メグスリさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

メグスリ

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レオン(1994年製作の映画)

3.6

生きるために殺す、殺すために生きる二人が出会った。二人の共同生活の微笑ましさからは、生死の瀬戸際にいながら育んだ愛の深さが窺える。
マチルダが決意を固める最後の場面が印象深かったのと、スタンフィールド
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

3.9

主人公の殆ど喋らないし機微を伝えようということもないけれど、他人へ愚直に愛情表現を行う姿はとても愛らしい。自分の手によって他人も自分自身も傷付けてしまうこと、かつ人間の命は奪えても自分の命を絶つことも>>続きを読む

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(2010年製作の映画)

3.1

ジャック・ブラックを始めとして、各俳優の演技が軽妙。趣味を極めることってどういうこと?と今一度考えさせられる。多種多様の鳥の映像がきれいで良い。

インターステラー(2014年製作の映画)

4.6

最近のSF系・時空系映画を遥かに上回る出来。三時間がとても濃密に過ぎていった。
宇宙空間と地上とそれぞれで、登場人物たちが時間概念や孤独や愛について思考し葛藤し苦しむ。絶望的な未来へ向けなお自らのなす
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.0

まさにショートなタームで密な90分間だった。
厳しい現実を前にする子供たちと真剣に向き合うことで、主人公が自分の本当の闇と向き合うきっかけを得る過程がひとつひとつ丁寧に描かれる。登場人物それぞれの心情
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.8

最後の30分は一時も気が抜けない。残りの10分で不意に涙が出た。
繰り返し戦争の経験を語る主人公は過去に囚われたまま過ごしてきた。「生と死とは何か」、神父と繰り返し問答されて彼は死ばかりを語る、生を知
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.1

妊娠するとは、出産するとは、結婚とは、好きな人とは、男女の交わる上で起きる全ての問いに、曲がりなりにも丁寧に答えている映画。ジュノ、ブレン、ヴァネッサ、リア、登場する女性がそれぞれ異なる女性としてのあ>>続きを読む

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.5

息子の母に心理的に近付きたいという願望は、彼の粗暴な態度と比例する。母は明らかに育児に不向きで、「産むべき」女ではなかった。彼女の産んだ息子は人の心を理解できず、だがひたすらに愛を求めていたのかもしれ>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.4

静かに、しかし非常に軽快なテンポで物語が確実に進んでゆく、非常に密な映画。泣かせには来ていない淡々とした登場人物のやり取りと、物語の展開が進むにつれ人物全員がそれぞれ何か掴んで成長しているところが良か>>続きを読む

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

3.5

インドが舞台なのに、こんなに静かで沈潜的な映画は初めて。二人の結末は一体どうなるのかも描かれない。
お弁当箱によって、知るはずもなかった二人は互いの身を語ることによってしか互いを知り得ない。語りながら
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オン・ザ・ロード(2012年製作の映画)

2.8

ただ冗長。こうなってしまうのは原作にそれだけ忠実であったからに他ならない。主人公の苦しい現実からの逃避行は長期に及び、だからこそ現実を客観視、ひいては自分を客観視できる機会が得られた。
悪友に縋られる
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アーティスト(2011年製作の映画)

3.6

トーキーとサイレントの狭間の時代を描いた作品。サイレント映画の王である主人公に憧れたヒロインが、新しいトーキーの可能性を次々と拓いていく目覚ましさと、主人公の凋落とがまさに時代の変遷の象徴となる。ラス>>続きを読む

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

3.2

主役ライアン・ゴズリングはほぼ何も喋らない。極彩色の光を浴びて、強い陰影と共に浮かび上がる人物達の立ち姿に語らせてゆく脚本が強さを見せつける。
クリスティン・スコット・トーマスと、ヴィタヤ・パンスリン
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マイ・フェア・レディ(1964年製作の映画)

4.2

主人公もヒギンズ教授も現代のツンデレに通じるものがある。最後のヒギンズ教授の台詞がたまらない。
発音の練習を重ねていく過程で、二人はコミュニケーションの練習もしていたのだと思わせられる。ヘップバーンが
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オペラ座の怪人(2004年製作の映画)

3.4

原作の世界観がそのまま出てきたかのよう。怪人の歌いぶりは陶酔のあまりの不気味さをよく表現できている。オペラ以上にストーリーの魅力が伝わる。意味深なラストシーンにも注目。

魔法にかけられて(2007年製作の映画)

2.7

二次元と三次元を行ったりきたり、という発想は面白い。
過去のディズニー作品のオマージュやパロディてんこもりで、パロディとしては楽しめる。

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

5.0

素晴らしい脚本とモーガン・フリーマンの貫録の演技!流れるような起承転結、非常に鮮やかな伏線の回収で長時間見て全く疲れない。ラストシーンをワイドで撮ってるのが本当に遠回しに泣かせにきている。
人生を悟る
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ローマでアモーレ(2012年製作の映画)

4.0

人々の「こうありたい」という願望の交錯。日常のそこかしこに幸せは転がっているのに、人間は貪欲に高望みをしたがるという図がひたすら滑稽に描かれる面白みある作品。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.1

1920年代を憧憬する主人公と、ベル・エポックを憧憬する1920年代の人々と。
過去の想起が新しい時代を創り出すという時代の構造はなんともパラドキシカルで、それをうまく描き出したウディ・アレンはさすが
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.0

これを飛行機の中で見たところものすごく酔った。すごい。ひたすらグルグルしてる。
宇宙空間だけでなく独りでいることでの極限もよく表れている。

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.3

ミュージカルを限られた時間でよくこれだけ詰めた、て感じのぎゅうぎゅう詰めな展開。
夢破れてを歌うアン・ハサウェイは圧巻。原作の暗さに一抹の光を添えたような、ラストの大合唱に涙が出た。

悪の教典(2012年製作の映画)

3.0

ひたすらスプラッタ。
BGMにジャズを合わせてくる三池監督の狂気。サイコパスはもう少しだけ感情がエグくてもいいと思う。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.4

グダグダで冗長すぎる展開に嫌気が差す人もいるかもしれない。けれどこの冗長で先行きの無い感覚が、人生そのものの象徴なのかとも思う。

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

5.0

結末に首を捻らないこともないが、これ以上のストーリー展開も難しい。アラン・カミングの演技が光る。
アウトサイダーの立場からこそ見える現実社会の構造とその限界の中で育まれる愛に涙せずにはいられなかった。
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美女と野獣(2014年製作の映画)

3.0

時代背景の作り込みが他の実写より現実的で好印象。想像していた以上に大スペクタクルな映画だった。惜しいのは野獣の作り物感と秘密のオチがやや読めてしまうこと。

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.1

ストーリーはよくも悪くも良いとこどり。父親と主人公とのやり取りが終始温かく、脇役は皆名演技。ヒロインの女の子がひたすら可愛い。
人生はこの主人公ほどやり直すこともできないし、同じ日を繰り返すこともでき
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