木葉さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

木葉

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パターソン(2016年製作の映画)

4.0

日々の積み重ね、毎日を慈しむこと。
特別、何も起こらない日常を切り取った映画がこんなにも面白くなるなんて。
ささやかで、なんの変哲もない繰り返しの連続の中にも、必ず同じものはなく、かけがえのない今を生
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ハートストーン(2016年製作の映画)

4.1

どうにもならない厳しい環境、大事に閉まってきた親友への想い、ゲイであることの後ろめたさ。誰にも気持ちを吐露できないもどかしさ。繊細なタッチで描かれている。
なんだか、切なすぎて、痛すぎて、歯痒くて、じ
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ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

4.2

鑑賞後は全身に稲妻のようなものが走ったかのよう。
ドキュメンタリーでここまで感動するとは思わなかった。
天命とか宿命とか言う言葉は好きではないが、セルゲイポルーニンは、踊ることを宿命付けられた天才だ。
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銀魂(2017年製作の映画)

3.0

銀魂。やっぱりぶっ飛んでた。
期待値下げた方が、面白く感じる映画。
たまには、ハメ外したいよね。たまには、大きく口あけて笑いたいし、普段言えないことを大声で言ってしまったりしたいよね。嫌なことがあった
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彼女の人生は間違いじゃない(2017年製作の映画)

3.2

痛みや苦しみに真正面から向き合った物語。3.11から6年の月日が流れるが、原発のある福島に住む人々の心の傷は癒えず、虚無感が深く、月日では、心の痛みや苦しみは解決されないことを示している。
主人公の女
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すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)

3.8

とても、よかった。
日記から始まる恋、知らない相手を想像し、出会ったこともない相手の日記に共感し勇気付けられ、そして、いつか出会えるのではないかとワクワクドキドキしてしまう。タイならではのコメディ要素
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セールスマン(2016年製作の映画)

3.9

この監督の、彼女が消えた浜辺、別離、ある過去の行方と3作品観てきたが、私には彼女が消えた浜辺しか心に残らなかったので、あまり期待せずに、観た。
しかし予想を遥かに超えて良かった。自国イランで描くと、い
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.8

愛に包まれた、心の深い部分に響いてくる映画だった。日々の生活で忘れかけてる大事な何かを思い出させてくれて、ハッとさせられる映画だった。
父娘の物語なんだけどせかせか生きている現代人に、たまには立ち止ま
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.4

戦争をテーマに人の信念や生き方を描く映画は、本当に心に響くし、いろいろな作品を観てきたので、今回も期待しすぎて観てしまったのかな。
私はそこまで、主人公に肩入れ出来なかった。この作品が何方かと言えばア
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FAKE(2016年製作の映画)

3.8

真実とは一体どこにあるのか、わからなくなった。fake。偽造、ふりをする。観客に委ねる視点が素晴らしい。森達也監督は、あくまで中立的な立場から、ゴーストライター騒動の佐村河内守氏を密着取材し、中身を人>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.6

ありがとう、ヒュージャックマンと言いたいが、真新しさが全然なく少しがっかりした。
アメコミらしくない作り。ヒーローがもういない。
2029年、不死身で無敵だったウルヴァリンの面影はどこにいったのであろ
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(2017年製作の映画)

3.8

失いゆくものの先にある、光。
視覚障害者の感覚をまさに体感しているようで、アップカットを多用し、奈良の風景をまざまざと映す監督の手法に驚かされた。言葉で伝えることの難しさ、観ることの多様さを感じた。
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.8

青が題名に入る小説、映画は多い、青という色をみると心が落ち着くし、青春にも青という字が入っているし、何より真っ青な空は清々しいし。
この映画は、都会のど真ん中に生きる、どこか、冷めた目を持ち、日常に希
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光をくれた人(2016年製作の映画)

4.0

#これぞ究極の夫婦愛。
この映画は、私にとっては、詩的で、ドラマチック過ぎた。ドラマ母になるや八日目の蝉、中国映画最愛の子を思い出したが、全然違った。この監督のブルーバレンタインは、響かなかったがこの
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.1

素晴らしい物語だ。
ドゥニヴィルヌーブ、凄い。灼熱の魂を超える作品は、作れないと思っていたが、匹敵する。凄すぎる。
SFの枠を超えた傑作。多分男性と女性、SF好きか嫌いか、時系列や空間を巧く操った作品
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帝一の國(2017年製作の映画)

3.8

漫画実写化で成功している映画は数少ないし、あの、世界から猫が消えたならの監督なので、心配していたが、期待以上の出来だった。
いつも予告編を観て観に行く映画を決めていて、この映画も私には合わないと決めつ
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.7

人生には乗り越えられることしか起きない、とか沢山の困難を乗り越えた人にはそれだけの徳があるのよとか言うけど、本作を観て、あえて乗り越えないことも、あるんだと思った。
終始、曇った表情の、虚ろな目をした
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イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

