meglandさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

3.4

長かった、とても。
前編はふたりがボクサーになるまでと、ふたりの間にうまれる絆なのようなもの、家族や近未来の荒んだ日本社会、と色々盛り込まれる。
盛り込みすぎといってもいいかも。

狩りの時間(2020年製作の映画)

3.6

追いかけられる夢をみたことがある人、わりといるんじゃないかと思うけど、そういう夢を作品にした感じ、がとにかくこわい。

荒廃した地獄のような街から抜け出すために強盗をして追われる若者、という単純な話な
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詩人の恋(2017年製作の映画)

4.0

きれいなものだけを見ていたい詩人、現実的で地に足のついた率直なしっかりものの妻、話したことや家の中でのことがだいたい他人にも伝わってしまう、生まれた時から暮らす島。

日常はこんなふうに曖昧で、ドラマ
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

5.0

けっこう前に観てから何度となく思い出してたので久しぶりに観たら、前よりずっと、ぐっときた。そしてちょっと泣いた。

前回、外見か中身かというよくあるテーマをあり得ない設定で作ったのかなぁぐらいに思って
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異端の鳥(2019年製作の映画)

-

映画館で観てなかったら途中逃げだしたかもしれない。とてもじゃないけどスコアもつけられない。

だけど素晴らしい作品かもしれない。
おそろしくつらく、おそろしく無慈悲。

少年が折り目正しく心優しいこと
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ハロー、アゲイン(2014年製作の映画)

3.9

心が少し前を向く、和らぐ瞬間に立ち合った感じ。モーラが生きてる人と死者を等しく扱う様子がすごく自然で、少しずつ死を受け止めている雰囲気も伝わってくる。ナオミスコットやっぱり好き素敵。
ふたりの短いやり
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私たちの青春、台湾(2017年製作の映画)

4.0

とても生々しく、苦悩に満ちているドキュメンタリー。それでもこの作品を完成させた監督に拍手したいほど。

学生運動やデモがすぐさま結果を生んだり、社会を変えられるわけではないけど、それでも自分の思想や願
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相撲道~サムライを継ぐ者たち~(2020年製作の映画)

3.5

ブームになったり、不祥事が続いたり、関心がなくても目に入ってくる相撲を、初めてまともに見た。対照的な力士2人と、それぞれの部屋に密着し、力士重点にスポットをあてているので、自然と応援したくなる。

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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.3

政治が司法に関与したらこういうことになる、というのをものすごくわかりやすく、痛烈に理解させられる。今の状況を考えれば、世界はちっとも変わってないということも。

目指す勝利が違うと思っていたトムとアビ
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スタートアップ!(2019年製作の映画)

3.2

マドンソクがおかっぱ頭でTWICEを踊る、っていうパワーワードと、チョンヘイン出演作鑑賞数増やしたいというので観たら、途中からこの物語はどこへ??と、やや迷子気分に。

あと、あれ?だーすー(菅田将暉
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ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった(2019年製作の映画)

3.3

途中からすごく悲しい気持ちになる。

Theme from the last waltzを初めて聴いた時の気持ちを、ずっと忘れられなかった。
その時はThe Bandの存在すら知らなかったのだけど。
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.8

深層心理を弄ばれてるみたいな作品だった。

妻の焦りや動揺、高揚感にいつの間にか巻き込まれて、最後は一緒に取り残されたような気持ちだった。どこからどこまでが、夫の思惑だったんだろう??途中で、これはも
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.5

淡々と記される診療記録から構成された小説をどうやって映画化するんだろう、と思いながら見た。途中、あーやっぱりこれは難しいよなぁ、、けっして悪くはないけど色々と曖昧だな、、と感じる。

小説が韓国社会の
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監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

4.0

冒頭から、原題でもある"ジレンマ"が出ていて思わず苦笑してしまう。

元Google、元Facebookなどの肩書きを持つ、今まさにSNSの中心となっている企業に在籍しそのSNS事業に携わっていた人た
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.2

アメリカの今の状況とオークワフィナの勢いが、やや作品の過大評価につながっているような気が、ちょっとした。

たった数年海外で暮らしただけでもアイデンティティが揺らいだり、価値観が決定的に変わってしまう
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.8

前作が中国の東北の地方都市の話なら今作は南部の地方都市の話で、その特色がすごくよく出ていて妙に可笑しかった。。

前作と同じ役者が、同じ役どころ(追う側と追われる側)を演じながら、全然違うように楽しま
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.8

やっぱり独特な空気。ドラン作品はドランが出ていたほうが観た後の残像が濃い気がする。

ある年齢までは境遇が違っても仲良くつるんでいられるけど、歳をかさね環境で大きく背負う責任が変わってきて、それまでと
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.7

時間を巻き戻せたら、とか過去に戻ってあそこからやり直せたら、という昔から人が考えていることを、作品としてどう構成し解釈し、どう見せてくれるのか、監督のセンスやこちら受け手の嗜好もあるけど、すごく楽しみ>>続きを読む

オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.9

始めは、これはいったいどんな作品なんだろう、、、とちょっと不安になるところでグングン面白くなってくる。
食糧問題、動物保護、遺伝子組み換えなどなどの問題を、毒々しいカラフルで奇妙なキャラクターを使って
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ミッドナイト・ランナー(2017年製作の映画)

4.0

韓国作品はわりと長くなりがち、と思っているのだけどこれはちょうどよく、テンポもよく、痛快で楽しかった。
バディものってキャラ設定が分かりやすく、きっちり対照的に描かれやすいけどこのふたりは違うようです
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レイトオータム(2010年製作の映画)

3.5

ずいぶん前に観た時は、いまいち良さが分からなかったけど、今改めて観たらなかなか良くて驚いた。自分がやっと理解できるようになったのかな、、、

互いに母国ではない国で、それぞれの事情を抱えながら行きずり
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エサ(2015年製作の映画)

3.0

ネタバレされなくても予想できそうな、それ以前にタイトルが、という感じだけど、見えていた憧れの世界の正体のあっけなさと色使いが独特。

ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)

3.9

曲はわりと頻繁に聴いていたのに、ニーナシモン自身をほとんど目にしたことがなかったので、こんなにしっかりと生々しい姿にかなり衝撃を受けた。
彼女の人生が人種差別だけでなく、DVや自らの暴力性に蝕まれてい
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

3.8

なんかもう色んな要素が詰め込まれすぎていて、思考が途中で止まってしまう感じだった。

ベトナム戦争の作品はほぼ白人アメリカ人の話ばかりを観てきたんだな、と自分の無自覚さにも気づいてさらにぐっさり。。
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ハリエット(2019年製作の映画)

3.5

奴隷制度の作品を観るたびに、あまりにも自分の想像が及ばなさすぎて、感情を持て余す。
自由を求めて突き進むハリエットはほとんど劇中笑うことはなく、険しく悲壮な表情で家族や同胞を救いに行く。

決死の思い
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マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフン(2014年製作の映画)

4.0

とてもとても良かった。生みの苦しみの中に、家族がいて、夫婦の葛藤と愛情があって。
カンヌでその名が知られ、大きく成功した作品でタッグを組んだ俳優とまた作品をつくることのプレッシャーに押しつぶされそうな
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.0

2回目の鑑賞。今現在起きていることの最中に観たら、1回目の時とは違って笑える部分も笑えなくなったし、むしろ虚しさだけが残った。

1回目はアメリカの映画館で観たのだけど、シュールなブラックコメディとい
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パターソン(2016年製作の映画)

3.9

ジムジャームッシュらしい日々の切り取り方で、小さな事件はあるもののなんてことない日常を、魅力的に画にするのがほんとに素敵。地味だけど味わい深いというか。

やけに双子の多い街、秘密のノートと詩人たち、
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.9

スパイクリーのバランスの取り方の絶妙さがすごい。同じ人間で同じ命の重さのはずが、人種で平等に扱われないことへの疑問と怒り、誰しもの中にある人種差別意識を、自らキーパーソンを演じながら感じさせる。

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海月姫(2014年製作の映画)

2.5

漫画原作にありがちな演出はもうどうにかならないのか、と若干否定的感情で観てしまった。キャストの無駄遣いもすごい。
能年玲奈は可愛い。菅田将暉の女装が忘れられない。演技が巧い人ってほんのちょい役でもイン
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大人たち(2014年製作の映画)

3.3

なんだか舞台みたいだなぁなんて思いながら観てたら、やっぱり舞台みたいなものだった笑。
でも現実にふたりのような境遇だったらだいぶ困りものだけど…差し挟まれる違和感の落とし方がうまくて、最後まで楽しかっ
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ハグ(2015年製作の映画)

3.0

ハグに抵抗がないお国柄とはいえ、、、と思いながらも、まあそんなこともあるのかなぁなんて思い込もうとしたらやっぱり!なオチだった。。
気づきを得てよしとするか否か、なら否、になっちゃうかも自分なら。むむ
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思いやり(2015年製作の映画)

3.8

8分ちょっとなのに、その日1日のもやっとしたものが消えてものすごく優しい気持ちになれる。
絵本のような作品。人間には知恵がある。優しさと知恵の組み合わせで豊かになれるのかも。

ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.5

長寿コメディ番組でもお馴染みの人気コメディエンヌたちが、前作のオマージュたっぷりで楽しませてくれる。ケイトマッキノンは間といい造作といい、いるだけで楽しくて最高◎
だいたい受付係はおバカで美人な若い女
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男と女(2016年製作の映画)

3.6

メロドラマになる内容を雰囲気よく作れるのが韓国映画の力量だなぁなんて思いながら鑑賞。
主演2人の抑えた感じがとてもよかった。ヒロインの、どこか投げやりな疲れた感じと、息子の全てを受け止めようとする母性
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.3

エイミーシューマーの鉄板ともいえるテーマだったけど、こういう話だと特殊メイクとかふたり一役とかになったりしそうなところを、そうではない方法で表現したのがすごく面白かった。し、自己肯定や自信を持つことの>>続きを読む