かーさんの映画レビュー・感想・評価

かー

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

「慧眼にして盲目」

この言葉が映画の全てを表している。
つまり、この世の全ては二律背反であり矛盾しているということ。

光は波であり粒子でもある。国益を損なう道義がある。仕事に邁進すれば家庭はおざな
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

和山やまさん漫画のクスッとできる部分、野木亜希子さん脚本の丁寧さが合わさって、後味のいい新鮮な青春映画だった。

設定に感心させられた。良くも悪くも子ども心の抜けないヤーさんと、大人と子供の間で揺れる
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.5

この作品をさらに発展させたのが『哀れなるものたち』って感じ。

チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

4.3

子どもの頃吹き替えで何度も見た。今思うとなかなかブラックな歌詞。きっと今ならNG。

物知りなことやお金があることよりも、優しさや目の前の人を大切にすることの方が何万倍も価値がある。
という我々大人が
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バーバー(2001年製作の映画)

4.2

白黒で見た。

「髪の毛は身体の一部なのに切り落として捨てちゃう」という表現、目の付け所が好き。

バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

3.8

コーエン作品はやっぱりキャラがいい。
どこか欠落していてどこか憎めない人物
たちが悲運を辿るお決まりの展開。
ブラピのおバカマッチョ役がかわいかった。あんな奴がジムに居たら元気出る。

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

だいぶ前に見た。
映画を見ない人にオススメを聞かれたら教える作品のひとつ。間違いない。

スピルバーグはやっぱり天才。子どもから大人まで、映画ファンからそうでない人まで、みんなが楽しめる映画を作るよね
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.1

こういう類の映画は、やっぱ元ネタを超えられないのよね。ゲームをプレイしてるかのような迫力は楽しめた。

いろんな面で、スモールサイズのコンテンツ(1人で家で楽しむもの)を実写映像化するのは難しいんだろ
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.1

「映画っておもしろい」と思った原点のうちのひとつ。 
高度な技術や派手な舞台美術なしで、ここまでおもしろくなるのがすごい。

小学校か中学の授業でも観たような気がする。サウンドオブミュージックとか、戦
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

あまりに生々しく丁寧に、法律の限界と存在意義、人間心理の複雑さが描かれていて感動した。

まだまだ一般に浸透していない法律の意義、リーガルマインド的なものが凝縮されていたように思う。
よくあるエンタメ
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

絶対に好きだから観ないでおいた映画No. 1。やっぱり大好きだった。
漫画原作だけあって、キャラの立ち方が抜群。痛いって愛おしい。

思春期の自分と重なる言動が多すぎて笑った。「スポーツはつまんない」
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.1

歪みまくった愛(なのかもはやわからないけど)を描いたキモ怖映画。
狂気。怪奇。恐ろしくて時々変な声が出そうになった。

「オリバーそりゃないぜ」の連続。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

様式美が感じられ、見慣れた風景と大好きな音楽が重なり、とても心地よい映画だった。都市の隙間に流れる小川を見つけたみたいな感覚。

と同時に、東京という都市の未熟さも感じさせられた。他者との深い関わり合
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.4

頭と指先だけで精一杯踊りました。
応援上映みたく、踊ることを前提とした立ち見上映をやって欲しい。

インドかどこかでそんな映画館があったはず。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

「心地よく便利だがつまらない」ものであふれた人間社会を風刺したパンクな映画だった。不快でわかりづらいけど、爆笑の連続。

フランケンシュタインコンプレックス?それともシスターフッド映画?などと思わせて
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28DAYS(デイズ)(2000年製作の映画)

3.1

ほどほどに深刻だけど、ほっこりもする。キャストも豪華で演技も見応えがある(今同じメンバーを集めたら予算破綻しちゃいそう)。
ブシェミがクセのない役柄で、逆に新鮮。

少しだけ主人公の描き方が気になった
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

アニャを観るために。

ブラックコメディ好きはもれなく楽しめるような内容。

美味しいものが好きなのか?それを食べている特別な自分が好きなのか?
SNS時代をグサグサと刺す映画だった。

ジャケット(2005年製作の映画)

