だまさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

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異端の鳥(2019年製作の映画)

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まばたきを忘れるぐらいの没入感。モノクロゆえに際立つ静けさと美しさに圧倒された。繰り返される人の善意と悪意と欲望。社会の醜さを見続けて表情を奪われた少年。一線を越えてしまった彼の目に映る世界はどんな姿>>続きを読む

461個のおべんとう(2020年製作の映画)

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自由人な父と生真面目な息子。お弁当のやり取りが中心の親子の物語。大きな出来事は何もないけれど。人物描写が丁寧で見ていて気持ち良い。人生は何事も楽しむことが成功の秘訣かも。心がほっこりと温まり前向きな気>>続きを読む

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

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ストップモーションアニメならではの質感と味わい深い表情。膨大な手間と時間を費やして作られる匠の技をスクリーンで見られるだけで大満足。物語はひねりのない王道だけど。3人の愉快なやり取りにいっぱい笑って冒>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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途中までは物凄い没入感で。まさしく食い入るように見入ってた。でも物語が動き始めて皆が饒舌に語り始めると何故だか集中力が途切れてしまった。特に終盤。言葉が上滑りして心に入って来なかった。でもゾワゾワする>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

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色んな物を抱えてギリギリのところで踏ん張ってる高校時代の佐々木と悠二。見ているこちらの心が折れそうだった。でも何者にもなれないまま大人になった彼らにはそれすらも懐かしい愛しい時間。静かだけど心が熱くな>>続きを読む

水上のフライト(2020年製作の映画)

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物語に目新しさはないけれど。ぼろっぼろに泣いた。複雑な事情を抱えた子供達の純粋さに救われた遥。そんな遥の力を尽くす姿がいつしか子供達の希望になっていく。その関係性がとても素敵。そして美しい自然の風景に>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

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大上の背中を追いかけて。たとえ見た目は変わっても。日岡はやっぱり日岡だった。己の正義が定まらない日岡と自分だけの正義に取り憑かれた上林。常軌を逸した上林の暴力性に追い詰められ自分の弱さと向き合う日岡。>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

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現実ではみんながモブキャラで毎日同じことの繰り返し。ヒーローにはなれないし世界を救うこともない。それでも誰もがかけがえのない存在で自分だけの人生を生きている。それらがストレートだけど押し付けがましくな>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

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悪意と狂気の殺し合い。ホラー要素強めな前作とは全くの別物。全編ほぼアクション。続編の意味はあまり無いがこれはこれで面白い。特に少女の活躍シーンがハラハラドキドキで見応えあり。ただ少女のこれからを思うと>>続きを読む

映画 太陽の子(2021年製作の映画)

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兵器開発に携わる科学者たちの葛藤。人々を豊かにするための研究が真逆の目的に利用される。戦争を終わらせるためと自らに言い聞かせ。その結果から目を背ける。探究心に抗えぬもの。良心の呵責に耐えかねるもの。広>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

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すごく良かった。誰もが持ってる無意識の悪意。物事の表面だけを捉えて自分の価値観で推し量り相手を決めつける。相手の事情を思いやる想像力の欠如。自分の痛みには敏感なのに他人の痛みには無関心な人々。では自分>>続きを読む

マーティン・エデン(2019年製作の映画)

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生き急ぐ主人公の危うさと激しさをルカ・マリネッリが実に見事に魅力的に体現している。貧しくとも希望に満ちた輝く日々。変わらぬ現実。焦りや怒り。富や名声を得て失った輝き。彼の望んだものは何だったのか。変わ>>続きを読む

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

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癒えない戦争の傷跡。深い怒りと悲しみは善良な一人の青年を一括りの“憎むべきドイツ人”に変えてしまう。そしてバートもまたその善良さ故に自分自身を責め続けている。でも人間にはそれを乗り越えて許す強さがある>>続きを読む

ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ(2020年製作の映画)

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ムヒカさんの穏やかで力強い言葉の数々が胸に刺さって涙が止まらなかった。厳しい半生を歩んだからこその言葉の重み。この年になっても欲望だらけの自分を情けなく感じつつ。世界を良くしたいと思う気持ちだけは忘れ>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

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何重にも皮肉が効いてて面白い。段々どっちもどっちに思えてきて同情するのも馬鹿らしくなる感じ。グロ描写もちゃんと見せつつエグすぎない笑える仕上がり。絶妙なバランス加減が良い。そんな状況でも常にクールなあ>>続きを読む

サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

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突っ込み所は多々あれど。エンタメと割り切って見れば面白い。社会派ドラマとしても意欲的な題材で見応えあり。ただミスリードの露骨さが不自然ですぐに犯人を予想できるのが残念。人物描写も浅くて心情が伝わりにく>>続きを読む

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

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もの凄い没入感。4時間とかあっという間だった。なんなら休憩なくても良かったぐらい。でものめり込みすぎて鑑賞後に席を立ったら足元ふらふら。最高に面白かった。

こいつらあり得ないと思っていたはずなのに。
>>続きを読む

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

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足りないものに囚われるのではなく。手元にある幸せを大切にして生きる。テーマは良かったのに何とも言えない不完全燃焼感。でもダイアナの凛々しい勇姿と少女のような笑顔を堪能できただけで充分満足。細かい突っ込>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

