海大さんの映画レビュー・感想・評価

海大

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男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976年製作の映画)

3.9

久々の寅さん。おもしろかった〜
今回の失恋は死別でちょっと悲しいお話だったけど、安定のおもしろさ。
寅さんが相変わらずバカでしょうもないんだけどそれが周りの人に慕われる理由でもあり、、それを支える妹さ
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童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)

3.9

良かったけどそこまで乗れず、、
冬冬や恋恋風塵の方が好きかもなぁ

おもしろいショットはいっぱいあった。
特に好きなのが、庭の一角をフィックスで写し何間かあった後に門を飛び越えてアハが画面の左上からフ
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コレクションする女(1967年製作の映画)

4.3

おもしろかった。
ロメール作品の中でも、パリの街中の話とヴァカンスの話でかなり作風が変わってくるなと感じた。
こっちはこっちでおもしろい。

まずアイデが魅力的。
最初のプロローグでもしっかり映されて
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デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

3.9

シュミット、ヘカテに続き2作目
なんか普通におもしろいんだけど普通だったからちょいガッカリ感。

よくあるような歴史追体験もの。
永遠の0的な感じ。
この手の構造があんまり好きじゃない理由として、追体
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テオレマ(1968年製作の映画)

4.2

初パゾリーニ
おもしろかった。
セリフ少なめで映像的なおもしろさが多め。個人的にはその割合が好みで良かった。
特に謎の青年パートはおもしろかった。

性的、聖的な魅力がある人物の描き方としてはこれが完
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友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.0

ロメールやっぱりおもしろいな〜

「アレクサンドルには似合わないよ」のセリフの重ねがおもしろい。毎回理由はあやふやで会話が終わっていたが、何度か繰り返した後ファビアンが「アレクサンドルは格下だよ」とオ
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吸血鬼(1932年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃ傑作だった。
序盤から傑作の匂いがプンプンする。
青年が見る先には大鎌を持った男が鐘を鳴らす背姿。宿にはヤバい顔の爺さん。

部屋で寝ていると謎の男が入ってくる。その男と青年のカットバック
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フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

3.9

良かったです。
溝口作品の日本の遊郭文化だったり、バリーリンドンのイギリスの貴族文化だったり、歴史的な文化を味わうことができる作品だったと思う。
特にアヘンの吸引器の光沢とランプの灯りに歴史的感覚を感
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フィツカラルド(1982年製作の映画)

4.1

いやーおもしろかった。
ヘルツォーク作品、アギーレに続き2作目。
相変わらず規模がすごい。
それ相応の感動がある。

ゴムの計画はうまくいかなかったが、それまでの膨大な努力と冒険が最後のオペラに昇華さ
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ミレニアム・マンボ(2001年製作の映画)

3.8

あまり好みではなかったかな、、
侯孝賢感はあるんだけどちょっと他に見た作品と毛色が違うというか、フィックスが全然無かったというか、長回しの感じはいつもの感じなんだけど。
というか後半目にゴミ入って生き
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いとこ同志(1959年製作の映画)

4.2

初シャブロル作品。
めちゃくちゃ分かりやすいのにめちゃくちゃおもしろい。
桐島部活辞めるってよ的な青春の光と影を描いた作品。ずっと感情を揺さぶられる。
フロランスのキャラクターが絶妙でリアルでおもしろ
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仁義(1970年製作の映画)

3.9

久々のメルヴィル
ストーリ展開は日本的な70年代的な東映的な何かを感じた。仁義はある話だが。

ビリヤードのシーンはいいね。
真俯瞰のビリヤード台、気持ちよく球が当たるカットは気持ちいい。
そこに置か
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ゴダールの遺作。
とりあえず前情報0で観た。
というかそもそもほんとに予告編なのか本編なのか映画なのか映画じゃないのか分からない。本当に。

観て感じたことを一言で言うと、怖い。
今まで観た全ての映画
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

やっぱカウリスマキの映画は優しいよなすごく。
今回は割とコメディ要素多めで楽しく観れた。
安定に犬もかわいい。

主役の2人はカティ・オウティネンやマルック・ペルトラたち常連組にも負けない良い哀愁があ
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.4

映画納めの一本としては最高の一本だったと思う!
忙しくて2回に分けて観たんだけどとてつもないパワーだな。

昔こんな国があったんだと。のセリフが辛くて苦しくて。愉快な音楽に乗せてお酒飲んで踊ってるそば
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.8

結構なんとなくでしか見れてないが投稿。
娯楽要素マシマシのおもしろ映画。

序盤のテンポ感は結構好き。
岡田くんがどこまでも不幸な出来事に巻き込まれていく感じはまさに最後までいくという感じ。
どこまで
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

念願の!
めっちゃヴェンダースなのにめちゃくちゃ日本だし役所広司なのが良い違和感で良かった。

ベルリンとかパリテキサスというよりは東京画感。
トイレの天井に映る赤や黄色の反射、迷子の男の子と注意看板
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(2023年製作の映画)

