yueさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

4.4

バーニングは正直あんまり合わなかったイ・チャンドン監督だけれど、こちらは結構刺さるものがあって面白い。

赦すのは自分じゃなくて神様なのに、頭の中のどこかでは、「赦す」行為をすることで自分は神になれて
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アイヌモシリ(2020年製作の映画)

3.9

内容もいいし、エンドロールに残るかすかな余韻がいい。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.1

毎日文句ばかり(であろう)受給者たちの相手をする行政側としては、そんなみんなに優しくしてる暇はないんだろうな、とは思うのだけれど。
ダニエルブレイクのようにまわりから認められていればいいけれど、そうい
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

ウェスアンダーソン作品、画はきれいだけどストーリーぜんっぜんハマんないな〜〜と思っていたけれど、これは面白かった。背景とかはCGあるにせよ、基本ぜんぶクレイアニメなのえぐすぎ、表情がとても生き生きして>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.8

あまりにも胸がくるしい。なりたい理想の自分に向かって努力して、誰かのことばに「理想の自分になれたのかも」と舞い上がって、誰かのささいな一言に「そんなわけなかったんだな」と突き落とされる。人生そんなこと>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.2

まあ先生の行動はちょっと配慮が足りなかった感はあるけど、対象が誰であれ、どんな性別や嗜好であれ、誰かを喜ばせようとしたり、他人のために動くことのできる人は素敵だ。配慮なんていらないくらい、人と違うこと>>続きを読む

ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)

3.7

ストーリーがめっちゃ引き込まれるとかそういうわけではないし、なんならちょっと眠…ごにょごにょではあるけれど、長回し多めな撮り方とか、過去映像やイラストをはさむ編集の仕方は面白いなあと思う。死期の近い旦>>続きを読む

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.1

インド映画ってこう平均90点くらいきちんと叩き出してくる感じやっぱすごい。今作も例に漏れず、宗教や国の対立を盛り込みつつ、あっけらかんとしたストーリーで誰でも楽しく見られます。はあ、わたしもインドやパ>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

画は綺麗なんだけれど、主人公もそのまわりの人もみんな絶妙に推せなくて、「え…そっち行っちゃう?」的な言動ばっかりであんまり合わなかった。とはいえビートルズの曲はやっぱり偉大で素敵だと再認識。

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

とてもよかったです。いろいろな感想が浮かんでは消え、という感じでうまくまとまらないので浮かんだことをつらつらと書く。
前半めちゃくちゃいい奴そうなザックが後半は一転してフラフラしてるクズみたいに見えち
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.9

歴史から作られ方まで、丁寧に詳しくなぞっていってくれるのでとてもわかりやすい。しかも、「えーーーこのひとも!?あの人まで!?」みたいなあらゆる名監督&名シーンがたくさん出てくるので、映画よく見る人は楽>>続きを読む

映画 聲の形(2016年製作の映画)

3.9

あの過去を持ちながら心優しい青年に育ったことに感動する一方で、小学校のとき裏切った(?)友達たちの変わってなさが苛立たしく感じる時もある。とはいえ、題材として扱いづらいさまざまな問題をぎゅっと詰め込ん>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

緊迫感あるストーリーや大迫力の映像が素晴らしい。2時間30分の長尺ながらのめりこんでしまって、あっという間に過ぎ去ってしまった、これぞ映画館で見るべき作品だなあと。頭フル回転しながら見るのでいい意味で>>続きを読む

あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

4.0

甘酸っぱすぎて、青春すぎてまぶしいぜ、、、。しょうもないドタバタラブコメ的要素もありつつ、最後のオチはちゃんとひとひねりあってよかった。1ヶ月だけでいいからこういう高校時代過ごしてみたかったーー。>>続きを読む

セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター(2014年製作の映画)

3.9

映画として面白いかどうかは正直なんとも言えないけれど、サルガドの写真のパワーがすごすぎて、それだけで見てよかったなと思える。あれだけの力強い写真を撮る裏側はめちゃくちゃ構図とか計算されていて、そりゃそ>>続きを読む

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

3.4

設定とか、アニメがはさまる遊び心とかは結構好き。とはいえ似たような設定が3回続くので、1巡目は面白かったけれど、3巡目くらいになるとちょっと飽きてくるかなーという印象もある。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

ドンはもう明らかに差別されてきた人だけれど、イタリアにルーツをもつトニーだってある程度差別されてるな、と感じて。誰だってどこに行ったって差別がないなんてことはないし(人種じゃなくて、いろんなフィルター>>続きを読む

