小雨さんの映画レビュー・感想・評価

小雨

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.3

本格ミステリだと思ってのぞんだらひじょうに現実的なおはなしだった、というところで拍子抜けし、犬以外のすべての登場人物をあまり好意的にはみられず、世間の評価にはあまり讃同できなかった。
こういう恋愛要素
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.0

どう思って観ればいいのかよくわからずに進んでいった。
べつに映画だって小説だってわかりやすく受けとめやすい物語や納得できる問題がなければいけない、なんてことはない。教訓もハッピーエンドも必要がない。
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

長いこと観たいと思っていたし、うっすら知ってはいたんだけどちょっとだめだった。なにが無理って血みどろグロテスクが苦手なので、最後にすごく真顔になってしまった。ごめん。
このおかしみは理解できるんだけど
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シッピング・ニュース(2001年製作の映画)

3.2

全体的に薄味。
あまり印章にのこらないけど、世界に数多ある人生のうちのひとつののおはなし。

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

兄がバスケをしていたこともあって、こどもの頃やっぱりすごく好きだった。でもしばらく読んでいないから後半の記憶がけっこう曖昧で観るのをためらっていた。さきに読みかえそうかどうしようか。映画館にいこうか、>>続きを読む

イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.2

ドラマティックに仕立てあげた悲劇的な不倫のおはなし。
クリフトン夫妻の砂漠での事故に唖然とした。デイヴィッドの自己破壊的な行動はまあわからなくもないのだけれど、え、となり、そこから後のアルマシーはちょ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.9

無理をして前向きに生きる必要はないと思っているし、そういう意味でちょっとこの邦題をわたしはあまり好きになれない。原題の「The Quiet Girl」の根も葉もなさにおどろくものの、結局はそういうこと>>続きを読む

グロリア(1980年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

わたしはグロリアがほしい。
強くて、かっこよくて、死なない。絶対にいなくならない。フィルみたいにしがみついてずっと一緒にいたい。嫌がられて怒られそうだけど。

さいきん、『レオン』の対比(原型?)とし
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ライク・サムワン・イン・ラブ(2012年製作の映画)

3.0

キアロスタミが好きかと言われるとそれほどでもなく、たまたま機会があったからに過ぎないんだけど、なぜこれを新年一作目にしてしまったか。
そもそも日本人の出演する、しかも日本が舞台の作品はあまり観たくない
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.5

いい、と言われるのはとてもよくわかる。
好きなひとも多いだろう。繊細に、ていねいにえがかれた作品だと思う。ケリー・ライカートの視線はやさしい。
ただわたしはもっと孤独がほしくて、もうひとつ入りこめなか
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.4

職場のなかのよいひとにすすめられて。
身内が原作を読んでいたので作品としての存在は知っていたけれど、総じてひとつも触れてはこなかった。

本格的な推理小説としての枠組みには心躍るものがあるし、フィンチ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

全体的にはすきな空気感なのに、なんかもうひとつ足りない。なにを足せばいいかと言われてもお話としては充分かもしれない。
強いていえば完結しすぎているというか、そのために平均的に感じてしまうというか。
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抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

3.8

観ているあいだ、ずっと緊張からからだがこわばっていて、ひじょうに疲れはてた記憶。
ブレッソンは観たい作品がたくさん。
だけどなかなか出会えない。

アアルト(2020年製作の映画)

3.8

アルヴァ・アアルトのすべての建築物は、そのたたずまいに、静謐さをはらんだうつくしさを感じる。
完成された建築物がすぐそば近くある人生や生活は、なんだか満たされていそうでうらやましく思う。そこにいるだけ
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.7

ほんとうは映画館で観る予定だった。
でも観られず、たいくつで最低な一日としておぼえている。そんなことも忘れられるだろう。

ギャンブルなんていう派手なものを題材にしている割にそういった抑揚はなくて、重
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SUNRISE TO SUNSET(2023年製作の映画)

