わきおさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

わきお

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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.7

◾️煩雑さに満ちた世界

細田守監督による新作。
仮想現実世界「U」と高知の片田舎を舞台に、Uの世界を掻き乱す竜を巡り、現実とインターネットの世界が交差する。

たしかに話が散らばりすぎている感も否め
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栄光のル・マン(1971年製作の映画)

3.7

◾️背中で語る生き様

屈指のカーマニアで知られるS.マックイーンが自身のプロダクションの総力をかけて作り上げたスポーツドラマ。実際のルマンの映像と掛け合わせたセミドキュメンタリーな作風となっている。
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.8

◾️カンフー映画へのオマージュとディズニーに溢れた新風

冒頭15分でスコアの3.0ポイント分は稼いでます。
のっけから炸裂するチャンイーモウイズムに胸が躍りました。掴みはバッチシ。カンフー×CGIの
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.0

◾️背景からとびだせ!

オープンワールドのゲームの世界で、突如自我に目覚めたNPC(背景キャラ)のガイが巻き起こす騒動を描く。主人公のガイを演じるのは、みんな大好きライアン・レイノルズ。

GTAや
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.8

◾️まさに今見るべき新時代のマスターピース

先の大運動会でそのあまりに古い感性が馬脚を現したこの国で今最も見るべき作品であると強く思います。特に、錆びついた保守の方々にはしっかり見てもらいたい。感想
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.9

◾️みんなみんな、生きているんだ

過去のSNS上の発言でmarvelを追い出された鬼才ジェームズガンが、なんとDCのならず者軍団のリブート作品のメガホンを取ってしまった!
アウトロー気質のジェームズ
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

◾️邦題に込められた秀逸さ

突発性難聴に襲われたメタルバンドのドラマーの苦悩と再生のドラマ。ある日突然聴力を失ってしまった主人公を、リズ・アーメットが演じる。

非常に斬新で先進的な作品でした。アマ
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.9

◾️慣れ親しんだコッテリ感

ご長寿シリーズ第9弾
最強の一般人、ドミニクファミリーがまたしても世界の危機に立ち向かう!

はてさて、今度はどんなトンデモアクションが繰り広げられるのか。ここ数作はそん
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.8

◾️「真実」と「事実」

リチャードは少し風変わりながら正義の意味を誰よりも信じる男。アトランタ五輪の警備スタッフとしてイベント会場に配置された彼は、喧騒の中で爆発物らしき物を見つけいち早く行動に乗り
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.8

◾️凶々しくも神々しい神話

隔絶された孤島にやってきたイーフレイムとトーマス、二人の灯台守。下品で粗暴な老いたトーマスにイーフレイムは苛まれ、隔絶された環境も手伝い徐々に神経をすり減らしていく。一方
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.0

◾️空前絶後の世界ヘビー級王者決定戦

あまた存在するゴジラファンは保守派と革新派で大別できると解釈しています。もちろん、どちらが良い悪いは無く、それぞれの良さがあります。前者は燦然たる初代やシンゴジ
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ゴースト&ダークネス(1996年製作の映画)

3.3

◾️実話を上回れないフィクション

実際に起きた人食いライオンによる事件を題材にしたパニックアクション。アフリカのツァボで鉄道橋の建設に派遣されたイギリス人将校が突如現れた2頭の凶悪なライオンの討伐に
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モータルコンバット(2021年製作の映画)

3.5

◾️鈍色の渋さが光る真田広之

海外では長く愛されるバイオレンス対戦格闘ゲームの再映画化。地上の覇権を巡り、人間界と魔界の格闘家たちによる長きにわたる闘いを描く。

ストーリーは必要最小限。残りは力強
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

2.0

◾️感謝の意をも飲み込む大きな違和感

2011年3月11日、超巨大地震が引き起こした大津波の被害を受け、全電源喪失(ブラックアウト)状態となった福島第一原子力発電所。未曾有の放射能被害が現実味を帯び
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

◾️資本主義と人間の流浪の果て

かつて企業城下町として存在していたネバダ州エンパイア。リーマンショックに端を発した経済危機により企業は撤退し町は事実上消滅。亡くなった夫と共にエンパイアで暮らしていた
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.8

◾️2020、そしてその先に向けたエール

次々に大作の公開が延期され、中には配信限定に移行した作品も現れ、映画産業にとっても大きな激動の一年となった2020。そんな中、HBO MAXと劇場の同時公開
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日本沈没(2006年製作の映画)

3.0

◾️足さねばならないという強迫観念

小松左京原作の傑作パニック作品のリメイク。未曾有の地殻変動により翻弄される日本国民の姿を描く。

言わずもがな災害国家である日本においては、その脅威というものを遺
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カーライル ニューヨークが恋したホテル(2018年製作の映画)

3.7

◾️歴史が培った厳かさ

1930年に時の不動産王によって創業。以来、ニューヨークのシンボルとして存在感を放ち続ける老舗ホテルのカーライル。なぜカーライルはニューヨーク、さらにはセレブリティに愛され続
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犬鳴村(2020年製作の映画)

1.5

国内最恐の心霊スポットというこれ以上ない最高な題材を無碍にするなんて逆に凄い。
このチープさの正体の方が心霊現象より気になる。
エンディングテーマが良い

EXIT(2019年製作の映画)

3.8

◾️手に汗握るバーティカルパニック!