4.0

初映画館で北野映画。
首に執着する者とそうでない者。
おもしろかった〜。
戦国版アウトレイジ。ではなかったな。
コメディが多めでビートたけし映画だった。

豪華で壮大な戦国コント。
特に秀吉、秀長、官
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

アキ・カウリスマキ6作目。
秋休みのアキ・カウリスマキマラソンはこれで一旦終了かな。
あとは年末あたりに枯れ葉を。

いつものようにアキ・カウリスマキらしさがたっぷりだった。
不幸な男が希望を夢見て奮
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アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.3

すげぇーーおもしろーー
初ヘルツォーク作品。

カメラが手持ちで、人物に近い位置から撮っててドキュメンタリーっぽい雰囲気。
その中でも大砲の爆発だとか、森の木に刺さってる帆船とかヤバい対象物は引きで捉
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ナイルの娘(1987年製作の映画)

4.1

侯孝賢4作目。
カッケェー
夜のネオン街が印象的で、シティポップを聴いているような気持ちにさせられる。

ヒキの画がカッケェ。
特に印象に残っているのは、サンを撃って逃走するヒキ。
撃たれたサンとその
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.2

これは傑作だ。
冬休みじゃなくて夏休み。
僕らが知ってる夏休みって、僕らが過ごしたかった夏休みって多分これだよな。
日本人が感じるTHE夏休みを台湾の映画が見せてくれる不思議。
 
亀のレースと川遊び
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正欲(2023年製作の映画)

3.7

正欲
世間一般の正しさに縛られる吾郎ちゃんと、縛られないガッキーの話。

それぞれ関係のないような登場人物が何人か出てきて、だんだん繋がりが見えてくる構造。
よくある上手いことできた小説みたいで、あま
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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

4.0

侯孝賢2作目。
前に見た憂鬱な楽園とは全然違って上品でFIXで、小津感あって、素朴で、小さな村で歌われる美しい小唄のような映画だ。
憂鬱な楽園が異色?だんだん作風が変わっていく感じ?分からんけどこれも
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ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972年製作の映画)

3.8

ブニュエル2作目。
なんやこれは、、、全部夢やん、、。
ブニュエルって夢描きたい感じの人?
まだ2作目だからなんとも言えないけど、夢だからできるトンデモ展開とおどろおどろしい血まみれメイクは良い意味で
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海の沈黙(1947年製作の映画)

4.0

メルヴィル三作目。
沈黙の老人とその姪。
の代わりに老人のナレーションが細かな感情の動きを語ってくれるのだが、それ込みで観ることで
彼らの顔の表情や動きから事細かく感情が伝わってきて、これもまたいいな
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憂鬱な楽園(1996年製作の映画)

4.4

これはヤバい…
長回しってこんなに最高なんか?
気持ち良すぎる…

初めて侯孝賢の映画だったけどブッ刺さった。
電車移動、車移動、バイク移動、乗り物で場所移動するときバカほど長回しするんだけどそれがク
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.2

これはすごい!
素敵カットしかなかった。
特に前半はキメッキメの構図でそればっかりに目がいってしまった(ので、後半若干ストーリーに追いつけなかったのがなかなか悔しい)。

電車の中のシーン最高だったな
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パリのランデブー(1994年製作の映画)

4.1

おもしろ!!
街中の唄歌いがアコーディオンの音に乗せて歌う。パリには泣く人も笑う人もいる。彼女たちがこの3話の語り部みたいになっていてなんかかわいかった。
サブタイトルのフォントもカラフルでかわいかっ
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祇園囃子(1953年製作の映画)

3.9

久しぶりに溝口を観る。
美代春の自己犠牲。その悲しい表情と強い後ろ姿がとても美しい。

栄子がアイスキャンディーを捨ててからの一連のシーンがとても良かった。
めちゃくちゃ美しい構図だった。

美代春が
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ことの次第(1981年製作の映画)

4.0

おもしろかった!
全てのものは光と影でできていて、人と人の空間にある光と影を映し出したものが映画なのだ。
物語は必要ないし、白黒は素晴らしい。
死は重要なテーマだ。
会話の中で出てきた映画論はすべてこ
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赤い砂漠(1964年製作の映画)

3.9

赤を効果的に使った表現。
あの赤い部屋での一連のシーンは良かったな。
各国の精力剤の話をしながらそれぞれの男女が乱れ合いかける。
前編通して赤が頻繁に画面に映る。
それはおもしろいんだけどなんか好きに
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サムライ(1967年製作の映画)

4.1

圧倒的にカッコ良すぎる。
雨が降る車窓ごしのアランドロンカッコ良すぎんか。
そして音楽も最高にカッコいい。

特に好きなのは鉄橋での殺し屋との撃ち合い。
両者のカットバックで緊張感出しながらその後の、
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.8

敗者三部作の最後。
今回はかなりかわいそうな話だったな。
希望がずっとなく報われない…

最初の映画館デートで、映画を見ずに女性の方をずっと見る感じがわかりやすくてかわいかった。
とか思ってるうちにど
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