Lambrettaさんの映画レビュー・感想・評価

Lambretta

Lambretta

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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.2

引退撤回後のカウリスマキ監督の最新作。
まずは帰って来てくれた事が嬉しい。
前作、前前作は彼らしい独特のユーモアは少なめだったが今作は非常に彼らしい作品で帰って来たのも監督のメッセージのようにも感じら
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヴィム・ヴェンダース監督の最新作は日本を舞台にした物語、というだけでも有り難い話だけども日本人キャストで作ったのもさすがと言うしか無い。

ストーリーはトイレ清掃の平山の日常を追っていくドキュメンタリ
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(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

オオカミの家の同時上映で鑑賞。
ストップモーションの面白さを味わえるのが良いね。
まぁ正直それぐらいかな。
一瞬少女を人間が演じてるシーンがあるように見えたんだけどあれが変に怖かった。

男たちの挽歌 II(1987年製作の映画)

4.0

男たちの挽歌Ⅱ
まぁどんだけ撃ちまくるねんってぐらいに撃ちまくる訳だけど、これがまたかっこいいんだよね。血塗れで組織を全滅させる姿がたまらんね。久々に観たけどストーリーにも胸が熱くなった。

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

映画というよりかは壮大なアート作品とも言える。
圧倒的な表現力で迫ってる世界は驚かされるしストップモーションのアニメ作品でここまでグロテスクなのは他に無い気がする。
人物のモーションが仕上がっていく様
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男たちの挽歌(1986年製作の映画)

3.9

挽歌はチョウ・ユンファの為の映画のように思われている節もあるがやはりホー兄貴あっての挽歌だと思う。
細かい部分を突っ込みたくなる映画だがそれを全て黙らせてしまう熱さとカッコ良さがある。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

根強く差別が残る60年代アメリカでの実話映画。
差別をテーマした映画で重たくなりがちな内容だが意外と重くならずに観れる。
おそらくそれは製作陣がとても良い仕事をしていると思う。
あえて深く掘り下げ過ぎ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.6

30分と短いながら非常に挑戦的であり個性的。
全てを静止画にしたのも面白い。
ストーリーも尖っててカッコいい。
フランス人の作るSF映画は他の国では真似できない何かがある気がする。

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.4

世界の同じ瞬間のバラバラの土地で起きたタクシードライバーと客の
5つのお話のオムニバス映画

何かが始まりそうで始まらないジャームッシュらしいオフビート感とユーモアが小気味いい
何か教訓めいた事を描き
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欲望の翼(1990年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ウォン・カーウァイの初期の作品。
自由奔放な男と男を巡る女の群像劇といったところ。
カーウァイの男女の会話のセリフ使いはめちゃくちゃイカしてると思う。

登場人物それぞれの雰囲気は良いのだがストーリ
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

90年代の香港を舞台にした二つのオムニバスからなる恋愛映画。
フェイウォン、金城武、トニーレオンどれも美男美女。

叶わなかった恋と叶った恋の対比も良い。
演出も音楽も良いのだがフェイウォンが登場する
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パリ、テキサス 2K レストア版(1984年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ヴェンダースといえばロードムービー。
ロードムービーといえばパリ、テキサス。
ロードムービーの金字塔とも言える傑作。

離散した家族を取り戻すお話だが
自らの命よりも愛し、壊した男の静かな苦しみが描き
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まわり道 4K レストア版(1975年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ヴィム・ヴェンダース監督のロードムービー3部作の一つ。

作家として行き詰まった主人公の自分を見つめ直す旅の冒険。
旅の途中で出会う大道芸人の親子や詩人志望の男性、故郷に残した恋人。
自殺願望の孤独を
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

パーマネントバケーション、終わりの無い休暇。
ジム・ジャームッシュ監督デビュー作。
制作当時は学生でこの作品が卒業制作の課題でもあった。
製作費に行き詰まり自信で予算を埋めて完成させた1作。

全てに
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

It’s sad and beautiful world” (悲しくて美しい世界)
作中ロベルトの書き留めたメモ。

DOWN BY LAW 気の合う奴、親しい友みたいな意味合いのスラング。

大事な
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マンディンゴ デジタルリマスター版(1975年製作の映画)

3.6

この時代の映画はきっと何もこわいものは無かったんだろうな。

ある意味で強烈にピュアで凄く熱い魂で作られた作品とも言える。
奴隷売買が行われいた19世紀アメリカを舞台にしたストーリー。
白人資産家の跡
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ウィッカーマン final cut(2013年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シネ・ヌーヴォにて鑑賞。
島で行方不明になった少女の事件を調べにやってくる警官が主人公。

島には独自の宗教が崇拝される。
彼が行く先々で出会う住人は様々に狂っている。
郵便局の局員や学校の先生や生徒
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愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