韓国で大ヒットを飛ばした新感覚パニックドラマ。突如市街地を覆った有毒ガスの魔の手から命をかけて逃げ延びようとする元山岳部員の男女二人の模様を描く。

いやぁ非常
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

3.7

◾️クラシカルな雰囲気を纏う王道スリラー

婦女暴行の罪で10年余りの歳月を刑務所で過ごしたマックス。自身の弁護をまともに行わなかった弁護士のサムに強い恨みを抱き、家族も巻き込みながら復讐を果たさんと
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.9

◾️言わぬが花

余命いくばくもない祖母ナイナイに真実を伝えまいとする親族の思いと、自身の病状などつゆ知らず普段通りエネルギッシュに振る舞うナイナイとのギャップが仄かな笑いといっぱいの愛を届けるヒュー
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バンブルビー(2018年製作の映画)

3.8

◾️マンネリを打破した新機軸

トランスフォーマーシリーズのスピンオフ作品。地球に飛来したばかりのバンブルビーのオリジンストーリーを描く。

近年はラジー賞の常連となり、登場時はトランスフォームの描写
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ガリーボーイ(2018年製作の映画)

3.9

◾️主観的視野にとどまらないインド版8 mile

実在するインド出身ラッパーをモデルに、ラップでのしあがろうとする男ムラド=ガリーボーイを描くサクセスストーリー。

8 mileとの比較は避けられな
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.2

◾️ひっそりと、たくましく

戦時下の日常にフォーカスをあてた少し異色の戦争ドラマ。凄惨な戦況を描いた作品は数あれど、そんな中でもたくましく暮らす人々の姿というのはこれまであまり目にする機会が無かった
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.6

◾️怖いもの見たさの極地

過去鑑賞

官能と恐怖がキレイに同居したデヴィッド・リンチらしさが溢れた一作。
平凡な世界から異世界へ誘うきっかけとなる千切れた耳が作品のアイコンとして強烈な印象を与えます
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フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966年製作の映画)

3.7

◾️哀愁と強烈さを放つ怪獣映画界のカルト王

細胞分裂により誕生した人型怪獣サンダとガイラの死闘と人々の恐怖を描く。

風体や所作がほぼ人間である怪獣(特にガイラ)が生々しくて恐ろしい。悪名を轟かせた
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.4

◾️劇場へ誘う至極の映画体験

ご存知のとおりコロナ禍で私の愛する映画産業は深刻なダメージを受けており、配給側も大作を軒並み延期、さらには配信限定に切り替えるという劇場への背信行為ともいえる対応を取っ
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クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.7

◾️ハラハラドキドキワニワニパニック

待望のワニ映画の金字塔と界隈で評判を呼んでいた作品。時間の短さも手伝って見てみることにしました。

なるほど、これは面白い。
人間にとっては圧倒的に不利と言える
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アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

3.4

◾️混ざりきらないマッシュアップ

ゾンビ×ミュージカルという異色の掛け合わせが話題となった本作。

ただ、この二つの要素が最後まで混ざりきらなかった印象でした。ハッピーな感じにしたいのか終末感を推し
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インセプション(2010年製作の映画)

4.2

◾️アカデミックな見る哲学

個人的にノーラン作品は自宅での鑑賞にはなかなか向いていない気がする。高い作家性と難解なテーマとストーリーに対峙するには、家の環境はあまりに喧騒が過ぎる。
インセプションは
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アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.6

◾️硬派な脱獄ドラマ

難攻不落と呼ばれたアルカトラズ刑務所から脱獄した実在した囚人たちを描いたクライムドラマ。

あの時アルカトラズ刑務所で何が起きたかを淡々と描いている印象で、この手の作品には珍し
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

◾️新時代を予感させる青春コメディ

想像していたよりずっと進歩的でリベラルな作品でした。主役コンビのみならず、脇を固める大変個性豊かな同級生たちがとても良かった。
そんな個性の洗濯機のような環境であ
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融合体(2017年製作の映画)

3.8

◾️目を見張るクリーチャーの悍ましさ

YouTubeで見られる短編作品。
閉鎖空間である研究所内で化け物に追われる男女を描いたSFホラー。

なんと言っても夥しい数の肉体を結合させたクリーチャーの見
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バトルシップ(2012年製作の映画)

3.8

◾️夏の暑さも吹き飛ばすスタミナ満点映画

地球から放たれた対外惑星向け交信をキャッチしたエイリアンがハワイに襲来。海洋実習訓練中の多国籍軍と戦闘を繰り広げる!
というお話。

細けぇことはどうでも良
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

◾️ウソみたいなホントっぽいウソの話

政権に渦巻く闇を暴こうと奮闘する新聞記者と、葛藤を抱えながらも彼女に協力する内閣府調査室の若手官僚の姿を描く社会派ドラマ。政治的メッセージを込めた作品をあまり得
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