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

3.8

題材となったプロジェクトそのもののの面白さが際立つ、淡々としていて、でもちょっぴり遊び心があるハートウォーミングな編集が素敵。

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

サイコパスな人とかドがつく悪役がいないからどの人物の思惑もなんとなく理解できる気がして、見るときによって誰に感情移入するかもどんどん変わっていくんだろうな、と思う。たぶん子育てに正解はなくて、イブリン>>続きを読む

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.9

2時間の間に友達のことばに動揺したり、不吉な出来事にそわそわしたり、恋に落ちたりと感情が揺れ動きまくるからとてもめまぐるしいストーリーではあるのだけれど、その感情ひとつひとつがどれもわたしたちの日常の>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.9

わたしの理解力では、アート系映画は「まあなんかよくわかんなかったけどおしゃれだな〜」という感想に終始することも多々あるのですが、本作はストーリーがこざっぱりしていてわかりやすいのがうれしい。「結局わた>>続きを読む

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

のんびりめなテンポとほどよいポジティブさで、ゆるっと観るのにうってつけな作品。派手な色を少しくすませたようなカラーの画づくりもかわいい。

超どうでもいいけど、アナ雪に洗脳されすぎて、“Would y
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

ミステリーには「見落としていた伏線を見事に回収しての華麗なる大・どん・でん・返し〜〜〜!」的な展開を期待してしまうので、そういった意味ではちょっと弱いかな〜というかんじ。でもコメディ要素多めでテンポ良>>続きを読む

アニエスの浜辺(2008年製作の映画)

3.8

アニエス・ヴァルダの作品が見てみたかったのだけれど、あんまり取り扱いがなくて唯一借りられたのがこれ。彼女の作品を見たことがなかったから、はてなマークな部分もたくさんあったけれど、コラージュのような、華>>続きを読む

夏の遊び(1951年製作の映画)

3.9

よくあるひと夏の恋系かと思いきや、結構切ない&悲しい展開でびっくり。仲睦まじいふたりの姿を思い返すと泣けてくる。白黒だけれど、夏のさわやかで、少しじっとりしている感じが、美しく切り取られている作品。

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.4

色合いの美しさは相変わらず。ストーリーはまああんまり好みではないけれど、アジアっぽい湿り気や熱気が、ブエノスアイレスが舞台の今作でも感じられるのは面白い。

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)

3.8

最後の病室で、弟だけじゃなくて、ジョハのことも抱きしめてあげてほしかったな。ただお母さんに愛されたかっただけなのに(お母さんは愛してなかったわけじゃないけれど)、その愛を一身に受ける弟のために、最後ひ>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

誰もが持っているひみつの箱の中を、見られたくない気持ちはもちろんあるけれど、トラウマしかり案外他人と共有したほうがあっさり解決することもある。もし、他人のひみつが覗き放題…とまではいかなくても、こうい>>続きを読む

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

3.8

きっと誰もが、なにかしらの思い出の琴線にふれるような、そんなエピソードが散りばめられていて、かくいうわたしも小学生の頃のことを思い出して、なんだかほろ苦い気持ちになった。そのときは必死になって動いてた>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

3.8

相変わらずテンポが心地いい。BGMがなくたって、たくさんしゃべらなくたって、ちょうどいいリズムはつくれるんだな〜。ストーリーも前向きでよかった。

オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.0

小スーパーピッグだけでも逃がそうとする姿に切なくなった。生き物だろうが植物だろうが食べないと生きていけないから仕方ないんだけれど、生き物たちにも、そしてそこで働いている人たちのおかげなんだと忘れてはい>>続きを読む

PK(2014年製作の映画)

4.2

ラージクマール・ヒラニ×アミール・カーンの黄金コンビはやっぱり面白い。個人的には『きっと大丈夫』のほうが好きだったけれど、取り扱いづらいであろう宗教のことをこんなにも明るく楽しくエンタメに仕立て上げて>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.6

亮平がほんとにいい人で気が利いて素敵な人なのに、そんな人が裏切られて、でも好き(?)だから受け入れるしかない、みたいな状況は胸が痛い。「もうきっと一生、朝子のことを信じることができない」っていうことば>>続きを読む

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.2

正義のために、周りの人を危険に晒しながら戦っていることと、正義に反しながらも、周りの人を守ろうとすること。もちろん正義を選びたいし、選んでほしいと思うけれど、でも実際にわたしや大切な人がその立場に置か>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

いやあすごい、初めて園子温監督の作品見たけれど、面白い。あと役者陣がまじ圧巻の演技すぎる、出ていた全員が記憶に残ってる。

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

3.8

カルヴィンのシナリオどおりに狂い壊れていくルビーの姿が圧巻だった。自分の思い通りにできる成功よりも、わからない中手探りで掴んだ成功のほうがきっと嬉しいよね。なんでも意のまま、なんてつまらないんだろうな>>続きを読む