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悪党にだって絶対に譲れないものがある。まさかの人間ドラマがこんなに胸熱で泣かされるなんて。アクションもグロも最高だし。やっぱりハーレイ・クインは格好良くて可愛いし。おまけにサメもネズミも可愛い。ヒトデ>>続きを読む

シンプルな情熱(2020年製作の映画)

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彼女が本当に求めていたのは自分のものにならない恋人? 激しく自分を求めてくれる誰か? コントロールできない感情に身を委ねる不安と快感? どれも正解でどれも違う気もする。彼女自身にも分かっていないのかも>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

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純粋な“好き”がいっぱい詰まってる。切ないけれど胸が熱い。撮影を通して広がり深まっていく様々な関係がとても良い。仲良い友達の新しい一面。ライバル視してたキラキラ女子との共感。関わりの薄かった男子たちと>>続きを読む

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

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ユカの行動はまるで自傷行為そのもので。そうせずにはいられない心の空白。少しずつ削られていく感情。自分も相手も傷つけて得られる安心。あまりに痛々しくて心を抉られた。でもそんな不器用でどうしようもないユカ>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

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知識があればきっと深く味わえる作品なのだろう。でも自分は全くわけ分からなかった。でも決して退屈なわけではなく。不快で不潔な男ふたりの罵り合いを延々と見せつけられるのに。何故だか見入ってしまった。人魚の>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

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パワフルで心が躍るミュージカルシーンの連続。でもそこに描かれるのは厳しい現実。世代が変わっても変わらない移民差別。自分の力では夢見ることさえできなくなった格差社会。それでも彼らはこの場所で生きていく。>>続きを読む

ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記(2019年製作の映画)

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いじめに傷付いた少女が選んだ遠く離れた沖縄のフリースクール。彼女の目を通して描かれる沖縄。身近に米軍基地がある暮らし。安全や安心が脅かされる日々。どれだけ声を上げ続けても何も変わらない現実。それでも未>>続きを読む

ブラックバード 家族が家族であるうちに(2019年製作の映画)

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人が自ら命を絶つことの重み。それが本人にとって前向きな決断だとしても。最後の時間を皆で穏やかに過ごすなんてやっぱり綺麗事なんだなと。本音をぶつけ合うそれぞれの姿に自分を重ねて問いかける。正解なんて分か>>続きを読む

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

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設定の割に王道な展開。でも主演のふたりがとても魅力的で。幸せそうな笑顔を眺めてるだけで幸せな気分に浸れた。主人公と親友の関係も最高で。彼らのやり取りがとにかく面白くて。ずっと見ていたかった。でもあのラ>>続きを読む

ターコイズの空の下で(2019年製作の映画)

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どこまでも広がる大自然に圧倒される。そんな自然に寄り添うように生きるおおらかで逞しいモンゴルの人々。そこに迷い込んだ危なっかしい柳楽優弥。様々な出会いを経てしだいに解放されていく彼の姿が非常に美しい。>>続きを読む

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

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これだけの面子が揃うとそれだけでお祭り気分。テンション上がる。王道ヤンキーものにタイムリープが加わり新鮮な面白さ。過去と未来を何度も行き来するのにシンプルで分かりやすい展開も良い。ガラッと印象が変わる>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

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確かに作品の出来は前作に遠く及ばない。でもめっちゃお金かけたB級サバイバルアクションて感じで私は大好き。何より笑わない喋らないでひたすら銃を撃ちまくるカン・ドンウォンがめちゃ格好良かった。

犬部!(2021年製作の映画)

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命の尊さと真摯に向き合った素晴らしい作品。胸を抉られるシーンも多くて見続けるのが辛かった。自分の生活を犠牲にしても命を助けようと奮闘している人がいる。その一方で人間の身勝手で奪われる命がある。やるせな>>続きを読む

ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

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凄まじい孤独。綺麗事では語れない自然との共生。その気になれば便利な暮らしも人々の賑わいも手の届く距離にあって。それでも尚あの土地に暮らす彼女の胸の内は自分には計り知れない。人々の生々しさと逞しさに圧倒>>続きを読む

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

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優しい音楽と静かな映像がなんとも心地よくて。時折眠気に誘われた。でも決して退屈なわけではなく。人々の悲しみや苦悩する姿に垣間見える可笑しさだったり。またはその逆だったり。繰り返される人の営みの儚さや愛>>続きを読む

おとなの事情 スマホをのぞいたら(2021年製作の映画)

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さすがの顔ぶれだけあって俳優陣はとても良い。ただ過剰に湿っぽい演出と音楽がどうもしっくりこない。あの題材で良い話風にまとめられちゃうのもちょっと違和感。もっと毒のある大人の笑いが見たかった。でも女性陣>>続きを読む

アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

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見ると幸せな気持ちになれる。ほんまもんのおバカ映画。なんで字幕が関西弁? それだけで笑えてしまうの反則だわ。ヒトラーと大日本帝国がとことん馬鹿にされてるのクソ笑った。控えめに言っても最高。突き抜けたく>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

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徐々に近づいてくる愛する人との別れ。ふたりがどんな思いで毎日を過ごしているのか。想像するだけで胸が痛い。でもどんな痛みも苦しみも愛する人がいるからこそ。そこには喜びもあると信じたい。相反するふたりの願>>続きを読む