鑑賞。
小津安二郎礼賛のオンパレードだったら嫌だなと思って見たらそうでもなく最後まで見れた。
ただ、検証し指摘する点は東京の特徴なのか、
日本の特徴なのか、かなり曖昧に感じ
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マレーナ(2000年製作の映画)

3.7

映像と音楽の美しさがずば抜けている。
駅のシーン、雨上がりの街の広場、
どうやって撮影してるんだろう。
まさにトルナトーレマジック。
もちろんモニカベルッチには後光が指す。
美しいだけじゃなく悲しい。
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

2.0

いいテーマだなあ、と思って鑑賞。
結論から言うと残念な内容だった。
笑わせようとして滑っている。
もっと誠実にデリケートに作って良かったのに。
哲学的ともとれる発言を繰り出す若いスイミングスクールの女
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劇場版 センキョナンデス(2023年製作の映画)

2.8

プチ鹿島とダースベーターはいいコンビ。
この2人が突っ込んで行く以上、
面白くないはずがない。
ただ、せっかくの選挙区取材なのに
ひやかしに終わってる部分もあり、
今ひとつ食い足らない印象だった。
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ターミナル(2004年製作の映画)

2.4

ハートウォーミングなストーリーに仕上がっているが、僕個人としてはもっと実話に近い話が知りたかった。シャルル・ド・ゴール空港に18年。アラブ系。想像を絶する過酷な扱いを受けたに違いない。

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

3.9

わずか26年前の出来事をここまで映画化できるのは、国民感情だけでなく韓国映画人の力量だと思う。それくらいすごい作品だった。戦って多くを犠牲にして民主主義を勝ち取る。それは輝かしい誇りであると同時に大き>>続きを読む

皇帝のいない八月(1978年製作の映画)

3.7

とにかく吉永小百合が美しい映画。「男はつらいよ寅次郎恋やつれ」の美しさと双璧。シケたアパート暮らしなのに昼間着物を着ている。監督がただ着物姿を見せたかっただけに違いない。その気持ちはよくわかる。前に見>>続きを読む

ワンダフル・ラジオ(2012年製作の映画)

2.8

イミンジョンはテレビドラマのイメージが強いけどこんな作品もあったとは。
とは言え、内容は良くも悪くもテレビドラマっぽい。
わがままな元アイドルという設定のようだが、
最初から人が良さそうな空気をばら撒
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バレリーナ(2023年製作の映画)

2.6

チョンジョンソということで鑑賞。
やっぱりいい。「バーニング」も「ザコール」も良かった。ストーリーは単純明確。
とくにヒネリなし。そこがいい。
映像も良かった。

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.8

「アメリカンビューティ」の翌年のアカデミー賞脚本賞作品。病めるアメリカは続き、それでも前を向いて歩く。そういう作品。
登場人物の見事な性格分け。
夢や希望、挫折とあきらめ。
繊細な心模様とともに描かれ
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手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)

3.9

笑って泣いてジーンとくる。
3拍子揃った良質な韓国大衆映画。
また、80年代後半の、
けっして豊かとは言えない
韓国と地方都市の空気もよく伝わってくる。

パクジョンミン、イソンミン、ユナ
そしてイス
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.8

111分の静寂。
まるで深海の底にいるような映画である。
暗く色も音もない世界は、
まさにシャロンの心情を映し出している。

どこまで行ってもクソみたいな人生。
思うようにならない。
それでも
この映
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つぐみ(1990年製作の映画)

2.9

牧瀬里穂のためだけにある映画。
これ以降、ここまで魅力的な役柄が
彼女にあっただろうか。
いかに彼女を描くか、
繊細な準備と綿密な構成が練られた印象。
だから他のキャストがやや違うように見えたり、意味
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.1

まずモロッコオールロケに驚いた。
途上国で内乱に巻き込まれる映画は多いが、
よりによってソマリアとは。
途方もない調査と再現作業がうかがえる。
北朝鮮と韓国が協力して、、という映画も多いが、内戦という
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.8

音楽がいい。アースも良かったけど断然ニーナシモン。まさかあのシーンであの声が流れるとは。自由と自立と反骨精神。解き放たれたように大空を舞う。意味のあるシーンである。

障害者とどう接するのが正しいのか
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男と女 人生最良の日々(2019年製作の映画)

