みちさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

男はつらいよ 寅次郎の青春(1992年製作の映画)

4.1

──ああ駄目だ。
それじゃ愛してないのとおんなじだよ。
思ってるだけで何もしないんじゃな、
愛してないのとおんなじなんだよ。

宮崎。未上陸の九州。
行ってみたい南国の地。

今回は歌の回と呼んでよく
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.5

傑作。
物語とともに時代を駆け抜けた、というより、隔世の感が強い。
前日譚レベルの序盤、ヤクザになるまでのスピーディな展開と、大河ドラマのオープニングみたいな荘厳さで前日譚をシメるヤクザの儀式。ここま
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インターンシップ(2013年製作の映画)

3.8

「マイインターン」に近いものを感じた。インターンの内容の一部とクラブでの盛り上がりはイマイチ乗れなかったけど(クィディッチ…)、おじさんが活躍するコメディとして楽しめた。のびのびと働けるのいいな。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.3

見ていて不安になるような主人公。どんな目に遭ってしまうのかなって。

みんなが「自分はここにいていいんだ」って周りにそして自分自身にも必死になって伝えようとしている感じがした。

しかしこの映画、子ど
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.4

とびきりの「自己肯定」映画!
自分を全肯定してくれる友の存在、
そのことが自分と自分を取り巻く世界の肯定につながっていく清々しさ!
たった一夜の中に青春の騒がしさと切なさと大人の気配が詰め込まれた脚本
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.2

──若さってなくなっちゃうもんなのかな。

ストーリーどうこうっていうより、まずはこのどうしようもなく気怠い雰囲気、青い光に照らし出された、この「ムード」を観ろっていう映画。

どこにもいない、どこか
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.7

──その中で、好きなのは?

──どうしてもやらなきゃいけないことがまだある。

──がんばったんだ。

──鮎子ここにあり。

──だって安澄は、お母ちゃんの子でしょ。

身近な人の身近な人が急逝し
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.6

──心を燃やせ。

アニメーションの本気。

全巻&アニメ履修済だけど、試しに何にも知らない人の立場になって観始めてみた。なるほど、わからない。コミックあるいはアニメでキャラクターと世界観を知ってる人
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.4

──みんな悲しいんだよね。

大音響とのんの叫び声で、たっぷり感情揺さぶってくるね。おひとり様の自由さ、ふとしたときに気づかされる置いてけぼり感と、そこから抜け出すことで置いてけぼりにせざるを得ないも
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.9

声優、音楽(Eveいいね)、
絵は好きだった。

シーンとしては海とか読み聞かせとかよかったんだけど、ストーリー展開に関しては、ところどころ気になってしまう。

セリフも音楽も画も、観客の気持ちを動か
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.8

──Everything happens to me.

雨のニューヨークをティモシー・シャラメとエル・ファニングがそれぞれにそぞろ歩き。当てがないわけじゃないんだけど、どこを訪れても予想が外れて、物
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

4.4

理を説いて人を動かすってかっこいい。
差別解消を一つ一つ進めていく裁判の過程に幾度となく歓声をあげたくなった。

ドキュメンタリーは、
ナレーターもなく、
関係者の生の声で、
淡々と進んでいく。

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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

4.3

── Discrimination on the basis of sex is legal.

──We’re asking you to protect the right of the coun
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.2

法と正義って当たり前だけどイコールではなくて。
法の秩序を守る人間が、法が裁いてくれない人間に己の正義でもって立ち向かって、多くの犠牲を払って、最後は法で斬り伏せる。全編を通じて、法を守らなければなら
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.3

ある意味自宅で見るのにちょうどいい映画。画面サイズがね。

画面の中で物語を展開させる、という制約があるために、普通の映画以上にカメラの存在を意識させられる。それがまた新鮮で面白い。

前半は観客の理
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劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

キャラクターがよくわからないし、世界観も入り込めない。感情移入どころか拒絶反応だよこれじゃあ。

設定やセリフも新しさがないし、声優さんどうしたのってシーンが多すぎる。あと人物の動きへの違和感が強い。
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Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)

4.2

──Governments should be afraid of their people.