マッティ・ペロンパーとカティ・オウティネンのカウリスマキ組の主役コンビの恋愛ロードムービー。
喧嘩早い田舎者のロックンローラーだが恋愛には奥手で不器用、そんな役はペロンパーがぴったり合う。

彼等の会
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東京物語(1953年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

正直前半はそこら辺の家族映画のレベルで
昔の古き良き日本があると思ったがストーリーに進むにつれ家族間の微妙なズレを的確に描いてくる。
原節子の立ち位置も絶妙で彼女がこのストーリーの軸。

映像面もロー
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A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

3.5

コーヒーの焙煎、製造の工程を丁寧に追った作品。
全ての工程には職人の仕事がある。
正直この作品を観るまで意識をする事は無かったが考えさせられる。
コーヒー生産者が潤わなれけばコーヒー産業は成り立たない
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

家族3代のそれぞれのストーリー。
当たり前だが家族それぞれにそれぞれの物語がある。一場面一場面を非常に丁寧に丁寧に撮影されていて素晴らしい絵画を見ているようだった。

この美しい景観にゆったりとしたカ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ヤクザ映画かと思って観ていたがヤクザをテーマにした刑事モノ。

主演の役所広司の怪演が光る。
彼の演技がストーリーを進めてくれる。
松岡桃李も良い。

ただ肝心のストーリーがどうにも日本のドラマお決ま
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

家族を失ったクリスと彼女を引き取った叔父さんとのストーリー。

場面場面を非常に丁寧に描いておりとても好感の持てる作品。
更にデンマークの美しい風景には目を見張る。
言葉少なのクリスの複雑な心理を映像
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

特筆すべきは脅威の長回し撮影だろう。
否応無く映画の世界に引き摺り込まれてしまう。
通り過ぎる兵士たち一人一人にもドラマを感じずにはいられない。これは是非映画館やホームシアター環境での視聴がおすすめ。
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

正に名作。
無実の罪でショーシャンク刑務所に服役する事になったアンディの絶望と希望の物語。
単純にアンディに焦点を当てる訳で無く刑務所仲間にも丁寧に焦点が当てられる。
そしてそのエピソードが秀逸でスト
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天使/L’ANGE デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

4.4

強烈に人を選ぶ映画。
もはやこれを映画と呼ぶべきかどうか迷う。
非常にアーティスッティックな世界でストーリーは非常に難解でセリフは無い。
舞台と絵画と映画の芸術をごちゃ混ぜでカオスの領域ですらある。
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デカローグ(1988年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

モーゼの十戒をテーマしたドラマシリーズ。
一つのマンションの住人がそれぞれに織り成す物語。

登場人物の心の底を覗き込むような深い視点はまさにキシェロフスキの視点でもある。
彼の視点はとても冷徹で主人
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.8

三谷作品の最も勢いのあった時期の作品。
これぞという感じです。
とっ散らかったストーリーをしっかり回収してくるのが気持ち良く後味も良い。

こういうのを観ると密室コメディと言えば三谷としか思えなくなる
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声優夫婦の甘くない生活(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ソ連からイスラエルへ移住を余儀なくされた老夫婦の甘くない日常を描いた作品。

ホームページの情報からも監督がカウリスマキを尊敬しているらしく予告編からもその雰囲気が良く出ているので
カウリスマキファン
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バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

4.0

この映画はロバが主役というユニークな視点で物語は進む。
説明が不足気味で内容を理解しながら観る必要はあるが良くも悪くもフランス映画のテイストとして楽しめた。
物語の重要なシーンをバッサリ切る手法は嫌い
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少女ムシェット(1967年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ムシェットの悲しき人生をひたすらに描く。映画という創作物の世界ではあるがなんとも救われない。
もう一度観たいかどうかは微妙だが言葉少なのムシェットにはあっちではせめて幸せになれよと思ってしまった。

リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.2

リアリティのダンス。
とんでもない世界感。現実と狂気の狭間を疾走。
なんだかわからないけど打ちのめされる。世界は広いな、こんな映画が観れるからミニシアターは辞めやれない。

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

3.8

エンドレスポエトリー
全てがアート
1秒1秒が感性を刺激してくる
美しく破滅的な表現者の人生を激しく封じ込めた作品

星の子(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

余り心に響かなかった。
宗教というナイーブなテーマを扱った故か深く踏み込めず正直モヤモヤの残る消化不良な作品というのが印象。
原作本を未読なのでなんとも言えないが。

宗教=悪ではないがその逆でも無く
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ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.6

何故かノスタルジックな薄フィルターを通した映像に心を奪われる。
ストーリーが全てを語らずに映像の演出が光る作品。
キシェロフスキの映画はアートだなぁと再確認した。

大阪物語(1999年製作の映画)

4.6

随分昔に深夜のテレビで放送されたのを観たのがきっかけだった。
ずっと観たかったがDVD化される事も無く諦めざるを得なかったがとうとうDVDに。それだけでも感慨深い。

大阪を舞台にした家族のストーリー
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