4.2

世界に衝撃を与えた第一作。
あの浜辺。ゆっくり進むカメラ。
赤ずきんちゃんの話。
強い風に揺れるアヌークエーメの髪。
それらが色褪せることなく甦る。
続編とか、その後とか、
だいたいうまくいかないモノ
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渇水(2023年製作の映画)

2.3

水止めるってひどいな。
この映画には主人公含め、
ロクでもない大人しか出てこない。
こんな社会じゃあ子どもが気の毒。
いい物語だったのに、
エンディングロールで
あの元社長の名前が出てきて引いた。

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)

3.9

面白かった。よくある話かもしれないけどとても良かった。
まず、イ・ビョンホン。三枚目役がホントにうまい。ガサツな感じ。ケンタッキーのシーンで小銭をかき集めたり、むしゃむしゃ食べる姿はすごいのひとこと。
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.3

もっと攻撃的な作品かと思ったら、
非常によく練られ、テンポもよく、
ある意味見やすいストーリーに仕上がっていた。もちろんひどい話だし、
子どもが殺される場面は見てられなかった。
いちばん良かったのは、
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乳房よ永遠なれ(1955年製作の映画)

3.5

俳優が満を持してメガホンを取るとき、従来の商業映画では製作が厳しいと思われたものや、どこか問題提起するようなものがしばしば作られ、のちに名作と呼ばれることがある(そうでもない趣味的に終わるものもあるが>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

2.7

想像とは違って、めちゃくちゃオーソドックスでシンプルな映画だった。鬼コーチと若者の師弟関係にときどき女の子。もっといろいろ複雑に展開するのかと思ったら、まんままっすぐ進んでびっくりした。面白かったけど>>続きを読む

イノセント15(2015年製作の映画)

3.7

いまよく言われる反出生主義を
具現化した作品と理解した。
2人の演技は秀逸。
それが痛いほど伝わってくる。

居場所がなくて自己肯定感が低くて
絶望しかない世界。

すべて大人の責任。

ところで最後
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盗まれた欲情(1958年製作の映画)

2.9

ようやく見ることができました。
人間ドラマというよりは人情もの。
こなれてない分、みずみずしさがあふれる。
ここから始まったイマヘイワールド。
ダメなところが人間。
それにしても、
このタイトルなんと
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監視者たち(2013年製作の映画)

3.1

今回も楽しませていただきました。
韓国の警察モノは無敵。
地下鉄のクライマックスは圧巻。
ウヨンウと違うキャラのチンギョンが
個人的にツボでした。

そしてまた私たちはのぼってゆく(2018年製作の映画)

3.1

まったく期待してなかったが、これは拾い物。
最初は何が起きたかわからなかった。
パズルのような展開。とてもいいテンポ。
次第に明らかになる過去。空と飛行機の使い方がうまい。青春の痛みみたいなものを感じ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

1.7

物足りない。テレビドラマみたい。
香川照之の大げさな演技が
物語を薄っぺらくしてる。
CUREの萩原聖人ではなかった。

ワム!(2023年製作の映画)

3.1

アンドリューの偉大さが初めてわかった。
それだけでも見る価値があった。
それにしても、
だんだんかっこよくなっていく
ジョージマイケルはすごかった。
一度、ライブで見たかった。

母と暮せば(2015年製作の映画)

1.3

吉永小百合も山田洋次も晩節を汚すのはやめるよう誰か言うべき。おそらく山田洋次で吉永小百合で、そこに二宮くん付けて、ついでに教授を音楽担当にすれば、金出すヤツはいっぱいいる、という皮算用なんだろうけど、>>続きを読む

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

4.0

関東大震災から100年の今、
もっとも見るべき作品かもしれない。
福田村事件をまだ見てないが、こちらもかなり重要である。

なぜ朝鮮人がターゲットになったのか。
情報ネットワークが整ってない時代、
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.3

思いもつかなかったラスト。
参りました。脱帽。降参です。
よくできてるし、いい役者ばかりで面白いけど、まあこんなもんかなと思ってたら、とんでもなかった。僕が知る限りこんな展開見たことない。
映画の論法
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あなたがここにいてほしい(2021年製作の映画)

3.5

昭和の時代にはあった「せつなさ」がこの映画には全編に渡って貫かれている。素朴で美しい。ストーリーや演技はもちろん、映像や音楽がまた美しく、せつなさが沁みてくる。役者も知らないし変な先入観がないせいかも>>続きを読む