The building is a symbol, as is the act of destroyi
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

ちょっと見せ方がくどいけど、カンニングに興奮させられるのも、時系列に凝った構成も悪くない。カンニング方法が意外とアナログ。
主演の2人もよかった。2人の間に単なる共犯者ではない複雑な感情が生まれるとこ
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南極料理人(2009年製作の映画)

4.0

堺雅人、いつ見ても名優。

内容としては、食べて仕事して眠るばかりの人生だけど、そのなかで「食べる」ってただの作業じゃないよね、美味しいものを、誰かを思いながら作って、その人に届けるところまで楽しんで
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.2

──It means that I'm stuck in this shithole full of morons and rapists and bullies, and I'm gonna dea>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.1

そう遠くない未来。

空中浮遊のダンスシーンで「火の鳥」(手塚治虫)だなあと思ったけれど空中浮遊×ダンスっていう表現はいつからあるんだろう。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.4

──The car is yours.

ギアチェンジ、カーブの接写、直線、ぎりぎりまで待って一気に抜き去っていくまでの息を飲む長い一瞬。こんなに興奮させられるレースなら何度だって観ていたい。

ケン
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.4

── The whole world is watching!

エディ・レッドメインの風貌といい繰り返される「革命」というキーワードといい、『レ・ミゼラブル』が何度も想起されたけど、それはさておき。
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恋愛小説家(1997年製作の映画)

4.2

── You make me wanna be a better man.

誰だって目の前の人がいい人だって信じたいし、大切な人の前ではいい人でありたいわけで。自己中な性善説かもしれないけど、たぶん
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.3

── Don’t you think maybe they’re the same thing? Love and attention.

これこれ、
この溢れんばかりの感情の勢いと、
人間関係の鬱陶
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ライアー ライアー(1997年製作の映画)

4.2

──僕が傷つくのはパパの嘘だよ。

嘘が言えなくなった嘘つきが忘れていた「真実」に気づくというホーム・アローンみたいなわかりやすいおとぎ話。

笑えるかしらと思って観始めたのだけれどジム・キャリーはや
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i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.3

──ここにいるメディアのみなさんへの質問になってしまいますが、今の報道のあり方は、公平で民主主義を体現していて、日本を前に進めることに貢献しているとお考えですか?

──戦い続けて。

──それは、当
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.7

暴力のリアリティは推すとして、それ以外の部分、ストーリー構成、大上と日岡の関係性の積み重ねには物足りなさを感じた。

原作→映画の流れが良くなかったかな。原作の大上にあった、人を惹きつけてやまない魅力
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.5

──黄昏に生きる。

息つく暇もない。
ここまでは理解できてる、ここまでは、と思いながら観ていたはずが、終盤に追いつかなくなる。振り返ろうにも、映像は流れ続ける、映画は止まらない、他のことを考えていて
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男はつらいよ 寅次郎頑張れ!(1977年製作の映画)

4.1

──アイ・ラブ・ユー。できるか青年。

──ねえ、ワット君、
今夜行くところあるの?

名前が出てきてハッとする。とらやの人びとにとって忘れられないエピソードとなる、ワット君の回。大学での講義のシーン
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(2020年製作の映画)

4.1

──いけよ、れん。

少し敬遠してきた、名曲原案もの。
人と人とをつなぐ運命の糸が、結びつき、ほつれ、離れてはまた結びつく。そういうことを長いスパンでいろんな人同士でやろうとした話で、「ドラマチック」
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

4.3

──戦争が終わったら何をする?

前半は、作戦がうまくいくのか、という緊張感と並行して、変化する二人の関係性が掛け合いと表情を使って丁寧に描かれる。

後半は、果たしてマリアンヌはスパイなのか、という
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.3

──「現在」って不満なものなんだ。
だってそれが人生だから。

──過去は死なない。過去ですらない。

観光気分になれる映画が見たい、と久しぶりに鑑賞。冒頭から色彩豊かなパリ、バリ、パリ。パリに恋した
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映画ドラえもん のび太の新恐竜(2020年製作の映画)

3.9

──からだが、小さいから。
尻尾が、短いから。

久しぶりのドラえもん。
進化の過程を描くような序盤の映像、博物館のイメージ動画みたいでワクワクさせてくれたけど、映画ならもう少し没入感が欲しかったり。
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