3.7

これは映画通が好きな作品だろう。観る人を選んでしまう作品だ。
タイトルの通り5時から11分の出来事を沢山の人を通して描く群像劇。
たった11分の間の出来事なんだけれども、その間に人生が絡み合ってく、交
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イップ・マン 継承(2015年製作の映画)

4.0

スターウォーズローグワンで一番存在感を見せつけたチアルートを演じたドニーイェンがイップマンを演じるのだから観ないわけにはいかない。
とてもとてもとても面白かった。カンフー映画はこうでなくっちゃ。
イッ
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.7

これは奇跡の実話。インドでは今も、年間8万人の子供が行方不明になっているという。そして、題名ライオンに込められた意味。ニコールキッドマンの愛情に充ち、悲哀も織り交ぜた、素晴らしい演技は胸を打つ。ニコー>>続きを読む

午後8時の訪問者(2016年製作の映画)

4.0

この映画を観て、移民の排斥問題を考えた。移民そしてヨーロッパが置かれてる状況は、厳しいのだと改めて痛感した。
主人公の女医の診療所に、診療時間外にある人がベルを鳴らす。だが診療時間をとっくに過ぎてるの
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.0

こんなに気持ちいい映画を観たのは久しぶりだ。主人公のネイディーンのこじらせ具合が半端ない。彼女には、ハンサムで性格もいい兄がいるのだが小さい頃からそんな兄と比較し、コンプレックスの塊で、自分だけ不幸だ>>続きを読む

おとなの事情(2016年製作の映画)

3.5

面白かった。密室劇というか教訓劇だ。
日本でも、舞台や映画にしたら、面白そうな題材だ。
ケータイは、ブラックボックスであり、自分自身が把握してないことまで知ってると。
皆が集う食事の場で全員がテーブル
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.4

この幻の傑作をスクリーンで観れたことの大きな喜び、贅沢な時間。
3時間56分という時間の長さの大作だが、一瞬も油断できないし、見逃せない。
舞台は、1960年代初頭の中国大陸から、台湾に移り住んだ家族
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.2

なんて、美しい映画なのだろう。
息を呑むほど、シャロンの瞳、表情、に心を掴まれてしまったというか、心が震えた。
シャロンが欲しかったものは、お金でも、自由でも、人としての尊重でもない、愛なんだ。。。
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

3.7

これ、よかったです。宮崎が舞台になった映画を観れたことをとても嬉しく思いました。
舞台となった椎葉村、雄大な自然、綺麗な段々畑、こんな、素敵な場所があったなんて、、行ってみたくなりました。
市原悦子は
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.4

正直、この映画を観たことを後悔した。
凄まじいほど、恐怖の極みに達した映画だった。
ホラーとも、オカルトとも言うべきか。。
國村隼による國村隼のための映画だ、その位に役どころが異様で強烈過ぎた。
韓国
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.1

監督と書籍を書かれた作者の方のトークショーも、聴けて、なんか、得した気分になった。
感動した。
この映画を観て娘や孫のように、慕ってくれてる大事な老夫婦を思い出した。
夫婦になって6?年、ささやかな暮
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.7

わたしは、ダニエルブレイク。犬でもない、私は人間だ。
まさに、これがこの映画のメッセージ。
ケンローチは、貧困、格差が蔓延る今、1人1人の人間が弱い立場にある人たちが、人としての尊厳を奪われないために
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.2


友達と予定を合わせてやっと観れた。
この映画はなんだか、いい夢を観ているような感覚で、観終わったら、現実に引き戻されたような感じで切ない。いい夢の世界に連れて行ってくれたような、目が覚めたら夢だった
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.3

題名に惹かれて観た。
されど、世界の終わりじゃないかと、思ったりしたが内容は、凄く、中味があるようでないように自分には感じてしまった。映画の中の登場人物も歯痒かっただろうが、観ている自分さえ歯痒さを凄
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

3.9

これは、人種差別に対する義憤の映画だ。まず、こういう夫婦の形、夫婦の絆、純粋に何かを貫くこと、凄いなぁと思った。
アメリカで1958年、異人種間の結婚が法律で認められていなかった時代の実話の話。人種差
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愚行録(2017年製作の映画)

4.1

タイトルのごとく愚かな行為の記録。
これは妻夫木聡と満島ひかりの兄妹の映画だ。
後味の悪い映画で言えば秀逸だ。葛城事件、凶悪、共喰い、灼熱の魂や白いリボンを思い出す。
格差社会ではなく階級社会。
賢さ
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

4.1

気持ちがだいぶ弱ってる時に観た。
ヒトラーの忘れもの、
忘れものとは、、。
忘れものの為に必死で働く少年たちの姿が痛くて、眩しいくらいに切なくきた。
彼らの目は綺麗で透き通ってて、一人一人に夢があった
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