ちろるさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ちろる

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ステージ・マザー(2020年製作の映画)

3.9

亡くなった息子の軌跡を辿るように母がドラァッグクィーンの世界に飛び込む、
『オールアバウトマイマザー』と『バーレスク』を掛け合わせたような素敵な作品。

息子リッキーに会いにした。ずっと会っていなかっ
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ニュースの真相(2016年製作の映画)

3.7

2004年9月、大統領選の最中、CBSの看板報道番組60minutesで、再選を目指していたブッシュ大統領に軍歴詐称があり、ベトナム行きを免れていたのではないかと示唆するニュースをアンカーマンであった>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

3.8

ブッシュ政権時代に副大統領として、お馬鹿なブッシュを陰で操り、権力をほしいままにしたディック・チェイニーをクローズアップして描いた政治映画。
イラク戦争など、扱っているのは命に関わる重い物もありますが
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記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

4.0

新聞、テレビ、SNS……ありとあらゆるメディアから情報が溢れてきて、ときどき何が真実で何が嘘なのか? どこに悪意や誤解が潜んでいるのか?情報の海の中で溺れそうになるときがある。

これは、そんな情報海
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君は裸足の神を見たか(1986年製作の映画)

3.7


巨匠今村昌平監督総指揮で作られた新人金秀吉監督によるATG作品。

舞台は、秋田の角館。
そこで暮らす2人の高校生の友情と恋を切なく見せる青春ストーリー。

自転車の二つの輪のように、共に回ってきた
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風の歌を聴け(1981年製作の映画)

3.6

『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞4部門ノミネートという驚くべき快挙を得たという明るいニュースも届き、今一度村上春樹原作の映像作品が注目されそうですが、こちらはその中でも最も古い村上春樹原作の映画>>続きを読む

(1973年製作の映画)

3.4

独特な空気感溢れるATG版の「心」
原作の明治時代の世界観を70年代の昭和の空気に落とし込んでいる本作。
非常に暗さが漂い、出だしからくるべきラストを予感しているよう。

Kは、戦争未亡人であるM夫人
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たからもの(2020年製作の映画)

3.3

深〜い、深い静かな海の底で、そのタコは幸せだった。
それは愛する者が近くにいたから。
静かに抱きしめて、接吻して
この毎日が幸せだった。
そう、あの瞬間までは・・・

船員とタコの熾烈なる戦いっぷりが
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アストラリウム(2020年製作の映画)

3.4

海の砂浜で大切に貝殻を拾って、穴を掘ったらそこは自分だけの宇宙。
魚を泳がせて、水草入れて、小さな宇宙は私だけのもの。
永遠にそこにある宝物のような気がしてた。

しかし潮が満ちて、宝物は永遠ではない
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オラシオ(2019年製作の映画)

3.2

オラシオを殺した。
とても晴れた日に、静寂を欲しがった僕に反して彼は怒り叫び続けたからだ。

弁護士はあらゆる形で言い訳をならべて、懲役8年、しかしのちに3年減免となって外に出た。
この時すでにオラシ
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夜と霧(1955年製作の映画)

3.9

ナチスによるホロコーストについて体感できる歴史的資料といった方がよい、ショッキングな映像資料。
私はかつてアウシュビッツ展に行った事があるので、ある程度は覚悟する事ができるが、ここから学びを始めるのな
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ヒトラーを欺いた黄色い星(2017年製作の映画)

3.7

この作品は、生き抜いた4人の命の告白から過去を再現し、当時のフィルムも並行して再生してて、フィクションではないドキュメント的映像を作り上げている。

そこには残酷なまでのナチスドイツのユダヤ人根絶のた
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最後の日々 生存者が語るホロコースト(1998年製作の映画)

3.9

第二次世界大戦が終わる最後の最後までナチスドイツはユダヤ人絶滅はに力を注いだ。
その、1944年、勢力はハンガリーに住むユダヤ人にまで及ぶ。
まず、黄色い星をつける
荷物をパッキングさせられ
家畜輸送
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オースティンランド 恋するテーマパーク(2013年製作の映画)

3.8

なかなか面白い、好きなタイプのラブコメ。
ジェーン・オースティンの世界を堪能できるというテーマパーク、『オースティンランド』に
友人も引くほどのオースティンマニアのアサラー、負け組女子がいざ出陣!
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ロイヤル・トリートメント(2022年製作の映画)

3.5

言いたいことをなんでも言うし、誰にでも忖度しない、NYで小さな美容院を経営するイジー。
ママとおばあちゃん、そして明るい仕事仲間に囲まれて、今の生活に満足していた。
いつもお金がないということ以外は・
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15年後のラブソング(2018年製作の映画)

3.7

30代後半のアニーには、長年付き合っているダンカンという同棲中の彼氏がいる。このダンカンは20年前に消えたタッカー・クロウという"伝説の"ミュージシャンに夢中。
正直タッカーという言葉にさえ、うんざり
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ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.5

出会いたくなかった。
出会わなければ、貞淑な妻でいられたはずだった。

無性に惹かれた年下の彼はいつしか手放せない安定剤のようになっていた。

海の向こうにいる年上の旦那は、遠い存在になっていた。
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ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)

3.8

服も靴も全部自分で手に入れられる。
なのにひとりで咲くのはかわいそう?