3.9

精神病棟×タイムリープ。

ポスターデザインからは想像できないほどよかった。

映像にもストーリーにも透明感と余白がある。2000年代前半までの映画の雰囲気。
好き。最近は余白がある映画が少ないのよー
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.2

この監督のセンスが好き。
このくらい意味不明なものもたまには観たい。

雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

雪山での72日間をどう生き延びたのか。
航空機事故で遭難した若者たちの闘いの物語。

良いヘッドホンで観てみたら、序盤の映像と音の迫力が凄まじく、ややトラウマになりそうなほど。
その後も次々と起こる悲
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.9

孤立した場所で、原因不明の災害が起こったらどうする?
人間のエゴを意地悪にリアルに描いた作品。私たちが便利と引き換えに失ったものを突きつけられる。

演出中心に個人的にはとても好きだったけど、エンタメ
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ファミリー・スイッチ(2023年製作の映画)

4.0

子どもの頃、家族で観たようなクリスマス映画。ドタバタ感もありつつ、それぞれのキャラクターが丁寧に描かれてる。一貫したテーマもあって、ちゃんとおもしろい。(クリスマス感はそんなにないけど)

おバカさと
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エスケープ・ルーム2:決勝戦(2021年製作の映画)

3.3

天才的な体力と知力と運を持ち合わせた大会優勝者たちによる第二弾。

ありえないテンポで謎解きをするから、視聴者には推理の時間はなく、ドキドキを楽しむ映画。

テレビ番組やゲーム、リアルイベントみたいな
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エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

3.8

生死をかけたリアル脱出ゲーム。
謎解きやヒントの発見は登場人物によって行われるので伏線がない。没入感はやや低め。
この手の映画にありがちなどんでん返しも少なく、シンプルにスリルを感じたい人向けの映画。

ヒューマンネイチュア(2001年製作の映画)

3.9

全身毛に覆われた女と、猿として生きてきた男と、ネズミにテーブルマナーを教え込む研究者。(と、その助手)
ぶっ飛んだ人々が出会うことで、それぞれに歪んだ関係が生まれる話。

「知識人風」な金持ちやインテ
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アイ・アム・キューブリック!(2005年製作の映画)

3.4

マルコヴィッチの演技を楽しむ映画。

実録ものにしては、主人公の「かわいそう」な描写や湿っぽいシーンが少なめで、同情するポイントはない。完全なコメディとして観た。

デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.8

ディストピア化したパリのアパートで起こるドタバタを、監督独自の色彩と構図で描いた作品。
アメリと比べるとキュートさには欠けるもの、ヘンテコなキャラクターは通ずるものがある。

ドミニク・ピノンの若い頃
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.9

風刺の効いたアクション映画。(グロ注意)

アメリカ国内の実情を肌で感じたことがないので、本当の意味で理解できているかと言われると怪しい。

ただ、部外者だからこそコメディとして楽しめたような気もする
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アメリ(2001年製作の映画)

4.5

高校生のとき、1番”くらった”作品。
ブランドものや流行とは違う種類の、本当のおしゃれを知った。

「自分の気持ちと行動次第で、世界はずいぶんと違って見える」というポジティブかつシンプルな人生の真理を
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

4.3

コーエン兄弟お得意のオフビートなミステリー。静かな変態性を感じる作品。

人を選ぶユーモアと、難解さがクセになる。

ブシェミの使い方が好き。

レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.2

定番中の定番。

昔、大学の新歓で好きな映画として答えてた。当時の気持ちに嘘はないんだけど、今観たとして同じ感動を得られるかは怪しい。そのため、10年近くあえて観ずにいる。

それでもエンディングの撮
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

ゆるーいダベリからの容赦ない暴力。この緩急がたまらない。

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.5

SNSの普及とともにより明らかになった人間の嫌〜な部分。嫉妬、虚栄。それらがかなりブラックに描かれている作品。胸糞悪い映画が苦手な人は要注意。

人生の価値は数字や知名度じゃ測れない。
利害関係のない
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