すげーうまく作られててゴージャスでいいもの観た!という感じが溢れる映画だがテーマ性や深みは特にない!
子の親に対する愛情は小津が生涯にわたって描いたテーマだが、本作では原節子の演技も相まって独特の艶かしさが感じられる。
画面や役者の演技へのこだわりは並々ならぬものがあるが、リア王へのオマージュというか見立てが過ぎて作品としては硬すぎる印象。
良くも悪くも現代社会が抱える問題からは遊離していて、単純によく作られた映像作品として楽しめる。繰り返し観たくなる人が出るのも分かるが私は再視聴は配信されてからでいいかな。
大学1年生の時にこんな友達がいたらきっと一生覚えてるだろうな〜。時代考証もきめ細かい。
とても自然がきれい、なのだが映画の感想が「自然がきれい」でいいのかとも思わされる。もちろんカメラワークあってのことなんだけど。セリフ回しは割と陳腐。観測隊が映画撮影チームの見立てになっていて、映画の世>>続きを読む
ディズニーの影響も伺える動かし方。現代に連なる様々なアニメのアーキタイプだなと感じた。ハンマー、斧、民衆の団結といったモチーフは60年代の進歩思想の象徴として読み取れる。
今見て楽しめるかというと…。80年代オカルト全盛期という時代の後押しもかなりある感じ。
爽やか。未来の旦那さんの名字のくだりは少し切ない。ロケ地・丸亀もいい味が出ている。
寂れゆく地方都市とそこに生きる人々の気怠い日常。2010年代の空気感が閉じ込められている。
カット割りの計算され具合も凄いし、役者の演技が凄い。特に鴈治郎と京マチ子の喧嘩のシーン!小津唯一の大映作品ということでカメラマンは宮川一夫。小津作品唯一の俯瞰カットがあったり定番のローアングルの角度も>>続きを読む
浅野温子の魅力で持ってるところがある。古尾谷のキャラはマチズモで乱暴なんだけど、時代並みというレベルを超えて当時でもけっこう不快なレベルだったのでは?と思われた。
5部作中では番外編感がある本作だがピカレスクドラマとしての魅力はダントツ。何より素晴らしいのは勝利役の千葉真一の怪演。信じがたいことだが制作当初は北大路欣也と千葉真一の配役が逆であったという…。5作目>>続きを読む
何度目かの再鑑賞だけど見るたびにプロットやカットに忍ばされた工夫を見つけることができる。
教会での議論のシーンが印象に残る。正義とは、法治とは、社会とは…。それと、グレイス・ケリーがとんでもなく美しい。オールタイムベスト女優。
ストーリーの整合性的にバランス悪いとこもあるんだけど、田中裕子の尋常でなく色気ある演技が全体を強引に統合している。ビートたけしの狂気溢れる演技も最高。総じて演者個々の個性が作品を強く支えているという印>>続きを読む