20代でベストセラーエッセイを執筆したライター本田まみは現在36歳がヒロイン。
そして彼女を中心に、彼女を横目にしながら暮らす
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青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

3.8

母と息子と母の女友達とその彼氏が住む青葉家に、美大の予備校に通うことになった優子が2週間だけ居候することになる。
ライフスタイリストの母に縛られて、色んなカルチャーかじって、どれもかれも下書き保存で、
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スーツの中は?(2012年製作の映画)

3.4

えっと、、、ちょっとこれシュールすぎる。

いつも疲れてるワーキングママがとある休日、家族で行く予定だったテーマパークを旦那がブッチしたことから始まる。
そう・・・
と、決してその場で怒らないで受け入
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僕のものは君のもの(2015年製作の映画)

3.5

シンプルだけどオサレなアニメーション。

知らない異性に、今読んでる本を指差してこれずっと探してた本なんだって突然声かけられたらちょっと引いてしまうかもしれない。
「あなたにこの本を譲るためにここに来
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Yes-People(2020年製作の映画)

3.4

基本ヤオヤオ言ってる人たちが織りなす一つのアパートメントの中の人間模様。

かわいいアニメーションに見せかけといて内容結構えぐい大人向け。

朝の音で密かに対抗し合う夫婦
毎朝雪と格闘する旦那
職場で
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ヒルダと山の王(2021年製作の映画)

3.9

オープニングからまるでクライマックスみたいな逃走シーンで、あれ?ってなった、そしてなぜそのようになっているのかその謎があとから少しずつ解明されていくユニークなつくり。

トロールバーグでは昔からトロー
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スパイ in デンジャー(2019年製作の映画)

3.9

変人と言われる息子に、いつか世界が変人に憧れると伝えるママがとっても素敵。
息子のことを信じたママの愛が世界を救ったとも言える素敵な愛の物語。

大人になってもいまだ研究に没頭する変人ウォルターだが、
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映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

3.7

煙に覆われた星のない世界に住むプペルを主人公にしたファンタジー。
色彩豊かなアニメーションはきれいだし、オープニングの仮装した子どもたちのハロウィンミュージカルのシーンは華やか。

周りとは異なるゴミ
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風船(2017年製作の映画)

3.5

顕微鏡で世界を見つめる
それは、とても小さな世界
ベランダで育てたフウセンカズラから種を取り出して丁寧に土に埋える。
それを、何度も繰り返して僕は生きている。
言葉はたくさんいらない 僕がこうして静か
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花に嵐(2015年製作の映画)

3.7

ぼくは、大学に入って映画研究会に入った。
何か作り出すことに興味があるものの、きっかけを掴めないぼくに刺激を与えてくれそうなこのサークルに期待をしていた。
上映会、映画鑑賞会、新歓コンパ、ビックボック
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私の窓(2016年製作の映画)

3.4

長野に戻りおじいちゃんと2人の生活が始まる。麻雀を教えてもらい、時々友だちとダラダラとした時間を過ごす。
ゆっくりとした日々。
何かに急かされていた東京とは大違い。
このままでいいかもと思いつつも、床
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ミドと森のミュージシャン(2020年製作の映画)

3.3

歌うのが大好きなのに、殺傷能力あるほどの音痴のミド。

森の仲間を、自分の歌声で気分を悪くさせてしまい、落ち込んで彷徨ってると、不思議な音を奏でる植物に出会い、うさぎさんにそれをひとつの楽器にしてもら
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マローナの素晴らしき旅/マロナの幻想的な物語り(2019年製作の映画)

4.1

コラージュのようなアニメーションの中に映し出されるのは仔犬から見た奇妙な人間の世界。
9番目のママの子として生まれて、幸せだった時間は僅か。
父親犬の飼い主に12分で捨てられて、訳もわからず歩きまわる
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強く抱きしめて(2021年製作の映画)

3.4

暗闇の中で光るその目と牙は残酷なまでにあっけなくその小さな命を奪った。
体中の血管が広がり、飢えが満たされたその後に生まれるのは新たな欲望。
これは、人間が二足歩行を始めなかった、IFの物語なのだろう
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ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

3.6

ビアがマクレガーと結婚することになり、家族として上手くやっていこうと努力してるのだが、
神経質なマクレガーに父親気取りで叱られすぎてイライラしてたピーターは、
町で偶然出会ったピーターの父親の友達バー
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赤毛のアン 卒業(2017年製作の映画)

3.6

あの子のいない日々をどうやり過ごそう?
前は静かな生活が当たり前だったのに小鳥の囀りのようなアンの声が今は遠くて、マシュゥがまた無口になってしまった。

気楽な少女時代は終わり、進学のこと、家族のこと
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赤毛のアン 初恋(2016年製作の映画)

3.6

アンが来てからというものグリーンゲイブルズにはいつも小さな事件が生まれる。
それは時に大人をヒヤヒヤさせ、時に大人を怒らせて、でもなぜか人を笑顔にもしてくれる。

相変わらず口から生まれたようにしゃべ
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幼い依頼人(2019年製作の映画)

4.1

子どもは親を選べない、声なき叫び声がこうした人と人との関係の希薄さの中で命の灯火が消えていく。
腹立たしさと共に自分自身もそういった無関心の大人になっていることにハッとさせられる話でもあります。

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無垢なる証人(2019年製作の映画)

4.3

これでもかというほど泣いた、嗚咽した。
脚本はとにかく秀逸で、何でもっと早く観なかったのかを後悔したくらい。

自閉症スペクトラム障害の15歳の少女ジウが、殺害現場を目撃し、証人となり法廷に立つ。初め
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