-

滑りこみでどうにか。

Kのいない映画だった。
当たり前なんだけどかれが亡くなってから作られたのだから、中心にかれが立って、笑っていたりはしない。ただその不在を知らしめられる。
それはPTPがとてもと
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灯台守の恋(2004年製作の映画)

3.5

恋愛映画ではあるものの、それよりも人間関係、恋愛が介在してしまった友人関係についてのお話という感じ。
正直、恋愛そのものよりも島にやってきたアントワーヌと道ならぬ恋におちるマベ、ではなく、その夫である
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

3.3

マチューが手に入れようと躍起になるコンチータを、ふたりの女優がひと役を演じるのがおもしろい。
ある種の寓話性さえ感じる展開で、終始あきれつつ鑑賞。どちらにも肩入れできないんだけど、よくやる…という感心
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点子ちゃんとアントン(2000年製作の映画)

3.8

ふと思い出した。
大学のときにドイツ出身のシスターが講義のなかでケストナーの話をしたあとに観せてくれた。他学科だったんだけどすごく楽しくて、だいすきな講義だったことを思いだして、昨年観かえしてみた。
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ヴェロニカ・ゲリン(2003年製作の映画)

3.4

アイルランドの薬物犯罪とたたかった勇気ある女性記者、ということなんだと思うけれど、やっぱり無謀に過ぎるという感想を持ってしまう。
ことを起こしてから後悔するのも理解できるけど、相手が相手なのだからのり
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.4

思ったより重苦しくはなくてすこし意外。もっとハードボイルドのような空気感の作品かと想像していたけど、あんがい軽やかさも含んでいる。
デ・ニーロはやっぱり色気があるわねと思いながら眺めておりました。
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

観たって言えない。
睡眠のたりていないときに映画館に行くべきではない。
とぎれとぎれに鑑賞していた感じ、たぶんそれなりに好みだと思うので次のとき。

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語(2009年製作の映画)

2.0

ギャスパー・ウリエルにジェレミー・レニエもいるし、という気持ちだけで観たらびっくりする退屈さだった思い出。
たまにある。捉えどころのない映画。

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.3

この手のファム・ファタルものというのは、結局、おとこが勝手にくるっていくお話なのでそんなに面白いものでも目新しいものでもない。でも何となく観る。
けど、いわゆるファム・ファタルとは少々ちがう気もする。
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リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

そのむかし身内に、観れば、と言われたことを思いだした。
なんと言えばよいのか。ひとつの家族とその周囲のひとびとを含む人生の機微をえがいている、というのか、何よりもわかりあえるものがひとつだけあって、そ
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天国の日々(1978年製作の映画)

3.3

こういう映画はそれほど好まないので、どうして観ようと思ったのかまるで思い出せない。
たしかに美しいのだが、だが…と思ってしまう。

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

恐怖要素とかグロテスクなものが心底にがてなので前評判を聞いて観るか否かひじょうに迷った。
けど、先日たまたまお天気がわるくてお仕事に行けなくなって、丁度よかったので働くかわりに映画館へ。

何というか
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.5

「THE DEPARTED」がとてもよかったので元ネタを。
その足許にもおよばないようなことを仰るひとが多かったので、そうなのかー…と思って観たものの、これは好みのちがいというか、演出にアジア的メロド
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キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

3.8

ずいぶん前に観たけど好きなものは好き。
けど、とくに期待していたわけでもないバロウズ役のベン・フォスターがよくて、あとはギンズバーグをちゃんと読もうと思ったりした。
避けているつもりはないんだけど、ビ
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日の名残り(1993年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。
ろくに読書をできていないのが知れてしまう。

なんと思えばよいのか、どう言葉にすればよいのか、うまくまとまらない。
仕事に生涯をささげたにんげんの表現されない内心。その職業柄でもあろう、か
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.4

その昔、ブシェミ…!と思いながら観た記憶がつよく残っている。
機会があったらまたね。

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